※この作品はR-18です。

暁の堕姫~堕ちていく人妻~   作:人妻大好き

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ルート浅葱 3話

 綾瀬の店に通ってからというもの、浅葱の中でも日常生活への僅かな変化があった。といっても、アロマ系の香りを嗅ぐと、不意に店のことを思い出してしまうという程度のものだったが、それでも、内容が内容なだけに気恥ずかしさを覚えてしまう。

 生来初心で、真っ直ぐな気質だ。性的な言動が苦手というのは、今でも変わらない。その一方で、自身を取り巻く環境の変化と停滞は、浅葱をして悩ましいものではあった。

 吸血鬼は長い人生の中で刺激を失い、退屈してしまうというのは昔から言われていた事である。浅葱自身、魔族特区に生まれ育ったので、吸血鬼の事情には詳しい。そして、自分が血の従者として永遠の生を得てしまうと、そうした吸血鬼の悩みの一部に共感できてしまうようになってきた。

 血の従者となり、二十年が経過して、まだ人間の営みの範疇にはいるのだが、どことなく時間の流れの違いを感じ取ってしまうことが増えてきた。

 人間の友人たちと自分との間にある隔絶した違い。それは、些細なものではあるが、時としてどうしようもない寂しさをもたらした。共に歩むはずの夫ともすれ違い気味である。立場が立場、さらには女性遍歴が多いハーレム気質である。膨れ上がったハーレムは、母とな子育てと仕事ばかりの浅葱から夫を遠ざける要因となっていた。

 それを、悲しく思ったこともあったが、今はもう慣れてしまった。そうした心境の変化にすら、浅葱は驚いていた。

 安定が停滞に変わった今、浅葱はどうしても、刺激を求めてしまうようになったのだった。

 それが、綾瀬の店に足を運ぶ理由である。

 快楽もあるが、それ以上にスリルと刺激を求めたかった。ただ、快楽に溺れるだけでは足りないのである。日常との違いを最大限に押し出した綾瀬の店は、退屈な日々を忘れるスパイスにはもってこいだった。

 

(何、やってんだろあたし)

 

 と、自嘲しながら、浅葱は受付を済ませて、個室に入っていた。

 これで、三度目だ。

 もう、この店の扉を潜ることに抵抗はなかった。

 浅葱は、お冷だけもらった喉を潤すと、メニュー表を眺める。

 コースだけでなくオプションも多数ある。性感マッサージだけでも、オプションとの組み合わせを何通りも愉しめるのだ。

 名前だけでは、どんなプレイなのかも分からないようなことも書いてある。

 玩具だけなら、まだ想像もできるのだが、行為に関してはマニアックな知識が必要なのか、それとも、この店独自の呼び方なのか分からないが、まったく想像できないものもある。

 

「スライム?」

 

 ふと目に付いたのはオプションのスライムである。

 スライムと聞いて思い浮かべるのは、第一にゲームの雑魚キャラで第二にホウ砂で作る理科教材でおなじみの玩具だ。そして、第三に魔術業界で使われるスライムだ。

 

「あの、このスライムというのは?」

「それは、私の使い魔を使ったプレイですね」

 

 と、綾瀬は答えた。

 

「スライム、使えるんですね」

「はい。こう見えて、魔術もそこそこいけるんですよ」

 

 魔術で生み出されるスライムは、多くの使いやすく作りやすい初級の使い魔として知られる。不定形で、どこにでも侵入できるという性質から、犯罪捜査にも使われている優れものだ。そして、その使いやすさと見た目からAVでも利用頻度が高いのである。

 スライムも用途は様々だ。

 この店のメニューにも、スライムを用いたプレイが何通りか記載がある。スライム風呂という何とも上級者向けの代物からスライムマッサージまで。

 

「スライムにします?」

「え、あ、はい」

 

 綾瀬に話を振られて、浅葱は咄嗟に頷いてしまった。

 

「……なら、これでお願いしますっ」

 

 もうなるようになれと浅葱は性感開発コースのスライムマッサージを選んでしまった。

 その場の勢いに任せてしまうのは、昔からの悪癖だ。それで窮地を脱することもあるが、その逆もあった。

 浅葱はやってしまったと思いながらも、今更引き返すこともできず、綾瀬に言われるがままに服を脱いでベッドに横たわった。

 

「スライムマッサージは、全身を隈なく同時にマッサージできるのが利点でして、さらにアロマオイルをスライムに用いることで、肌に潤いを与えることもできます」

 

 と、もっともらしい説明をしながらアルミ製のボウルの中に、透明な液体と水色の液体を注ぎ込んで混ぜ合わせている。

 仄かに香るのはバニラの香りだ。

 

「サナさんは、スライムマッサージは初めてですか? ここ以外で受けたことは?」

「もちろん、初めてです」

「そうですか。そうすると、最初は刺激が強いかもしれませんね」

「そ、そうですか?」

「そんなに不安にならなくても大丈夫ですよ。すぐに慣れますから。性感開発コースは、大なり小なり、最初は苦しかったり、痛かったりするコースです」

「それ、全然大丈夫じゃないと思いますけど?」

「そこを過ぎると新しい世界が見える、ということで一つ」

 

 そんな話をしながら、綾瀬はボウルをひっくり返した。冷たい水色のスライムが浅葱の腹部にとろりと落ちる。

 

「あっ、冷たっ!?」

 

 びっくりした浅葱は思わず身体を震わせてしまった。

 彼女の腹部に落ちたスライムは、直径三十センチほどの球形である。それが、ぷるぷると震えているのだ。

 

「何か、可愛い」

「ふふ、そう言っていられるのも今のうちですよ、サナさん」

「え?」

 

 なにやら不吉なことを言われたと思った直後に、スライムは溶けるように形を崩した。浅葱の身体の表面を覆うように、網の目状になって広がってきたのである。

 

「うわ……何これ」

 

 と、その奇妙な感覚に浅葱は戸惑う。

 全身に広がってくるくすぐったさに、身じろぎする。

 スライムは浅葱の腹部から広がり乳房を覆い、両手両足の先まで張り付いてくる。

 

(意外に強い……)

 

 手を動かそうとしたら、ずっしりとした重みがある。ほんの数ミリ程度の薄さのスライムが網の目のようになっているだけなのに、簡単には引き千切れなそうである。

 さらに、スライムは背中にまで進んでくる。ベッドと密着した部分にすら無理矢理入り込んでくるので、あたかも浅葱は水色の網を服としているかのような見た目になってしまった。

 

「う……く」

 

 もぞもぞとスライムが脈動しだした。

 これからどうなるのか淡い期待と不安を抱いていたところだった。

 身体を覆う網の目状のスライムが流動する。形が変わっているようには見えないが、その内部では確かにスライムが動いていて、浅葱の肌表面を愛撫しているのだ。

 思っていたよりも優しい刺激に拍子抜けしている。全身を包む圧迫感はあるが、それはむしろマッサージだから当然と受け入れられる程度であった。

 

「ん……ふう……」

 

 乳房を包む網がじわじわと狭まってきた。アンダーバストを走る線が膨らんで、乳房の下を転がっていく。膨らんだ部分がローラーのような役割を果たしているのである。

 そうした「ローラー化」は、身体中の至るところで発生した。太ももの内側や腹部、肩、二の腕といった箇所もしっかりと愛撫され始めた。リンパの流れに沿うようにスライムローラーが走り、同時にその裏――――腰のツボもぎゅっと押してくる。

 肌を転がるスライムローラーとツボを刺激するスライム指圧、さらに網が狭まって圧迫感を増してくる。

 

「ん、くう……はあ……ん……ぅ……あ……あ……んぐ……くうう」

 

 全身が同時に刺激を受けるというのが、斬新な感覚だった。人間の手では、どうあってもこれは実現できない。肌に密着するスライムだからこそできる芸当だ。

 あえて、網状にしているのも意味があっての事だ。視覚的な愉しみのほかにも意図的に刺激しない場所を作り、物足りなさを演出するのだ。

 また、細い線だからこそ、細かな刺激ができるという利点もあった。

 浅葱は全身をスライムが這い回る気持ちの悪さと圧迫感による不安感を覚えながらも、そこから与えられる快楽が少しずつ強くなってきているのを感じている。

 

「サナさん、濡れてきましたね。感じていらっしゃるのですね」

「ん……いや、これは……んんっ……はあ……んく……そういうのじゃ、なくて……あん」

 

 時折、強く乳首をスライムに吸われると、溜まらず声を出してしまう。優しい愛撫から高められた身体の火照りは、確かに浅葱の体内に蓄積しているのだ。

 浅葱の股座は、あっという間に潤い始めていた。太ももをくすぐられて、浅葱は寝返りを打つ。

 

「ああ……ん……んん……ふう……んあっ……あ……んあ……!」

 

 身体をスライムに包まれているから、快感から逃げられない。浅葱がそのことに気付いたのはこの瞬間だった。寝返りを打っても、手足をバタつかせても、スライムが剥がれることはない。

 

「ん……これ……んあ……ん……ふう……ああぁ♡ んあ、く……ん、ヤダ、これ、気持ちよく……なって……あはっ……あ!」

 

 身体中の筋肉がガクガクとしてくる。

 スライムを作る時に混入した少量の媚薬が浅葱の肌から吸収されて興奮を促進しているのだ。スライムに触れれば触れるほど、快楽は骨身に染みる。

 スライムは自分を刷り込むように、浅葱の肌を這い回り、締め上げて、愛撫する。

 スライムは、浅葱の形のよい乳房を明確に形が変わるほど絞った。形状を変化させて、両方の乳首に吸い付いたスライムは、母乳を吸うかのように乳首を吸いだしたのだ。

 

「あ――――あはっ、んあ……それ、すごいっ……あん♡ はあ、んあ、あ……くひっ!」

 

 浅葱が甲高い嬌声を上げた。

 乳首を徹底的に嬲られて、軽く絶頂する。

 浅葱は乳首が弱いようだ。

 それ以外の箇所を責めたときよりも、反応がいい。

 

「そんなに乳首が好きなんですか?」

「あん♡ んあ、そんなことは……んくっ……はあっ! あ! んく、ダメ、そんなに吸ったらっ! あ、あ、あ、あ、あっ!?」

 

 危機感がこみ上げてくる。

 浅葱は乳首をスライムに吸われて、またイってしまったのだ。

 

(胸がジンジンする。なにこれ……すごい、気持ちイイ♡)

 

 うっとりと表情を蕩かせる浅葱は、はあはあと呼吸を荒くする。

 胸から気持ちいい熱さが広がってくるようであった。

 

「それでは、私も少しお手伝いしますね」

「え……何を」

 

 綾瀬の命令どおりにスライムは動く。

 浅葱の両足に広がっていたスライムが、無理矢理、股を開かせたのだ。M字開脚をさせられた浅葱は、戸惑い、何事かと目を見開く。

 そんな浅葱の股座に、綾瀬は顔を突っ込むと、愛液を滴らせる秘所に舌を伸ばした。

 

「ひゃうっ!?」

 

 浅葱は、突然始まったクンニに顔を紅くする。

 スライムの愛撫を受けて蕩けた秘所は、男を受け入れる準備を完全に整えている。愛液は止まるところを知らず、綾瀬が舌で一舐めすると、次が溢れるように零れてくる。

 

「どんどん出てきますね」

「あ……やあ、んあっ、恥ずかしい……ん、ふぐ、ダメです。んあ、あ、んんっ……ふう、はあ……あっ……あっ……んああ!」

 

 気恥ずかしさを感じながらも抵抗できない。スライムが思っていたよりもしっかりと浅葱を拘束しているということもあるが、それ以上に浅葱自身が綾瀬のクンニを嫌だと思えないのだ。

 

「ふう……んふう……んんぅ……あ、んあ……はあ……はあ……ん……ん……ん……あん……はあ……んあ……あ……ぁ……ぅ……んんっ」

 

 浅葱は綾瀬に身を任せるように小さく呻きながら、悶える。 

 どうにもならない乾いた身体に快楽が染み込んでくる。

 ベッドの上で唇を噛みながら、与えられる快感を享受する。

 

(オマンコ、気持ちイイ……やっぱり綾瀬さんのクンニ、イイ……)

 

 虚ろな思考でそんなことを考える浅葱。綾瀬のクンニを身体が覚えていたのだ。クンニが始まると、忌諱感よりも期待感のほうが大きくなってしまって、抵抗する気になどなれなかった。

 

「んあ……ん、おっぱいも、イイ……んあ、ふう……ん、あん♡ んあ、もっと、してください……ん、ふう」

「ふふふ、気持ちよくなってくれていますね」

「はい……ん、そこ、気持ちイイです……ん、ふう、はうっ……はあ……あん! あ……イイ……んん」

 

 異姓に秘所を舐められて、こんなに感じることがあるのかと驚いた。

 舌のざらつきが膣口を擦るたびに腰が溶けてしまいそうになる。

 くちゅくちゅと音がして、耳から犯されているようだ。とても、堪らない。一度受け入れてしまえば、こんなにも気持ちがイイ。

 

「ふう……はあ……んあっ。あ、舌、クリに当たって……ん、ふう、気持ちイイ……ちょっと、綾瀬さん、上手すぎ、です」

「これも、仕事ですからね……もっと、善がっていいですよ」

「そんな、こと……ふう、んんっ、ふあ、あ、んんんっ!」

 

 浅葱が快楽を受け入れたので、スライムも活発に動き始めた。

 じゅるじゅると綾瀬がクンニをし、スライムが秘所以外の場所を愛撫する。

 浅葱はベッドに体重を預けて、とにかく与えられる快楽を貪り食らった。

 

「あふ、んふ、んあ、んあ、ああ……んあああぁ……はあ、んあ、ふう……ん、んふう……あああ、んあ、ふう、んあ、んふう、んんんっ」

「れるれるれる……じゅるる……れろぉ……クリトリスがびんびんですね……ほら、れろれろれろ」

「んあああっ、それっ……ダメっ……んああ♡」

 

 浅葱は腰がガクガクさせて、何度もイク。

 

「あ、あ、あ、ああっ、んあ、あ、ダメ、こんな、舐められて、イクの覚えるの、ダメなのに、ふぐ、んあぁぁ♡」

 

 気持ちよさそうに浅葱は笑みを浮かべてイった。

 

「さて、浅葱さん。スライムマッサージの本番はこれからなんですよ」

「え? これからって……」

「スライムマッサージは、人の手ではできない同時マッサージを実現します。そして、人の手の入らない場所をマッサージすることもできるのです。というか、実のところ、こちらがメインなんですよ」

「あの、それって、どういう……っ!?」

 

 浅葱の問いに綾瀬は答えなかった。その代わり、乳首に強烈な電流が走った。

 乳首にはスライムが吸い付いたままになっている。見た目には変わらないが、この痛みはまさしく――――、

 

「い、いたっ、んあ、あ、これ、まさか……あ、ああ、スライム、入ってきてる!?」

 

 スライムが液状になって、乳首の中に侵入している。ゆっくりと浸透するように、本来母乳が通るべき場所をスライムが逆流しているのだ。

 

「ぃ、いうっ、んあ、あ、あぎっ……んあ、あ、い、嫌っ……あぎぃ、あ、あ、ん、ああ゛ぁ!」

 

 快楽よりも痛みが勝る。浅葱はスライムから逃れようとするが、スライムは剥がれないし、浅葱の肌にしっかりと張り付いて、身動きを封じている。

 

「ひい、あ……んがっ、あ、ぎ、ああ、ああ、んあ、ああああっ!?」

 

 ちくりとした痛みが続いた後で、急速にそれが引いていく。

 痛みが引いた後は、ジンジンした熱だけが残った。

 ただし、スライムの浸透はまだ続いている。乳首の中を蠢くスライムを浅葱は感じている。 

 

「慣れてきましたね? 申し訳ありません、最初は痛みを伴います。でも、ここから先、痛みはありませんのでご安心ください」

「う……まるで注射されたみたい、だったんですけど……ん、ふう!?」

 

 目尻に涙を蓄えて抗議する浅葱だったが、乳首から与えられる快感が激増したために言葉を切った。

 

「あ――――な、に……今の……変……待って、ヤバイ……!」

 

 乳首に入り込んだスライムが活動を活発化する。

 肉眼では見えないほどに細くなったスライムの筋が、浅葱の乳首の中を細胞レベルで攻撃しているのだ。スライムの構成要素には媚薬もある。つまり、乳首の内部に媚薬を注がれているのも同じだ。 

 

「き――――ぃあ、あ゛……ぅあ、あ……んあ、あ、あ、ああ、ふぐっ――――!」

 

 シーツを掴み、腰を跳ね上げる浅葱。乳首から伝わる快感はそれまでの比ではなく、頭が焼けてしまいそうなくらいに激しいものとなった。

 

「うあ、あ、ああ、ぁ……あ、ああ゛、ああ、なにこ、れ……ぎ、もちイイ、だ、ダメ、これ……こんな、乳首、おかしく、なる、んひ♡」

 

 嬉しそうに相好を崩して、浅葱は快楽に打ち震える。

 ダメダメと言いながら、実に気持ち良さそうだ。彼女の表情に嫌悪はなく、悦びに満ちている。あっという間に、浅葱の乳首はスライムに犯されて感じるように変わってしまったのだ。

 

「あひ♡ はひ♡ んひぃ♡ ひあ、あ、ああ! 胸、乳首が、あ、あ、そんな、中で掻き回さないで、あ、ほんと、変に、あ、あ、あああ――――!」

(乳首、だけで、イク。こんな、気持ちイイことがあったなんて……!)

「いひっ、あ、あ、あ、ああっ、あぉ、んあ、あ、イイっ。こんな、知らない、あ、ああ、は、初めてぇ♡」

 

 浅葱は叫びながら、潮を噴いた。彼女自身、自分の身体がどうなっているのか分からない状態だろう。がくんがくんと暴れながら、スライムに押さえつけられ、乳首を内側から改造されている。

 

「ひい、ひい、ひいいい! あひ、んあ、あ、あぁ、んぎぃいいっ! あふ、んふ、ふひあ、あ、あええああ!」

 

 だらしなく舌を垂らして、浅葱は興奮を隠せずに叫んでいる。

 汗を噴き出し、涎を零し、涙すら悦びのままに流している。

 

「どうです、サナさん。あなたの乳首が、どんどんとエッチになっていきますよ」

「ひう、んひっ、あ、あ、ああ、んああ、すごっ、ほんと、気持ちイイっ……あ、乳首、イイ、んあ、あ、熱い、あ、ああ、あああっ!」

 

 浅葱はひと際大きな嬌声を上げて痙攣した。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ……!」

 

 絶頂の余韻に浸りながら、浅葱は全身の微動を繰り返している。イクのが止まらないらしい。乳首を開発されて、そこを徹底して陵辱されていたのだ。媚薬の効果は時間経過と共になくなるが、乳首がイクことを覚えてしまえば、今後も性感帯として今まで以上の敏感さを維持することとなる。

 

「サナさん。乳首だけで、時間を費やすのはもったいないでしょう。次は別の場所を開発しましょうか」

「ふえ……?」

 

 浅葱は何を言われているのか分からないといった表情をした。散々にイカされて、今もスライムは乳首に吸いついている。動きこそ緩慢になっているが、敏感な乳首は今でもびくびくとスライムの愛撫に悲鳴を上げているのだ。

 そんな浅葱をあざ笑うようにスライムが新しい動きを始めた。

 下半身に絡まっていた網が、ぞわぞわと形を変えて浅葱の太ももから上に上がってきたのである。

 

「え、あ、ちょっとっ!?」

「普段使わない場所を開発するのが、このコースの醍醐味です。乳首のときほどの痛みはないですよ。むしろ、最初から嵌る方も珍しくありません」

「――――んひぃ♡」

 

 浅葱が腰を跳ね上げたのは、スライムが彼女のアナルに達したからだ。

 普通のバイブとは違う感覚。これは、スライムが糸状になって、アナルの内部への侵入を試みているからだった。

 

「な、な、何、そこ、それはだめでしょ、何、してんの……あっ!」

 

 慌てた浅葱だったが、全身が敏感になっていてろくに抵抗できない。糸状のスライムは何本も直腸内に侵入してきた。一本一本が細いため、直腸を広げられる感覚はないのだが、何かが這い回っているという感覚はある。正直、気持ちが悪いのだが、同時に乳首のときと同じ熱と快感がある。

 

「は、はひっ、お尻っ、ヤダぁ、これ……んっ……恥ずい、あっ、んっ……ふあっ!」

 

 アナルに入り込んだスライムが、直腸壁に媚薬を刷り込んでいるのだ。糸のように細いそれが、アナルの中で縦横無尽に動き回っている。

 バイブであれば、直腸を押し広げての挿入となるが、これは細い糸状のスライムなのでそういった感覚がない。だからこそ、ありえない刺激に浅葱は困惑する。

 

「はあ、はあ、はあ、んんっ、あ、い、いや、そんなとこに入って来ないで……あふ、んあ、あ、ああ……んあ、あ……」

「サナさんは、こちらはまったく慣れていないようですが……アナルセックスはご存知ですよね? 別に悪いことではないのですよ」

「で、でも……こんな、いきなりは……ん、ふう……はあ……うあ……動いてる……ん、くすぐったいし、これ、変な感じ」

 

 アナル内で何かが蠢いている感覚というのは、どうしたって慣れない。アナルセックスの経験など皆無な浅葱のアナルは、まだ誰も手をつけていない未開の地と言ってもいい。

 スライムは、そんな未開の地を開拓するための下準備に勤しんでいるのである。

 

「ん、あっ」

 

 どくん、と浅葱の胸が高鳴る。

 尻肉を味わうように動いていたスライムたちの動きが激しくなったのだ。細い糸状の癖に、やたら力は強い。直腸を侵攻したスライムが、内部の肉に取り付いてさらに触手を伸ばし、絡まって、網の目状に広がったのである。

 メリメリとアナルがスライムによって広げられた。挿入を待たず、外気に直腸が曝される。スライムが、口腔外科で利用する開口器のような役割を果たしているのだ。

 ヴィイイイン、とモーター音がする。

 綾瀬がいつの間にかバイブを手に持っていた。

 

「もうすっかり解れたようですから、これで、しっかりとマッサージしていきますね」

「あ――――な、それ……待ってください、まだ……!」

 

 浅葱の要望を無視して、綾瀬はアナルにバイブを押し込んだ。太いペニスの形状をしたバイブ。その先端が、広げられた肛門を潜り抜ける。

 

「あぉっ♡」

 

 さらに、ずっぷりと奥深くまで押し込まれていく。事前にアロマオイルなりローションなりを塗っていた上、スライムが潤滑油の代わりになったので、あっさりと根元まで咥え込んでしまった。

 

「お゛、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」

 

 苦しげな、空気が押し出されるような声を漏らした浅葱は、しかし、想像以上の快感に脳が焼かれるような気がした。

 

「あ゛あ、あ……お尻、に……バイブが、あ……あひっ……んひぃぃ♡」

 

 ビリビリと痺れる。バイブレーション機能はしっかりと浅葱の尻に細やかな震動を与えている。直腸の内部に刷り込まれた媚薬は、すでに吸収されていて、スライムの働きによって浅葱のアナルは完全に性感帯と成り果てていた。

 

「あが、ん、お、お、お、おおおっ……ふお、あ、あ、んあ、ふひっ。あ、何これ、嘘……お尻、気持ちイイ!?」

 

 目を見開いた浅葱は、自分の身体の変化に戸惑っていた。

 アナルセックスを知らないわけではないが、本来、アナルはセックスには用いない部位である。性感帯という意識すら、これまで持っていなかった。そこにバイブを押し込まれて、震動されて、ただそれだけだというのに、驚くほど身体が昂ぶってしまう。

 

「サナさんの中はキツキツですね。バイブをこんなにしっかりと締めている」

「そ、そんな、それは、違……はひっ……あ、動かさないで、あん♡ んあ、くひぃ……あぉ……んあ、あ、あ、ああっ。苦しい、のにぃ♡」

 

 歯を食い縛る浅葱。

 苦しいと言いながら、彼女の表情は快楽一色だ。瞳に♡を飛び散らせて、涎を零した。

 

「もっと、しっかり感じてくださいね。スライムも動かしますから」

「あひぃぃぃぃぃい♡ あ、動かし、すごっ……バイブとスライムが、違う動きを……お、お、んおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお♡」

 

 綾瀬のバイブは抜き差しするピストン運動だ。そして、スライムは網状に広がりながら、それぞれの筋が別々に動いている。

 結果、直腸に強烈なピストン運動に加えて、スライムによる方向性のない微弱な快感が組み合わさった快楽が叩き込まれることとなる。

 

「はあ、はあ、はあ、ああ、んあ、ああ、んああ、お尻、が、こんなに、イイなんて……ふう、はあ、んあ、あ、ダメ、イク、お尻で……お尻なんかでぇ♡」

「いいですよ。ドンドンイってくださいね」

「ああああ、あああ、お尻、お尻で、イク、い、イグぅ――――っ!?」

 

 ガタガタとベッドが揺れる。 

 浅葱の身体が絶頂で跳ね回る。

 

「角度を変えていきますよ」

「い、ぎぃいいいいいいい♡ やめ、やめへ、あひ、あへぇあ♡ しょんにゃ、あ、強すぎ、んひぃあ♡ はへぇ、んへえあ、あ、あ、それ、らめえああああああああ♡」

 

 快感が行き過ぎて、呂律も回らない。 

 浅葱の瞳はぐるりとまぶたの裏に回ってしまって、だらしない笑みを浮かべる姿は日頃のやり手の仕事人気質からほど遠いものであろう。

 バイブの挿入角度を変えて、震動させながら抽送する。浅葱のアナルは締め付けがしっかりしていて、バイブにぎゅっと吸い付いてくるので動かすのも大変だ。もちろん、浅葱は自分の不随意の反応のせいでさらに快感を貪る羽目になる。

 

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あああああああああああああああああああ♡」

「乳首も一緒にどうです」

「いひっ……お、おほ♡ んお、おあ、あ、い、一緒、一緒だめえ!」

 

 身を捩る浅葱の乳首を再度犯し始めるスライム。

 アナルと乳首の両方が同時に性感帯に開発され、感度を高められた上で犯されている。

 

「ご、われるっ、あたしの身体、壊れるう」

「大丈夫ですよ。壊れやしません。この先にあるのが、新しい境地です。もう少しですよ、サナさん」

「ひい、ひい、ひいいい♡ あ、あお、んお、お、おおお、おおおおお♡」

 

 獣のように呻く浅葱。

 もはや目の焦点は合っていない。激しすぎる快感が理性を完全に飛ばしていた。乳首とアナルの両方を責められた浅葱は、身動きすらろくにできない。腰を上げて、潮を幾度も噴いて絶頂している。

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ! んおああああああああああ! あぐっ。んぐ、んおあ、あふ、ふぐあああ、あひぃ、ああ、ああ、あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

 

 浅葱の絶叫は止まらない。

 この店を利用してから最大級の絶頂だ。

 それが、何度も波のように繰り返し訪れている。

 快感で意識が焼かれ、叫びすぎて喉が嗄れてしまう。

 そして、止めとばかりに激しさを増すピストン運動と全身を包むスライムたちの脈動。

 

「――――――――――――――――――――っ♡」

 

 綾瀬が言ったとおりに、全身を同時に攻撃するスライムとバイブの合わせ技で浅葱は、盛大に仰け反り、声にならない嬌声を叫んで果てた。

 絶頂の余韻はその後も続き、浅葱はしばらく全身が性感帯になったように敏感になってしまった。

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