まだ幼い頃の出来事だ。他の誰かに関心を示さなくなってまだ新しい姉さんと共に、私は外出していた。私や一夏、千冬さんだけを見ていた姉さんは、私が新しい服を買いたいと思った時に喜んでついてきた。本当は母と行くつもりだったが、姉さんがそれを半ば強制的に奪ったんだ。
別にあの頃は姉さんと確執なんか無かった。あの当時からISを作って居たとは思うが、それを私は知りもしなかったから。家族として、姉さんと接していた私は姉さんの好みでそれなりに着せ替え人形の様にされて、結果的に沢山の服を手に帰路を歩いた。
私はその時の出会いを運命だと思っている。
『……ぇ?』
『……』
『今の、何?』
突然目の前に現れた眩い光りと、そこから現れた小さな猫。私達に気付かずにまた光り、今度は私と同じくらいの少女になって何処かへと去ろうとするその存在を私達は理解出来なかった。何も無かったんだと忘れて過ごすには余りにも突拍子が無い出来事。けれどそこで普通じゃない姉さんは即座に行動した。私を庇いながら、それでも興味津々の様子で。
『君は、誰かな~?』
『!?』
私達が見ていた事に気付いていなかった少女は振り返り、驚いた様に目を見開いていた。その顔が私の脳裏にはいつまで経っても焼き付いている。姉さんはまず危険が無いかをしっかり確認した上で、今度は自分の興味を満たす為に少女と話を始めて……その時、私は何も出来なかった。状況に追いつけなかった訳じゃない。ただ同じ様な年の子でありながら、その少女に見惚れてしまっていたんだ。
姉さんは私と違って興味を持った事、相手にはグイグイ行く。失礼も礼儀も構わないで。だけどそんな姉さんのお蔭で少女の名前や、その秘密を知る事が出来た。下手な嘘は姉さんに通用しない。だから、【別の世界】や【欲望】に関する事もしっかり聞けた。
行く当てが無いと分かった途端、姉さんは家へ招こうとした。私も賛成だったけど、父と母が許すかは分からない事。勝手に決めてしまえる事では無いと姉さんに告げても、姉さんはどこ吹く風で『私達で面倒を見れば良いからだいじょーぶ!』と自信満々に答えた。
姉さんは少女……ハクの存在そのものに興味を持っていた。私はハクの見た目に、無表情で物静かな話し方をする姿に興味を持った。人に成れる事は私と姉さんだけの秘密にして、それから始まった生活はハクと一緒の時間がとても多かった。
楽しかった。同年代くらいの女子と話をする事は決して無い訳ではないが、ハクとの時間は私にとってすぐに特別となった。学校には行けないハクと話がしたくて、他の誰かとの約束を断る事も多かったくらいだ。それくらい、私はハクを気に入っていた。彼女と居られる時間が幸せだった。
だから、私はそんな幸福な時間を潰した姉さんを許せなかった。
ISによって家族は離れ離れになった。ハクを連れて行く事も許されず、私達は会う事も出来なくなった。一夏達とも離れて、別の場所で過ごす日々は幸せを知っている私にとって苦痛な日々だった。何度もその原因となった姉さんを恨んで、ハクが何処に居るのかを知りたくなった。
父親へ言う子供の様に、私は大きくなったらハクと結婚したいと思っていた。ずっと一緒に育てばその考えも変わったのかもしれない。だが離れ離れになり、もう会えないハクの事を考える度にこの想いは強くなっていく。中学生になっても、私は何時かハクを見つけて彼女と結ばれる事を望んでいた。女性同士の恋が日本で許されないなら、違う国へ行く事も辞さない。何処でも性別が壁になるのなら、それすら超えたって構わない。それをどうにか出来るかもしれない存在を、私は知っていたから尚更だ。
だからその再会に、私は運命がハクと私を結ぼうとしていると確信した。
「ハ、ク……?」
「……久しぶり、箒」
IS学園。今年度の入学生に男子が居る事で騒ぎに騒いでいる教室で、私は見覚えのある姿を前に固まった。数年経ってもあの頃から全く変わらない見た目をした、私の想い続けた相手。成長しないのは知っていたから、そこに関して驚く事は無い。ただこうしてまた会う事が出来た事に、私は堪らなく嬉しかった。
再会してからすぐの話をする時間は、HRで邪魔をされてしまった。次の時間には騒ぎの張本人である一夏に話しかけられ、ハクと話す事は出来なかった。その後も数々の要因が重なり、私はハクと話せる機会が少なかった。話がしたい、今までどんな風に過ごしていたのかを知りたい。そう思いながら、学園に宛がわれた寮で……私は運命に感謝した。
「……おかえり」
「…………あぁ、ただいま」
泣きそうだった。あの頃の様に、私を無表情でも優しく迎えてくれるハクの姿を見て。同じ部屋だと知り、これから長い間また一緒に居られると分かって。一夏がどこの部屋かなんてこの際、どうでも良い。私はまた一緒に過ごせる事を喜び、そして一年生として入ってすぐにも関わらず、先の事を考えた。
ハクと一緒に過ごせるのは3年間。それ以上は一緒に居ようとしなければ、叶わない。ハクが欲望を満たしている事は知っている。入学した生徒や先輩方の中に、その相手が居るんだろう。……放っておけば、私の様にハクを求める誰かが現れて然るべきだとも。
だから私は覚悟を決める。ハクが他の誰のモノにもならない様に、私は複雑な思いを抱きながらもそれを叶えてくれるであろう姉へ連絡する。
『姉さん。頼みがある』
『……本気なの?』
最初は私からの連絡に何時もの飄々とした態度で喜んでいた姉さん。だが私の話を聞いて、何時になく真剣な声音で聞いてくる。それ程、私がしようとして居る事は常軌を逸していたんだ。姉さんでさえ、覚悟を確認するくらいに。……当然、本気だった。
姉さんに頼んだモノが来るのはそんなに先の話じゃない。私は徐々に慣れ始める学園生活をハクと共に過ごしながら、その時を今か今かと待ち続けた。適当に頼まれ事として、一夏に剣道の稽古を付けながら。
準備が整ったのは何でもない日だった。だがこれから何でも無かった日は、私とハクが結ばれる記念日になる。授業も終わり、準備は整えた。後はハクを見つけて部屋へ戻れば、それで良い。ハクの居そうな場所もおおよその検討はついている。
「ハク、やはりここに居たか」
「箒?」
「最近、代表候補選などで忙しかったからな。今日は速めに寮へ戻るとしよう」
「……ん」
ハクを連れて私達の寮へと戻る。今か今かといきり立つ自分を何とか抑えながら、私は何とかいつも通りに振る舞い続けた。正直、少し不審には思われてしまっているかもしれないが、そこは今まで築き上げて来た時間で怪しまれる事も無い。
寮の扉を開ける。ハクに中へ入る様に促して、その後に自分で入ると同時に戸締りを入念に行う。鍵もチェーンも完璧に掛ければ良い。例え急いで出ようとしても、チェーンで確実に時間が掛かる筈だ。……その時が、来た。
過去も今も、私と一緒に居る時間が長いハクは何にも警戒した様子を見せずにベッドへ座っていた。始めると思った瞬間、私の抑えていたモノが破裂した様に身体が勝手に行動を開始する。
「っ! 何、して……」
「はぁ、はぁ……っ!」
座っていたハクの両肩に手を置いて、そのまま身体を押し倒す。ハクが驚いている間に身体も乗せて、簡単には逃げられない様にする。布団へ身体が当たった時に広がる匂いは、ハクのモノだ。ハクの使っているベッドだから、染みついているんだろう。
「もう、我慢できないんだっ!」
「!」
首元のリボンに手を掛ける。自分のと違い、相手の付けている物を外すのは簡単じゃないが、その時間が堪らなく興奮させる。無くなった事で少し肌蹴て見える肌。それに見惚れた時、ハクがその弱々しい力の全力を出して私を転がす様に退かす。
「箒……っ!」
「待てっ!」
私を見て怯えた様子で部屋から逃げようと走り出したハク。扉に手を掛けて鍵が閉まっているのに気づき、続いてチェーンに気付いてそれを外そうと手を伸ばす……前に、私はハクの小さな手を掴んだ。逃がす訳にはいかない。受け入れてくれないのなら、私は強引にでもすると決めている。
「離し、んんっ!?」
「ん……ちゅ……はぁ、逃がすつもりはない」
強引に腕を引っ張り、キスをする。そのまま身体を扉に押し付けてハクを挟み、身動きが出来ない状態にしてから強引に舌を入れ込む。最初は抵抗して腕を振り、もう片方の手で私を押し退け様としていたが、その力も徐々に弱まっていった。
抵抗する力を失ったハクを再びベッドの傍へと連れて行った。腰に手を回して、キスを続けながら足を進めて。玄関で続けてしまうと、外に聞こえてしまう可能性があるからだ。このままベッドにもう一度押し倒しても良いが、どうせなら立った状態でしか出来ない事をしよう。
ハクの首に腕を回して逃げられない様にしてから、まずは服越しに胸を揉む。私よりも一回り以上小さいが、それでも私の胸より魅力的な乳房を好きな様に弄ぶ。完全に力が無くなるまで、身体が受け入れる準備を終えるまでは、こうして前戯をしないと痛いらしいからな。
「ん、ぁ……止め、て……」
「無理だ。もう、止まらないんだ」
服越しでも感じているのは分かる。そこで大分力が弱まっているのを確認して、今度は胸ではなく下へと手を伸ばした。スカートを捲り、まずはショーツ越しに入り口を触れる。微かな湿り気が感じられた。もう少し慣らせば、入れられるだろう。私のモノは早くしろと言わんばかりに、もう痛くなり始めてすらいた。
――――――くちゅ
「ひっ! んあぁ!」
ショーツの中に前から手を入れる。入り口に指先で触れると、小さな水音が響いて来る。ハクの喘ぐ声が耳に心地良くて、私はその割れ目をなぞる様になんでも指を上下させた。震える身体は首元に回した腕で抑え込み、何度も何度も。執拗に攻め続ける。
「だ、め……イっちゃ、う……っ!」
「行きそうなのか? なら、イケ」
「~~~~~~っ!」
声にならない絶頂を迎えたのが、全身で感じ取れた。一気に脱力するハクの身体を支えたまま、私は自分のスカートに手を掛ける。姉さんの技術で用意してからも周りにはばれない様にしていたそれが解放されると同時にハクの臀部に当たる。……それだけで、出そうになった。
「っ! な、なん、で……」
「愛する為なら、純粋な女である事を捨てても良い。これはその覚悟の証だ」
陰茎、男性器、おちんちん。口にするのは恥ずかしくも感じるが、私に生えているのは正しくそれだ。青筋を見せていきり立つそれは早くハクの中へ入りたいと言わんばかりに先の割れ目から汁を流し続けていた。私の下着はもう、ビショビショになっている。
「待っ、て……まさか……」
「ふぅ、ふぅ、入れる、からな」
「っ! 駄目っ!」
ハクは弱った力で抗おうとする。だが首元に回した腕一本からも逃げられはしない。ハクのスカートを後ろから捲り上げて、ショーツを下す為に手を掛ける。足を閉じて阻止しようとしているが、濡れている事もあって滑る様に膝まで下がった。
ハクの体温を感じる。痛い程に固くなったそれをハクの割れ目に宛がう。何度か滑って中々入らず、しかも擦れた刺激で腰が引いてしまうが、外で出す訳にはいかない。私は今からハクと繋がり、彼女の中を私で満たすんだ。
「くっ……先が、入ったな」
「おねが、い……それ、だけは……」
「これで、ハクは私のモノだっ!」
一気に腰をハクへ打ち付ける。先の入った私のモノはヌルヌルとしたハクの膣壁を容易く通過して、恐らく子宮にまで到達している。ハクは身体を仰け反らせて目を見開きながら声にならない悲鳴を上げ、その姿に私は念願が叶った事を確信した。この腰に来る気持ち良さも、ハクが私のモノになったのも、夢じゃない。現実だ。
――――――パンっパンっパンっ!
「あっ! あぁ! 動か、ないでぇ! んぃ!」
「無理だ。気持ち良すぎるっ! ハクの身体が、私を受け入れているんだ!」
「ちがっ、あ! んぁ!」
分かった瞬間、腰に上って来る快感を抑えられなかった。ハクを犯し始めた。だがまだ犯し切ってはいない。寧ろ気持ちの良い最高の時間は、ここからなんだ。快感を求めて腰を振り、ハクの中を蹂躙して、最後には欲望のままにその中を私の精液で満たしてやる。
肉のぶつかり合う音が響く。私は自分のモノでハクの膣内を背後から立ったままで何度も突き上げる。先程までは触れただけで出そうだったにも関わらず、気持ち良すぎる快感が許容範囲を超えたのか、身体が更に求めているのか、少しの間耐えていた。だがそれもすぐに限界が来る。膨れ上がる快感が先へと集まるのを感じる。膨らみ、破裂する瞬間が分かる。
「くっ、出るっ!」
「ぃやっ! だ、めっ! んあぁぁぁぁぁ!」
――――――ビュル、ビュルっ!ドクッ、ドクッ!
腰が砕ける様な快感。男性の気持ち良さは一瞬だが、それが忘れられない程の気持ち良さなのだと私は知った。好きな女を犯し、孕ませられるかもしれないとなれば、その快感はまた何倍にも膨れ上がるのかもしれない。……まだ、足りない。
「ぅ、ぁ……何、を……」
「まだ、満足出来ない。もっと、もっとっ!」
射精した時に身体から力が抜けた事で、ハクの首元に回していた腕も落ちていた。拘束が解けたハクは私に出されてからベッドへ倒れ、その時に抜けてもしまったらしい。暖かさを失った身体はそれがとても寒く、ハクを更に求めてしまう。私はうつ伏せに倒れていたハクに近づいて、その両腕を掴んで身体を強引に持ち上げる。尻を突き出させて、今度は容易く再び中へと挿入した。
「んぁ! なん、で……またぁ……」
「はぁ、はぁ……っ!」
もっと気持ち良く。もっと刺激が欲しい。そんな思いから、私は半ば強引にハクの服に手を掛ける。破れたって構わないと強引に生地を引っ張りながら脱がし、下着も剥ぎ取った。スカートと膝に残ったショーツだけをそのままに、改めてハクの両腕を掴んで後ろに引っ張りながら腰を打ち付ける。さっきよりも奥へ、さっきよりも激しく、ベッドの軋む音を交えて何度も。
ハクの膣内は先程よりも熱く、滑る。私が出した精液によって余計に出入りがしやすくなっているんだろう。引き抜く度に愛液と微かな精液がかき出され、また奥へ強引に押し込まれる。服を脱がした事で、突く度に乳房が大きく揺れているのも小さな羽のある背中越しに見えた。
一度出したにも関わらず、またすぐに込み上げて来る射精感。きっと出る量は一回目と大して変わらないんだろう。
「ぐっ、また、イクぞっ!」
――――――どくっ、どくっ
「! ぅ、ぁ……ぁ……」
今度は先程の様な勢いは無い。だが確かな量が脈動と共にハクの子宮を満たしているのが分かる。思考がおぼつかず、私はハクの腕を解放すると同時にその背中へ倒れ込んでしまった。ハクは私の身体とベッドに挟まれながら、何度も身体を震わせている。
「……」
「…………もう、一回……だ」
身体は疲労でまともに動かない。なのにハクを犯したい、もっと気持ち良くなりたいという欲求は満たされなかった。幸いにも、ハクの膣内には私のが入ったままだ。ハクの背中に圧し掛かったまま腰を動かせば、続きは出来るだろう。
私は力の入らない身体を強引に動かして快感を貪る。ビクビクと震えるハクの身体とその膣内は私のモノを今でも締め付け続けている。ハクは殆ど反応する事も出来ないまま、それでも私を受け入れ続けているんだ。
「出、る……うっ!」
――――――ぴゅる、ぴゅる
出せる全てを出し切った気分だ。何とか最後の力でハクの背中から退くと、うつ伏せの状態でハクの顔が見える。気絶しているのは間違いない。目元には涙の跡が残っている。
少しの間をおいて、私は何とか身体を起こした。ハクの秘部からは大量の精液が流れ出ている。よく見れば、その身体は時折痙攣している様に跳ねて……これを私がやったんだな。きっと、明日からは今まで通りでは行かなくなる。そう、これからは好きな様に……。
「私は盛りがついた猿か何かなのか……?」
想像していた私は気付けば大きくなっていたそれに自分で呆れてしまった。時折痙攣する身体に流れ出る精液。涙の跡と、変わらないハクへの想い。ヤるには十分だった。
意識のないハクの身体に近づいて、私はまた挿入する。意識が無くても入れられた事に身体が反応している様で、締め付けは尚も健在の様だった。
「これから、存分に愛し合おう。ハク」
私とハクは結ばれる。誰が何と言おうが、それが運命だ。