あるところに他人の精気を吸って存在を維持している死霊が存在した。人の生きる気であれば問題の無い精気。しかしその死霊は【美少女】からの精気を好み、男からや濃すぎる精気を嫌う。そんな死霊が存在していた。
ある時、一匹の猫がその死霊と出会う。最初は猫として死霊はその存在を特に気にも止めずに過ごしていた物の、徐々に傍に居るその猫が利口な事等から気になり始めた。だが猫は死霊の元で何かをしようとしながらも、決して隙を作ることは無い。故に死霊は猫が猫以上の存在なのかを知る事が出来ずにいた。利口なちょっと変わった猫。そんな認識。
自分の主に指示され、とある大会に出場した死霊。そこで様々な者と戦う事になったのだが、死霊の元に何時も居た猫はその時から別の者の場所にも行き来する様になり始めた。死霊の傍に居た時にも何か目的があった様に、他の者の場所に行くのにも目的があるのだと瞬時に理解した時。死霊は少し感じる嫉妬心に気付かずにそれを気にしないつもりでいた。が、ある時猫の正体を知る好機が訪れた。
ある日、気になる故に猫の存在を1日監視すると決めた死霊は気付かれない様に自らの特性である透明化を使用して猫を1日中監視。殆どを猫の姿で気ままに過ごして居たものの、諦めずに監視を続けていた結果。大会に同じ様に参加していた存在の1人。武者巫女の傍に向かう際、その姿を現した。猫は人の姿へと変化したのだ。
死霊は猫の、人の姿に一瞬で心を奪われたと言っても過言では無かった。低い慎重などから美少女と言うよりは美幼女と言う方がしっくり来るその姿。だが死霊にはその存在が余りにも別格に見え、正しく一目惚れをしてしまったのだ。武者巫女も同じ様に少女の姿には心を奪われているのか、笑顔で接するその顔は余りにも幸せそうな表情をしていた。頭を撫でる際には恍惚とした表情を浮かべ、少女がする無意識な可愛らしい姿には身悶えすらしている。
武者巫女は少女が猫の姿に成れる事を知らない様で、少女が何時の間にかに居なくなっていた時には宝物を探す様に必死で探し始めていた。その光景に死霊は自分には猫の姿で、武者巫女には人の姿で接しているのだと瞬時に理解する。そしてそんな2人の光景を陰で見ていた死霊は、言い様の無い苛々を募らせていた。
「何故私はイライラするのでしょう……ハクは唯の猫でそれ以上でもそれ以下でもありませんのに」
その日の最後、しっかりと猫……ハクが自分の元に戻って来た際には再び何か言い様の無い嬉しさを感じる死霊。そして死霊はハクの行動に無意識乍ら一喜一憂しながらも日々を過ごし続けた。だがそんな死霊にもピンチが訪れる。存在するために必要な精気が不足し始め、奪う相手を探そうとするけれども見つからない時が続いてしまったのだ。死霊は消えてしまう事を恐れ、只管相手を探そうとする。が、どう探しても見つける事が出来なかった。
ハクが人の、しかも美少女だと分かっているのなら彼女から奪えば良い。最初そう考えた死霊だが、その考えを死霊の中にあるもう1つの意見が妨害する。何故かハクから奪うのは生きるためでは無く、もっと別の。彼女が自分を受け入れた時に吸いたい、と。そんな思い。だが、到頭精気を吸う相手も見つからずに何日も吸えなかった死霊は完全に追い詰められてしまう。
「駄目ですわ。このままでは本当に……消えてしまう」
ベッドの上に倒れ伏した死霊は力無く呟く。既に歩くことすら厳しくなっていたその身体は維持する事が限界であり、もうこのままでは手の打ちようが無い状況。そんな時、倒れ伏した死霊の目の前にハクが猫の姿で現れる。もしも目の前に居るハクから精気を吸う事が出来るならば、死霊は消えずに生き残る事が出来るだろう。だが消える事を恐怖するそんな状態でも尚、死霊は無理やり奪う事に抵抗を感じた。今までに無い感情に死霊自身も困惑する中、ハクは死霊の顔に近づく。そして
「!?」
その姿のまま、死霊の口元を突然舐め始めた。それはキスとは少し違う物ではあるものの、口で奪う死霊に取って今の状態はハクから吸う事の出来る状況。吸いたくないと思っても目の前で餌が、手の届くところに来てしまえば意思とは関係なく生存本能として精気を吸ってしまう。そして一度吸い始めたら最後、死霊の中にあった意思の抵抗は消滅してしまった。
ハクが猫の姿であっても、精気を吸う事が出来る。だがそれでも吸うと言うならば自分が一目惚れをした人の姿で吸いたい。そう感じた時、死霊はその思いを言葉にしていた。「人の姿でさせてくださいませ」と。ハクは気付かれていないと思っていたのだろう。今回の行為でも動物の精気であって人だとばれないと感じていたのだろう。猫の姿のまま、目を見開いて驚く表情を見せる。
「知っていますの。貴女が人の姿になれる事。どうしてか無理に貴女から奪う事が出来なかった。でもこうして貴女から吸わせてくれるのであれば、人の姿で。【出来る姿】でさせてくださいませんか?」
今現在枯渇しかかっている精気を回復するとなれば、かなりの量を奪う事になるだろう。そこで死霊が精気を効率よく奪う方法が存在していた。普段であればキスで交わり、その身体から精気を抜き取る。だがそれはその通りに相手から奪うだけであり、すぐに相手の精気が空っぽになってしまう。が、相手に快感などの刺激を与えて頂点へと連れて行った際にはその持ち主の精気が増加するのだ。死霊の言う出来ると言うのはつまりそう言う事である。
ハクは黙ったまま、しばらく死霊の姿を視界に捉えて迷う様な仕草をする。が、やがて意を決したように頷いてその身体を光らせ始めた。やがてハクの居た場所には正座をした美幼女。死霊の姿を無表情乍らも少しばかり心配そうに見つめていた。
「やっと、間近で見れましたわ」
「……知ってた?」
「えぇ。何時もの私ならお構いなく襲っていたのに、何故か貴女には無理強いが出来なかった。不思議ですわ。……させて、くれますの?」
「……ん」
死霊はハクの姿に力無さげに手を伸ばし、その頬を触った。ハクはその手を触りながら質問すると、死霊は少し笑いながら言って最後にハクに確認を取る。それはつまり、今から事を行って良いのかと言う確認。ハクはその言葉に少し黙り続けた後、死霊の手を頬から胸に持っていき、静かに頷いた。そしてゆっくりとその唇を死霊の唇へと持っていく。やがて重なった時、ハクは何かが自分から抜けて行くそれを感じ取る。
「美味しいですわ。今までの精気の中で間違いなく一番。でもこのままでは吸い尽くしてしまう。やっぱり……」
「……分かってる」
ハクは死霊から唇を離すと自らが着ている上の服、そのボタンを1つ1つ外し始める。首元。胸元。胸の谷間と下着。臍の上。臍。お腹。順々に死霊の前に曝け出される。やがて全てのボタンを外し終えた時、ハクは着ていた服を肩からずらす様にして脱いだ。興奮させる様な艶めかしい脱ぎ方に死霊は思わずその手を伸ばす。そしてその肌に触れれば、滑々とした肌の感覚を感じる。ハクも触られた事で声を潜め乍らも感じていた。
「キス、してください」
死霊の言葉にハクは頷き、再びその口を近づける。再び吸われる精気に徐々に脱力し始めるハクと、身体に力を取り戻し始める死霊。やがてハクは動けなくなり、死霊は身体を動かせる様に。お互いの状況が逆転する。何時の間にか位置も入れ替わり、ハクが下。死霊が上になっていた。そして死霊が動ける様になった今、ここからが本番である。
「最高の快楽で気持ちよくして差し上げますわ。拒まず、私を受け入れてください」
「……アイリ……来て」
死霊……アイリの言葉にゆっくりと両手を差し出して受け入れる体制を取るハク。その光景はアイリを興奮させ、ゆっくりとその幼いながらも魅力的な肌へ手を伸ばすのだった。
最初のジャブをする様にハクの胸を揉み始めるアイリ。その感触は今まで襲ってきた相手の中でも確実に上位に入るものであり、最初からある程度見ただけで予想をしていたアイリはその触りたかった感触を心底楽しむ。感触故にでは無く、ハクの胸故に味わう様にして。
片手でしばらく揉んでいたアイリ。だが今度は両手で包む様にして揉み始めると、ハクは小さく息を吐いて感じている事を本人の意思では無くアイリに示す。その光景は間違いなく可愛らしいと感じられる物であり、アイリは思わず鼻の奥や胸の奥から来る感情を押し込める。もしその感情に身を任せてしまえば、今の様な優しい触り方は到底出来なくなると理解出来たからである。
「ずっと、この時を待っていたのかもしれません」
「?」
「貴女とこうして同意の上で触れ合う事を、私はきっと望んでいたのでしょう。だから、手を出せなかった」
アイリはそう呟くと、今度は片手を胸から移動させ始める。その先はハクの秘部であり、まだそこまで濡れていないその入り口を軽く触れる。それだけの行為だが、敏感なハクは身体をピクリと動かして反応を示した。そしてその事にアイリは嬉しそうに微笑みを浮かべる。
「猫なら生えていると思いましたが、パイパンでしたの。綺麗な花園ですわね」
「ん! ……恥ずかしい」
決して激しくはせずに優しく、撫でる様にしてそこを触るアイリ。その言葉通り、ハクの秘部周辺には一切の毛が存在していなかった。それ故に隠される事無く見えているその秘部からは、アイリが弄るたびに少量ずつ愛液が漏れ始める。それを時に指に絡め、時に周りに塗って楽しむアイリの行動にハクは羞恥心から抗議をするが、その言葉もまたアイリの気分を上げる事にしか繋がらなかった。
アイリは事この様な行為に関してはかなりの手練れ。故にハクを感じさせる事は簡単な事であり、どんどんハクの気分をその手で上げて行く。やがて前戯が終わった頃、完全にハクの身体は本人の意思とは関係なく相手を求めていた。が、アイリは性別上女性な為に本来求めるべきものを与える事は不可能。しかしそれで終わる様ならば、今まで生き残る事は無理に等しいだろう。女性が求めている物と同等、それ以上の何かを与える事が彼女には出来るのだ。
「少し激しく行きますわ」
そう言ったアイリの言葉にハクが反応するよりも早く、秘部の周辺を触っていた手の指、その1本が今度は中へとゆっくり挿入され始める。たった1本入ったアイリの指は優しく締め付けられ、指だけで思わずアイリは感じてしまう。その事に内心では驚くが、しかしそこは精気を吸って生き長らえて来た事へのプライドからか、絶対にハクに感じた事を悟られない様に冷静な振りをする。
指が入った事で今までとは違う大き目な刺激を感じたハクは身体を硬直させて次に来るアイリの攻撃に備えていた。しかしそれはアイリに取って好ましい物では無く、ハクの状態に気付いたアイリはゆっくりのその耳元に口を近づける。そして徐にその耳に舌を伸ばした。
「んあぁ!」
「力を抜いて、楽にしてください。大丈夫ですから」
指を入れたまま動かさず、耳だけを責め始めるアイリに思わず声を上げるハク。しかしアイリは微笑みながらそう言うと、耳舐めを続ける。ハクは猫故なのか、耳は人1.2倍も敏感だった。それを理解していたのか、耳の周りを舐めたり中に舌を入れたりとするアイリ。固くなっていたハクの身体からは徐々に力が抜けて行き、アイリはそれを察すると耳を舐め乍ら入れていた指を出し入れし始める。
耳を舐められ、胸を揉まれ、秘部を弄られる。一斉に襲い掛かる快楽は、ハクを絶頂へと急激に導き始める。それに気付いたアイリは抑えるどころかその全てのスピードを上げた。結果、近づく絶頂はハクを間違いなく飲み込み始める。
「ひぅ! んんっ! く……るっ……!」
「導いて差し上げますわ。ん!」
もう少しで絶頂すると分かったアイリは更に激しくし、耳からハクの口へと顔を移動した後にハクの口を自分の口で塞ぐ。絶頂の際に放出される精気を取り込むための準備だが、今の状態ではそれ以外の思いも含まれているだろう。くぐもった声で徐々に大きく乱れて行くハクにアイリは大きな支配感と幸福感を感じ乍ら、秘部の奥深くに指を突き入れる。その瞬間、
「んんんんんっっ!」
「! ……ん、んじゅ、じゅる!」
大きく身体を痙攣させて絶頂を迎えるハク。その身体から放出された精気をアイリは一切逃す事なく吸い取り始める。やがてハクの身体は力無くベッドの上で静寂を迎えると、アイリは口を離してハクの顔を見た。精気を吸ったからかアイリの頬は赤く染まり、その目はトロンとしていた。それはハクも同じであり、アイリに視線を向けるその瞳は少し変化している。
「美味しいですわ。正に極上。……次、行きますわ」
「! 少し……休憩、させ、ひぁ!」
ハクは力の入らない身体のだるさに休憩を要求するが、その言葉を言い終える前にアイリが再び責めだしたことで妨害されてしまう。先程よりも激しくするためか、秘部に入っていた指は1本から2本に。キスは唯するのではなく、舌で中を掻き回す様にして。胸は揉むだけでなく、突起を摘む様にして。全ての箇所に置いて先程よりも強い刺激を与え始めるアイリにハクは抗議どころでは無くなってしまう。
「あ、んあぁ! あ、あ、また……来る……!」
「精気は気絶するなりしなければ何度でも出せる。しばらくご無沙汰でしたし、満足するまでは頂きますわ」
そう言って再び絶頂するハクから精気を吸い取るアイリ。今度は絶頂中でも責めを止める事無く続け、ハクは休憩などさせて貰えずにもう1度。更にもう1度と何度も絶頂へと連れて行かれる事になる。そんなハクの姿はアイリに取って胸が破裂するほど興奮する物であり、興奮が収まらないアイリが責めを緩める事等一切無かった。そもそも動けない程に枯渇していた精気を回復させるならば、10.20では効かない。この後、ハクは数え切れない程の絶頂を繰り返した後に意識を失う事となる。そしてアイリは気絶したハクを見て1つ、自らにある決め事を行う。
【非常時以外、これからはハクからだけ精気を貰う】
一度味わってしまった好く相手の極上な精気。そんな物を吸ってしまえば最後、これから他の誰かの精気を吸った所で満足など出来る物では無いのだろう。生きるためには吸うかも知れないが、満足する相手はアイリに取ってハクと言う唯一無二の存在となってしまった瞬間である。
「すぅ……すぅ……」
気絶し、吐息を立てるハクの横でその身体を包む様に抱きしめるアイリ。ふと、そんな彼女の頭の中に1人の女性が思い浮かぶ。ハクと楽しく会話をし、今の今までハクと親しい間柄だった存在。【武者巫女トモエ】。
アイリは彼女がハクに向ける視線の意味を何となく察していた。可愛がり、愛おしく思っている……だけでは無いと。自覚した今だからこそ理解出来た。自分と同じ感情をハクに抱いていると。だが今現在、自分の力で絶頂を経験して気絶しているハクは言い換えればアイリが彼女と特別な関係になった事に他ならない。そしてそれを理解した時、アイリの中で1つの黒い案が浮かび始める。そしてその内容を想像し、計画を立て乍らアイリもまた眠りに付くのだった。