暁の堕姫~堕ちていく人妻~ 作:人妻大好き
染み一つなく、艶めく白い肌。濡れたようにしっとりとした黒髪。鼻筋はまっすぐ通っていて、唇は健康的でふっくらしている。小柄ながらも細身で、手足はよく鍛えられていて引き締まっている。およそ、十人中十人が美人だと答える抜群の容貌は、雪菜の四十年あまりの人生の中で多くの男を虜にしてきた。
中学三年生で絃神島に来てからというもの、異性の多くが彼女に好意の視線を向けてきた。人付き合いに疎く、他者の好意をそうと認識できなかった時期もあったが、それも成長と共に理解するようになり、自分の容姿が秀でていることも、正しく理解した。吸血鬼の血の従者となり、永遠の若さを手に入れ、二十代半ばの外見年齢と保持しながら、年月を重ね、内面を成熟させた雪菜の魅力は同年代の人間や二十代の若者にはない非現実的な美しさとなった。
人間であれば、美魔女などとも言うだろうか。
その美しさで多くの視線を集めた彼女は、その一方で、男性経験はほとんどなかった。中学時代から第四真祖の隣で活動し、結婚し、一児を儲けた。その後は育児と仕事に取り組み、極めて真面目に二十年間を過ごしてきた。
結婚するまで夫以外の男と関係を持つことは皆無だった。結婚後も同じである。ただ、夫にとっては複数の妻の一人であって、雪菜との関係は次第に薄れていった。寂しいという思いは募ったが、最高位の吸血鬼がハーレムを築くのは珍しいことではない。血の従者はそのまま、国家の最大戦力になる。国防上も重要な役割を担うのだ。ゆえに、不平を言うことはできず、しかし、妻の数が多くなれば夫婦の時間も減っていく。気がつけばセックスレスになって何年も経っていた。前回が思い出せないくらいに長く、雪菜は女を忘れて母に徹し、それを良しとしていた。
性欲に身を委ねるのは、いやらしい行為だ。不道徳であり、非倫理的だ。生真面目な雪菜の嫌うものの筆頭に挙げられる。なので、セックスをしなくとも雪菜はまったく気にしなかったし、古城との関係がよき夫婦からよきパートナーに移り変わっていくのも、一抹の寂しさを抱えながらもそういうものと承知していたのだ。
「古城さん、コーヒー淹れましたよ」
「ああ、悪いな」
熱いコーヒーを古城の机に置く。
皇帝の執務室は、アルディギアから贈られた最高級の調度品で飾られている。二十年ばかりほどの新興国家ながら、この執務室は古い北欧の伝統を継承しているかのように厳かな空気に満ちている。
「お疲れですね」
「まあ、長旅だったからな。雪菜も、疲れてるだろ?」
「そうですね。さすがに、移動だけで丸一日ですから」
背もたれに体重を預けた古城は、背伸びをした。バキバキと凝り固まった間接が音を立てる。雪菜を始め何人かの血の従者を連れ立っての外遊から帰ってきたばかりなのだ。
世界最強の第四真祖が国外に出るのは、かなりの大事だ。何せ、存在そのものが一国の軍隊と同等の扱いを受けるくらいで、日程的にも難しく、通常は一対一の外遊が基本だったが、今回は六年ぶりに三カ国を巡る旅となった。この外遊のために何ヶ月も前から雪菜たちは相手国の外交部と調整に調整を重ねてきたのだ。
半月あまりにもなる海外遠征は、終わってみれば暁の帝国の外交部としては大いに実りのある成果をもたらした。とりわけ、国家の大事である貿易面の成果は特筆に値し、今後二十年は利益をもたらしてくれるだろう。
「ここまで忙しいのは、本当に久しぶりだったな」
「いつも忙しくしてるじゃないですか。明日は休養するとしても、明後日からは公務が始まりますよ」
「……もうちょっと何とかならないか?」
「これでもギリギリの日程なんですよ。一日休めるだけでも、奇跡的です。それに、早めに処理しておけば、後々楽になります」
「く……もう何度も聞いたぞ、同じことを」
「何度も言ってますから」
悪びれず雪菜は言った。
半月も外国を巡っていた間にも古城の国内の仕事は溜まっていた。もちろん、それを処理するための人員もいるが、トップが採決しなければならないものが、どうしても残ってしまう。
外遊先でも、少しずつ処理を進めていたが、それでも執務室に戻ってきてからの仕事の溜まりように古城は絶句したものだ。
「皇帝が過労死しそうだぞ」
「幸いなことに、我が国はそういう最悪のシナリオとはほぼ無縁ですね」
「絶対に死なないからって無理を強要するのは、社会問題なんだけどな。二十四時間働く時代じゃないんだぞ」
ぶつくさ言いながらも、古城はペンを持つ。飴色の光沢を放つデスクの上に広げた羊皮紙は、前時代的な公文書の束だ。ここにサインをして、今日の執務を終了する。
書類を処理する古城を待つ雪菜は、ふと古城の股間が盛り上がっていることに気づいた。
普段はそうと意識することはなかっただろう。
雪菜自身も思っていたより疲れていたのかもしれない。
古城がペンを走らせているところに近づいて、雪菜はしゃがみ込んだ。
「どうした、何か落としたか?」
「いえ、そういうわけじゃないんですけど」
古城の股間はやはり自己主張しているようだ。
「古城さん、なんでここ、元気にしてるんですか?」
「う……いや、これは、まあ、疲れてると逆にこうなることもあるんだよ!」
「そういうものなんですか?」
「そういうものなんだよ」
「そうですか」
異性の身体の構造について熟知しているわけではない。古城が自分の身体をそうというのなら、そうなのだろう。
とはいえ、雪菜が間近で見ているというのに、古城の自己主張はさらに強くなっているようだ。
普通の男性なら萎縮して、大人しくなるのではないかとも思ったが、さすがに女性経験豊富な古城は、そう簡単に萎えることはないらしい。
「それなら、わたしが鎮めますよ」
雪菜は古城の股間に手を伸ばした。軽く触れて、まだ完全に勃起しきっていないことが分かった。
「雪菜、ここでか?」
「大丈夫です。もう遅いですし、誰も来ませんから」
雪菜はデスクの下に隠れるように移動して跪いた。そして、ペンを握ったまま困惑する古城を見上げて、微笑む。
「古城さんはそのままお仕事を続けてください」
「続けてって言われてもな」
「ちゃんとしないと、いつまでも終わりませんよ」
そう言いながら、雪菜は古城のベルトを外して、チャックを下ろし、半勃ち状態のペニスを取り出した。
(古城さんの、いつ以来だろう)
「ん……あ……れろ……」
懐かしい気持ちになりながら、雪菜は古城のペニスを舐め始めた。古城にフェラをするのも、覚えていないくらい昔のことのように思う。こうして、一緒にいる時間すら滅多に取れないのだ。
雪菜が亀頭を舌先で舐めていると、すぐにガチガチに勃起する。
「ふふ……もうこんなになりましたよ」
「く……雪菜」
「んむ……あむ……じゅる……」
雪菜はペニスを咥えた。
先走り液を舌で拭い取りながら、ペニスを強く吸う。
「じゅる……じゅる……じゅる……んちゅ……んあ……れろ、れろ、れろ、れろ……ちゅ……れろ」
頭を前後に揺すり、裏筋を舐め、陰茎に口づける。ぴちゃぴちゃと音を立てながら、舌を打ち付けて、敏感な部位を目がけてざらつく舌を押し当てる。
「ん……く……ちゅぷ……ん、ぁ……ぁ……れろ……んちゅ……んん」
縦横無尽に走る舌の動きに古城が呻く。
それに気をよくした雪菜はペニスを吸い立てながら、動きを激しくした。
「雪菜、急に激しい」
「ん……ちゅぷ……もう、射精しそうですか?」
「ん、ああ、このまま」
「はい……いいですよ。あむ……ちゅ、ん……じゅるる!」
頬を窄めて、雪菜は強烈なバキュームをする。古城から一気に精を吸い尽くそうとするような吸い付き方だ。
これに耐えられる男はそういない。
仕事疲れもあって、我慢ができない古城も同様だ。
雪菜の口の中に古城の精が吐き出される。ペニスを咥えたまま、雪菜はすべての精液を受け止めて、飲んだ。
「ん……んく……ちゅぱ……んはぁ……はあ……」
(全部、飲んじゃった)
雪菜は口の中に残る名残を味わいながら、熱いため息を吐く。古城にフェラをするのは、もしかしたら十年以上ぶりかもしれない。互いにそういった話題を自然としなくなっていたし、古城には他にも多くの妻がいるから、求められることもなかったのだ。
「雪菜、大丈夫か?」
「はい。古城さんのは、本当に久しぶりで……ふふ、ちょっと懐かしくなりました」
「雪菜にしてもらうのは、そうか、確かに久しぶりなんだな。それにしても、かなり上手かったな」
「そ、そうですか?」
雪菜は内心の冷や汗を隠すように、笑みを浮かべる。
いやらしい技術を上手いと言われて喜ぶべきなのだろうか。他の女性とも多くの関係を持つ古城が、上手いと評するのだから、雪菜のフェラの技術はなかなかのものなのだろう。その技術を、どう身につけたのかということにまで、古城は言及しなかった。
「よし、とりあえずは終了」
古城がペンを置く音がする。書類の処理が終わったのだ。雪菜が悪戯をしている間に、律儀に処理を進めていたのだ。
仕事が一通り終わったのなら、次に進んでもいいのではないか。もしかしたら、と思ったとき、電話が鳴った。
電話に出た古城がなにがしかを話している。
それから、受話器を置いた。
「雪菜、魔獣対策局からこの前のことで至急決済してほしいみたいなんだが、行けるか?」
「仕方がないですね。そういうことなら」
「悪いな」
「何で古城さんが謝るんですか。これも仕事ですよ」
惚けた顔を仕事モードに切り替えた。若くして成長を止めた肉体に少しでも威厳を持たせるべく黒縁の伊達眼鏡をかける。
一ヶ月ほど前に、魔獣の大捕物があった。小型の魔獣ながら獰猛で、人に危害を加えることも珍しくないものだ。当然、輸入は原則禁止されているのだが、密輸された個体が逃げ出して大騒ぎになった。外遊前ということもあって、その時雪菜かなり疲弊したのを覚えている。すでに解決した問題ではあるが、新しく課題が見えた事件でもあった。雪菜が不在の間に担当者が各方面を駆け回って、あれこれと資料を作成していたのだ。
わざわざ、今連絡を入れてきたということは、よほど日程が厳しい案件なのだろう。生真面目な雪菜はこれを断ることができなかった。
「それでは、おやすみなさい古城さん。明日までお休みだからって、あまり羽目を外しちゃダメですからね?」
「あ、ああ、分かってるよ」
雪菜はそう言い含めて執務室を後にした。
古城は困ったように頬を掻いて、ズボンを履き直した。
■
雪菜が庁舎を出る頃には、残業で残っていた官僚たちの姿もほとんど見えなくなっていた。ポツポツと明かりがついている部屋もあって、雪菜は内心でお疲れ様ですと声をかける。大体、いつも同じ部屋の明かりが最後までついているのだ。
古城は今頃どうしているだろうか。今日明日と、どこで過ごすのかは把握している。そして、その予定が雪菜と交わることはない。
街灯の下、指で唇をなぞり、切ないため息をつく。
少し思案してから、雪菜は鞄から通信端末を取り出す。周囲を伺って誰もいないのを確認し、魔術で姿と気配を環境に溶け込ませる。
傍受される心配のない特殊な通信端末に電話番号を打ち込む。番号は電話帳にも登録していないが、記憶力に自信のある雪菜は迷わなかった。
「あの、もしもし……わたしです。あ、雪です……その、今からお伺いしても、いいですか?」
雪菜は手早く連絡を済ませると、足早にその場を立ち去る。
向かうのは自宅ではなく路地裏の地下だ。
家に娘がいるというのに、まったく何をしているのだろうか。本来ならあり得ない行動だ。だが、零菜なら分かってくれるだろう。思春期故の気難しい年頃も、同じ趣味を分かち合えると分かってからは、関係性が好転している。雪菜の帰りが遅くなることに、目くじらは立てないはずだ。それに、雪菜が半月ばかり家を空けている間に、零菜は何回かここに来ている。なので、とやかく言われる筋合いはない。強引に理屈づけをしながら、雪菜は階段を下りていく。
ドアノブには「CLOSED」と書かれた看板がぶら下がっていたが、雪菜は一瞬の逡巡の後でドアを開けて、店の中に入った。
しばらく利用していなかった店の中は、記憶にある内装と変わりがなく、なぜかほっとした。こじんまりとしたバーを思わせるエントランスも、アンティークの調度品も以前利用したときのままだ。
「いらっしゃいませ、雪さん。お待ちしていましたよ」
「綾瀬さん、急にすみません」
「いえ、雪さんの頼みですからね。特別ですよ」
「あ……ありがとうございます」
雪菜は頬を染めた。自分が無理を通してしまったことを恥じたのと、そうまでしてここに来たかったのだということを自覚させられたからであった。
閉店時間を僅かに過ぎている。しかし、雪菜の連絡を受けた綾瀬は特別に配慮して、閉店時間後でも雪菜を受け入れるよう取り計らってくれたのだった。
「眼鏡、珍しいですね。普段はコンタクトなんですか?」
「ああ、これは伊達眼鏡なんです。仕事の時には時々かけてるんです」
「そうでしたか。お似合いですよ」
「ふふ、相変わらずお上手ですね」
「本心ですよ」
「ありがとうございます」
雪菜の伊達眼鏡は、黒縁の地味なものだ。仕事で使っているもので、その目的も若造と侮られないようにするためのものだ。TPOに反すると思われるような仕様の眼鏡は使えないし、細いフレームだと力不足だ。そういうわけで太めの黒縁眼鏡を採用したが、意外と受けがよかったので大事な話のときには使うようにしていた。
「先に軽く一杯どうですか?」
綾瀬はワインボトルを雪菜に見せる。
「そうですね。いただきます」
渋みのあるワインを嗜んでから、雪菜はシャワーを浴びた。丁寧に身体を洗い清めて、タオルを身体に巻いて、施術室に戻る。雪菜がシャワーを浴びている間に、綾瀬の準備は終わっていた。
「お願いします」
「はい。どうぞ」
ベッドの上に雪菜はうつ伏せで寝そべった。
タオルを取り、整った身体を露わにする。
「蒸気出しますね」
設置している機械から、蒸気が噴霧される。特別な蒸気だ。アロマの香りの中に微弱な魔力が含まれている。綾瀬の夢魔の力を活用した噴霧器で、揮発したアロマオイルを利用して相手の精神に働きかける。アロマオイルが持つリラックス効果をさらに増大させることができるのだ。
雪菜の身体をアロマで濡らしながら、綾瀬は施術を始める。肩から揉みほぐしていくと筋肉も骨も関節も、かなり凝り固まっているではないか。
「なかなか凝ってますね」
「ん……しばらく、仕事ばかりで、海外にも行ってたので移動も大変でした」
「海外は日本ですか?」
「日本もですけど、アルディギアとか混沌界域にも。立て続けです」
「それはまた、大変でしたね。もう落ち着いたんですか?」
「はい。まあ、後片付けが残っているんですけどね」
雑談をしながら、綾瀬は雪菜の身体を解す。少し強めにマッサージすると、間接が時折音を立てる。張りと弾力のある身体は触っているだけで興奮してしまいそうだ。
綾瀬は雪菜のよく鍛えられた太ももを絞るようにマッサージする。太ももから脹ら脛まで入念に揉みほぐし、リンパの流れを改善し、血行を促進するのだ。
「は……ん、く……はあ、気持ちイイです」
「こことかも、どうですか?」
「あ……ん、そこは……!」
綾瀬が人差し指で撫でるのは、雪菜のアナルだ。綺麗に管理された菊門に、媚薬効果のあるアロマをすり込む。
「ん……ん……んん……ぁ……ん!」
綾瀬がアナルを撫でると、その刺激で雪菜の腰が浮き上がる。まだ指を入れてもいないのに、雪菜の身体は淡い刺激にも強く反応している。
だが、綾瀬は簡単に挿入してイカせることはしない。もっと入念に雪菜に快感を蓄積していく。
「ふう……ふう……ふう……♡」
雪菜は期待感に濡れた瞳で綾瀬を見つめている。荒く乱れた呼吸が、言葉にしなくても彼女の望みを訴えている。今すぐにでも答えてあげたい衝動を堪えて、雪菜を仰向けにする。
「はあ……あ……ん、綾瀬さん、あの、わたし……」
「はい。もう、すっかり、気持ちよくなっているみたいですね」
雪菜の綺麗な乳首は固くなっていて、秘所もしっとりと濡れている。媚薬アロマだけではない。雪菜自身の身体が、この部屋に来た時点で興奮していた。
綾瀬は雪菜の乳首を指でこねる。
「あっ♡ ん……あっ、ふう……う……あ、んん……そんな、さわり方……あ♡」
優しい手つきでゆっくりと責める綾瀬に雪菜は焦れったさを感じている。イキそうでイケないギリギリの状態を継続している。そのもどかしさは、雪菜の理性をじわじわを炙り続けていて、只管に苦しい。
(乳首ばかり、虐められてる。そんな、優しいさわり方じゃ、イケない。早くイキたいのに。乳首だけじゃなくて、もっと、おマンコのほうもしてほしい)
「ふう……う、んん……ふう……ぁ……ぅ……ん……く、ふう……はあ……はあ……はあ……うあ……ん……あ……あ……あう……う……んん……ふぁ……あ……んくぁ♡」
時々、強く乳首を抓られる。しかしそれは一瞬のことで、すぐに優しい愛撫に戻ってしまう。
物足りなくて、もどかしい。その絶妙な力加減での愛撫が延々と続く。
「はあ……はあ……はあ……はあ……はあ……あ……んあ……あ……ふあ……はあ……んあ……あ、ああ、もっと……強く、ん……はあ……強くしてください」
「強くした方がいいですか?」
「……はい。今のままだと、わたし、イケない……ん……イキたいです。はあ、はあ、胸だけじゃなくて、おマンコもいっぱい弄ってください。早く、イカせてください」
雪菜の切ない懇願に綾瀬は応じた。
ここをマッサージしてくれと言われれば、それに応えるのも仕事だ。綾瀬は雪菜の膣口を手をやって、その中に指を差し込む。ねっとりとした膣肉は、綾瀬の指にぬるりとした愛液を絡ませる。ここだけ雪菜の身体ではないかのようだ。
「あ……きゃあ!? そんな、いきなり!?」
「ダメですか?」
「あ、抜かないで。そのまま……ダメじゃないですから。もっと動かしてください」
「こうですね」
「ん……あ、そう、そうです! そこを、もっと!」
くちゅ、くちゅ、と音がする。雪菜の熱い膣肉を指で弄り、快感を与えていく。膣肉は軟らかく、つるつるとしている。一頻り、指の届く範囲を撫でてから、指を折り曲げてGスポットを探り当て、重点的に愛撫する。
「ああう♡ そ、れ、すごい♡ はぐ……あ、あ、あ、ああああああ♡」
がく、と雪菜の腰が跳ね上がる。立て続けに綾瀬は快感を与える。Gスポットへの刺激を強め、さらに指を抜き差しする。雪菜の身体は反り返り、悲鳴にも似た嬌声を上げて果てる。
「う……ふあ♡」
うっとりとした表情を浮かべた雪菜。彼女の股は濡れに濡れ、膣から指を抜いた綾瀬の手は愛液で光っているほどだ。
「ずいぶんと今日は感じますね」
「それは、最近は仕事ばかりだったので、こんなのは久しぶりで……」
「海外出張中、こういったお店には行かれなかったのですか?」
「行きませんよ。行けるわけないじゃないですか」
海外にも、こういった性産業は普遍的に存在する。中には合法化しておおっぴらに営業している国もある。
性欲を自分の欲の一つと理解した今、昔のように性欲を無視し続けることは難しくなった。
半月あまりの海外出張中、雪菜自身性欲を持て余していた自覚はある。しかし、同時に生真面目な彼女は、夜の町の誘惑にも負けず、ずっと仕事であると自分に言い聞かせて禁欲を貫いたのだ。
たまりに溜まった性欲を自覚したとき、雪菜は溜まらずこの店に駆け込んでしまった。
「綾瀬さん……あの、ここもお願いします」
雪菜ははしたなく口を開けた。
綾瀬と関係を持ってから、雪菜は変わった。その隠れた性的嗜好を引きずり出され、自ら容認し、向き合っている。あるいは、それは綾瀬によって新しく作り出されたものかもしれないが、どうあれ雪菜の感情の一つだ。
普段の自分とは違う自分への変身。堕落する悦びは、他のものには代えがたい。多くの人の期待を背負い、真面目に仕事に取り組むいつもの自分と欲望に身を浸し、無様に腰を振る自分。その乖離が大きければ大きいほど、興奮してしまう。
綾瀬に教育されて開眼した新しい性感帯を自ら広げて見せる雪菜の顔は、色欲に染まりきっている。
雪菜の口に指を入れる綾瀬。舌を摘まみ、マッサージし、弄ぶ。雪菜は目を細めて、綾瀬のマッサージを味わっている。
「あく……んむ……れる……ちゅぷ……ん、ん、ん……ふあ、あ、んぐ……ん……あぁ」
仰向けに寝そべっている雪菜は、溢れる涎を飲み、舌を動かして指に絡ませる。舌の表面も裏面も綾瀬の指が撫でてくれる。さらに上顎も内頬の柔らかい粘膜も愛撫の対象だ。
指を口から出すと雪菜は物欲しそうに綾瀬を見つめてくる。
「綾瀬さん……オプション追加で、奥までください」
雪菜は太ももを擦り合わせながら口を開ける。今となっては、性感マッサージも何もない関係性ではあるが、敢えてこの店と客の関係を取っているのは、保身もあるが一番はこれも含めてプレイの一環だからだ。店の利用する客である雪菜自身がオプションを選択するのだ。
雪菜の要望を受けて、綾瀬はズボンのチャックを下ろした。そして、ペニスを取り出して、雪菜の眼前に突きつける。
「は……あ」
雪菜はペニスに吐息を吹きかける。その臭いを嗅いで、相好を崩す。そして、舌を伸ばした。
「れろ……れろ……れろ……はあ……やっぱり、熱い、たくましいです。ちゅ」
仰向けのまま、顔の上のペニスを求める雪菜。舌使いは以前とは比べものにならないくらい熟達して、綾瀬の裏筋を丹念に舐めて、ぶら下がっている睾丸に吸い付く。
「う……く」
綾瀬の口から声が漏れ出る。
雪菜の舌の感触が心地いい。ペニスはあっという間に勃起して、先走り液まで出てきた。雪菜はそれをねっとりとした舌技で舐め取る。
「はぁく……んむ……んぐ……ちゅぷ……」
雪菜は口の中にペニスを迎え入れた。熱い口内の感触にペニスが蕩けてしまいそうだ。綾瀬は雪菜の口内粘膜にペニスを擦りつけるように、腰をゆっくりと前後させる。雪菜は喉を開き、仰向けのまま喉奥までペニスを飲み込む。
「んぐ……じゅぶ……じゅぶ……んぶじゅ……じゅぶ……じゅぶ……んぐ……く、ちゅぷ……じゅぶ……じゅる……じゅる……ぐぶ、じゅる」
ペニスを押し込むと雪菜は苦しげな声を響かせる。涎が大量に溢れ出て、口から零れ雪菜の顔を汚していく。喉を反らした雪菜は上下逆になった口から頭のほうに涎が零れていく。それでも雪菜はペニスを啜ることを止めない。積極的に吸い、舌を絡ませ、喉奥を突かれるたびに気持ちよさそうに呻く。
「んぐ、じゅぶ……じゅる……じゅる……むふ、ふむ……あふ……れるれる……んご、じゅぶ……ん、ん、んん! んふ……ふう、ふう、んじゅぶ、じゅぶるる、じゅるる!」
激しいフェラだ。雪菜は頬を窄めて、全力でペニスを吸っている。唇で棹を扱き、舌先で亀頭を愛撫する。
(綾瀬さんのおちんちん! 喉の奥までしっかり届く! 苦しい、息ができない……ああ、でも、気持ちイイ♡)
息苦しく意識が遠のく中で、快楽だけが身体に打ち込まれていく。喉の奥に刻み込まれた性感帯は綾瀬のペニスで激しく突かれ、雪菜の身体に生理的な苦しみと快感をたたき込む。
(古城さんが悪いんですよ。中途半端にするから)
「んちゅぷ……じゅる……じゅる……れるちゅ……じゅる……ふむぅ♡ んふぅ♡ あふ……んふ♡ ちゅ……じゅる……じゅる♡」
「雪さんの吸い付きすごいです。そんなにこれが欲しかったんですか?」
「んんぅ♡ はい、そうなんれす、ちゅ……ちゅ……れろれろ……ずっと、これが欲しかったんです。れろれろ……はあ、はあ、はあ、あふ……んちゅ……れろぉ♡ はあぁ、いい臭い♡ 熱くて固くて美味しい男の人の味が、もう我慢できないです♡ あむ……んむ、じゅるる♡」
「本当にすごい……食いちぎられそうだ。ん……じゃあ、私からもサービスしますよ」
綾瀬は歯を食いしばって射精を堪え、雪菜にペニスをしゃぶらせたままベッドの上に登る。そして、根元までペニスを雪菜の口内に押し込みながら、雪菜の股に顔を潜らせる。
「んんぅ♡ んふ……んあ、んごぉ♡ お、んおお♡」
苦しげに呻く雪菜だが、逆シックスナインの姿勢だとペニスを自分の意思で抜き差しするのが困難だ。完全に男性優位の姿勢である。口の中のペニスは綾瀬が腰を浮かせなければ抜けることがない。
雪菜の口内を楽しみながら、綾瀬は彼女の膣口を舐め始めた。
「ふむーーーー♡」
雪菜の鼻息が荒くなる。
構わず綾瀬はクリトリスを舌先で舐る。雪菜の両足を固定するため、膝下から腕を通して、太ももを押さえる。こうすれば、足を押さえると同時に膣を指で弄ることもできる。クリトリスを舐めながら指で膣口愛撫する。
「んー、んんー、んふあ、んじゅる……ん、ん、はう、ん、んお、んふぉ♡」
(すごい、これ、気持ちイイ。まだセックスしてないのに、もうおかしくなりそう)
膣口から愛液が溢れ出る。
綾瀬はそれを舌で舐め取る。
「れろ……れろ……れろ……れろ……雪さんのここもびしょびしょですね。れろ……こんなに悦んでしまって。どうですか、気持ちイイですか?」
「んんん♡ んふう、あふ……んん、んあう♡ あん、じゅる♡ ふう、ふう、んふぅう♡」
雪菜は綾瀬の問いにより深いフェラで答えた。綾瀬の腰にしがみつき、自ら頭を振ってしゃぶりつくのだ。
負けていられない綾瀬は、雪菜の膣だけでなくついにアナルにまで指を押し込む。
「んぶ!? ん、ふあ……あふあ! あ、ん、んほおああ!?」
雪菜の喉が震える。腰が跳ねる。それを押さえつけて、綾瀬は強引な愛撫を続ける。雪菜の性感帯を複数箇所同時に責め立てる。喉まで押し込まれたペニスは杭となって雪菜の抵抗を封じ、膣とアナルを指で弄り、クリトリスを舐める。
「れろ、れろ、れろ、れろ、れろれろ……ちゅ……じゅる……れろぉ」
「ふむッ、じゅぶ……ん、んんん! んお……ふお! お、んおぉ♡ お、おあ♡ あ、んぶう♡」
(これは、ダメ。本当に、そんなところまで同時に虐められたら、わたし、おかしくなってしまって……苦しい、気持ちイイ、ああもうだめ、イク♡)
「ふむ! ん、ん、んん! んふうはああ♡」
がくん、がくん、と腰が無様に跳ねる。快感が炸裂して、雪菜の足が暴れてベッドが軋んだ。勢いよく潮を吹いてしまってシーツに染みができる。
「イキましたね、雪さん。なら、私も、射精しますよ」
「ん……ああう……んちゅぷ」
射精すると聞いて雪菜は無意識のうちにペニスを吸った。その柔らかな刺激に促され、綾瀬は腰をゆるゆると振ってから、彼女の口内に射精した。
「んふむ……ん、れる……じゅるるるる♡」
雪菜は愛おしそうに流し込まれる精液を啜る。ビクビクと震えるペニスをしっかりと咥えて、二度三度放出される精液を余すところなく味わう。
「ふ……ん……ちゅぷ……れるれる……じゅる……ん、んんんぅ……ん、ぷはッ、はあ、はあ、う、ふああ♡ 喉まで、絡みつく、濃い精液ぃ♡」
幸せそうに雪菜は自分の唇を舐める。
そして、二人は体勢を変えた。服を脱いでベッドに腰掛ける綾瀬の股に顔を埋める雪菜。姿勢を変えて雪菜はフェラを続けるつもりだ。
自分の涎でベトベトになったペニスに雪菜は舌を這わせる。潤んだ視線は勃起したペニスに注がれていて、他は見えていないかのようだ。
「れろぉ……れろぉ……れろぉ……んふ……ふう……男の人の臭いがまた濃くなってきました。ちゅ……んむ……れる……」
「そんなに吸い付いて。今日は一段と激しいですね」
「んふう……それは、ちゅ……少し、ん……あったので……れろ……れろ……ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅぱ。それにしても、綾瀬さんはすぐに大きくなるんですね」
「夢魔系の魔族ですから。それに雪さんほどの美人にシテもらえるのだから、何度だってできますよ」
「ん……そんな、お上手なんだから……あむ、ちゅ……んふう……美味しい」
「そんなにされると、すぐに射精してしまいますよ」
「綾瀬さんなら、そうなってもすぐに勃つじゃないですか。ちゅ……れろ……んふあ……ああ……れろれろ……ちゅ……」
雪菜の舌が絡みつく。何度も棹にキスを落とされて、熱い口内でじゅるじゅると先走りを啜られる。途方もない快感がペニスを通じて本能を刺激する。
「もうイキそうですか? ちゅ……いい、ですよ。口に射精してください。ん、んむ、んふぅ♡」
雪菜はぬめる口内にペニスを迎え入れる。そのまましっかりと咥え込んで、もごもごと舌を頬と唇で扱きながら射精を待つ。
「う、く……!」
びくん、とペニスが弾む。直後に、強烈な苦みととろみが舌の上に広がる。二回目ながらも大量の精液が口の中で溢れていく。すかさず雪菜は精液を嚥下していく。
「ふうぅ、んじゅるるる……じゅるる……ん、く……んく……んく……ん、じゅる……ん、ん、ん」
根元までペニスを咥えたまま、雪菜の喉が鳴る。がっちりと唇でペニスを掴んだ雪菜は一滴も精液を零さなかった。口からペニスを引き抜いた雪菜は口元を抑えて恍惚の表情を浮かべた。口内には飲みきれなかった精液が残っている。それを丹念に味わっている。
「ん……んく……んふ……ん……あ、んふ……んんうぅ♡」
涎を混ぜ合わせた精液を飲む。口を開くと溢れそうなくらいの大量の精だ。零すのはもったいない。しかし、舌が痺れるくらいに美味しく感じてしまう。すっかり雪菜の味覚は変わってしまった。ドロドロとして粘つく、雄臭の根源とも言える液体がこの上なく美味に感じる。飲んでしまうのももったいないと思えるほどで、雪菜はいつも以上の時間をかけて精液を飲んだ。
「ん……く、ふは……はあ、はあ、はあ」
「全部飲んでくれたんですね」
「はい……だって、綾瀬さんのが、美味しかったので」
「そんなに?」
綾瀬の驚いたような表情に雪菜は恥ずかしくなる。自分でも驚いているのだ。綾瀬の精液を飲むのは今日が初めてではなく、もう何度も経験している。その奉仕的かつ変態的行為に、欲情している自分がいる。それだけでなく、味も含めてすべてに魅力を感じている。不思議なことに普通の飲食とはまったく異なる味覚になるらしい。
精液の臭いも味も好き、というのはとても人に言えた趣味ではない。そして、それは濃ければ濃いほどいい。
「綾瀬さんの精液、本当に臭いも味も濃くて、おちんちんもずっと元気で、ん……はあ……すごい……好き……綾瀬さんのが、一番……ん、ちゅ……いやらしいおちんちん、もっと、欲しくなってしまいます」
雪菜は名残惜しむようにペニスにキスをして、舌を伸ばした。まだまだ精を欲しがっている。二度も精液を飲んだのに、まだ飽きることなく欲しがっているのだ。性欲が抑えられないようだ。今日はもう閉店している。時間はいくらでもあるのだ。雪菜の気が済むまで綾瀬はとことん付き合うつもりで、第二ラウンドに向かった。
久しぶりにお店の方にしました。
ところで、ストブラは本編完結と謳っていますが、今後はどうなるんですかね。