暁の堕姫~堕ちていく人妻~ 作:人妻大好き
下校時刻を知らせるチャイムが鳴ると、校内はとたんに騒がしくなる。学校に用事のない者はさっさと玄関に向かい、部活で残る者は慌ただしく移動する。これから二時間は、運動部の掛け声と吹奏楽部の演奏が絶え間なく響き続けることになる。
そんな学校の一階にあるのが、綾瀬の職場である保健室だ。
保険医はガラじゃない、と言いつつも、意外としっかりとした対応ができているのは基礎的な知識があるからだろう。今のところは誤魔化しが利く程度のけが人と病人しか来ていない。
とはいえ、やはりメインは姫柊雪菜だ。綾瀬が絃神島にやってきたのはそもそも彼女が人でいられるようにするのが目的である。
月曜日、週の初め。土日を跨いで、調律を再開する。
「休養はできたか、姫柊」
「はい。土日は、あまり出歩きませんでしたので、体力の消耗もありません」
「そうか。まあ、体調に問題がないのなら別にいい。霊力のほうも安定しているようだしな」
パッと見、雪菜の身体に異常はない。体内を循環する霊力も、高い水準で安定している。もともとの才能が突出しているので、今の状態でも並の呪術者を上回る霊力を持っている。これが急速に高まって、止められなくなるのが危険な状態であって、そうならないように「穢す」のが綾瀬の仕事である。趣味と実益を兼ねたいい仕事ではあるが、当然、それ相応の責任もある。
「さて、では今日からは次のステップに進んでいく」
「次、ですか」
「といっても、何も特別なことをするわけじゃない。今までは催眠導入をしていたが、そろそろ姫柊には効かなくなってきたからな。催眠をせず、そのままでするだけだ」
「催眠をせずに、ですか」
雪菜は、自分が今までどのような施術を受けてきたのかはっきりとは掴んでいない。催眠導入により、夢見心地だったからだ。
それでも、自分がいやらしい何かをされているという自覚はあった。そういう方法で身体を穢すことで、俗世との繋がりを維持する儀式だからだ。
「姫柊、ベッドに行くぞ」
緊張した面持ち、雪菜は保健室のベッドに向かう。
綾瀬はドアに鍵をかけ、カーテンを閉めて、簡易的な結界を張った。誰も入れない空間を形成し、落ち着いて施術に入るためだ。
「姫柊、ベッドの上で四つん這いになれ」
「……はい」
いぶかしみながらも拒否することはできない。
雪菜は靴を脱いでベッドの上で四つん這いになった。
保健室のベッドは質が悪い。固く、乾いたベッドは自宅のものとは感触が違う。年季の入ったベッドが雪菜の体重を受け止めて、軋む。
「そのまま、じっとしていること。いいな」
返事を待たず、綾瀬は雪菜のスカートをめくり、パンツに手をかける。
「あ、何をしてるんですか!?」
「じっとしていろと言ったぞ」
「あ、なっ……でもっ」
「医療行為だ。大人しくしないと痛むし、失敗する」
「ん、く……っ」
雪菜は困惑しながらも、有無を言わせぬ口調の綾瀬に気圧される。
生真面目な雪菜は組織の立場をよく理解している。綾瀬が獅子王機関から派遣された正規の職員で、雪菜を治療するために手を尽くしていると承知しているので、しぶしぶ指示に従う。
桃色のパンツを膝まで下ろされた。
もちもちとした形のよい尻が突き出されていて、肛門と秘所もばっちりと見えてしまう。
「あ、あまり見ないでください」
「恥ずかしがるな、というほうが無理な注文かもしれないが……まあ、大人になれば、こういうところを医師に見られることは珍しくなくなるぞ」
「そうかもしれませんけど、状況が違いますし」
基本的に健康体の雪菜は病院に行くことはほとんどない。おまけに人に見せないような恥ずかしい箇所は医師にも曝したことはない。
将来的に見せるかもしれないというのは、知識として知っていても、今はその時ではない。何より、昔からの知人男性に見られているというのは、恥ずかしいことこの上なかった。
「まずは深呼吸だ。身体の力を抜いて、ここのマッサージをしていくからな」
そう言いながら、綾瀬は雪菜のアナルを撫でた。
「ひ、あ……え? ええ? な、何を言ってるんですか?」
「アナルのマッサージだ。主に穢すのはここになる」
「そんな、そんなところ、触っちゃダメですっ! だって、き、汚い!」
「処女をなくすよりは、いいだろう。二つに一つだぞ。アナルにするか、膣にするか……アナルが嫌だからと前を使った剣巫もいる。お前はどっちだ?」
「処女って、そんな……んっ」
雪菜が逡巡しているところで、答えを待たずに綾瀬は雪菜のアナルを撫でる。くすぐるように指を動かして、入口を愛撫する。
「答えないか。なら、このままでいいと判断するぞ」
「く……ぅ」
答えられるはずがなかった。アナルに指を突っ込まれるのも、膣に突っ込まれるのもどちらも嫌なのだから。それでも、どちらかと言われれば処女をなくしたくはなかった。言葉にするのは憚られたが、避けようがないのなら、アナルを捧げるほかない。
羞恥心と情けなさで顔を真っ赤にしながら、雪菜は綾瀬の愛撫を受け入れることにした。
「ゆっくりと息を吐いて」
「はぁ、あ……ん……く、ぅぅっ」
ずっぷり、と指がアナルの中に入ってくる。ローションを付けてぬめる指だ。人差し指の第一関節までアナルの中に納まった。
「姫柊、力みすぎだぞ」
「そんなこと言われても、初めてなんですし。そもそも、お尻なんて、物を入れる場所じゃない」
「熱を出した時に座薬を入れたことがあるだろう。それと同じようなものだ。ほら、続けるぞ」
「はぁ……んく……ん……んん」
綾瀬はゆっくりと指を動かしている。
決してすぐに奥まで押し込んだりはしない。無理矢理広げるのも論外だ。じっくりと時間をかけてアナルを解していく。
指を抜き差ししながら、少しずつ角度をつけて穴を広げる。
(お尻、なんて……気持ち悪い。人に触らせるようなところじゃないのに。座薬なんて言っても、ずっと昔の話だし、大丈夫、これは医療行為、なんだから)
頭の中にいろいろな言葉が浮かんでは消える。
アナルの中で蠢く指の感触は、とても気持ち悪い。本来、異物を挿入するような部位ではないのだ。そこに人の指が入っている。おぞましい感触に雪菜の背筋が凍えるように震えた。
「はぁ、く……ん……ふぅ、く……あ……ん……ん……ぅぅぅ……っ」
くちゅくちゅ、と自分のアナルから粘性のある音がする。
どうしようもなく恥ずかしい。
そもそもアナルを触られるということ自体が、想像の域を逸脱している。性知識に乏しい雪菜にとって、アナルを弄るというのはありえないことだった。
(どうして? お尻が熱い……身体が変に……?)
しばらく愛撫を受けていると、徐々に身体が熱くなってきたことに気づく。
アナルを弄られる刺激が身体中の筋肉を小さく痙攣させるようで、不快ではなくなっていたのだ。
「あっ……ん……ひ……あっ……あっ、何ですか、これ……はっ、んっ、ふぅ、あっ」
「姫柊、声が蕩けてきたな。アナルで感じてるな?」
「ち、違う、違うますっ、わたし、そんな変態じゃ、ぁ、んっ、あっ、あっ、んん、嫌、指、動かさないで、ください……あっ」
(声が勝手に出ちゃう……刺激されると、どうしてこんなに身体が熱くなるの? お尻を弄られて、こんなになるなんて、おかしいのにっ)
自分の身体の反応が信じられない。
雪菜は明確に性感を自覚していた。雪菜の知識にアナルを性感帯とするものはない。しかし、まったく想像もできなかった部位からの性感は雪菜を激しく混乱させていた。
「はっ、あっ、んんっ、ふう……あっ、ああっ、本当に、どうして……どうしてぇ、お尻、熱い、変っ、あ、あ、ああっ」
雪菜は知らないことだが、雪菜のアナルはすでに綾瀬によって性感帯への調教が終わっている。知らない間にアナルを性感帯にされていた雪菜にとっては困惑するのも無理はないが、雪菜の理性と身体の欲求のせめぎ合いは、徐々に身体の方に天秤が傾いていた。
アナルを解す前に綾瀬が指に塗っていたローションが、その立役者だ。あのローションは潤滑油の働きをするだけでなく、微量の媚薬を含んでいたのだ。
雪菜は腸から媚薬成分を摂取してしまい、それが身体を巡ることで性に過敏になっていたのだ。
そうとは知らない雪菜は、自分のアナルの変化に驚き、そしてショックを受けていた。
「姫柊、そろそろイクか?」
「い、イク? イクって、あ、まさか……んっ」
「そのまさか。オーガズムだ」
「だ、ダメですっ、お尻でなんて、絶対に……ん、嫌……あ、んっ、ふぐっ、あ、あ、ああっ」
「我慢するな。素直になれ。ここには俺とお前しかいないんだ。アナルで達したところで噂になんかなりゃしない」
「そういう問題じゃ、あんっ、ふあっ、くう、あ、お尻は、そんなことに使う場所じゃ、ないのにっ……あ、んあ、止め、ダメ、あ、あ、ああっ」
綾瀬の指は止まらない。
強制的に高められてしまう性感に雪菜は翻弄される。
我慢しようにも身体が勝手に反応する。
自分の意に反して、どんどんと気持ちよくなってしまう。快楽を得ている自覚があるだけ、雪菜はオーガズムへの階段を登らずにはいられなくなる。
「ふぐぅぅっ」
括約筋を広げ、抉り、直腸を穿り返される。その快感に雪菜は意識が飛びそうになる。おかしい、と思う気持ちすら、気持ちイイという一点で塗りつぶされていく。
「そら、フィニッシュだ」
「いや、あ、ああ、来ないで、あ、あ、ああっ……いやああああああああああああああああっ」
雪菜のアナルを綾瀬は知り尽くしていた。
細かな痙攣が、快楽の頂点を意味していることも分かる。指先の感覚で、雪菜の限界を察した綾瀬の言葉の通りに雪菜は果てた。
「あ、あ、ああぁ……」
目じりに涙を溜めて雪菜は放心していた。想像以上の快感がオーガズムで駆け抜ける。アナルで絶頂してしまったショックと気持ちよさが混ざり合って、心の整理がつかない。
雪菜がショックから復活するのを待って、綾瀬は雪菜と向き合った。
「アナルでイクのがそんなに恥ずかしいのか?」
「あ、当たり前です。いくらいやらしい施術が必要だからって、あんなことしなくても……」
「いや、必要だからしたんだぞ? それに、これはまだ導入だ。ここでへばってたらタイムリミットまで持たない」
「こ、これが導入なんですか?」
「そうだ。穢れをアナルで受け止め、きちんと穢れ切るまでが治療だ。そのためには、姫柊がアナルを使うのに慣れないとダメだ」
「慣れる……それに受け止めるって」
「大まかな目標地点は、まあ、家に帰ってから勉強すればいい。動画はいくらでも転がってるだろ。ああ、それと宿題を出す。この治療はお前の気持ちの問題も大きい。身体だけでなく、心も慣れるために勉強に励んでもらわないといけない」
その宿題の内容に雪菜は絶句する。
どうしてそこまでしなければならないのか。どうしてこんなことになってしまったのかと自問自答する。雪霞狼の多用がもたらして肉体の変化。それを押し留めるための措置が、穢れを受け入れることだという説明は納得した。そのための心身の調整が必要だと。とはいえ、いまだ男を知らない乙女である雪菜は、到底その施術内容に納得したわけではない。そうしなければ、自分が消えてしまうから仕方なくしているだけだ。
自宅に戻って一時間ほど経ってから、荷物が届いた。大きな段ボール箱だ。沈んだ気持ちでそれを受け取ると、さっそく開封する。
「これが……」
入っていたのはジョークグッズだった。小さな玉がいくつも連なったアナルビーズにペニスを象ったディルドバイブ、塗り薬のチューブ、そして三脚とビデオカメラだった。
「これで、毎日寝る前に……」
雪菜が出された宿題。それは、毎日寝る前にアナニーをして、その様子を録画することであった。アナルを自分で犯すということにも抵抗があるが、それをさらに録画するなど理解できない暴挙であった。しかし、それが命令であれば、従わなければならないのが組織である。獅子王機関という裏組織は、時として人権を侵すことも厭わない面があるのは雪菜も承知している。
それに、これは治療だ。雪菜のために必要なことなのだ。
一日が終わる前、いつもなら本を読むかテレビを見るかしている時間帯に雪菜は慣れない手つきでビデオカメラを設置する。
機械に疎い雪菜はもちろんビデオを撮ったこともない。説明書を読みながら悪戦苦闘して設置した。重たい気持ちのまま、アナルビーズを手に取った。半透明なアナルビーズは細長い緩く沿った棒にいくつもの玉が連なる構造だ。それをアナルに入れて楽しむのだというが狂気の沙汰ではないかと思う。
(恥ずかしい……わたし、何してるんだろう)
絶望感を抱きながら、雪菜はアナルビーズにローションを塗った。アナニーの手順も説明書が入っていた。それにすべて従う。
パジャマのズボンとパンツを脱いだ。上を脱ぐのは気が引けた。ともかく、手早く終わらせたい。雪菜はビデオの存在を気にしながら、ローションでぬめるアナルビーズの先端を自分のアナルに当てる。
「んっ……ぁ……ふうぅ」
羞恥と苦痛が同時に襲ってくる。
カメラのレンズが自分を捉えている。恥ずかしいところと、そこに玩具を挿入する自分がばっちり映してる。死にそうなくらいに恥ずかしく、絶望する状況だった。
「は、あ……んっ……くうう……こんなの、入らない……でも、んっ」
(どうしよう……怖い、これ)
雪菜は意を決してアナニーを始めたが、もともと興味のない分野のことだ。義務感よりも恐怖が勝る。自分で異物を押し込むのは、どうしてもできそうにない。
それでもやらなければならない。
(我慢、我慢して……慣れればどうってことないんだから)
そう言い聞かせて、雪菜は深呼吸をしながらアナルビーズを奥に入れていく。直腸内を圧迫感が満たしていく。玉を一つ飲み込むごとに、雪菜の口からため息が漏れる。
「ふ……ふう……はあ……ん……あっ……あっ、ん……ふう……あ……ぐぅ……もう、少し……あぐ、ん」
ローションのおかげで引っかかりはないが、それでも慣れないアナニーに痛みはあった。
雪菜は頑張ってアナルビーズの根本まで挿入を果たす。
「入った……はあ、はあ……全部、んっ」
じっとりとした汗が出る。
苦しいには苦しいが我慢できないほどでもない。息苦しさも痛みもすぐに慣れてしまった。深呼吸をして感覚を調整すると、腹部に違和感があるという程度にまで落ち着いた。
「このくらいなら、大したこと、ない……ん、はあ……ふう」
後は持ち手のリングを引っ張って、これを抜き差しするだけでいい。せっかく入れたアナルビーズを出して、もう一度入れる。それを繰り返す作業に抵抗はあった。
「ふう、ふう、んっ! あっ、んんっ……!」
力を入れて、思い切ってアナルビーズを引き出す。ずるり、と玉が肛門から引き出される。
「あ、ふぅあっ♡」
玉が引き出されたとき、背筋をぞくぞくとした電流が走った。思わず手を止めた雪菜だったが、すぐに再開する。
アナルビーズの半分くらいを取り出して、それから再び挿入を始める。
「ぐ、くう……はあ、んっ、入れるのが、大変、ん、ん、んんっ」
抜くときと入れるときでは、入れるほうが大変だった。もともと、アナルは排泄する場所だ。外に異物を出すのは得意でも、逆に入れるのは想定された構造ではない。
アナルビーズを排泄しようとする身体を押し殺して、根元まで挿入する。
「ふう……ふう……ふう……ふう……ん、ふう……ぁ……ん……ああん」
二度三度と繰り返しているうちに、身体が慣れてきた。
雪菜は学習能力が高い。身体の使い方も上手い。挿入するときの力の抜き方も、すぐに理解し身体で覚えた。
「ふうう……んあ……ん、ふう……はあ、はあ、はあ……んんっ、ふう……はあ、ああ、んん、ふう、あ、んああっ」
ぞくぞくする。
アナルビーズの玉が出たり入ったりする感覚に慣れると、気持ちよくなってくる。最初の息苦しさは消えて、快感だけが残っている。性感帯に開発された雪菜のアナルは、道具を使った自慰でもばっちりと快感を味わえていた。
(なんで、こんなに気持ちイイ……の?)
信じがたい身体の反応に雪菜は戸惑い、しかし手を止めることはできなかった。
「はあ、はあ、ああっ、んん……ふう、くう……あっ、あっ、んっ、あ、はあ、あっ……い、く……んんっ!!」
宿題一日目のノルマを果たして、雪菜は息を荒げながらベッドに突っ伏した。アナルでイクだけならばまだしも、自慰である。それもカメラの前でだ。綾瀬の施術を受けた自分は、どこまで変わってしまうのか。それが恐ろしかった。
☆
「よく撮れてるじゃないか、姫柊」
「う……」
翌日、保健室でビデオを提出した雪菜は恥ずかしそうにうつむいた。
動画はばっちり撮れていた。
雪菜が自分で自分を犯し、悶絶する様がはっきりと捉えられていたのだ。綾瀬はそれを再生して、これ見よがしに雪菜に見せつけた。
「自分の乱れる姿はどうだ?」
「知りません」
「ふふ、そうか。ま、これを続けることだな」
「いつまで、ですか?」
「施術が終わるまでだ。慣れてくれば、あっさりとできるだろ。さあ、今日の分を始めるぞ」
施術を受け始めて二週間が経った。雪菜の身体はずいぶんとアナルの快楽に慣れていて、宿題のアナニーをする手際もよくなった。
気持ちよさにも種類があって、自分でするよりも綾瀬にしてもらうほうが深い快感を得ることができるということにも気づいていた。
ビデオカメラの前で雪菜は服を脱ぐ。
今までは下だけだったが、今日は上もすべて脱いで、白い肌を露にした。
(あのカメラの向こうに綾瀬先生がいる)
そう思うとドキドキして血流が上がってしまう。自分の撮影した動画を見ながら、綾瀬もしているのだろうか。そんなことも考えてしまうようになった。
「先生……今日は、いつものじゃなくて、こっちのバイブを使おうと思います」
雪菜はアナルビーズではなく同梱されていた太いディルドバイブを取り出して見せる。男性器を模した形状だが、棹の部分にいくつものイボのような突起がついている。アナルビーズでは物足りなくなった雪菜は、これがあったのを思い出して今日使うことにしたのだ。
ローションでディルドを濡らし、その先端に綾瀬からもらった薬を塗った。媚薬効果のある薬を使うのも、今日が始めてだ。
慣れというのは恐ろしいものだ。恥ずかしさは感じるが、最初のころに比べれば百分の一くらいだ。カメラのレンズが向いていることすらも、遊びの一環とすら思えるようになっていて、次にどんな風に気持ちよく慣れるかを考えている。
(わたし、本当にどうかしちゃった)
理性すらブレーキをかけようとしない。おかしくなったことを自覚しながら、その状況を楽しんでいる。
白い薬が付着したディルドをアナルに挿入する。
「ふぐ……あっ、ん、ぐぅ」
さすがに今までとは大きさが違う。細いアナルビーズと違い、しっかりと握って使うディルドは直径が違いすぎるのだ。
「はあ……あっ、ん、ん……ああっ……はあ、あ……あ……ふうぅ♡」
ディルドは棹のつぶつぶが程よく引っかかっていて、挿入するだけでも痺れるような快感を味わえる。
「はあ、はあ、はあ……ん、ああん♡ はあ……はあ……入った。ん、全部、ふうあ、あ、ん……ん」
根元までディルドを押し込んで、雪菜はうっとりとした表情を浮かべた。アナルにディルドを挿入したまま、視線をカメラに向けて微笑む。そして、ディルドのスイッチを入れる。
ヴィイイイイイイン……と、モーター音が鳴る。鈍い音が雪菜の腸内から響くようだった。
「あっ、あっ、あっ、こ、これっ、は……ん、すご……ぃ……ひゃあっ、あ、あ、んんぁ♡ あ、ああ、く、ふう……はあ……あ、ああっ」
振動だけでオーガズムに達しそうだった。雪菜はこの恐ろしい玩具をさらに自分で出し入れする。
「ふぐぅぅ♡ あっ、あっ、んあっ、はあっ、く……はあっ、あああ♡ これ、思ってたよりも、ずっと、んおっ、はあ、あっ、い、イイ♡ はふ、んっ、せ、先生……はあ、はあ、これで、いいですか? はあう♡ あ、わたし、き、気持ちよく、はあ、はあ、なってます♡ はう♡」
奥歯を噛み締めて快楽を堪える雪菜。
ディルドが電動でなければ、自分の手で快感を調整することもできたが、スイッチを入れた今、その制御は雪菜の手を離れた。
強力な振動が雪菜の調教されたアナルを震わせている。その振動は脳に達して、雪菜の思考を真っ白にする。
「あ、あ、あっ、ん、くう……ひぃ♡ これ、すご、ぉ、んお、はふっ、ああっ、気持ち、イイっ、あ、あ、ああっ」
綾瀬からは雪菜に気持ちイイときはきちんとそれを口にするようにと指示が出ていた。雪菜は度重なる調律を受けて、性的快感を口にすることにも慣れていた。
気持ちイイと口にしているうちに、本当に気持ちよくなる。たとえ嘘でも繰り返していれば、自然と身体がその状態を受け入れるようになる。つまりは自己暗示だ。そして、本当に快楽を得ていた場合、素直に快楽を認めることで、その気持ちよさは断然上昇する。
「はあ、はあ、あ――――んはあ♡ あ、あ、んく……はあ、お尻、気持ちイイ、です♡ はあ、はあ、気持ちイイ、気持ちイイ、気持ちイイ♡」
呪文のように雪菜はカメラに向かって法悦を叫ぶ。
ディルドを抜き差しする手は止めない。捩じるように挿入し、角度をつけて引きずり出す。すっかり拡張されたアナルだが、雪菜の締まりそのものは微塵も弱まっていない。柔軟に異物を受け入れ、みっちりと排泄のために引き締める名器へと生まれ変わったのだ。
「あ、ああ、イクっ、先生、い、イキますっ、はあ、ん、あ、あ、ああああああああああああああ♡」
びくんびくん、と雪菜は痙攣する。全身が引き攣ったように震えて、猛烈な快感に溺れた美貌が崩れていく。ディルドを抜いて、雪菜はぐったりとベッドに倒れ込んだ。
アナルには快感の余韻が残っている。媚薬を使ったからか、いつも以上に余韻が長く続いている。
(カメラ、止めないと)
ぼんやりとそう思ったが、体力が尽きてしまって動く気になれなかった。
雪菜はたっぷり五分は横たわり、それから思い切ってベッドを出て、やっとのことでカメラの電源を落とした。