普通の女の子とは少し違う私にとって、ハクは子供の頃から一緒に居た全ての理解者。気付いた時から一緒だったそんな彼女が私と同様に普通じゃ無いと知り始めた最初は、小学生の頃。
猫は人に成らない。ある時猫の話題をクラスの友達としていた時、家に居たハクが人に成る事を当然の様に話して可笑しな目で見られてしまった。けれど実際にハクは成っているのだから、『そういう猫も存在する』と私の中で納得してしまった。
中学生になった頃、猫の寿命について知る機会があった。12年~18年と知り、ハクが私の生まれた頃から家に居ると聞かされていた私は心配になった。でもハクはとても元気で老いている様子は微塵も見えない。……この頃から、私も流石に何かが可笑しいと思い始めた。ハクは老いるどころか一切成長していないのだから。
高校生になって、私はハクに隠し事は無しにしようと持ち掛けた。
『私はずっと一緒に居たハクを嫌いになったりはしない。だから君の事を教えて欲しい』と。
ハクの全てを知った私はこれからもずっと一緒に居ようと約束した。彼女は私にとって居なくてはならない存在だったから。学校から帰って来て、彼女と居るだけで疲労なんてものは忘れられた。休みの日は殆ど一緒。寝る時もお風呂の時も、私達は何時だって一緒だったから。
「ハクが居ない人生なんて、考えられないんだ」
「……何度目?」
「何度だって言うよ。私は君の事が大好きだからね」
リビングのソファに座り、人の姿になったハクを膝に乗せて後ろから抱きしめる。幼い頃はハクの方が大きくて、気付いたら同じ程になって、今ではこうして包み込めてしまえる。暖かい体温、触り心地の良い肌。サラサラの髪から漂うハクの落ち着いた香り。私は幼い頃から変わらない、その全てが大好きなんだ。
「……もう、寝る」
「そうだね。それじゃあ、ベッドに行こうか。私が運ぶよ、お姫様」
「……歩く。……ぁ」
私はアイドルになって、家へ帰宅する度にこうしてハクを抱きしめている。それだけで身体が癒されるのだから、しない手は無い。ハクも本当に嫌な時は必死で逃げようとするから、こうしてされるがままで居てくれるという事は受け入れてくれている証でもある。既にお風呂も入り、ご飯も食べた。後は明日に備えて眠るだけ。ハクの身体をお姫様だったこの要領で抱えて、私は私達のベッドへ移動する。
ハクを抱いて眠る。これは私にとって絶対と言える事。特にアイドルとして活動する様になってからは、こうしないと明日に支障が出てしまう程に。だけどそうはいかない日もやって来る。直近で言えば、今度の土日。学校が休みな事を利用して、私を含めた数人のアイドルで泊まり掛けの撮影がある。旅館で泊まるらしいけど、このままだとハクを家に置いて行かないといけない。実家へ預ける? いや、何とかプロデューサーに許可を貰えないだろうか。
結論から言おう。ハクを連れて行く事は許された。猫である事は説明せずに幼い妹の様な存在が家で1人になるのは心配だと説明した。一体どんな関係なのかと聞かれもしたけれど、『家族以上』と言えば私にとってどれ程大切な存在なのかは伝わった筈。
『普段白瀬さんは我儘を言いませんからね』
そう言ってプロデューサーはハクの同伴を許可してくれた。ハクの分の旅費も負担してくれた事には本当に感謝している。私が出すと言っても、笑顔で『大丈夫です』と言われてしまった。
こうしてハクと離れ離れになる事は無くなった……のだけど、新たな問題が浮上してしまった。それはある意味予想出来た問題でもある。
「それじゃあ、咲耶と一緒に住んでるんだ?」
「ん」
「……」
撮影場所まで向かうバス。ハクと一緒に現れた私は皆に迎えられて一緒に乗り込んだ。でも私とハクが隣の席に座る事は出来なかった。可愛いや綺麗といった話なら、バスに乗った殆どの人物が該当する。アイドルなのだから当然の事。けれどアイドルでは無いハクの存在は、別の意味で目立つ。私が連れて来た事実に見た目幼い女の子。ハクは瞬く間に連れ去られて、他のアイドル達に囲まれてしまう。私以外の女の子達をハクは一瞬で虜にしてしまったんだ。
はっきり言えば、ハクを返して欲しい。でも『咲耶さんは何時も一緒なんですし、良いじゃないですか』と言われてしまうと余り反論も出来ない。
「……ハクは、私の……」
話し掛けられ、何時も通りの無表情で返事や仕草を返すハクの姿を見て胸が苦しくなる。思えばハクの存在を誰かに見せて教えた事など一度も無かった。私は勿論、出会った他の女の子達からも好かれてしまう。それは……良くない事だと思う。
撮影場所についてからは全員、忙しくなり始めた。ハクは大人しく旅館で先に待っている事になって、その際に泊まる部屋で一悶着。まさかハクを自分の部屋に誘う子が現れるとは思わなかった。アイドルといえど流石に個部屋ではなく、一部屋を複数人で使う。誘ったという事は他の子も了承済みだったんだろう。でも、それだけは許せない。私はハクと一緒に眠れないと、身体が持ちそうにないからね。
撮影は順調に進んだ。今日の分を撮り終わって旅館へ向かう事になったら、バスで部屋へ遊びに来たいと言う子が数人。ハク目的なのは確かだけど、私は悩んだ末に了承した。ハクを取られるのは嫌だけど、夜は一緒に居られるのだから心に余裕もあったんだろう。モヤモヤとした感情はあったけれど、『後で発散すれば良い』と我慢する。
そして遊びに来ていた子達が帰って行った後、相部屋の子とハクを交えて適当に時間を過ごしてから就寝する時。私はハクを自分の布団へ当たり前の様に引き込んだ。『何時もこうして寝ているから』と他の子に伝えれば、『仲が良いんだね』と微笑まれてお終い。……その通り、私達はとても仲が良いんだ。
「っ! ……今日は、しない」
「いいや、するよ。絶対にする」
旅館で借りる事の出来る浴衣。その重なる胸元へ手を掛けると、ハクは驚いた様子で私の腕を押さえて辞めさせようとする。私が何をしようとしているのか、言葉にしなくても分かったんだ。けど場所は家じゃなくて、傍にはアイドルの子が寝ている。抵抗したくなる気持ちも分かる。でも、止まる気は無い。
「随分と彼女達に気に入られた見たいだね」
「……咲耶……嫉妬してる……の?」
「ふふっ、そうだね。私は嫉妬してる。ハクが他の子に奪われるんじゃないかと恐怖もしている。だから、私に対して薄れてしまったかもしれない繋がりは補強する必要があると思うんだ」
「……別に、薄れてない……んっ!」
浴衣を肌蹴させる。下着は着けていなかったらしい。喋る途中で胸を鷲掴みにすれば、私の手を押さえていた彼女は急いで自分の口に手を当てて声を押さえ込む。その隙に正面から背中へ手を回して私は姿勢を変えた。ハクを下にして潰れない様に、けれど逃げられない様に体重を掛けて覆い被さる。肌蹴て前が解放された浴衣から胸を露出させて、布団の中に居る私だけが見える淫らな光景。
「……帰ったら、して良い……から」
「駄目だよ、今ここでするんだ。私のモノだって、今一度その身体に教え込むからね」
出来るだけ静かに、だけどハクの身体へ深く激しく誰のモノなのかを改めて教えるんだ。初めてじゃないとはいえ、他の子も居るこの場所でばれない様にするのは……少し興奮するね。
他にも人が居るこの部屋で襲われるのを嫌がるハクが首を横に振りながら私を押し退けようとして来る。けれど普段からレッスンで体力や力を鍛えている私にひ弱なハクの力が叶う訳も無い。両腕を掴んで布団へ押し付けながら、少し涙目になったハクの唇を強引に奪えば……彼女の身体は反応すると同時にその力を失っていった。
「ほら、逃げなちゃ駄目だよ」
「ん、ぁ……ふ、むぅ!」
どうしても今は嫌らしい。だけど私はこの感情を抑えられない。絶対に、何が何でも私は今ここでハクを犯したいんだ。
「っ!」
「ふふ、気付いたかい? もう、私は準備万端なんだよ?」
ハクの足が私のそれに触れた時、その固さに気付いた彼女は目を見開いた。もう既に何度かハクは私を受け入れている。生まれた頃から私の事を知ってくれているハクは私の特異な部分も愛してくれた。他の誰にも明かせない秘密を受け入れてくれたハクを、誰にも渡す訳にはいかない。
私は自分の膝を使ってハクの両足を開きに掛かる。何とかそれを阻止しようとハクは足に力を入れているけれど、先程同様に私の力には勝てない。片足が開いて、完全に私の下半身が間へ入り込んだ時。私はハクの浴衣に手を掛けて下半身を露出させた。胸もアソコも丸見えなその姿は、今から何をされるのか誰でも分かる光景。
「入れるよ」
「待っ、て……ひっ、ぁ……!」
もう我慢出来なかった。私はハクの身体に覆い被さって、固くなったそれをハクの秘部に宛がう。後は腰を動かして、簡単に私達は繋がった。ハクの膣内は途轍もなく熱くて締め付けて来る。何時もと違う生の感覚が、余計にその快感を強くしている様だ。
「入っ、て……っ!? ゴム、は……?」
「持って来てないよ。最初はするつもりなんて無かったからね」
「そん、な……んぁ!」
普段はしっかり避妊をしていたけれど、今回は違う。言った通り、最初は家以外でセックスをするつもりなんて無かった。けれどハクが私以外のアイドル達にチヤホヤされているのを見て、気が変わったんだ。だからもうゴムだとか生だとかどうでも良い。ハクを犯して、私のモノだって改めて証を残せればそれでいいんだ。
ゴムをしてするセックスと無しでするセックスは全く違った。ハクの膣壁が私のモノを直接擦る度に、声が出そうになる。ハクも私のモノを直接感じて何時も以上に悶えている様に見える。けど声を出せないから、必死に我慢している姿が愛おしい。出来る事なら喘がせたい。我慢なんて無意味なんだって、教え込みたい。だけどここは旅館で、傍にはアイドルの子達が居る。こんな場所でセックスしている事がばれたら、問題になってしまうからそれだけは私が我慢しないと。
「声抑えるの、手伝ってあげるよ」
「ん、むっ! んんーっ!」
繋がり腰を揺らしながら、私はハクとキスをする。触れるだけのキスじゃなくて、舌を強引に入れたベロチューでハクの喘ぎ声を押さえ込むと同時にその全てを支配した気分になる。ドンドン頭の中が真っ白になって、真面な事を考えられなくなって来る。
あぁ、気持ち良い。今私はハクを犯しているんだ。ハクを愛しているんだ。
「はぁ、はぁ……出すよ。ハクの中に全て」
「んちゅっ、まっふぇ……なひゃは、ゃめへ……んぐっ!」
「中出し以外、認めないよ。……これからは家でもゴム無しでしようか。何度も何度も犯してあげる。何時かはハクに私の子供を孕んでもらうからね」
「ん、あぁ! 咲、耶ぁ……っ~~~~~~っ!」
「うぁ、締め付けて……出るっ!」
ハクが絶頂した。それと同時に膣内が一気に私のモノを締め付けて来て、込み上がって来た射精感が一気に昂った。まるで搾り取られる様に射精が始まれば、未だ嘗てない程の量がハクの中に。生だからなのか、この状況だからなのか……両方、かもね。それに孕ませたいと本気で思ったから、身体が答えたのかもしれない。
「ぁ……はぁ……一杯、出てる……」
「ふぅ。ふふっ、気持ち良かったよ」
「……ばれて、ない……?」
大分盛り上がってしまったけど、周りには気付かれていない様子。それを確認して、私はハクの身体に傾れ掛かる。身体は繋がったまま、お互い横になって向かい合うと、自然と私達はキスをしていた。1回の射精で思いっきり出した影響か、気怠さと眠気が猛烈に襲ってくる。思えば今日は泊まり掛けの仕事だから、元から疲労もしていたんだ。
「もう、寝るよ……繋がったままで、ね」
「……分かった」
半ば強引に襲い掛かった私に対して、ハクは怒る事もしないで私を包む様に抱き締めてくれる。私は彼女の暖かさと安心感に包まれて、疲労に抗わないで繋がったまま目を閉じる。疲労感は凄いけれど、幸せな気分のまま眠りにつけそうだ。
翌日、他の子達よりも早く起きて証拠を隠滅するのに忙しくなったのは言うまでも無い。