その日。女神エリスは天界からその世界を見ていた時、何も無い場所に突如現れた存在に気が付く。先輩である女神が死んだ人間を転生させる事はあるが、もしそうなら転生者であるとすぐに分かる。が、そこに現れた謎の存在は明らかに転生者では無かった。だからこそ、その世界を管理する者の1人としてエリスはその存在を確認する為に下界へと降りる。
謎の存在は現れた場所から一向に動かず、すぐにエリスはその相手と対面することが出来た。そしてその姿を確認した時、エリスもその相手も同時に首を傾げてしまった。エリスの目の前に居たのは純白の様な印象を受ける幼い少女。何を目的にそこに存在しているのかもエリスには当然分からず、その少女もまた突然現れたエリスの存在に訳も分からず疑問を抱いていた。
「貴女は……何者ですか? どうしてこの世界に?」
「……ハク」
「? それは貴女の名前ですか?」
「ん……気付いたら……ここに居た」
エリスは少女に話しかける。どうやってこの世界に来たのかを聞くために。少女は抑揚の無い声音で自分の名前をハクと名乗り、そしてこの世界に来た方法を説明し始める。だがその説明は気が付けばそこに居たと言うものであり、エリスは考えた結果一度自分に着いて来て貰う事を決める。明らかに普通でない存在を野放しにする訳には行かなかったのだ。
天界へと連れて行かれたハクはその後、自分の処遇に付いてエリスから聞かされる事となった。その内容は『保留』。見た目などは完全に無害な幼き少女。世界に取って危険と判断するにはまだ早計であり、故にしばらくの間監視されるという結果に留まったとの事。そしてその監視役として、拾って来たエリスが任命されたとの事であった。
「そう言う訳です。これからしばらく、私と共に居て貰いますよ?」
「……分かった」
エリスの言葉にハクは静かに了承する。それからハクはエリスと共に日々を過ごし、やがて長い月日が流れた。
「そっち、行ったよ!」
「……」
言われた声とハクが行動を起こしたのは同時であった。迫るのは巨大な鷲の様な姿をした生き物であり、その姿に怯える事も無くハクは持っていた2本の剣。キリトが使っていたエリュシデータとダークリパルサーを振るう。その刃は巨大なその身体に横二閃、平行にして傷をつける。相当な攻撃力を持っていたその攻撃に巨大な鷲の様な生き物は地上へと落ち、その息の根を止めた。
「……終わり」
「クエストクリア、だね!」
「ん……あ……」
ハクが安心した様に息絶えたその姿を見つめていた時、傍に1人の少女が近づいて親指を立てる。その少女の名はクリスと言い、下界に降りている際にエリスが見せているもう一つの姿であった。女神であるエリスは崇拝されており、それ故にそのままの姿で現れる訳には行かないのだ。が、下界に降りなければいけない理由も存在していた為に出来上がった存在。それがクリスである。
クリスの言葉に頷いて返したハク。だがそれと同時に自分の手の甲に映る砂時計の砂が完全に落ち切った事に気付くと静かに声を上げた。と共にハクの着ていた黒い衣装は一瞬で真っ白なワンピースになり、その身体から力が抜けた様に倒れ始める。しかしそれは予想していた様で、クリスは素早くハクの前に移動してその身体を抱き留めた。
「お疲れ様。報告して、今日は帰ろっか?」
「……お願い」
受け止めた身体の柔らかい感触を受け、その長く白い髪を撫でて言うクリスにハクは静かに答える。するとその瞳は徐々に閉じて行き、やがて眠ってしまう。使っていた力の反動による疲労感にそのまま身を委ねてしまったのだろう。クリスはその姿に優しく微笑むと、ハクの身体を背負って歩き始める。
アクセルと言う街にたどり着いたクリスはそのままクエスト等の受諾や報告を行えるギルドへと向かい始める。既に顔馴染みになっていたクリスの姿に何人かの冒険者が視線を向け、そしてその背に眠るハクの姿に慣れた様に笑みを浮かべた。……やがてクリスは1人のギルド受付嬢、ルナの元へと足を進める。
「クエストの報告だよ」
「了解しました。ふふ」
クリスが言葉と共に討伐対象を倒した証拠になる物を差し出す。と、それを受け取って後ろに眠るハクを見て微笑みながら作業を開始したルナ。それほど時間もかからず、報酬などを渡した後に「良いですか?」とクリスに何かを質問する。クリスはそれに苦笑いを浮かべ、その後表情を笑顔に帰ると「優しくね?」と言って肩を差し出す様にしてハクをルナに近づける。するとルナはゆっくり眠るハクの頭に手を置き、優しく撫で始めた。
「ふぅ……癒されますね~。もう最近はこの時間が楽しみなんですよ?」
「毎日大変そうだもんね。っと、じゃあまた」
「はい。お疲れ様でした!」
ルナは一瞬で幸せそうにその頬を緩ませ、素の自分を出しながらクリスに話す。ルナは毎日ギルドで沢山の冒険者を相手に応対や接客等の仕事を行っている為、日々疲労が溜まっているのだろう。それを見ていた者として、クリスは薄く同情しながらもやがてハクをルナから遠ざけるとギルドを出る為に一言。ルナはすぐに受付嬢として、仕事を終えたクリスとハクに終わりの挨拶を行う。そしてその言葉を背にギルドを出たクリスはハクを背負ったまま、誰にも見つからない様に天界へと帰還する。
天界には死んだ者の処遇を決める仕事場である椅子しか無い空間とは別に、女神たちが過ごすための空間も存在していた。天界へと帰還したクリスは自分の過ごしている空間へと移動すると、ハクと出会う前から使っていた自分のベッドにハクの身体を寝かせる。そして自分はその姿をクリスからエリスへと戻した。
「今日の回収神器は無し。結構集めましたからね……それも、彼女のお蔭です」
エリスが下界に降りてクリスとして活動しているのには理由があった。それは転生者が転生をする際、特典として武器などを選択する事で生まれる神器の回収。生存して居るのならそのまま様子見だが、既に転生した下界でその生を終えた時。その者自体は天国などの新たな行く先が決まる中、生まれた武具などはそのまま放置されてしまう。もしもそれが誰かの手に渡って悪用されれば、下界は滅茶苦茶になってしまうだろう。故に管理者として、持ち主の無くなった神器をエリスは回収していた。
神器の場所はある程度分かっている場合が多いが、中には魔物が飲み込んでしまって暴走していたり等の危険な時が存在する。女神であるエリスが簡単に負ける事は無いが、苦戦する場合もある中。ある日、監視という理由で一緒に居る様になったハクが協力をする様になった。幼い姿のハクに何が出来るのか分からず、怪我でもしようものならと不安でしか無かったエリス。だがその思いを良い意味で裏切ったハクはその後、エリスと共に神器を回収する様になる。手が増えれば効率も増える。ハクの存在は間違い無く、エリスの力になっていた。
「それにしても、本当に何者なのでしょうか? えい」
突然現れた女の子。謎の力を有し、自分に力を貸す。その心に何か裏がある様子は一切見せず、何処か引かれる様な感情を抱き始めていたエリスは答えの帰ってこない質問をした後、すやすやと眠るハクの頬を突き始める。この行動は今に始まった事では無い。下界での活動は戦闘をするという事もあり、大体がハクの睡眠で終了を迎える。そして帰還した後、エリスがこうして眠るハクに悪戯をするのは何時もの事なのだ。故に時間も忘れて、エリスは楽し気にハクの頬を触り続ける。そうして今日も1日、過ぎて行くのであった。
「これから回収しに行く神器はとても危険な物らしいので、細心の注意をしてください」
「……どう……危険?」
天界にて、地上に降りる前にエリスはハクに向き直ると突然注意を促し始める。転生者が死んだことで残される神器、それは基本危険な場所に残される物である。強力な武器などを持って尚死んでしまうのだ、当たり前の事である。だからこそこうして出発前に注意するエリスは珍しく、ハクは首を傾げ乍ら質問。するとエリスは何処かから1枚の紙を取り出して読み始める。それは転生者とその転生者が何を特典にしたかが詳細に書かれた資料であった。
「えっと……持つだけで周囲の女性を虜……に、して……お、襲わせるそうです」
「……」
「と、とにかく回収しに行きましょう!」
エリスは神器に関する部分を読み始めるが、途中で顔を赤くしながら最後には小さな声で説明を行う。転生者は男性だった様であり、下心がよく分かるその内容にハクは何も言わずに無表情のままエリスを見つめる。自分が頼んだ訳でも無いのに何処か冷たくすら感じたハクの視線にエリスは何かを誤魔化す様に言うと、降りる為の道を通って地上へ。ハクもその後を追って地上へ降りて周りを見渡せば、既にエリスはクリスとなってハクの前に現れた。
「すぐに行けるけど、アクセルで準備してからにする?」
「……平気」
クリスの提案にハクは首を横に振って答える。クリス自身は既に準備する必要が無い状態らしく、ハクの言葉に「そっか」と言うと神器のある場所を目指して歩き始める。野を超え山を超え……とは行かず、本の数分で辿り着いた小さな洞窟。見えるのはまるで某RPGの序盤に登場しそうな青いプルプル等であり、その強さも想像通りのもの。戦闘になるどころか2人が現れると逃げて行くその光景に、クリスは少しだけ顔を引き攣らせる。
「ここで死亡って、どんだけ弱かったのさ?」
転生者は欲望に素直になり過ぎて戦闘の事など考えていなかったのだろう。クリスが呆れながら呟けば、ハクが何かに気付いた様に足を速め始める。戦う事も無かった為に最奥へとすぐに辿り着く事が出来、魔物も弱すぎる故に得られるものが少ないせいか人の気配は一切無かった。っと、ハクが一番奥の端に落ちていた光る物を拾い上げる。それはビー玉の様にも見える綺麗な宝石であり、ハクは上に翳して見る。しかし洞窟故に光が無く、何も輝かなかった。
「……これ……?」
振り返りながらクリスに確認しようとしたハク。だがクリスは俯いており、その表情を伺う事が出来なかった。ハクは何処か可笑しなクリスの様子に首を傾げるが、やがてクリスが小さく足を進め始めた事でハクも近づき始める。
「……回収、!?」
ハクは拾った宝石をクリスへと差し出すが、突然腕を引っ張られると同時にその唇を奪われる。急な事にハクは目を見開いて驚くが、クリスは間髪入れずにハクの身体を押し倒すと固い地面に両手をついてハクを見降ろし始める。暗い乍らも息が荒くなっている事が伺え、ハクはクリスの姿に困惑しながらも……自分が拾った神器の効果を思いだす。と同時に顔を横に向けて自分の手にあるそれを地面へと転がした。これでクリスは元に戻る。そう思って顔を戻したハクだが、クリスの様子は変わらなかった。
「ドキドキが、止まんないっ! 我慢、出来ないっ!」
「なん、で……んんっ! 離、れて……!」
クリスが荒い息のまま告げる言葉に治っていないと分かってハクが困惑する中、クリスの手が服の上からハクの首筋を撫で始める。ハクはこのままでは不味いとクリスを引き剥がそうとするが、その抵抗を見たクリスは突然自分の首に巻いていたマフラーを外し始める。そしてハクの両手を持ち上げると、あっと言う間にその両手を縛り上げてしまった。ハクの服装は現在真っ白なワンピースであり、クリスは上に上げさせた手を伝って二の腕などを触り始める。
「滑々で柔らかくて、ほっぺたより気持ちいい……!」
「ん!……クリス……戻って」
「無理、無理だよ……自分でも抑えられないんだよ!」
普段からハクの頬を触っていたクリスにとって、その感触は驚愕のものであった。二の腕でもくすぐったさを交えた快感を受けてハクが目を思わず瞑りながらもクリスに言えば、まるで何かと戦う様にし乍ら告げる。だがクリスが戦っている相手は強敵の様であり、成す術無く敗北したその心と身体はハクの腕を伝ってワンピース越しの胸に触れる。子供の姿でありながら、そこそこの大きさを誇る胸。それを触った時、クリスの顔色が目に見えて変化する。
「前から思ってたけど……何でこんなにあるのさ! 理不尽だよ!」
「ひぁ! そんな、の……知ら、ないっ!」
「は、はは……もういいや。好きに、しちゃえ!」
ハクの胸の大きさが余程気に食わなかったのだろう。布越しに胸を揉みながら言うクリスの言葉に悶えながらもハクが答えれば、クリスの目は徐々に光を失い始める。そして乾いた笑い声を数回、クリスは腰のベルトに差していた短剣を取り出す。そして暴走する様にそれを向けられた事で、ハクは殺されてしまうのではと一瞬恐怖を抱く。が、クリスが次に取った行動はハクの肌を突き刺すでも切りつけるでも無かった。変わりにハクのワンピースの裾部分を持ち上げ、そこに刃を当てる。クリスが少し力を加えるだけで布が引き裂かれ始め、やがてハクは背中にワンピースの残骸を残して裸になってしまう。
「ぁ……クリ……ス」
「可愛がってあげる。まずはファーストキスを奪ったから、次はセカンドキス。ん」
下手に動けば刃が触れる故に抵抗することも出来ず、弱々しくクリスの名前を呼ぶハク。そんな姿に更に興奮する様に告げると、クリスはハクの顔に近づいてその唇を奪ってしまう。実は既にファーストキスは違う人物に奪われているハクだが、そんな事を知らないクリスは自分の初めてのキスを捧げると共にハクの初めてを奪ったのだと誤解していた。しかしそれを指摘できる者は居らず、クリスは満足するまでハクの唇を奪い続けると、やがてハクの背中に手を回してその身体を抱き上げる。ワンピースの残骸がハクの居た場所に残る中、クリスはハクを抱えて洞窟の壁へ。
「んんっ、はむっ」
壁に押し付ける様にクリスはハクへキスをすれば、押さえる必要の無くなった手でその胸を下から揺らし始める。揉むのではなく、弄ぶ様に動かされる事でハクが頬を染める姿を楽しそうに見つめるクリス。するとハクの身体を少しだけ持ち上げた後、その足の間にクリスは自分の右膝を入れる。壁に寄りかかり、クリスの膝の上に座る形となったハク。ハクは身体が膝に乗っている為、少ししゃがみながらも立っているクリスと顔の位置が一緒になる。クリスはそれを最初から分かっていた様で、ハクに今度は上から押し付ける様にキスを始める。無理矢理上から力を加えられ、それと同時にハクはクリスの膝が自分の秘部を擦り始める事で与えられる快感に目を見開く。既に濡れ始めていた秘部はクリスの膝を濡らし、その水気にクリスは笑みを浮かべて口を解放する。
「へぇ~。無理矢理されて、気持ち良いんだ?」
「! 違っ、んあぁ!」
「ハクって実は淫乱だったんだ……。なら、遠慮は要らないよね?」
クリスの言葉に咄嗟に否定しようとしたハクだが、言葉に合わせる様にして胸を鷲掴みにされた事でそれは途切れてしまう。確信犯であるクリスはその喘ぎ声と姿を見て1人頷きながら納得。鷲掴みにした手の指を動かして揉み始めると、膝を揺らして秘部にも刺激を与え始める。中々に大変な作業だが、大きな興奮状態になっている彼女にその苦労は些細な事であった。
「ひっ……あ、あっ、来ちゃ、う……!」
「イっちゃう? 無理矢理されて、感じて、イっちゃう?」
例えこの様な行為が初めてでないとしても、自分は決して淫乱な訳では無いと必死に我慢し続けていたハク。しかし与えられる快感に逆らう事は出来ず、このままでは絶頂してしまうとハクは分かってしまう。ハクが絶頂に近くなっている事が分かったクリスは更に追い詰める様に言葉を告げ、ハクは目を強く瞑って刺激に耐えようとするが……快感に弱いハクが勝てる要素など何1つ存在していなかった。
「んっ! んんんんんんっ!」
高まる快感を抑える事等出来ず、やがてクリスの膝の上でハクは身体を痙攣させる。最後の抵抗としてハクは腕を縛っているクリスのマフラーを強く噛んで声を抑え、その光景にクリスは行為が始まって以降最大の興奮と高ぶりを覚え……冷静になる。実は回収しようとした神器は興奮した側が相手を絶頂させた時、その効果が切れる様に施されていた。それは自分を襲わせ、如何にも自分が被害者である様に装って女性側に責任を取らせるという男性の醜い考え方から付いた機能。しかし今この時、襲ってしまったクリスは自分がハクをイかせたという事実を改めて理解する。赤かった頬は急激に真っ青になり、絶頂の余韻からか肩で息をするハクの姿に慌て始める。と、クリスは急いで神器を細心の注意を払って回収。天界へとハクを連れて帰還するのであった。
「あぁ、私はなんて事を」
天界にハクを連れて帰還したエリスはまず最初に気絶しているハクを普段寝ている場所へと横にした後、自己嫌悪に陥っていた。神器の影響を受けてハクに襲い掛かってしまい、拘束して絶頂させるまで攻めてしまったエリス。例え何をしようとも襲ってしまった事実は変えようが無く、ハクが目覚めてしまった時に一体どんな対応をされるのか不安になると同時に人では無いが神として、行ってはいけない事をしてしまった自分を攻めていた。
ふと、エリスは横たわるハクの姿を見る。着ていた服はもう修復不可能な程に破壊してしまった為、裸の上から布団を被って静かな吐息を吐きながら眠るその姿は先程まで襲われ喘いでいたとは思えない程安らかなものであった。そんな姿を見た時、エリスの中に納まった筈の感情が再び現れ始める。……そもそもエリスが暴走した原因は神器であるが、全てが神器という訳では無かった。確かに神器の効果を受けてしまったのは間違い無い。が、その後神器を手放したハクを襲い続けたのはハク自身の魅了によるものであった。そして、一度襲うまでに魅了されてしまったエリスに抗う術は無く、求めるままにハクへと手を伸ばし始める。
「起きません……よね?」
駄目だと心の中では分かっていても、止まる事等出来なかったエリスはハクの頬を撫でる様に触る。そして誰も居ない筈の部屋の中を警戒する様に見回した後、ハクの身体に掛かる掛け布団を静かにゆっくりと捲り始める。徐々に晒されるハクの肌は白く、エリスは片手で布団を捲り上げ乍ら片手でその肌を撫でる様に触る。
「き、気持ちいい……滑々で、こんなの知りません」
先程の暴走とは違う何処か冷静になりながら感じる肌の感触にエリスは目を見開きながら、撫でる事を止めずに手を這わせ続ける。触られているハクは微かに声を漏らすか漏らさないかの狭間で悶えており、反対に触れているエリスがその感触に快感を感じてしまっていた。思わず目を閉じて肌の感触を味わうエリス。しかし目を開いた時、目を開けているハクと視線が合った。
「……」
「あ…………!?」
無表情に自分を見つめるその姿にエリスは焦る事も出来ずに声を漏らす。そして見つめ合う事少し、エリスは我に帰ると触っていた手を離して素早く後ろへと下がってハクから距離を取った。しかし触っていた事は間違い無く、起きた故にハクもそれを理解していた。身体を起こし、上半身を曝け出したままエリスを見るハク。っと、ハクは徐に拳を作って胸に当て乍ら目を閉じて何かを考え始める。エリスがその行動に不安を感じる中、やがて静かに目を開いたハクは再びエリスへ視線を向けた。
「……エリスは……したい、の?」
「……え……」
「……エリスが望むなら……しても、良い」
「!?」
ハクの質問に理解出来なかったエリス。しかし続けられた言葉にエリスはハクの言いたい事を理解し、目を見開く。自分が先程まで何をされていたのかを知っている筈のハクが、しても良い等と言えばそれはつまり許可が出たという事。合意の上で行為に及べるという事である。エリスは余りの驚きに目線を泳がせながら動揺し続けるが、やがて冷静になるとハクに三度視線を合わせる。
「良い、のですか?」
「ん……」
「し、しますよ? 本当にしますよ?」
確認するその言葉に頷いて返し、それでも不安なのか何度も確認を行うエリス。ハクはそんな姿に伸ばしていた足を外に出す様に体勢を変えてベッドに腰掛ける様に座ると、エリスを迎える様に両手を広げる様に前へと突き出す。ハクのその姿にエリスは引きこまれる様に1歩、また1歩と足を進めていき……ハクの腕の中に入ると同時にその小さな身体を抱きしめる。
「……優しく……して」
ハクの身体を自分の身体で感じていたエリスは、ハクのその言葉を最後にベッドへ自分諸共倒れる様に横になる。気付けば息を微かに荒くするエリスの姿に、ハクは願いが届く可能性は低いと少しだけ不安になるのであった。
天界のとある場所にて、同じベッドの上で横になる2人の姿があった。掛け布団は既に隅に固めて置かれており、邪魔になる物は何1つ無いベッドの上。中央に真っ直ぐ仰向けで横になる幼い姿をした少女、ハクは強く目を瞑って体を震わせる。そんな彼女のすぐ隣にはうつ伏せに近い状態で完全に寝ている訳では無く、少し横向きになってハクの身体を片腕で抱きかかえているエリスの姿。ハクは元から、エリスも何も纏わず裸の状態でハクと触れ合っており、エリスが着ていたであろう服はベッドの下に乱雑に置かれていた。……その中には服では無い何かも存在している様だが、それを確認する者はこの場所に誰も存在しなかった。
「ハクは身体の至るところが弱いんですね」
「ん、ぁ……」
ハクの身体を片手で抱きしめたまま、身体を少し起こして太腿に手を伸ばしたエリス。優しく丁寧にその肌を触り始め、それでも視線はハクと合わせ乍ら微笑みを浮かべて言う。しかしハクは何かを返答する余裕が無い様で、弱々しく声を上げるだけであった。……それもその筈、既にハクはあれ以降数度に渡って絶頂に至っていた。優しいと言うならば間違っていないエリスの攻め。しかし1回どころか2回、3回と絶頂してもエリスは満足しなかった。今まで傍に居ながら何もしなかったが故に、溜まっていたのだろう。まるでそれを全て発散させるが如く、エリスの攻めは終わらない。
「こんなに濡れて……やっぱりハクは、エッチな子だったんですね」
「ひぁ! 違、う……あぁ!」
「そんなに喘いだら、説得力なんて無いですよ?」
太腿から流れる様にハクの秘部へと到達したエリスの指が、既に愛液に塗れた膣内へと入り込む。指が入るだけでも声が出てしまうハクだが、それでも地上でされていた時と同じ様に自分が淫らである事だけは否定しようとする。だが敏感な身体は指が微かに動くだけで大きな快感をハクに伝え、声を出して喘ぐその姿にエリスは微笑みながら告げる。しかしその微笑みは何時もの清らかな笑みでは無く、ハクに魅入られたものが見せる妖艶さを持った笑みであった。
「さっきは2本でしたから、次は3本入れて見ますね?」
「! 駄、目……壊、れる」
「そう簡単には壊れません。それに大丈夫です。もし破けてしまっても、女神の力で修復出来ますから。……しませんけど」
今までの攻めでは秘部の中に挿入された指の本数が多くても2本であった。だがエリスは更に指の本数を増やすと宣言。ハクは焦った様子で止めさせようとするが、安心させる様に微笑みを浮かべながらエリスは告げた後にハクには聞こえない程の小さな声で続ける。ハクはエリスの最後の言葉には気付かずに両手でエリスの手を妨害しようとするも、既に数度の絶頂後であるハクに入る力は殆ど無かった。しかしそもそも絶頂後でなくとも、ハクの力がエリスに叶う訳も無く……
「ひ、あぁぁぁ!」
「ほら、入りましたよ?」
ハクの抵抗も空しく、入れられた指とは別の指が追加で秘部の中へと挿入される。人差し指、中指、薬指の3本を挿入されて我慢することも出来ずに声を上げたハクの姿にご満悦の様子で告げたエリス。しかし彼女の攻めはそれで止まらず、なんと指を入れたまま親指を上にある小さな突起に触れさせ始める。そんな事をすれば当然恐ろしい程の刺激がハクに襲い掛かり、一瞬にしてハクは絶頂へと導かれた。
「ひあぁぁぁぁぁ!!」
「ハクが大声を出せるのはイク時ぐらいですね……えい!」
「や、ぁ、あぁぁぁぁ!」
普段の生活では決して聞けないハクの大きな声。それを心地良さそうに聞きながらエリスは挿入していた指を爪が見える程にまで引き抜き、勢いよく中へと再び突き入れる。膣内の壁が重なって太く感じる指に擦られ、ハクは耐えられない快感に連続で絶頂を強いられた。ハクがイク度に機嫌を良くしていったエリスはその後もハクをイかせ続け、優しさ等感じさせない程の責め苦を与え続ける。それはこれから毎日、ハクが受け続ける快感であり、大事な物を失うのも時間の問題であった。