【このすば】 エリスorクリス
「エクスプロォォォージョンッ!」
大きな声と共に空が暗くなり、巨大な爆裂魔法が大地に襲い掛かる。爆発の範囲に居た魔物達は影も残さずに消え去り、やがて残ったのは巨大な穴。そんな光景を前にして、ハクはジッと杖を空に向けて構える少女の姿を見る。爆風を感じてマントを靡かせながら、心地良さそうに目を細めていたその少女はゆっくりと体勢を崩し……やがて倒れた。
「これが……爆裂魔法、です……ガクッ」
「威力は確かに凄いんだけど、魔力の量が大き過ぎて1回使うと駄目になっちゃうんだよね」
「……」
仰向けに倒れた少女はハクへ告げる。そしてそれに続けて口を開いたのは、ハクの傍に居たクリスであった。
事の発端はギルドにて。自分が入れるパーティーを探していた少女、めぐみんと出会ったハクは彼女がお腹を空かせている事に気付いた。空腹がどれ程辛い事かは過去の経験からよく分かっていたため、ハクは彼女に食事を奢る。クリスと共にクエストを受ける事が殆どだった彼女は、少なくは無い報酬を貰って生活していたのだ。1人の少女をお腹いっぱいに出来る程の
めぐみんは自分がアークウィザードという職業である事を明かした。魔法を自在に扱う事の出来る彼女に、ハクは見てみたいと告げる。クリスは盗賊職であり、正体は神だが余り魔法を使う機会は無い。故にこの世界の魔法を見てみたいと思ったのだ。食事を奢って貰ったお礼にと、快く引き受けためぐみん。序にクエストも熟してしまおうと選んだのは、ジャイアントトードの討伐であった。別の場所に居たクリスも合流して、共に討伐対象が生息する草原へやって来た3人。そして、今に至る。
「なんで最初にそれ使っちゃうのさ。他の魔法、見れなくなっちゃったよ?」
「……ません」
「?」
「他の、魔法は……使えません」
「…………は?」
めぐみんが見せたのは魔法の中でも随一の破壊力を誇る爆裂魔法。だがその威力が高い分、全ての魔力を一度に使い切ってしまうという問題のある魔法でもあった。言うなれば捨て身の魔法。外せば最後、逃げる事も出来なくなってしまう様な魔法だ。……そして、めぐみんはそれしか使う事の出来ないアークウィザードであった。
クリスはめぐみんの事実に口を開けて呆けてしまう。一方、魔力などに関して余りよく分からないハクは思いのままに凄いとめぐみんを褒めた。満更でも無い様子で照れるめぐみんだが、そんな彼女の倒れていた場所が盛り上がり始める。
「っ!」
「あぁー、さっきので寝てた奴も起きちゃったか」
魔物の気配に気付いてハクがめぐみんを半ば引きずる形で退かすと、彼女の居た場所から爆裂魔法の音によって目覚めたジャイアントトードが姿を現した。確かに彼女の魔法は討伐対象であるモンスターを一度で大量に葬ったが、数はまだまだ存在したのだ。3人の姿に気付いたジャイアントトードが近づき始めれば、クリスは武器を手に構えた。
「ハクは彼女を守ってあげて。動けないから、放っておくとぱっくりだよ」
「ん……任せて」
「お願い、します……ガクッ」
魔物を相手にする生業としては余りにも不適任なめぐみん。確かに破壊力があり、範囲も広いが、1度しか使えない大砲は荷物になってしまう。故に彼女は誰ともパーティーを組めていなかった。クリスはそれを察しながら、近づいて来るモンスターを攻撃する。一方、ただただ魔法を見たかったハクは自分の為に見せてくれためぐみんを守る為に武器を手にする。憑依召還を使ってはすぐに倒れてしまうため、クリスが購入してくれた剣だ。
「……っ!」
過去にゴリラの様なモンスターを相手に戦った事もあり、巨体と戦う事には慣れていた。伸ばされた舌を人の姿でありながらも猫特有の敏捷を活かして華麗に躱し、その腹部を切り裂いた。返り血の様なものと粘液が雨の様に降り注ぐが、この世界での戦いでは当たり前の事。既にハクも慣れている。
「よしっ、大体倒せたかな。撤退するよ!」
「ん……重い」
「女性に、重いと言うのは……失礼、ですよ」
「でもハクの方が小っちゃいし、仕方ないよ」
クリスはめぐみんを抱えようとして失敗するハクの姿に納得して、代わりに背負い始める。
その後、返り血と粘液で濡れた身体をアクセルの街にある銭湯で流した3人は討伐の報酬を受け取った。報酬は具合制で、倒したモンスターは全て各々が持つ冒険者カードに記載される。パーティーを組んだ場合は分配されるが、今回はハクとクリス。めぐみん単独の構成で行ったため、めぐみんだけ別であった。
「なんだかんだ、これで数日は食べれそうです」
「何時も1人じゃ、クエストにもいけないもんね。別の魔法を覚えれば良いのに」
「爆裂魔法を愛し、爆裂魔法を極める者。そう最初に言ったではありませんか」
「……こだわり?」
「だね。まぁ、突き通すのは大変だと思うけど頑張ってね」
「え?」
「ん?」
「?」
あの出会いから数日。ギルドの食堂ではハクが食事をしていた。隣にはクリスの姿もあり、その向かいにはかきこむ様に料理を口へ入れるめぐみんの姿があった。
「まさか、本当にあれから1度もクエストに出れてないとは思わなかったよ」
「しふぁたないじゃ、ありまふぇんか。んぐっ。誰も、パーティーに入れてくれないんですから。クリスも私を見捨てましたし」
「人聞きが悪いな。見捨てたんじゃないよ。ただ、うちのパーティーにアークウィザードは必要ないってだけで」
「……他の魔法、覚える」
「絶対に嫌です」
「……」
強すぎるこだわりが災いして真面に食事を取る事も出来ないめぐみん。そんな彼女の姿にクリスは呆れてしまい、ハクも流石に擁護出来なかった。このまま放置してしまえば、またお腹を空かせてギルドの中で死体の様に倒れる姿がその内見られるだろう。知り合いになってしまった事もあり、無視して放っておくのは忍びなかった。
「……また、一緒に……行く?」
「良いんですか!?」
「まぁ、仕方ないか。なんだかんだ、もう友達って感じだしね。特に2人は」
クリスはハクとめぐみんの姿を同時に視界へ収めながら、思った事を告げる。ハクの仲間はクリスだけであり、他の知り合いといえる相手はギルドの受付嬢であるルナだけ。そんな中、見た目が幼いという共通点を持っためぐみんと知り合ったハクの様子は無表情だが、クリスの目には何処か楽しそうに見えた。
それから数日、めぐみんはハクとクリスのパーティーに一時加入。前回と同じ様に討伐クエストを受けて魔物の住処へ向かっては、爆裂魔法で蹴散らしてクリスに運ばれる様になった。長期戦は全く出来ない1発終わりの超短期戦だが、報酬自体は然程悪くはならなかった。
「……もう、少し」
「頑張ってください、ハク!」
「何やってんのさ」
「いえ、クリスが居ない時もクエストを受ける為にハクが私を運ぼうとしてるんです」
「……無、理」
「ガフッ! ……今回も駄目でしたか。非力過ぎますね」
街の中ではハクがめぐみんを持ち上げようとして倒れてしまい、うつ伏せになったハクの上へ圧し掛かった状態で「やれやれ」と首を横に振るめぐみん。そもそも彼女がこだわりを止めればこんな事にはならないのだが、何故か付き合ってあげている様な姿にクリスの表情は引き攣った。
「あ、良い匂い。クンクン」
「……」
「のわぁー」
「本当、何やってんのさ」
ハクの髪に顔を埋めて匂いを嗅ぎ始めためぐみんにハクは寝返りを打つ様に身体を無理矢理動かして、彼女を横へ転がした。自ら転がって楽しむめぐみんの姿を見て、改めて呆れてしまったクリス。時に戦いへ赴く事もあるが、基本平和に過ごす3人の日々はこんな事の繰り返しであった。
クエストから帰って来て身体を洗い、残りの時間は宿で過ごすも街で過ごすも自由になったハクはめぐみんに誘われて街の隅っこへやって来ていた。
「良いですか! 爆裂魔法というものは……」
そしてそこで始まるのは、如何に爆裂魔法が素晴らしい魔法であるかを説明するめぐみんの講義だった。最初にクリスがそれを目撃した時、「絶対に覚えなくていいからね!」とハクは釘を刺されていたが、めぐみんの説明は中々に魔法への憧れを刺激するものであった。紅魔族と呼ばれる存在である彼女達の知恵は人間よりも高く、説明もかなり上手いのだ。
「……質問」
「はい、なんでしょう?」
「魔力、殆ど無い……爆裂魔法、使える?」
「多量の魔力を持って尚、全てを失う爆裂魔法はそれなりの魔力を保有している事が条件になります。規模を大きく縮小するとしても、殆ど無い者が使うのは……難しいですね」
「……なら、無理」
「いいえ。そこで登場するのがあって便利なマジックアイテムです!」
そう高々に宣言しためぐみんが次に始めたのはマジックアイテムに関する説明であった。様々な恩恵を受ける事の出来るマジックアイテムの中には魔力の底上げや使用する魔力を肩代わりするものなどが存在する。めぐみんがそこで特に深く説明をするのは後者であり、要はそれを手に入れる事さえ出来れば殆どの使用魔力をアイテムに肩代わりさせる事で、ハクは自身の微量な魔力を使うだけで爆裂魔法が放てる様になるという。
「ハクの魔力がどれくらいですか?」
「……5」
「500ですか? 5000?」
「5」
「……え? まさか、本当に5なんですか? 生まれたての人でさえ、低くて50はあったりしますよ?」
「ん……魔力、無い」
めぐみんはハクが思った以上に魔力を持っていない事実に驚かずにはいられなかった。そもそもハクの身体はこの世界で新たに形作られた訳でも、馴染む様に出来てもいない。その結果、彼女に魔力は本当に一切無かった。一度確認した際の5でさえ、空気中に漂う魔力に反応した可能性すらある程に。
「むぅ……これでは、計画が……」
「……めぐみん?」
「あぁ、いえ。こっちの話です。にしても、それじゃあ本当に爆裂魔法は使えないかもしれませんね。無理にやろうとすれば、最悪魔力の枯渇でぽっくりですし」
「ん。残念」
「いいえ、私は諦めませんよ! 必ずハクに爆裂魔法を使ってもらい、その良さを実感してもらいます! そして、その後は……ふっふっふ」
「?」
決意する様に拳を握って再び宣言するめぐみん。その最後に呟いた言葉は、何故かハクの耳に届く事は無かった。
めぐみんにとって、ハクは恩人である。彼女との出会いはお腹を空かせて餓死寸前だった時、食事を奢って貰った事が始まり。その後めぐみんの状況を知ったハクは他の者達が断る中、自ら自身が加入するパーティーのリーダーであるクリスと話をして一緒にクエストへ向かう。パーティーは組めなかったが、自慢の爆裂魔法を放てた上に安全に帰還出来て報酬も貰えた事実は彼女にとってとても大きい出来事であった。
味を占めてこれからも一緒に居ようとしたところ、クリスに断られてしまっためぐみんは数日してから再び同じ状況になってしまう。そしてまたハクに見つけられて、彼女のお蔭でクエストへ向かう事が出来る様になった。遂にはクリスからも常に一緒とはいかないが、定期的にクエストへ連れて行ってもらえる約束を取り付けためぐみん。その交渉にはハクの援護もあり、彼女は思う。ハクと出会えた事で、今の生活が出来る様になったと。
「ハクが爆裂魔法を使えるようになる為に、マジックアイテムを見つけないといけません」
自分よりも小さい少女。普段から表情を変える事は無いが、余り抑揚のない声音に含まれる優しさをめぐみんは知っている。最初は友達の様な関係であったが、今では仲間と言っても過言では無いと心から思っていためぐみん。だが、それがこのまま一生続く訳では無いと彼女は分かっていた。
「クリスが拠点を変えると言えば、絶対にハクは着いて行きますからね」
ハクはあくまでもクリスのパーディーメンバー。2人の出会いや関係は余り知らないが、少なくともハクはクリスに着いて行く様に生きている節が見受けられた。例えばクリスが本気でめぐみんと関わる事を止めろとハクへ言えば、彼女はきっとその通りにする。それ程に、彼女達の関係は深いものであるとめぐみんは分かっていたのだ。つまり今のハクとの関係はクリスが見逃す事で成立していると言っていい。
「それではいけません。ハクとの繋がりを絶たない為にも……ハクを私のモノにしないと」
幸い、ハクからの好感度は低くない。だが何時終わるか分からない日々に怯え続ける事が嫌だっためぐみんは、ハクとの確かな繋がりを手にする為に焦る。そして思い付いたのは、
「その時は運べる様に台車の用意を……って、まだ考えるのは早すぎますね。とにかく、急いで見つけないと」
街の中を1人で歩きながら、2人に内緒で食費から削ったエリスを抱えてめぐみんはマジックアイテムを取り扱う店を転々とする。
数日後。ハクはめぐみんから何時もの様に爆裂魔法に関する講義を受けていた。といっても必要な内容は全て聞いており、彼女からの講義は魔法に関する基礎的なものになっている。魔法を試せる程に魔力を持っていないため、その時の為にと感覚だけでも共有しようとしていたのだ。
だが、その日の講義は少し違った。
「それでは、今日は実践してみましょう!」
「? ……魔法、使えない」
「ふっふっふ。これを見てください!」
ハクの言葉に意味深な笑みを浮かべて顔に手を当てためぐみんは何処からともなく杖を取り出した。身の丈程ある木材の杖だが、その先には丸い紫色の宝石が嵌め込まれているその杖。それこそがめぐみんの探し求めた魔法を使えない者が使える様にするためのマジックアイテムが取り付けられた装備である。
「この宝石部分には魔力が込められているのです。補充はお店や私の様な魔力を持つ者に頼むと良いでしょう」
「……いいの?」
「えぇ。私を助けてくれたお礼ですから。といっても、これを買ったお金も2人に助けて貰って稼いだ報酬からですけど」
「ううん……嬉しい」
「っ! そうですか。そう言って頂けると、私も嬉しいですよ」
めぐみんから渡された杖を両手で大事そうに抱え込んで答えたハクの姿に、照れを隠すためかめぐみんは顔を反らした。
爆裂魔法を使うには魔力の他に大事な事がある。それはスキルとして覚える事だ。ハクの冒険者カードにはその職業で覚えられる技が数多く記されており、本来であれば魔力の無い彼女が魔法を使わない事から書かれているのは接近戦や身体能力に関する記述ばかり。だが何度も繰り返し見た影響によって、爆裂魔法が何時の間にかその中に追記されていた。必要なスキルポイントは高いが、余りスキルそのものを覚えて来なかったハクには問題無い。
『絶対に覚えなくていいからね!』
「さぁ、爆裂魔法を習得してハクもあの快感を味わいましょう! 憧れた魔法ですよ!」
「……」
残念な事に爆裂魔法以外の魔法はカードに記述されていない。めぐみんが使えれば、それを何度も見る事で覚える切っ掛けになったかもしれないが……無いものは無いのだ。故にハクが魔法を使うとすれば、覚えられるのは爆裂魔法のみ。脳裏にクリスに言われた言葉が浮かぶものの、ハクは目の前でワクワクした表情を浮かべながら待つめぐみんの姿を前に……爆裂魔法を習得した。
大地を揺るがす爆裂魔法。しかしその時放たれたのは非常に小規模のものであった。そもそも余りに使いどころが無さ過ぎて覚える者の方が少ないため、その振動を引き起こすのはめぐみんくらいしか居ない。だが彼女の様な魔力に恵まれておらず、その殆どをマジックアイテムに頼ったハクが放つそれは余りにも小さかった。
「……ぁ」
「っとと。大丈夫ですか?」
「……ん。でも、疲れた」
街に迷惑を掛けない様に外で爆裂魔法を放ったハクは身体から力が抜けてしまった事で後ろへ倒れ始める。予めそれを予期していためぐみんはそんな彼女の後ろでその身体を受け止めて、弱ったハクの顔を覗き込みながら声を掛けた。憑依召還を使った時の様な脱力感に支配される身体では真面に歩けず、ハクはめぐみんに動けない事を告げる。するとめぐみんはゆっくりとハクの身体を横にして、何処からともなく車輪の付いた台車を運んで来た。
「よい、しょっと……これで運べますね」
「……用意、周到」
ハクをその上へ乗せためぐみんは台車を押して移動し始める。そして街の中へと戻った彼女は宿屋に向かうが……その進む先はハクの知らない方角だった。
「……何処、いくの?」
「ふっふっふ。宿ですよ。今日、私達が過ごす宿です」
「……どういう……事?」
めぐみんの言葉に困惑する中、ハクが連れて来られたのは街の隅にある宿であった。殆ど人の来ないその宿は所謂無人宿。店主も居らず、お金を置いて勝手に使える様な場所である。周りにある建物も空き家が多く、人気は殆ど無かった。
「ハクには爆裂魔法のリスクに関して身を持って知っていただこうと思いまして」
「……何、する気……?」
「それは勿論、可愛い女の子が動けなかったら……分かりますよね?」
身体に力が入らない今の状況でハクがその場から逃げ出す事は出来なかった。そのままめぐみんに宿の中へ運ばれたハクはベッドの上に転がされる。そしてその上に乗りかかっためぐみんはニヤニヤしながらハクを見下ろし始める。
「下手な場所で爆裂魔法を放つと身体から力が抜けて逃げられなくなります。例えばそこに幼女趣味の変態が通り掛かると……こうなります」
「……めぐみん……駄目」
「変態はそれでは止まりませんよ」
案に自分が変態であると認めためぐみんはハクの服を脱がし始める。微かな抵抗の様にハクが手を伸ばしてめぐみんを妨害しようとするが、軽々とそれを払われて脱がされたハクはあっという間に下着姿にされた。青と白の縞々模様が可愛い上下同じ下着を着けていたハクはその姿にされた事で恥ずかしそうに顔を逸らす。
「随分可愛い下着ですね。クリスの趣味ですか?」
「……降りて」
「……もしかして、まだじゃれ合いか何かと勘違いしてます? 私、本気ですからね? えいっ」
「!?」
力が入らない事もそうだが、恥ずかしさを見せても焦る様子は無いハクの姿に不服だっためぐみんは遂にブラジャーにも手を掛ける。そして外してしまえば、自分よりも小さな身体に付いた大きなものが露出される。……めぐみんはその光景を見て更に不服に思った。
「脂肪の塊とはいえ、無い者の恨み……ここで晴らさずしていつ晴らすというのでしょう。この、このっ!」
「ん、ぁ! らんぼう……に、しない……でぇ……!」
「あ、良いですよ今の声。物凄く興奮します」
ハクの胸を揉み始めためぐみんは聞こえて来る喘ぎ声に気を良くする。最初は乱暴だったその触り方が堪能する様な力の入れ方に変われば、痛みから快感に変わったハクの様子をめぐみんはジッと見つめ続ける。身体に走る快感と見られている事で湧き上がる羞恥心にハクは悶えるしか無い。
「貴女は私の恩人で、爆裂魔法の弟子であり仲間なんです。だから何処にも行かない様に、私に溺れてもらいます!」
「……めぐ、みん……ふぁ!」
乱暴とは違うが、激しくなるめぐみんの攻め。彼女の心の叫びとも言える本音を聞きながら、ハクは快感で頭の中が真っ白になってしまう。するとハクの腹部に跨ったまま、めぐみんが後ろに手を伸ばし始めた。彼女の目的は女性にとって大事な部分に触れる事。上に着けていた下着と全く同じ縞模様の下着を前に、めぐみんはとある変化に気付いた。明らかに模様とは別の染みがあったのだ。
「まさか無理矢理襲われて、濡らしてるんですか? ハクって、淫乱だったんですね」
「違、う……ひぁ!」
「違わないじゃ無いですか。こんなビショビショにして……おぉ~」
下着越しに指先でなぞり始めためぐみんは手に感じる滑り気のある水に触れて関心を示す。潤滑油となったそれは指を擦ってもツルツルと滑り、それがハクの身体から分泌されたものだった故にめぐみんは楽しそうに指先でそれを弄ぶ。そして少し乾いてしまった事で、彼女は下着の中へ直接手を入れてその場所を弄り始めた。
「もうグチュグチュですね」
「んあぁ! めぐ、みん……っ!」
「このまま続けたら絶頂しますか? 試してみましょう」
めぐみんはそう言ってハクの秘部を本格的に攻める。言葉通りの水音が響き始める中、太腿を伝って溢れる様に愛液が流れ落ちる。片手は今尚胸を揉んでおり、上下から与えられる刺激にハクの身体は絶頂へ近づき始めた。
「気持ち良さそうですね。そのまま、イっちゃってください!」
「ん、ぁ! あ、あ……ん、あぁぁぁ~~~~っ!!」
電流が走る様な快感と共に絶頂を迎えたハク。めぐみんが触れていた秘部からは今までと比較にならない程の愛液が流れ、それを直接受け止めためぐみんは濡れた手を自分の顔に近づけて指を舐め始める。ハクよりは大きくとも一般的に見れば子供と言える容姿をしためぐみんだが、その仕草は大人顔負けに色気があった。
「ん、ぱっ! あははっ……甘いですよ、ハクの愛液。……もっとください」
「っ!」
めぐみんはハクの上から降りて足元へ移動し始める。そしてハクの下着を降ろして片足から外すと、残りは引っ掛けたまま両手でハクの足を広げ始める。爆裂魔法を放った影響に加え、絶頂の余韻も感じていたハクには足を閉じる事が出来なかった。
「はぁむっ!」
「んあぁぁぁ!」
愛液の味に魅了されてしまっためぐみんはハクの秘部に直接口を付けて舐め始める。生暖かい舌が秘部の周りを舐め回した後に膣内へ侵入を始め、ハクは弱り切った身体に追い打ちを掛けられた事で大きな嬌声を上げる。だが夢中なめぐみんはそんな彼女へ配慮する事もせず、思うがままに愛液を貪り続けた。
ハクが絶頂する。その結果秘部から愛液が流れ、それをめぐみんが舐める。その繰り返しがめぐみんが満たされるまで続けられた。やがてお腹が一杯になった様に顔を上げためぐみんが口元についた愛液か唾液か分からない水を拭うと、息を切らしながら顔を真っ赤にして光の無い目をしたハクの姿を視界に入れる。
「つい夢中になってしまいました。……って、もう意識が殆ど無い感じですかね?」
「……」
「駄目ですね、これ。仕方ありません。少し休憩しましょう……少しですけど」
その言葉を聞いて、ハクは安心した様に目を閉じた。
「ん、ちゅ……大好きですよ、ハク」
「んっ、あ……めぐ、みん……」
数時間後。休憩を経てハクは再びめぐみんに襲われていた。爆裂魔法を使った後の脱力感は既に回復していたが、連続で絶頂した身体の疲労は寝ても消える訳ではない。多少は動く事が出来たが、逃げようとしてもめぐみんの力に負けてベッドへ引き込まれたハクは真っ先に唇を奪われると共に力も奪われる。めぐみんはドレインキスの様な技を未修得だが、ハク相手には可能だった。……因みに誰でもハクが相手なら可能である。
「最初から襲えば良かったのでは……? まぁ、どうでも良いですかね。もっと沢山絶頂させて、私無しじゃ満足出来ない身体にしてあげますからね」
ハクを自分のモノとする為に、めぐみんは行為を続ける。何時か来る未来、クリスにバレた時どうなるのか……それはまた別のお話である。