1人の幼い顔つきをした少女が目の前に座り込む1匹の白猫を見つめていた。一切視線を外すことは無く何も言わずに唯ジッと見つめ続けるその光景は他人から見れば微笑ましく、猫からすれば恐怖である。
「……」
『……』
横になった状態の白猫……ハクは目の前で自分を見つめ続ける少女の視線を受けてどうして見られているのかを考え始める。だがそもそも自分がこのように見つめられる様な理由が思いつかず、唯の猫好きなのかも知れないと思う事でそれを終了した。もしも唯猫が好きなだけならば、好きなだけ見た後に去って行く。もしも近づいて来るならば普通の猫の様にその場を去れば何の問題も無いだろう……と。しかし目の前の少女の考えている事はハクが思っている事とはまるで違っていた。
「……」
『!』
ゆっくりと近づき始めた少女の姿に、ハクは逃げ出そうと身体を起こす。だがその瞬間、気付いた時には少女の腕の中へと捉えられてしまっていた。その速さは普通に考えても人間とは思えず、ハクはどうして自分が少女の上での中に居るのかと内心困惑してしまう。しかしその間にも少女はハクの身体を撫で、あろうことか背中に羽が生えているのを確認するとその付け根を触り始める。当然そこが敏感なハクは驚いてもがき始め、少女は嫌がっていると理解してその行動を止めた。
「……うん。決定」
『?』
「貴女を私の使い魔にする」
少女の言った言葉をハクはしばらく理解することが出来なかった。そもそも使い魔と言うのが何の事なのかも分からず、少女の言う言葉の意味を知る前に既に事は終わってしまう。気付けば普段とは違う不思議な感覚を得ており、目の前の少女と何かが繋がっている事を感じる様になる。そしてそれは少女も同じ様であり、余り変わらぬその表情を少しだけ驚きに変えて「名前があったんだ」と呟くと、ハクの毛並みを撫で乍ら「これからよろしく」と告げる。こうしてハクは気付かぬうちに少女……塔城 小猫の使い魔となってしまうのだった。
小猫の使い魔となったハク。そもそもこの世界に来て何も見つけていなかった現状、野良猫に近い生活を送っていたハクはその日を境に小猫の元で生活をする様になる。使い魔と言う物の意味については理解出来ないものの、生活の形は飼い猫と変わらない現状。ハクは最初の世界で出会ったアスナの様に、この世界での自分の飼い主を小猫と考える様にして生活を送る様になる。現在欲を満たす対象が見つかっていない現状があり、住む場所が出来るのはハクに取って悪い事では無かったのだ。
しばらく一緒に過ごす内、小猫の存在に付いても理解する様になるハク。そもそも小猫は人間では無く、【悪魔】と呼ばれる種族である事。使い魔とは主をサポートする存在である事。小猫はリアス・グレモリーと言う悪魔の配属、つまり配下になっていると言う事等を知る。つまり、ハクは主を持つ小猫の配下と言う事になる。
使い魔としてハクを迎え入れた小猫は自分に取って保護する対象が出来た事からか、出来る殆どをハクと過ごす様になっていた。本来使い魔と言えど、常に一緒に居る訳では無いのが普通。しかし小猫は用事等が終わると同時にハクを呼び、自分の手元に必ず居る様にしていた。主であるリアスを初めとした小猫の仲間達は使い魔が出来た事を称賛すると同時に微笑ましく見ていたが、気付けばそれが普通となっている現状に何の違和感も感じなくなる。寧ろ居ない方が違和感を感じてしまい、小猫の腕の中には羽の生えた猫が居るのが当たり前になっていた。そして時は流れ、気が付けば小猫との関係も長くなっていたハク。
ある日、小猫はハクと共にリアスの使い魔を見る。蝙蝠の姿をしていたその使い魔は、ごく自然に何の前触れも無く女性へと姿を変える。リアスに取ってそれは当たり前の事であり、他のメンバーも殆どはそれを当たり前の様に見ていた。だが使い魔が人になるその姿を見ていた小猫は衝撃を受ける。【使い魔は人に成れる】。その事実を知った時、溺愛する自分の使い魔を人の姿にさせようと考えるのはある意味当然の事であろう。
「ハク、人になって」
『!?』
突然の要求にハクは驚き固まってしまう。人の姿になる事自体はリアスの使い魔同様、出来ない訳では無い。しかし今まで猫の姿でいた状態から、人の姿になった時。一体どのような変化が起きるのか、ハクには予想が付かなかった。だが主の命令に背くわけにも行かず、言葉を言ってから出会った当時と同じ様に見つめ続ける小猫の姿にハクはやがて諦めると同時に一度彼女の手から飛び降りる。そして……。
「……貴女は……ハク……?」
「……ん」
目の前で白髪の幼女となったハクの姿に驚愕の表情を隠すことも無く晒し、確認する様に小猫は聞いた。ハクは気まずさを感じ乍らもその質問に頷くと、小猫は恐る恐ると言った様子でハクの身体を触る。最初に触れたのは頭。後に頬や身体に触れるなどして、まるでその身体を自らの身体で記憶する様に触れて行く。やがてハクから一度離れると、今度は強めに抱きしめ始める。成すがままにされ続けるハクは小猫の行動に疑問を抱きながらもそれを受け入れ、小猫はそんなハクの髪に顔を付けて大きく息を吸いこんだ。
「良い匂い……それに、可愛い」
小猫に取ってハクと言う存在に対する考え方は変わる事となる。今までは自分の大事な飼い猫として守るべき存在と言う意思を強く持ちながら愛していた。しかしそれは今日この日を持って可愛いがる存在としての感情が強くなる。そしてそれと同時に、唯一自分の支配下に存在しているハクの存在を更に自分だけの者として独占したい。そんな感情が芽生え始める。他の誰の者でも無い、自分だけの存在として。
しばらくの間、ハクの身体を触れ続けた小猫。やがてその行為を終わらせると、ハクに2つの命令を下す。1つは人型で居る事。小猫に取って、猫の姿で唯傍に居るだけでも愛おしい存在が人として接することが出来るのだ。その様にしたいと思うのは当然の事だろう。だがそれは同時にハクの姿を他の存在に見られてしまう事になる。決して悪い事では無いが、それでもハクと言う存在を独占したい小猫からしてみれば面白く無い。故に2つ目の命令として、自分以外の存在が居る場合は猫で居る事。と言う内容が付け加えられる。
「分かった?」
「……」
小猫の言葉にハクは静かに頷いて答える。こうして幼き主と幼き配下の関係が新たに始まる事となるのだった。
ハクと小猫の新たな約束事が決まり、2人の日々は毎日共に過ごす事で過ぎて行った。誰かが居る際には猫の姿で小猫の腕の中に抱かれ、2人だけの時には人の姿で抱きしめられる。小猫のハクに対する愛情は周りから見ても深く、何時の間にか当然になっていたその光景も少し行き過ぎていると思ってしまう程に変わっていた。主であるリアスの命令があった際でも、ハクの存在を絶対に手放さなくなったのだ。例え『使い魔は置いて行きなさい』と言われたとしても、『嫌です』と即答で返す程に。
小猫の使い魔に対する溺愛ぶりは既に異常と思えてしまう程に強い。小猫の中で使い魔が既にそれ以上の存在になっている事は一目瞭然であり、無理矢理離そうとすれば何が起こるか誰にも分からなかった。唯1つ分かる事は、確実に小猫は【小猫で無くなる】と言う事だけである。そうして小猫とハクが共に過ごすことに悩みながらも目を瞑り続けていた仲間達。そんな者達の心情など知る由も無く、今日も小猫はハクを愛で続ける……筈であった。
「……」
「はぁ……はぁ……」
その日、小猫は起きてから自分が体調を崩している事に気付く。何とも言えない倦怠感と荒くなる呼吸。身体中が熱くなり、何処か落ち着かない感情。小猫が可笑しいのは周りから見ても明らかであり、無理にハクと共に主の元に赴いた小猫に命じられたのは『休息を取る事』である。
小猫はハクを優先し、ハクと共に居ようとする。だが、そもそも悪魔としての仕事を熟していると言う意味では問題は無かった。ハクを置いて行くのならば仕事をしないが、ハクが傍に居るのなら普段以上の仕事をしているのだ。故に小猫の体調不良を疲労に寄る物だと判断したのか、主であるリアスは小猫を休ませることを決めた。小猫は文句を言う事無く言われた命令に従い、ハクは当然その身体に抱かれて小猫の仲間達が居る場所を後にする。
自分に与えられていた場所へと戻り、そのまま倒れ込むようにしてベッドへ横になった小猫。本人も『休めば治る』と判断し、そのまま眠る事を決める。となればすぐにハクへ隣で横になる様、主として小猫は命令した。今現在部屋の中に2人だけであり、仲間達は今日自分の分も代りに仕事をする。それはつまり、誰もこの場所にはしばらく近づかないであろうと言う事。
「……一緒に寝るから。人の姿」
『……』
小猫の命令に素直に頷き、ベッドの上で人の姿に変わったハク。その瞳は心配そうに小猫を見ており、その姿を見た小猫は……何故か一瞬心臓が跳ね上がる様な感覚に襲われる。先程までおぼつかないながらも必死に動かしていた思考が突然上手く回らなくなり、目の前で自分を見つめる幼い少女の姿だけが頭の中を支配し始める。それはハクの体質でも無く、ハクが何かした訳でも無い。唯愛してやまない存在が目の前に来てしまった事が。今この時、現れてしまった事が原因であった。
自分の言う事を聞かずに動き出した小猫の身体は、ゆっくりとその白く柔らかい肌へと伸びて行く。自分が自分では無い様な感覚に、頭の片隅に僅か乍ら残った小猫の意思がハクに逃げる様に告げるも、それが彼女に伝わる事は無かった。そしてハクの身体に触れた瞬間、その片隅に残った僅かな意思……言わば小猫の理性は消えてしまう。そうして残ったのは小猫の中に居た【本能】であった。
伸ばされた手は自分を抱きしめ、そのまま眠りに付くのだろう。そう思っていたハクは、小猫の次の行動に瞳を見開く事となる。自分の身体に触れた瞬間、小猫の身体が何時の間にか自分の上に乗って居て、自分はその下敷きにされていたのだ。小猫の息は荒く、頬は赤く染まっていた。そしてハクの上で迷う事無く着ていた服を脱ぎ始める。
「……小……猫?」
「ハァ、フゥー……!」
上半身を裸にし、ゆっくりと身体を倒して来た小猫にハクは思わずその名前を呼ぶ。しかし既に小猫の中に小猫の意思は残っておらず、呼ばれたところでそれに反応する様子は無い。唯自分の下に居るハクを欲するのみであり、ハクの口が動いた事で影響があったとするのならば、それは口を狙われる様になったと言う事だろう。
身体を倒したことで顔と顔が近づき、小猫は先程動いたハクの口に狙いを定めるとそこを自らの口で塞ぐ。そして目一杯に自分の舌をハクの中へと入れ始めた。キスとは違い、喉奥にまで届いた小猫の舌に苦しみを感じるハク。しかし小猫を退かそうと動かした手はすぐに小猫の両手でベッドに押さえつけられる。舌を伸ばすことは小猫としても疲れる様で、やがて小猫は舌を入れたまま伸ばすのを止めて息を整え始める。ハクの目からは苦しみ故に涙が流れ、そんな姿を見ても小猫は正気に戻る事は無かった。
快感では無く苦しみを感じた現状、ハクは力が抜けてしまうと言う事は無かった。故に休憩を始めた小猫の姿にすぐに力をまた入れて脱出を試みる。普段、そこまで力の出ないハクでは到底小猫に叶う事は無い。が、正気を失って力を抜いていた小猫を出し抜く事は安易であった。ベッドからすぐに降り、可笑しくなった小猫を戻すためにも小猫の仲間達の場所に行くことを決意して動き出すハク。だが気を抜いていた小猫が負ける事が安易ならば、本気になった小猫がハクを捕まえる事もまた、安易な事であった。
一瞬の内に扉との間に立たれ、気付いた時には飛びかかられていたハク。今度は力強く床に押し付けられ、小猫はそのままハクの着ていた服を無理矢理引き剥がす。鋭い爪で繊維を切り裂き、生地が耐えられない程の強さで引っ張り、ハクの服は破壊されていく。その姿は恐ろしいと言うだけで済むものでは無く、ハクは恐怖の余り変貌した小猫の姿を見ながら名前を呼ぶなどして正気に戻るその時が来る事を願うしか無かった。
半袖だった服も袖口に布が残り、床側には布が辛うじて残る程度。前部分は見るも無残に破壊され、既にハクの身体を隠すものは落ちている破けた切れ端だけであった。と、突然小猫が再び唸り始める。そして小猫の頭と尻尾に出て来たそれにハクは驚きを隠すことが出来なかった。
「フゥ―! フゥ―!」
「……小猫」
それは紛れも無い猫耳と尻尾であり、ハクはその姿を見てようやく小猫がどういう状態だったのかを全てでは無い物の理解する。今現在小猫の中に残っているのは繁殖するための本能のみ。何時もの彼女の意識は、奥底に眠ってしまっているのだと。それは猫であれば何時か自分にも訪れるかもしれないと警戒している、【発情期】であった。
発情期を納める方法として考えられるのは2つ。収まるまで隔離する等して放って置くか、事を致せば良いのだ。同じ雌同士で可能なのかは分からないが、小猫が今それをしようとしている事は明白である。となれば小猫を戻す方法として、成すがままになるしかないのだとハクは理解する。……現状からしても逃げる事は不可能であり、ハクはそこで受け入れる様に小猫に手を伸ばした。抵抗すると思ったのか、再び抑え込もうと動き出した小猫。しかしそれよりも早くハクは小猫の身体に触れる。
「……小猫……来て」
「!」
ハクの言葉が届いたのかは定かでは無い。が、その言葉に小猫はハクを抑えつけることを止める。目が何かと戦っているかの様に一時だが見開き、それでもやがて本能が再び勝ったのか戻ると同時に動き始めた。普段の小猫の意識が戻っている訳では決してない。だが、ハクのその行動が小猫の荒々しかった行為を少しだけ優しくしたのは紛れも無い事実であった。
「ん!」
小猫が最初に行ったのは深いキスであった。ハクの口を塞ぎ、自らの舌を入れて中を好き放題に舐め回す。ハクは自分の口内で暴れる少しざらついている舌が自分の舌に絡む度に呻く様な声を出すが、それでもそれを受け入れる様にハクもまた小猫の舌に自分の舌を絡め始めた。ハクは敏感故に仕方が無いとしても、やはりざらついている舌は相手に刺激を与える物。ハクが迎える事で小猫もまた、頬を興奮からかドンドン赤くして行き始める。
既にハクは抵抗の意を示しておらず、暴走しながらもそれを理解した小猫はハクを拘束する意味が無いと悟ったのだろう。開いていた手を服の残骸が少し残る胸へと近づけ始める。そしてそれを包む様にして2つの膨らみへ同時に触れれば、ハクが微かに声を出す。が、それは口を塞いでいる事で立つ唾液の音が掻き消した。故に小猫は気付かず、ゆっくりと包んだその膨らみを揉み始める。
「んむっ、んん」
くぐもった声が部屋に響き、ハクは目の前に広がる小猫の姿を見る。目を開きながらもやはりまだ彼女自身の意識は無いのか、その目には普段の誰かを見ている冷たい感情も、自分に何時も向ける優しさも籠っていなかった。と、突然足元で何かが自分の太腿を触った事にハクは驚く。今現在小猫の身体は自分の上であり、顔は口に。手は胸にあるのだ。足は跨って居る為太腿に触れられる位置には無く、一体何が触れたのかと少しばかり不安になった時、ハクは気付いた。フワフワと動く2本の白い尻尾に。
「んんっ!?」
それは紛れも無く小猫の尻尾であり、何とその尻尾はハクの太腿をまるで撫でる様に動き始める。小猫はハクの服を破きはしたが、それは上半身のみ。下半身に関してはスカート状に残った服と、最後の砦として残る下着の2枚が存在していた。
猫の尻尾は基本、その持ち主の思い通りに動かすことが出来る。しかしそれとは別に『気付けば揺れている』と言った事も多々あり、無意識に尻尾が意識を持っていると誤解する時が存在した。今現在、小猫が自分の意識で尻尾を動かしていると言う可能性は極めて低いだろう。しかしまるで狙う様にその尻尾は2手に分かれてハクの両足を摩り……やがてスカートの中に入り込み始めると、1本がスカートを捲り上げ、もう1本が下着の上から突く様にしてハクの秘部へ刺激を与え始めた。
「う、ぁ!」
「!」
「んん!?」
ハクの位置からは小猫の姿が邪魔をしてその場面が見えず、突然訪れた快感に思わず小猫の口から顔がずれ、声を漏らす。しかしそれはすぐに小猫が追って来た事で塞がれ、再びその声は塞がれてしまった。そして、その間にも小猫の尻尾はハクを攻めたてる。下着の上から突き、湿り始めるその下着を今度はぐりぐりと力を入れて押し付け始めたのだ。小猫の手も緩む事無く親指と人差し指で膨らみの頂点を摘み、口、胸、秘部の3カ所から攻めを受け乍らハクは悶え続ける。
それは突然であった。小猫の尻尾が攻めを一度止め、ハクは下からの快感が収まった事に油断は出来ずとも安易する。しかしその後に感じた下半身の【寒気】にハクは気付き、そして理解してしまった。
「! 止めっ、んあぁぁぁ!」
それは紛れも無い【挿入】。尻尾の1つが下着を退かし、残った尻尾が何とハクの中へと押し入ったのだ。幸いにも尻尾が細い事で、ハクが処女を奪う事は無かった。が、処女を失う痛みを感じる事も無く与えられた強すぎる快感にハクは乱れるしか無かった。出入りを繰り返す尻尾の姿は見えずとも、何度も聞こえる水音と走る快感がその行為を理解させる。
「にゃ! にゃ!」
「あ、あ、ひぁ! 強、い……!」
気付けばハクはキスから解放されていた。それは小猫の尻尾が彼女に取っても性感帯の一つであり、ハクの狭く締め付ける気持ちの良い膣の中でそれが擦れる事に快感を感じていたからである。それは小猫に取っても強い快感であり、キスをしている余裕も胸を攻める余裕も残らずに唯々その快感を受け入れ、求め始めていた。そして強く求めれば求める程にその速度は増し、ハクへの快感も強くなる。
強すぎる快感に乱れ動くハクの身体を両手で抑え、既に上半身を攻める事も忘れて尻尾での快感を求め続ける小猫。やがてハクにも限界が来るように、小猫にも限界が訪れる。そして、2人は同時に身体を痙攣させた。
「んにゃぁぁぁぁ!」
「! イっ、ク……! ひ、あぁぁぁ!」
小猫はハクの上で張りつめる様に身体を仰け反らせて、ハクは震え動く身体を小猫に抑え込まれたまま絶頂を迎える。ゆっくりと引き抜かれる尻尾からは愛液が零れ落ち、尻尾は湿りに湿ったその毛を重そうに地面へと落ちる。……と、ゆっくり小猫は身体を倒してハクに覆い被さる様に倒れた。そして、その目に光が戻った。
「ぁ……何、を……?」
本来の意識を戻した小猫は自分がしていた事を急激に理解していく。ハクに襲い掛かってその服を引き裂き、キスをして胸を攻めた挙句に尻尾での挿入で共に絶頂。考えるだけでも恥ずかしい事であるが、それを自分がハクにしたと言う事実に小猫は目を見開きながらゆっくりと身体を起こす。気絶はしていない物の、弱っているハクの姿が見えた小猫は震える口で声を出す。
「ハ、ク……わ、私は……」
自分の使い魔であってもそれ以上の感情を抱いていた小猫に取って、ハクから嫌われる事は何よりも嫌な事であった。しかし先程の行為は全て強引な行動であり、ハクに嫌われる可能性は十分にある。だからこそ、小猫は怯えた声音でハクに話しかける。と、ハクはその手をゆっくりと伸ばし、小猫の頬を触った。
「……戻って……良かった」
「! 嫌わない……の?」
小猫が元に戻る事を願い、それを受け入れていたハクは小猫の言葉に静かに頷いて返す。そんなハクの姿に小猫はしばらく黙った後、ゆっくりとその身体から降りて立ち上がった。既に小猫の秘部も先程の行為と快感によって濡れていた様で、ハクの服部は水気を帯びていた。……小猫はハクが嫌わないと言う現実を安心すると共に、何処かで感じる。『本当の私でしたい』と。
床に横たわるハクの身体を横抱きに抱え上げ、ベッドへと運ぶ事にした小猫。ハクは先程の行為のせいでまだ動けない様子であり、小猫はそんなハクの傍に添い寝する様に横になるとその頭を撫で始める。力を失った様に目を閉じかけているハクの姿に小猫は罪悪感を感じながらも、やがてゆっくりとその顔に自分の顔を近づける。先程の様な激しく強引な物では無く、触れ合うだけの優しいキス。それを受けたハクはゆっくりとその瞳を閉じ、やがて静かに寝息を立て始めるのであった。
次にハクが目を覚ましたのは夕方であった。小猫は致した事で普段通りに戻る事が出来、本来であれば主であるリアスに治った事を伝えるべきである。しかし小猫はリアスに伝える事無く、まだ体調が悪いと言う事にしてハクと共に眠っていた。故に途中で様子を見に来た仲間達の前では朝の様に体調が悪い振りをして布団に潜り、ハクは小さいために布団を被してその場をやり過ごす。全てはハクとの時間を長くするために。
「起きた?」
「……ん」
目が覚めたハクはゆっくりと身体を起こす。長時間眠った事で無事に動ける様になったのだろう。まだ服はボロボロのままではあるが、目を擦り乍ら小猫の言葉に返事をすると大きく伸びをするために両手を上げる。曝け出される容姿の割に大きな胸に小猫は少し目を奪われながらも、その姿に優しい目を向ける。
「今日は一緒に居るから」
「……何時も……居る」
仲間達に偽ってまで手に入れたハクとの時間を堪能する。その決意の元に小猫が言えば、ハクは静かに目を向けて返す。普段から猫の姿にされて腕に抱かれているのだ。突然言われたところでハクからすれば普段通りである。が、小猫からすればそれは違った。確かに常に一緒ではあるが、【人型】で一緒に居る時間は非常に少なかったのだ。
ゆっくり身体を倒してベッドに横になる小猫。そしてその体制のままハクに「一緒に」と言えば、ハクは先程まで眠っていたにも関わらず小猫の言う通りにその身体を倒す。と、小猫は突然ハクの身体に両手を伸ばして抱きしめ始める。小猫の着ている服だけが間に入り、1枚の布越しに感じるハクの素肌の感触に嬉しくなりながら、それでも顔には出さない様に気を付ける小猫。何の意味があるのかと言えば何も無いのだが、それでもその時間は小猫に取って幸福な時間であった。
「これからもきっと、私はああなる時がある」
「……」
「その時は、ハクが戻して」
その言葉が【お願い】なのか、【命令】なのかは定かでは無い。しかし強く抱きしめる小猫の姿に、ハクは静かに頷いて答える。小猫はハクの返答に満足したのか、抱きしめる力を少し優しくしながら薄くではあるが笑みを浮かべた。と、何かを思いついたのか無表情に戻る小猫。やがて一度身体からハクを離し、顔が見える様にすると告げる。
「後、私以外にはしないで」
そう告げる光の無い瞳をした小猫の言葉は、間違い無く【命令】であった。