※この作品はR-18です。

愛され過ぎた少女達   作:ウルハーツ

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2016年12月05日 投稿分


リ【IS】 更識 楯無★

 IS学園生徒会長、更識 楯無。彼女は所謂学園最強であり、その上世界の裏に付いて色々と知っている少女であった。

 

 彼女は今日も生徒会室で仕事をしていた。自分の従者であり、同級生であり、親友である布仏 虚と共に。目の前に存在する書類は生徒達からの意見や要望。また、生徒達の長である為に【IS】と呼ばれる乗り物の運用などに関わる物も存在していた。教師たちが行うべき内容の物も少し存在するが、それは彼女が優秀故に任されているのかも知れない。……だがその優秀である筈の本人は現在、自分の席に座ったまま机に突っ伏して居た。

 

「会長。仕事してください」

 

「……無……理」

 

 目の前で動かない楯無の姿に虚が言うも、しばらく間を置いた後に帰って来たのは拒否であった。例え彼女の従者であったとしても、彼女の為ならばしっかりと叱る等している虚。しかしそんな彼女は今回、目の前のその光景と回答に溜息を漏らすと何も言わずに自らの席に戻る。そしてそんな彼女達の姿を見て居た1人の少女が戻って来た虚を見て口を開いた。

 

「何時もの感じ~?」

 

「えぇ。……はぁ~。早く終わらせればその分だけ早く会えると分かっている筈なのに」

 

「かんちゃん、呼んできた方が良いかな~?」

 

「放って置いて平気よ。普段から耐性を付けないといざという時、動けないもの」

 

「了~解!」

 

 虚の妹であり、生徒会の書記長である少女……布仏 本音は姉の向こう側に居る楯無の姿を見ながら虚に聞く。実は今の楯無を戻す解決方法は2人にも分かっており、やろうと思えばすぐに出来る話なのだ。が、それをする事を虚は余り良しとしなかった。今の様に動けない事が大事な時、起きてしまった場合。何時でもその解決方法が出来るとは限らない……そう考えて。故に自力で立ち直る癖を付けさせるべく、本音の提案を断った虚。もう1度机に伏せる楯無を見た後、彼女は再び溜息をつく。

 

「うぅ……もう、駄目」

 

 そうして、数分後。まるで力尽きる様な声が生徒会室に聞こえ、作業をして居た虚は三度溜息をつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほれ……ほれ……」

 

『……』

 

 とある部屋にて、度の無い眼鏡を掛けた少女が目の前に座る白猫……ハクに対して猫じゃらしを振るって居た。しかしハクは猫でありながら、猫では無い。何処かで無意識に湧き上がる目の前のそれを追いたくなる衝動に駆られながらも、それをしたら駄目だと必死に自分を抑えて居た。故に何の反応も示さず、だが猫じゃらしを目だけで追うその姿に少女は微かに笑みを浮かべる。

 

「今は私と一緒。……お姉ちゃんばっかり……ずるい」

 

 猫じゃらしを置き、ハクの身体を持ち上げた少女はそう言ってその身体を優しく包む様にして抱きしめる。彼女は今現在、生徒会室にて伏して居る楯無の妹である更識 簪と言う名の少女であった。腕に抱きしめるハクの身体の感触を感じ、蕩けた様な瞳をし乍らその身体を堪能する簪。ハクが苦しまぬ様、それでいて自分が一番堪能出来る様に計算された力加減でされるそれにハクは唯成すがままになり続けていた。

 

 簪は現在、今こうしてハクと居られる時間を非常に大事にしていた。と言うのも、普段ハクが傍に居るのは彼女では無く姉の楯無なのだ。しかし授業中や生徒会での仕事をして居る間、ハクは当然傍に居る事が出来ない。そもそも猫をここに連れて居る事自体、余り良い事では無いのだ。が、そこは自分が生徒会長である事を利用して特権を無理に使うという方法で楯無が正当化したのである。そうしてこの学園に連れて来られたハクは、授業中は楯無の部屋で1人。授業が終われば、楯無が来るか楯無に用事がある場合は簪が来るようになっていた。故に簪がハクと居られる時間はそんなに多く無く、姉に嫉妬をし乍らも今の時間を大切に感じているのだ。

 

「プニプニ……こちょこちょ……」

 

『!』

 

「あ……ごめん。本当にごめん」

 

 簪は腕の中に居るハクの手を取り、その肉球を触る。ハクに取ってそれは非常にくすぐったい物であり、何を思ったのか簪はハクの身体を今度は擽り始めた。普段から肌が敏感なハクに取って、それは非常に強い刺激。されるがままになって居るのは流石に辛く、ハクは簪の腕から逃げだすと向かい合う様にして距離を取る。一瞬にして離れてしまったその温もりに簪はショックを受け、嫌われない様ハクに謝罪をする。他人からみれば猫に謝罪する少女の姿は滑稽な物だが、当の本人は本気で嫌われる事を恐れてハクに強く謝罪した。そもそも猫でありながら猫で無いハクは、その謝罪に少し見つめ続けた後、ゆっくりと再び簪に近づき始める。それは許された証拠であった。

 

 再び簪の腕に抱かれる事になったハク。そうして2人で過ごし続けて居ると、やがて扉の外から誰かが走って来ているのか素早い足音が響き始める。そしてその音を聞いた瞬間、簪のハクを抱きしめるその腕が少しだけ強くなった。

 

 ハクは基本楯無と共に居る。故に楯無が居ない時、ハクが居る場所は当然楯無の部屋である。簪がハクと会うためには楯無の部屋に来るしか無く、今現在居る場所は見つけてから変わっていない。つまりここは楯無の部屋なのである。そしてその部屋の主である楯無が、仕事を終えて帰って来たのだろう。足音は扉の目の前で止まると、一気にその扉が開く……事は無かった。

 

『ちょ! 何で鍵がしまってるの!?』

 

「……」

 

 大きな音を立てて開こうとするも、ロックされているため開かなかった扉。そんな扉を簪は無表情に睨みつけて居た。楯無自信、部屋を出る時に鍵は閉めている筈だ。だが、それでも扉が開いていると思ったのは簪が居ると察していたからだろう。金属音が響き、開いた扉から見えたその姿に簪の腕の力は更に強くなる。鍵を閉めて少しでも長く。そんな小さな抵抗で得た時間もすぐに終わりを迎えてしまう。

 

「ハク! 簪ちゃん!」

 

 まるで獲物を見つけた様に光った瞳と共に、ハクを抱きしめる簪も纏めて抱きしめようとダイブした楯無。しかし簪はそれを逸早く察すると、素早く横に移動してダイブを軽々と避ける。幸いにも簪が居たのはベッドの上であり、そこにダイブしたために楯無は顔面から布団に落ちるだけで怪我は無い。が、完全に求めていた者に逃げられた事で身体がそのまま布団に伏してしまう。

 

「……お姉ちゃん?」

 

「……」

 

 何も言わなくなってしまった自分の姉に少しだけ焦り始める簪。布団とはいえ、何処か打ち所が悪かったのか? と心配し、ゆっくりと近づいたその時。楯無は一瞬で身体を上げ、簪を抱きしめた。前から抱きしめた為、顔には簪が近づき、胸にはハクが近づいてそのまま強く締められる。余りに突然の事に反応出来なかった簪だが、すぐに抵抗するとその抱擁から離れた。その際、ハクは2人の隙間から飛び降りてベッドの上へ退却する。

 

「はぁ~。少しだけど元気が出たわ」

 

「……最初から元気だと思う」

 

 扉を開けて飛び込んで来る。心配させ、隙をついて抱きしめて来る。生徒会室での彼女を知らない簪からすれば、楯無の姿は元気があるとしか言い様が無かった。が、実際楯無は本当に元気を失っていたのだ。今現在この場に居るのも、何だかんだで虚が仕事をあまりに出来なくなってしまったその姿に戻る事を許してしまった為である。厳しくはあるが、親友のその姿を見続けるのは余りにも辛かった……と言うよりも情けなかったのだろう。その姿を残してまで仕事をさせるより、帰して自分がやってしまった方が速いと思った可能性もある。

 

「さぁハク! 簪ちゃんから私にバトンタッチよ!」

 

「……」

 

『……』

 

「簪ちゃんも当然時間まで居て良いわよ。あぁ、幸せ」

 

 簪から離れたハクの姿を確認した後、その身体を自分の腕に納めた楯無。そんな姿に簪は睨みつけるが、楯無は簪に笑みを向けてそう言うと2人の間にハクを置いて一緒に愛でられる様にする。ハクを大切に思う様に、妹である簪も当然楯無に取って大事な存在。ハクを取り合ってぞんざいな扱いをする等彼女の中には一切無い。簪もそれが分かっている故に、心では嫉妬をしつつも表に出すことは無かった。が、楯無がハクと簪の両方と一緒に居られるのも決められた時間まで。ハクはこの部屋に残るも、簪は自分の部屋に帰らなければいけない時間がしっかり決まっているのだ。

 

 楽しい時間、嬉しい時間という物は過ぎるのが早い。しばらく2人でハクを愛で続ける等して居たものの、簪の為にセットしていたタイマーが鳴り響いた事でその時間は終わりを告げる。悲しそうに、残念そうに簪は自分の部屋へと戻る事となり、部屋の中には楯無とハクの2人だけ。簪を最後まで送り届け、楯無は改めてハクを見る。

 

「さて。成っても平気よ?」

 

 楯無の言葉にハクは頷くと、その姿を人へと変える。実は楯無という人間はハクが人に成れる事を、普通の猫では無い事を既に知っている存在であった。しかしハクのその正体を楯無は溺愛する妹にも話さず、親友などにも話したことは無い。

 

 今の今まで2人に寄って撫でられる等の時間を過ごし続けて居たハクは、人の姿になった事で安心した様に息を吐く。そんな姿に楯無は微笑みを浮かべると、今度はその傍に近づいて頬に手を添えた。突然の事に驚いた様に楯無を見るハク。と、手を降ろした楯無はハクの傍に座る。

 

「やっぱりそっちの方が楽?」

 

「……ん」

 

 ハクの精神上、猫で居る事は余り嬉しい事では無い。人であった以上、人で居たいと思うのは当然の事だろう。だが、精神が人を求める様に身体は猫の姿を求めていた。心では人の姿が楽である……と思いたがっているが、実質楽なのは猫の姿。複雑な心境を抱きながらも、ハクは人でありたいと思うために楯無の言葉に頷いて返した。

 

「そう。……あぁ、今日もよろしくね?」

 

 楯無はハクの答えに返すと、今度はそう言って笑みを浮かべる。しかしその笑みは先程の様な純粋な物では無く、これからする事を想像したが為に出た艶めかしい笑みであった。それはハクの正体を知ったその時から始まった、ハクと楯無の秘め事。ハクは何も言わずに黙り続けて居たが、やがて頷くとその身体をベッドに倒すのであった。

 

 

 

 

 

 楯無がハクの正体を知ったのはIS学園に入学してからの事であった。そもそも楯無はハクの存在に付いて少々疑問に思っていた事があったのだ。それはハクが【自分が幼い頃から傍に居た】、という事である。一見何も可笑しなことが無い様であるが、ハクは楯無やその家族にとって猫である。故に可笑しかったのだ。猫は人よりも早く寿命を迎える。だがハクはその存在を知った時から何も変わっていないのだ。常に一緒に居たからでは無く、本当に変わっていないのである。

 

 中学生辺りからそれを疑問に思い始めた楯無。ハクという存在が自分や妹にとって癒しであり、掛け替えの無い存在である事は変わらない。だが気になったその疑問は何時までも彼女の中に残り、やがてその答えを知る機会が訪れる。

 

 IS学園は基本、生徒達がそこで住む様に寮が用意されている。楯無もそれに漏れず、自分の部屋を当てられた。本来なら1人1部屋等と言う贅沢な部屋の使い方は出来ず、2人で一部屋の相部屋制度。しかし楯無は特別1人部屋となった。そしてそんな彼女は本来許されていないにも関わらず、ペットとしてハクを連れて来てしまう。『1人だと寂しい』、等と言う理由を付けて。仲を悪くしてしまった妹が反対し続けて居たが、それでも楯無は結果的に自分の元へハクを置いてしまったのだ。

 

 楯無は基本普段からしっかりとした生活を送っていた。しかしそれでも手の回らない物は存在する。学園生活にも慣れ始めた頃。楯無は従者であり同級生でもある虚と、慣れ親しんだ同級生との会話の中である事を知る。既に寮生活に関しても当然慣れ始めており、そんな中で面倒な事として様々な内容が話題に上がったのだ。備え付けのシャワーの掃除や布団の洗濯。その他にも生活する上で必要になる事が沢山存在する。が、話をしていた楯無はそれを知らぬ内に虚がやっていると思いこんで居た。従者として身の周りを世話をしてくれていた、と。しかし虚はそれを否定する。そこで初めて楯無の誤解は解け、同時に上がるのは、ならば一体誰がやって居るのか? と言う疑問である。

 

 虚はすぐに誰か用務員等が居るのかと疑った。しかし他の生徒達は自分で行っているのだ。楯無だけが特別誰かに世話をされる筈が無い。……そうして考えて居た時、楯無はハクの存在を考える。猫が掃除洗濯をする等、ありえない事だ。だが楯無の部屋に入れるのは、入って居るのはハクだけであった。

 

 学園での授業が終わり、楯無は真っ先に自分の部屋へと向かった。普段とは違い、自らの気配を消して息を忍ばせ乍ら。人の気配を察知する事ならば、楯無もかなりの技量。静かに扉の前に立った時、普段は感じない【人の気配】を中から感じる事が出来た。そうして覚悟を決め、自分の部屋でありながらも突入した楯無に待って居たのは……目を見開いて驚く白い少女であった。

 

 自分の部屋に居る謎の少女。それは戸惑う事であり、可笑しな事である。……にも関わらず、楯無の心の中へ綺麗に入り込んでいた。正体を名乗らずとも、目の前の少女がハクであると直感で理解出来た楯無。説明も無く自分の事を言い当てた楯無にハクが驚く中、心配になったのだろう。部屋にやって来た虚に楯無がすぐに出て応対をする。しかし答えは『何でも無かった』と言う嘘であり、虚は不自然に思いながらもやがてそれを信じて去って行く。その結果また2人だけになり、楯無とハクはお互いを知りながら話を始めるのであった。

 

 そんな2人が関係を持つ様になった切欠は、簡単に言って楯無が我慢出来なくなった事であった。ハクは正体を知られて以降、基本的に人の姿で居る事が多くなっていた。部屋から出る事は殆ど無く、故に人目を憚る心配も無い。そうして普段から人の姿で居る様になっていたハクの姿は、楯無にとって所謂目の毒でしか無かった。……そしてある時、楯無は開き直ってしまう。

 

「あぁもう! 無理に決まってるのよ!」

 

「! 何……を……」

 

 部屋の中で寛いでいた楯無とハク。ハクは気付かれて以降、隠れる事無く部屋の事をしたり等飼い主である楯無の役に立つ為に行動しながら日々を過ごして居た。服装は楯無の物を着るしか無く、自分にはかなり大きなYシャツのみ。そしてその日、やる事を全て終えたハクは楯無の使うベッドの上で足を外に出して座りながら何もしない時間を過ごして居た。しかしそれは勉強をして居た楯無の心を無意識に揺さぶり、やがて暴走させてしまう。行っていた課題を済ませると同時に道具をしまい、ハクに飛びかかったのだ。突然の事に驚くハクの姿を下に見ながら、楯無を息を荒くする。

 

「ハク。貴女きっと、お姉さんを誘ってるのよね? そうよね?」

 

「……違う」

 

「いいえ、違くないわ! だって誘われたもの!」

 

 ハクは普段通りに過ごして居ただけ。しかし彼女の行動は彼女の知らぬ場所で影響を及ぼし、それに影響された楯無はハクを押し倒したまま言う。そしてハクの否定を無視し、楯無は始めようとする。が、流石にそれを拒否しようとしたハク。楯無はそんなハクの姿を見て不服そうな顔をすると、わざとらしく溜息を吐く。そうして出た言葉は、ハクに取って驚くべき内容であった。

 

「そう。なら、簪ちゃんや他の皆に教えちゃおっかな~? きっと皆受け入れはしてくれるけれど、出来れば知られたく無いんじゃない? 隠れていたって事は、そう言う事でしょ?」

 

 それは一種の脅迫であった。もし楯無以外の一緒に居た誰かが自分の正体を知ったところで、受け入れてくれる可能性は高い。それは傍に居たハクも良く分かっていた。が、それでも何処かでまだ恐怖の様な物が存在していた。もしも自分の正体を知って気味悪がったら。もしもそれで自分の居場所を無くしてしまったら。考えれば考える程、ハクは自分から言う事を止めてしまっていたのだ。……そして今、そんなハクの思いに気付いていた楯無はそれを利用し始めていた。

 

「ふふ、隙あり!」

 

「!」

 

 楯無の言葉とその言動に驚き戸惑ったハク。そしてそんな隙を突き、楯無はハクのYシャツの袖を両側同士で結んでしまう。ボタンはきっちりと全部閉められて居たため、ブカブカだったそれがピッタリになると同時に両手を拘束されてしまうハク。今の彼女に出来るのは暴れる事だけであるが、楯無は相手を制圧する事には人一倍長けていた。故に、簡単に抑え込まれてしまう。

 

 自分を抑え、拘束する楯無へ視線を向けた時。お互いに合うその瞳と続けて見せられる妖艶な笑みにハクは自分がもう逃げられない事を悟る。反対に楯無も、もうハクが自分から逃れる事が出来ないと確信を持つ。そしてその事実に彼女なりの笑みを浮かべると、ハクと楯無の顔の差は0になる。目を見開くその顔が目の前に映り、楯無は口に当たるその感触と共に幸せな気分に包まれた。

 

「お姉さんが、気持ちよくしてあ・げ・る♪」

 

「駄……目……!」

 

 一度足を踏み出してしまえば最後、楯無はその勢いを止める事は無い。そうしてハクは、楯無によって襲われる事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 袖を結ばれた結果、両腕の自由が利かない状態のハク。結ばれた箇所を軽く持ち上げて万歳をする様な体勢にされた後、楯無はハクの着ているYシャツのボタンを外し始める。ボタンが外されれば緩くなり、服から腕を抜く事は出来るだろう。しかしそれを楯無が許すはずも無く、やがて全てが外された時。見えるのはハクの白い肌と、少し大き目の胸であった。Yシャツは大きすぎても何とか着る事が出来るが、下着は合った物でなければ意味が無い。故に借りてはいなかったのだ。

 

 前が曝け出され、微かに頬を赤く染め乍ら横を向いたハク。そんなハクの姿に楯無は興奮し、呼吸を荒くすると手の指をウネウネと動かしながら胸へと近づける。そしてそれが到達した時、ハクの胸は楯無に両側とも同時に鷲掴みにされる。

 

「ん!」

 

「柔らかい、凄く良い感触ね」

 

 掴まれた胸はやがて優しく、舐る様に揉まれ始める。指を沈みこませ、上下左右に回し、様々な方法で胸を弄び続ける。それはハクを感じさせると共に楯無の欲望を満たして行き、快感に悶えるハクの姿は楯無にとって最高の物であった。が、それでもまだ足りないと何処かで思う。楯無は高校生。事の致し方を既に理解している彼女は、必然的にその先を求め始める。

 

 ゆっくりと胸から手を離し、大き目なYシャツ故にスカートの様になっていた下の部分を捲り上げた楯無。何をしようとしているのかを理解したハクは声を出すことも出来ずに首を横に振るものの、楯無はそれを無視してそこを完全に開放してしまう。そして少し身体を下の方へと移動させると、ハクの腰辺りに手を突いて曝け出された秘部に顔を近づける。どんな攻めをしようとしているのか、嫌でもハクには理解出来た。

 

「は~むっ!」

 

「ひぁ!」

 

 何処か楽しそうにハクの秘部を口の中に納めた楯無。口の中の生暖かい温度がハクの秘部を刺激し、思わず出た声に楯無は加えたまま笑みを浮かべる。と、口の中にある秘部の入り口に舌を伸ばし始める。暖かい中で、更に熱くヌルっとした物が入って来たことで声を上げるハクだが、楯無はそれに続いて業と大きな水音を立て乍ら口内で弄り始める。

 

「んぁ! 音、止め……て!」

 

 部屋の中に響く厭らしい音に首を横に振って快感に悶えながらも言うハク。縛られた袖の部分で楯無の頭を抑えて退かそうとするも、その力は弱すぎて何の抵抗にもならない。……やがて、続くその快感に導かれ始めたハク。楯無をそれを察し、勢いを強める事でハクは一気に上り詰める事になった。

 

「ひっ、んんんんっ!」

 

 絶頂の瞬間、楯無を抑えるのを止めて結ばれた袖の結び目を噛み締めて声を押し殺すハク。楯無はハクをイかせたと言う事実に歓喜する。そしてその日はそれでお終い。だがその日以降、ハクは毎日の様に楯無に攻められる事になる。拒否権など当然存在せず、自分の居場所を失わない為に受け入れる事しか出来ないハク。……しかし1年以上も続けられれば、その形も変わってしまうのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ベッドの上に横たわるハクの身体を前に、ゆっくりと近づく楯無。微笑みを浮かべながら、それでも楽しみだと言う感情を隠しきれていない楯無はやがてハクの元に到着すると、四つん這いの体勢でハクの上に構える。その光景はベッドに押し倒した楯無と倒されたハクの様で、顔の両脇に楯無の手が降りて来る事にハクは少しばかり目に動揺を見せる。長い付き合いで、長い関係。だがそれでも慣れる物では無いのだ。……感情の中では。

 

「ほら、最初にする事は?」

 

「ん……んっ!」

 

 目の前に迫った楯無の顔を前にし乍ら言われた言葉に、静かに頷いた後に自分の顔を近づけ始める。頭を持ち上げ、顔を更に近づけてハクから行ったキスは唯触れあうだけの優しい物。だがそれでも楯無にとって、それは大きな事である。最初に襲った相手が今では自分から行為のスタートを切る。その事実が過去のハクの姿と照らし合わされ、満たされ始めていた。しかしまだ行為は始まったばかりである。

 

 触れあい続けていた唇からそっと舌を伸ばし始めた楯無。唇に振れる生暖かいそれに一度驚いた様に目を見開くも、ハクはそれを受け入れる様に自分もまた口を開き始めた。伸ばされた舌は塞ぐものを無くし、奥へ。やがてたどり着いたハクの舌に触れると、まるで絡めとる様にして楯無はハクの口の中を侵食する。内側の頬を舐め、舌の裏から歯の裏まで余すことなく。

 

「んぁ……んん」

 

「はむっ、んぐっ、ふふ」

 

 口内を暴れる楯無の舌に目に見えて分かる様に感じるハク。目の前に映るそんな彼女の姿に楯無は思わず笑みを零し、そのままキスを続け乍ら慣れた手つきでハクの着ていたYシャツのボタンを外し始める。一切の抵抗も無く、徐々に外れて行くボタンを感じ乍らもハクは気付けば頭から力を抜いていた。既に楯無が絡め始めた時点で突きだす必要は無くなっており、もう今は横になった状態でされるがままになって居たのだ。

 

「ハク、貴女はどうしたい?」

 

「……」

 

 ボタンを全て外し終わった時、楯無はハクへのキスを止める。そして曝け出された胸を前にまだ始める事無く質問をする。ハクはそれに答える為に口を開こうとしながらも、まだ残る羞恥心で一度抵抗する。が、それも数秒の事。すぐに教えられた通りの【合言葉】を言う為に、その口を開いた。楯無によって攻め続けられていた、力の入り難い口で。

 

「……気持ちよく……なりたい」

 

「それじゃあ、お願いしなくちゃね?」

 

「ん……私を……感じさせて。……【刀奈】の手で……イかせて」

 

 何時ものハクを知っている者には想像の付かないそのおねだりに楯無……では無く、刀奈は鼻息を少しばかり荒くしながら「任せなさい!」とハクに自信満々に答える。最初の抵抗から一年経った今、拒否して居た彼女は自分から行為をねだる。その姿を求めていた刀奈からすれば、自分の願った光景に興奮しない訳が無かったのだ。初めてハクを襲った翌日、将来を誓い合う様な相手にしか教えてはいけない本来の名をハクに教えたのはそれほどにハクを求め、そして手に入れると決意した証である。

 

 四つん這いの体勢を変えてハクの横に座り込んだ刀奈。その位置からハクの上半身を持ち上げると、刀奈はハクの後ろに回り込む。そしてゆっくりと両側からハクの前に手を伸ばし、晒された左右の胸を揉み始める。下から手の平で包み込む様にして触れ、左右を別々のタイミングで回し乍ら刀奈は胸を弄ぶ。その揉み応えのある質感と、時々聞こえるハクの喘ぎ声に楽しくなり始める刀奈。そのまま長い時間ハクの胸で遊び続けていた刀奈はふと、ハクをイかせると言う目的を思いだしてその姿を見る。

 

「はぁ……はぁ……ひぅ!」

 

「……ふぅ。貴女、何処まで私を興奮させる気よ……!」

 

 胸だけを揉まれ続けて居たハクは絶頂には辿りつけずに、それでも絶え間なく感じる快感で息を荒くしていた。頬は普段以上に赤みを帯びており、目が会ったその瞳は蕩ける寸前。そんなハクの姿に刀奈もまた更に息を荒くすると、揉んでいた胸を強めにまた揉みしだき始める。そして先程までは遊んでいたその手つきを一変、今度はハクを強く感じさせるための触り方に変更する。触っていなかった胸の中で一番に感じやすい突起の周りを何度も円を描く様に指で撫で、静かな笑みと共に不意を弾く様にして両方同時に振れる。

 

「ひあぁ! ……もっと……」

 

「えぇ。お望みならいくらでもあげるわ!」

 

「嬉、しい……んんっ!」

 

 既に刀奈という存在に完全に堕ちてしまったハクは更なる刺激を願う。刀奈もまたその願いを叶える為に容赦なくハクの身体を攻め、やがて胸だけでハクは絶頂へと導かれる。

 

「イ、ク……!」

 

「イきなさい! 今日は胸だけで何度でもイかせてあげる!」

 

「ひぁ、んんんんんっ!」

 

 ハクの言葉で絶頂のタイミングを見計らった刀奈は興奮したまま声を荒げる様に告げると、胸の突起を同時に抓る。そしてすぐにその快感によって絶頂を迎えたハクの口を自らの口で塞いだことで、ハクはくぐもった声を響かせて盛大にイってしまった。IS学園の部屋の中は防音の設備が無い訳では無いが、必要最低限程度。故に大声を出せば隣の部屋に聞こえる可能性が十分にあるのだ。故に楯無はほぼ毎回、ハクが絶頂を迎える度に自らの口でその声を抑えこんでいた。単にその時はキスして居たいと言う欲望もついでに満たしながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また……イク……っ!」

 

 もう既に10を超えたハクの絶頂。強すぎる快感に意識を失う事もあるが、その度に突起を抓られ快感に意識を呼び戻される。何度も迎える絶頂にハクはもう耐えられないとばかりに首を横に振るが、それでも止まる事の無い刀奈の攻めに翻弄され続けて居た。

 

 対する刀奈の方も、限界が近づいていた。しかしそれはハクを攻め続ける行為に及ぶことにでは無く、自分も共にしたいと言う思い。既にハクをイかせ続けていた刀奈の秘部も興奮で濡れに濡れており、刀奈は数える事を止めたハクの絶頂と共にその胸からようやく手を離す。解放されたと思ったのだろう、眠る様に目を瞑ったハクの姿に刀奈はまた容赦なく次の攻めを始めた。

 

「! もう、今日は……」

 

「そう言われても……もうお姉さんが我慢出来ないのよ」

 

 突然感じた下腹部への接触に目を覚ましたハクは刀奈が何をしたいのか察し、もう限界故に止めさせようとする。だが現状、イってばかりのハクとイかせてばかりの刀奈では大きな違いがあった。それは満足している者と、その姿に更に興奮し続けていた者という事。相手がお互いにしか居ないのであれば、興奮し続けていた刀奈の思いを満たすのは当然ハクのみである。

 

 Yシャツが脱がされていた時点で解放されていたハクの秘部は既に幾度とない絶頂で恐ろしい程の愛液を流していた。刀奈が初めてそこに触れれば、まるで桶の中に溜まった水に手を入れるかの如く水音が響く。と、刀奈はゆっくりとハクの後ろから移動し始めた。寄りかかる相手を無くし、力を一切入れられないハクは横に倒れるのみ。最初の様に四つん這いの体勢で近づいた刀奈は徐にスカートなどを脱ぎ始める。上半身を着たまま、下半身のみを裸にした刀奈は濡れそぼった自らの秘部をゆっくりとハクの水浸しになっている秘部に近づける。チャプ、と言う音が部屋の中に響いた。

 

「んっ! ハク、行くわよ?」

 

「刀……奈……っ! ひぁ!」

 

「あ、あ、あぁ! これ、良すぎっ!」

 

 響く水音、響く喘ぎ声。お互いに秘部を擦り合わせて感じる快感は強すぎると言っても過言では無い物であり、瞬く間に2人は絶頂へと導かれる。お互いに大きな声を上げていた事に気付き、刀奈は咄嗟にハクの唇を塞ぐ。その時急いで動かしたことで秘部の上にある最も敏感な部分がお互いに擦れ、一気に2人の身体に電気の様な快感が走った。そしてそれが最後の刺激。

 

≪んっ、んんんんっ!≫

 

 口が塞がれている事でくぐもった声を上げ、お互いが同時に絶頂したと感じられる様に痙攣を起こした2人。刀奈も腕に力が入らなくなった事でハクの身体に乗りかかり、潰さない様咄嗟に身体を移動させてベッドの上に倒れ伏す。ハクはようやく気絶と言う名の眠りを迎え、刀奈は力の入らない身体でゆっくりとハクの身体に手を伸ばす。

 

「はぁ……はぁ……好きよ、ハク」

 

 やがてハクの身体をその腕の中に抱き入れ、刀奈は誘われる様に眠りに付く。……これからも刀奈とハクの関係は続いて行く。気付けば使命を忘れ、刀奈という存在に堕ちてしまって居るハク。刀奈もハクを離す気は当然無く、お互いが求めあい続けている現状。それは今のハクにとって、幸せな事であった。




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