暁の堕姫~堕ちていく人妻~ 作:人妻大好き
綾瀬の性感マッサージを経験して、零菜はそれまでのオナニーがあまりにも子供の遊びめいたものに思えるようになってしまった。同じ指を使った行為なのに、気持ちよさの深さが違う。自分でしても綾瀬にしてもらったときよりも気持ちよくなれないのだ。
自分の身体のことなのに、綾瀬のほうが零菜の身体の扱いを心得ているようですらあった。
綾瀬は人生の先輩だ。仕事として女性の身体に触れてきたから、その扱いに長けているのだ。それは当たり前のことで、特に不自然なことではないが、自分自身の身体のことを他人のほうがうまく扱えるのが不気味ですらあった。
「はあ……」
零菜はスマホで動画を見ながら、オナニーをしていた手を止める。
イクことはできるが、達成感がない。無味乾燥としている。綾瀬の愛撫での絶頂を忘れることができない。
「すごかったなぁ……綾瀬さん」
軽く調べてみたが、彼の経営している性感マッサージ店の評判はすこぶるいい。風俗店としてもランキング上位に食い込んでいるようである。
もちろん、こういう手合いのランキングなど情報操作が日常茶飯事で、あまり参考にならないのだろうというのは理解しているところである。
「エッチもうまいんだろうなぁ」
零菜はいまだに処女である。恋愛もしたことがないし、興味もあまりない。だが、セックスには人並みの興味がある。特定の誰かとしたいわけではないし、想像もできないが、するのならば気持ちいいセックスがしたい。寂しさと性欲をオナニーで誤魔化すのは、いい加減限界を感じている。
恋愛したいわけではないが、気持ちいいことはしてみたい。
金を払えばその時だけそういう関係になれる風俗は、あと腐れがなくて都合がいいかもしれない。
幸い、手元に金はある。
ちょっとした魔獣討伐や呪いの解呪でお小遣い稼ぎをしてきたからだ。
こう見えて、零菜は強い。大型魔獣でも片手間で始末できる程度には、戦闘能力があるのだ。自分で稼いだ金をどう使おうが自由だろう。
親の帰りが遅いのはいつものことだし、何日も帰ってこないことも珍しいことではない。夜に抜け出しても、気づかれることはない。学校がない日の昼間など、どうして親が零菜の動向を知ることができるだろうか。
零菜はスマホを操作して、綾瀬の公開されている綾瀬の予定表を調べる。
週に三回、昼間にデリバリーサービスをしている。直近は、明日だった。
かくして零菜は二度目の性感マッサージを利用することにした。
一度目は緊張して、予約を取るだけでも時間がかかったが、どういう流れで事が進むのかわかってしまえば、二度目のハードルは低くなった。
選んだのは前回と同じホテルだ。
部屋が違うと内装も違うらしい。
前回と異なり、ベッドはふつうの長方形で、シャワールームはガラス張りだ。
今日はどんなプレイになるのだろうかと零菜はドキドキしている。
選んだコースはハードマッサージコースである。この店ではスタンダードな性感マッサージコースだ。
「零さん、お久しぶりです」
「あ、はい、お久しぶりです」
ぺこり、と零菜は頭を下げる。
零菜が綾瀬と関わりをもったのは一度だけだ。それも、何日も前のことである。日々、何人もの女性を相手にしている綾瀬だが、零菜のことをしっかりと覚えていた。
「またお声がけしてくださって、嬉しかったですよ」
「わたしのこと、覚えてたんですね」
「それは、当然です。ご利用者様のことはしっかりと覚えてしますよ。特に零さんは可愛らしい方ですからよく覚えています」
「可愛いとか、言わないでください……その、そういうのは、慣れてないです」
面と向かって容姿を褒めてくれる相手は今までいなかった。
零菜はよほど倒錯した性癖の男でない限りは十中八九美少女と断言する容貌ではあるが、それを正面から言えるほど度胸のある男は周囲にはいなかったのだ。
「可愛いのは可愛いと素直に言うべきですよ。零さんは可愛い。それが事実です」
「も、もうっ……そういうのダメですって」
零菜は顔を紅くしてうつむいてしまう。
それがリップサービスだったとしても、可愛いと言われたら嬉しい。相手は年上の経験豊富な男性で、零菜は彼からすればまだまだ子供でしかない。零菜を喜ばせるためのジョークの一つでしかないのだとしても、褒められるのは喜ばしいことだった。
「本日はハードマッサージコースですね。オプションでローターをご希望と」
「そ、そうです」
ピンク色のローターを綾瀬が取り出した。本物は初めて見る。零菜の生活では、大人の玩具は、画面の中にしかないものだった。
「それでは時間も押していますし、さっそく始めていきましょう」
綾瀬の言葉は作業的であっさりしている。その分だけ零菜は緊張をしないですんだ。必要なのは心の交流ではなく肉体的な快楽だ。それ以上を求める必要はなく、目的を果たせればいいというだけの関係は楽ではあった。
裸になった零菜は、前回同様にベッドの上に寝そべった。
「っ……」
やはり、男性の目に肌を晒すのは羞恥心を刺激される。
それなりに自信のあるプロポーションだが、男子の前にこれを晒したことは今までに一度もないのである。唯一の相手が綾瀬ということになる。
「前から思っていましたが、肌、お綺麗ですね」
「そう、ですか?」
「はい、本当にお綺麗です。珠のような肌というのは、このことですね」
「……っ」
零菜は恥ずかしそうに視線を逸らす。
やはり面と向かって褒められるのは恥ずかしい。
お世辞と分かっていたとしても、悪い気はしないし、内心で自信がある部分だったからこそ煽てられると弱いのだ。
綾瀬の手が零菜の乳房に触れる。
初手から攻めてくる綾瀬の行動に驚いた零菜だったが、前回のような初心者コースではないのだからこんなものかと声には出さない。
これは性感マッサージだ。通常のマッサージとは異なり性的に気持ちよくなるのがメインなのだからこれはこれで正しい。
「ふ……ん……ん……っ」
アロマオイルの香りが鼻腔に広がり、気分がよくなってくる。それに合わせてオイルに濡れた綾瀬の手がゆっくりと零菜の乳房の形を変えていく。
手の平に収まらない大きな乳房は揉みごたえある。ハリがあってみずみずしく、若い活力に溢れた乳房だ。もちもちとした感触が堪らない。
「ん……ぁ……ぁ……ん……ん……くっ」
男性に自分の身体を触れられているというのに、嫌悪感はない。自分から申し出たこととはいえ、これは珍しいことだ。綾瀬との会話である程度心を許しているということや、これが二度目であるということもあるのだろう。そして、何よりも気持ちイイのだ。
鈍感な乳房は揉まれても強烈な快感があるわけではない。
しかし、綾瀬のしっとりとした愛撫は確実に次への期待感を高めている。
「ふう、ん……は、ぁ……ん……ぁ……んぉ……はあ……ふう……ん……ぁ……ぅぁ……ぁ……ん……」
体内の血流が次第に上昇し、鼓動がバクバクと言い出している。
零菜はシーツを掴み、唇を噛んだ。せっかくシャワーを浴びたのに、発汗も自覚し始めた。
特に胸が熱い。綾瀬に触れられているところがジンジンと熱を帯びているのが分かる。
「ふ――――ん、はぁっ!」
十分に乳房の感度を高めたところで、綾瀬は乳首を引っ掻いた。一瞬の刺すような快感は、声を堪えていた零菜にとっては不意打ちで、思わず甲高く叫んでしまう。
「ん、あっ、はぁ、あ……ん、くう……ん、ひぅっ、は、あ、んんっ、ち、乳首ばかり、ダメです」
「何よ仰るのですか。これからですよ」
「こ、これからって」
「ローター、使いますからね」
「あ……っ」
ピンクローターが不気味な電子音を奏でている。零菜はごくりと生唾を飲んだ。
「ん……ぁっ」
ヴィイイイイイインっ!!
モーター音が変わる。強く激しくがなり立てて、零菜の乳首に快感を叩き込んでくる。人の指では決して実現できない細かな振動が敏感になった乳首を激しく刺激する。
「ん、ぃ……ひ、ぁっ……ん、んぐぅ♡」
歯を食いしばって零菜は乳首を責めるローターに耐える。
「あ――――はっ、ん、んあっ。ふぐっ……ぁ、ぁ、うぐぅっ」
胸がびりびりする。
乳首を指で愛撫されるのもよかったが、ローターで責められるのも悪くない。今まで経験したことのない新しい快感で零菜は悶えるしかなかった。
「はあ、はぐっ、ん、んくうぅ、あ、ふはぁっ、あ、あふ、うう――――ぁっ。あ、きゅ、ふうっ。はあん♡」
(やばい、これ、気持ちイイ! 胸、変になる! 壊れちゃう!)
「んひっ、ぃあっ、あ、あ、ああっ。ん――――ふぅぅ♡」
綾瀬は零菜の反応を見ながら乳首にローターを押し付けたり離したりする。一気にイカせてしまうとせっかく高めた性感が発散されてしまうから、ぎりぎりのところで踏みとどまらせているのだ。
零菜は自分の意思で耐えていると思っているが実際は違う。
零菜が達しないように綾瀬が手加減をしているのだ。綾瀬がその気になれば、乳首だけで零菜を何度も絶頂に導ける。
綾瀬は乳首を責めるのを止めて、ローターを肌の上に滑らせながら下半身に狙いを定めた。
「零さん、もうだいぶ濡れているようですね」
「あっ、う……そんなこと、言わなくていいです……っ」
カッと零菜は顔を紅くする。
秘所が濡れているのは自覚していた。胸への愛撫だけで零菜は相当感じていたのだ。
綾瀬はそんな零菜の太ももの内側にローターを押し当てる。
「う……ぅあ……」
性感帯ではないはずの場所がむずむずして気持ちイイと思えてしまう。
確かに太ももの内側は敏感な場所だが、そうはいってもローターで感じてしまうとは。
「く、くすぐったいですよ」
「ふふ、最初はそうなんですよ」
優しく微笑み、綾瀬はローターで刺激する場所を少しずつずらしていく。
零菜の秘所の周辺を舐るように刺激していく。
「はあぅ、ん、ぃう……ん」
(周りばかり、そんなじっくりしなくても)
零菜の中で焦りにも似た感情が浮かび上がる。
綾瀬にすべてを任せている状況で、これから先もイケるかどうかは綾瀬次第だ。綾瀬が零菜をイカせないようにしていると零菜はいつまでたってもイクことができない。
(焦らされてる。絶対、間違いない、こんな……)
「ふうぅ♡ ん、ん……ぁ……ふう……はあぁ……んん……くうっ」
零菜の呼吸がどんどん荒くなっていく。
身体の芯から熱くなって、膣が刺激を求めてむずむずとしている。今すぐにでも弄り回してオナニーに耽りたいという浅ましい欲望がむくむくと鎌首をもたげている。
(相当、焦れてきていますね)
綾瀬は零菜の反応を具に観察し、彼女の性感帯やそれぞれの部位の感じやすさを確認していく。
性的興奮を溜め込んだ身体は、未知の感覚に戸惑いながら、初めて触れる性感にすっかり参っている。
(処女の扱いはデリケートですが、うまく嵌れば)
「ひあっ、あ、んはあっ、ああぁ♡」
クリトリスにローターを当てると、面白いように零菜の腰が跳ねる。
零菜に性経験がないことなどお見通しだ。零菜の性知識はネット上に出回っている動画以上のものはなく、この身体はオナニー以外の快感を知らない。
綾瀬が日ごろから相手にしている客層の大半は既婚者だ。身体が性を知りながら、それを満たされない飢えを抱えている。
しかし、零菜のように快楽の何たるかを知らずにやってくるパターンも珍しいがなきにしもあらずであった。
この場合、興味本位で手を出してしまったというものが大半だが、そこから少しずつ嵌っていく。零菜は一度で終わらず、二度目の利用だ。この時点で、性感マッサージへの忌避感はもうないと言ってもよく、唯一零菜にブレーキをかけさせるものは羞恥心や倫理観といった自制心だけである。
「んんぅ……っ、ふ、あ、あうぅ……ん、くふぅっ」
だが、快楽の恐ろしいところ、そういった自制心を取り払ってしまうことだ。
一度深みにはまると容易には外に出られない。まして、性経験がないままに禁断の扉を開けたのだから、零菜にとっては綾瀬との関係性そのものが性の基準になってしまう。
「う、う、んんっ、ひはっ、あ、んふぅ♡ はあ、あ、あぎ、い、んぃぃっ」
ギシ、とベッドが軋む。
呼吸が深く、荒くなってきた零菜はじっとしていることができなくなって、太ももの内側をすり合わせるように悶えている。
その動きを綾瀬は押さえつけて、秘所を曝させる。
未だ使われたことのない、未使用の秘所が男を欲しがってひくひくとしている。愛液がこぼれてシーツに染みができている。
綾瀬の指も零菜の秘所の入口付近を愛撫しているうちにすっかり濡れてしまっていた。
「クリが敏感ですね」
「うひっ、は、あ、ひいぃあっ!」
クリトリスにローターが当てられる。敏感すぎる部位は、零菜の想像を遥かに上回る快感で、電流を流されたように身体中が痙攣してしまう。
「ふぐ、う、んあっ、あ、や、んああ! だ、ダメっ、んはっ、あ、い、イク、イクからっ、ダメ、あ、あぎぃっ」
「いいですよ。今回は、思い切りイキましょう。我慢しないで」
「は――――い、んぐぅ♡」
これまでは触れては離れるを繰り返していたローターをぐりぐりとクリトリスに押し当てられる。我慢しても我慢しても快感が引いていかない。地獄のような快感の大津波が零菜の理性を押し流していく。
「ひ――――はっ♡」
一瞬、頭が真っ白になった。
何が起こったのか、自分でも全く分からなかったのだ。零菜は弓なりに身体を逸らして盛大に絶頂していた
身体の内側から快感が爆発してしまったかのようだった。
「はが……っ。ん、は、ぁ……あ、何、これ……は、あぁ、あ……気持ちイイ……?」
快感が大きすぎて、気持ちイイと言っていいのかどうかも分からなかった。
大きな満足感と幸福感、絶頂後の淡い疲労感が零菜の身体に残されている。
「零さん、いいイキっぷりでしたね」
「あ……う……」
顔から火が出そうなくらいはずかしかった。
ここまでのオーガズムは生まれて初めてのことだ。
オナニーで得られる快感とは次元が違う。
おまけに、まだセックスしていないのだ。これは性交渉の前段階。前戯の一つでしかない。この先にある本番行為は果たしてそれくらい気持ちがいいのだろうかと零菜は気になってしまう。今日のコースでは本番はないと分かっていても、つい想像してしまうのだ。
「まだまだ時間はありますね。次に行ってみましょうか」
「次……?」
オーガズムの余韻が残っていて、身体が重い。思考もうまく纏まらない。そのまま零菜はうつ伏せにされた。
綾瀬に言われた通りにお尻を突き出すようにして腰を上げる。膝で体重を支えるので、少しつらい。
零菜の形のよい尻肉を綾瀬は撫でる。
「ふ、う……ん」
(ついこんな体勢になっちゃったけど、これ、全部見えてるじゃん……!)
ぼうっとしていたせいで気づくのが遅れてしまった。今の零菜は秘所だけでなくアナルまですべてが見えている。
ぞくり、と背筋を緊張感が駆け抜けていった。
こんな状況なのに嫌だと思えないのだ。すっかり状況に流されていて、次の快感を期待してしまっている。
「綾瀬さん、その、次って何をするんですか?」
「せっかくですから、アナルの導入をしていきます」
「あ、アナル……? それ、もしかして」
「はい、ここですよ」
オイルで指を濡らした綾瀬が触れたのは零菜の肛門だ。
「あ、あの、待って……それ、わたしには早い」
「そうですか? でも、気持ちイイですよ」
「う……ぁ」
綾瀬が撫でているのは排泄口だ。汚く人に見せるようなところではない。常識的にそんなところを弄るのはありえないことだ。基本的に出ていくばかりの場所で、入れるとしたら座薬くらいのものだ。そこを異性に触れられていて、これから指を入れられるのだ。
(わたし、なんで期待なんて)
アナルを撫でられて零菜は不思議な感覚に捕らわれていた。さすがにこれは拒否しなければならないと理性が警告を発しているのに、身体が言うことを聞かない。それどころか、内心ではどうなってしまうのだろうかという期待感が勝っていて、心臓がバクバクと高鳴っているのだ。
「力を抜いてください」
「う、んぅぅっ」
つっぷり、と綾瀬の人差し指が零菜のアナルに入っていく。先っぽだけの挿入でも違和感が強い。思わず力を込めてしまう零菜。
「零さん、深呼吸しながら、ゆっくりいきますよ」
「は――――ぃ、ん……ふう、はぁ……んん!」
綾瀬は無理はしない。
指の第一関節くらいで止めて、ゆっくりと出し入れする。まずは入り口から慣らしていくつもりなのだ。
「あ、う……お尻、そんなに触られてる」
「まだ慣れないうちは、違和感がありますが、そのうち、ここでもしっかりイケるようになりますよ」
「それは……っ、ん、ふ、ぁ……」
アナルでイクのは果たしていいことなのだろうか。
倫理的によくないとは分かるが、そういうプレイが古くから存在していることも事実だ。
「ふう、ん、あう……ふぐぅ……はあ……あっ、あ、中、さっきよりも……来てる」
「はい、もう少しリラックスして」
「ん、くううぅ♡ あぐっ、はあ……ん、くう」
(リラックスなんて、言われたって……こんなの)
人差し指の第二関節まで零菜のアナルに埋まっている。そこから第一関節が出るくらいまで引いて、また押し込まれる。
(抜けるときのすっきり感と入ってくるときの圧迫感……確かに、他じゃ分かんない感覚)
「ふう、はあ……はあ……ぁはあ……く、んん……んふう……はあ、ふう、ああぅ♡」
じわじわと綾瀬の指が奥に入ってくる。
次第に強くなってくる快感は、挿入の息苦しさに比例している。綾瀬の指が奥に来て、その分だけ腹部が圧迫される。我慢しなければならないと思うと、その感情が逆に快感を煽ってしまう。
「少しずつ慣れてきましたね。出し入れがだいぶスムーズになりましたよ」
「ぁはあ――――ふ、く、んあ……ん、あん……んあ……んくぅ♡ はあ、はあ、ん、はあ……わたし、ん、変、こんな……んん♡」
「何が変なんですか?」
「だって、これ、んん……お尻で感じるなんて、ん、ふう、はあ、はあ……ん、ぁ、ありえない、のに……んく、はあ、はあ、恥ずかしい、くひぁっ、あ、深いっ」
「どこも変じゃないですよ。お尻は誰もが持つ性感帯なんですから。零さんの感覚は自然なものですよ」
「おかしく、ないですか。はあ、初めて、なのにこんなの……ん、ふう、はあ、ああん、んんぅ♡」
零菜が言葉を発するたびに、尻肉が強く綾瀬の指を締め付ける。
緊張、恐怖、羞恥、様々な感覚が綯い交ぜになった感情が、零菜の胸中を焦がしている。
「おかしくないですよ。大丈夫です。誰にだって初めてはあるのですから、そのまま身を任せてください」
「はぁ、あ、あん、ふう、ふう、あ――――くう、ふぅん♡ はあ、ああう、んくう、くはっ、はあ、ふう、はあ、はあ、んん、ふう、んんんっ」
零菜の中が慣れてきたのを確認して、綾瀬は指の本数を二本に増やした。
入口がさらに広がり、零菜の直腸内をかき回す。
「あふっ、んふっ、んあ、あん、んああ♡ はあ、はあ、あはあ、んあああ♡」
「零さん、今の感覚をきちんと言葉にしましょう。もっと気持ちよくなるために、気持ちイイと唱えるのですよ」
「んあ、う、んんっ、そんな、こと……んひぃ♡」
零菜の表情が蕩ける。
アナルをかき回されて、快感を覚えている。初めての経験なのに、すっかり翻弄されてしまっている。
「いあっ、んあ、んああ、んふう、はあ、はあ、んああっ。うぐ、んくう、はひ、んふあ♡」
「ほら、素直になってください。決して恥ずかしいことではありません。ここには私しかいませんから、何を言っても大丈夫ですよ」
「んぐ、んふう、あう、ううあ……ん、はあん♡ く、あ、ぁ、んあ、んく、うううっ」
アナルに指が出入りする。ありえない場所からありえない快感が零菜の脳まで届いている。唇も緩んで、涎の雫が零れてしまう。
人に見せられないだらしない表情で、零菜は内心の葛藤に別れを告げる。
「ん――――ぃ、ぃぃ……気持ち、イイです」
「どこがですか。きちんと答えましょう」
「お、お尻。お尻の穴。気持ちイイですっ」
(言っちゃった。恥ずかしいこと、認めちゃったよぉ)
快楽に流されて、言われるがままに言葉を紡いだ。
とんでもないことを口走ってしまったと後悔したが、それすらもアナルから駆け抜けてくる快感には些細なことであった。
「はっ、はっ、はっ、はあ――――ぁっ、あは♡ は、んあ、んひい♡」
「どうですか、素直になると気持ちイイでしょう。今まで我慢してきた分が一気に溢れてきたみたいじゃないですか?」
「はあ、はあ、はあ……ああ、んあ、んああ♡ あふあ、ほ、本当、だ。んあ、き、気持ちイイ♡」
これは、錯覚かもしれない。
しかし、確かに気持ちイイと認めた後は、胸のつかえがとれたようで綾瀬から与えられる快感をそのまま受け止められるようになったような気がする。
「ひっ――――あああっ、あ、んあ、お尻、気持ちイイっ。気持ちイイっ、気持ちイイですっ。あ、綾瀬さんの、はふっ、指、イイっ。もっと、もっと、気持ちよくして、くださいっ」
「いいですよ。ほら、いい感じに素直になりましたね。なら、もっと素直になりましょうね」
「は、はいっ。んあ、はうっ……んあ、ああん♡ イイ、これ、こんなの、我慢、できないっ。はあぁ♡ イイの、おぉ♡ んあ、はあ、はあ、んああぁ」
お尻が熱い。
直腸に侵入する指が粘膜を刺激している。それが手に取るように分かってしまう。全部が全部気持ちよくて、今にも達してしまいそうだ。
零菜はなすすべなく喘ぎ続ける。身体が自分のものでなくなったようで、綾瀬の指が動くたびに情けなく鳴かされている。
「ぃ、ぃく、イク、イクっ、んああ、もう、もう、無理、あはっ、はあ、んあ、ひ……あ、ああ、はうぅぅ♡」
ぎゅっ、と零菜の中が閉まる。秘所から零れる愛液が量を増し、身体がびくびくと痙攣している。アナルを穿られて絶頂してしまったのだ。
「うあ……ぅ、あ……これ、すご、お尻、こんなに、イイなんて、知らなかった」
はあはあ、とまるで何百メートルも走ってきたかのように息が切れる。
零菜はぐったりとベッドの上に沈み込む。
頭にあるのは最高に気持ちがよかったという一念だけだ。
指だけでこんなにも気持ちがイイのなら、セックスはもっと気持ちイイのだろう。
AVの中の女優の表情にも真実味がある、どうせ演技なのだろうと思っていたがあながちそうでもないかもしれない。零菜は余韻に浸りながら、そう思った。