リ【グラブル】 ジータ
「ごめんね、でも……譲れないの」
昼間の模擬戦。その戦いで最終的に勝利を収めたナルメアは、手に持つ刀をゆっくりと納刀する。目に見えぬ程の素早い剣戟が時間差で相手に襲い掛かり、手に持っていた剣が宙へと舞い上がる。相手の命を奪わずとも容赦のないナルメアの戦い方に戦慄するギャラリー。だがこの戦いの勝者に送られる権利を考えれば、大体の人物は彼女が本気を出す理由に納得出来ていた。
ナルメアは戦いが終わると同時に鋭かった雰囲気を一変、何かを探す様に周囲を見回した後に笑顔で近づき始める。彼女の向かった先に居たのは、他のギャラリーに混じって自分の戦いを眺めていたハクだった。
「白猫ちゃん、見ててくれた?」
「ん……凄かった」
感想を求められ、思ったままに頷いて答えたハクに満面の笑みを浮かべたナルメアは流れる様にハクの背後へ回り込み始める。そして後ろから抱く様にして自分の胸をハクの頭に乗せ、その身体の感触を全身で感じ始めた。
「独占出来るのは夜だってのに、ありゃもう離れねぇな」
そんな彼女の姿を眺めた者達は一様に同じ事を思っていた。戦いに負けて途轍もなく落ち込むジータをルリアが必死で慰める光景を横目に、こうして昼間の模擬戦は勝者を決して幕を閉じる。
夜。ナルメアの部屋へ彼女に連れられて入ったハクは、彼女に昼間と変わらず抱きしめられていた。基本的に自分の部屋を持たず、誰かの部屋で寝泊りをする事が殆どだったハクにとって、彼女の部屋で過ごすという事はこうなる事を意味する。自由に動く事が出来ず、決して離してはくれない。離れたいと言ったところで、ナルメアの耳には決して届かない。
「はぁ~♪」
正にハクの存在を全身で感じてトリップしているのだから。
逃げられない事を悟り、抵抗する事も無く彼女の腕に抱かれたまま頭に柔らかく大きな胸を乗せられ続けていたハクは、突然地に足が着かなくなった事で困惑する。それはナルメアが自分の身体を持ち上げたせいであり、何をするつもりなのか聞くよりも先に彼女の身体ごとハクはベッドの上へ転がされた。
「はぁ~、クンクン……白猫ちゃんの匂い……ふぁ~!」
「……」
ハクは自身の髪に顔を埋めて匂いを嗅ぎながら恍惚とした表情を浮かべるナルメアに、ちょっと危ない気配を感じ始めた。だが彼女の抱擁からは何をやっても逃げられない。髪の匂いを嗅ぎ、身体の匂いを嗅ぎ、徐々にエスカレートするナルメアからのスキンシップ。普段から距離が近い事もあり、ハクに対するナルメアのハードルは人一倍低い。……そして遂に、ナルメアは愛でるを超えた行為を始める。
「っ!」
「白猫ちゃんの肌、触り心地が良過ぎてずっと触っていたくなるの」
着ていた服の中へ入り込み始めるナルメアの手。足を使って下半身を抱かれ、離れる事も許されぬままに肩から腹部へとなぞる様なナルメアの指先が齎す感覚にハクは身悶えする。その際、身体が震えた事で広がったハクの香りが更にナルメアを誘い始める。
「お耳、美味しそうね……はむっ」
「んぁ!」
揺れる長い白髪の隙間から見えた小さなハクの耳を視界に入れ、ナルメアは目を細めてから口に銜え始める。軽く甘噛みをしつつも舌で舐め転がせば、ハクは生暖かく滑るナルメアの舌に思わず声を漏らす。そしてそれを聞いたナルメアは目を見開いた。今の今まで自身が満足する事を目的にしていた彼女だが、根の性格は相当な世話焼きである。……ハクが自分の行為に感じている事に気付いたナルメアの中で、別の火が燃え上がり始めた。
「白猫ちゃん、気持ち良いのね?」
「……」
「ふふっ、もっと気持ち良くしてあげるからね」
『気持ち良い事が、悪い事の筈がない』。そう思ったナルメアは本格的にハクを気持ち良くする為の攻めを始める。耳は継続して口に含みながら、服の中へ忍ばせた左手をハクの胸へ、右手を下腹部へ。気付けば軽々とナルメアの身体の上で横にさせられていたハクは、彼女のされるがままとなった。
ナルメアは自分の胸の感触を知っていても、他人の胸の感触は知らない。ハクの胸に手を伸ばしてそれを優しく揉んだ時、今まで撫でた肌の柔らかさとは全く違う病みつきになる様な感触に感動した様子で目を見開いた。そして同じ時に、下腹部へ伸ばした右手がハクの秘部周りを撫でる。大きく跳ねたハクの身体。僅かに漏れる快感の吐息。それを感じるだけで、ハクが気持ち良くなってると理解したナルメアの頭の中は幸せに満ちる。
「……ナル、メア……も、ぅ」
「あ、ごめんね。そうだよね、もうイきたいよね?」
「ちがっ……ひぁ!」
誰かの欲を満たす事はあっても、自ら身体を差し出す事は出来る限りしてこなかったハク。これが彼女の欲を満たす事になるとしても、簡単に受け入れようとはしなかった。だから『もう止めて欲しい』という思いを込めた言葉は、ナルメアに間違って伝わってしまう。
秘部周りを撫でていた彼女の細く柔い指先がゆっくりと膣内へ侵入を開始し、胸を揉む左手の指先が乳首を摘み始める。耳は変わらず舌で舐め転がされ、悶える身体は足で足を拘束されて離れる事も出来ない。ナルメアの気持ち良くしてあげたいという思いを全身で受け止め続けたハクは、到頭絶頂を迎える。
「イ、ク……っ! ~~~~っ!」
「ぁ……ふふっ♪」
ハクの絶頂を身体で感じたナルメアは嬉しそうに微笑みを浮かべて、快感に反応して感じていたハクの身体に掛かっていた力が抜けて行く様に満足する。
ナルメアの足や手からも力が抜けた。そこでハクは何とか身体に力を入れて彼女の上から逃げる様にベッドの上へ転がり落ちる。しかし絶頂の余韻で力の入らない身体に出来たのはそれが限界。ナルメアは自分の身体から落ちたハクを追い掛ける様に転がり、今度はベッドと自分の身体でハクを挟む様に背後から覆い被さってしまう。後頭部に感じるナルメアの柔らかな乳房。体重が掛かり、例え余韻が終わっても動けなくなったハクへナルメアは再び手を伸ばした。
「もっともっと、気持ち良くしてあげるから。お姉さんに全部任せて、身を委ねて?」
度重なる絶頂はある意味で拷問であると、ナルメアは気付かない。再びハクの服の中へ手を忍び込ませて、ナルメアは胸と秘部を弄りながら耳を口に含む。反応する様に暴れるハクの身体も、自身の体重が掛かっている事で全て押さえ込まれる。そしてもう1度、更にもう1度と、ハクはナルメアの手で絶頂を繰り返す事になった。
朝を迎えた頃、ナルメアの部屋にはうつ伏せのまま身体を痙攣させるハクの姿があった。その傍にはそんな彼女の身体を横から抱きしめて眠るナルメアの姿があり、余りにも起きて来ない2人を心配して起こしに来たジータは部屋の中に籠る匂いを嗅いで全てを察する。そして何とかハクを彼女から解放するが、目を覚ましたナルメアは笑顔でハクに告げた。
「また、お姉さんが一杯気持ち良くしてあげるからね?」
最初から最後まで、彼女はハクが喜ぶと思った上の行為であった。それはハクにも分かっており、彼女の善意を否定する事はしない。……ただそれからしばらくの間、彼女から距離をとってしまうのも仕方の無い事である。そしてその行動がナルメアに不満を募らせ、やがては爆発して同じ悲劇が起きる。淫らで終わりの無い愛情が齎す繰り返しの始まりであった。