※この作品はR-18です。

暁の堕姫~堕ちていく人妻~   作:人妻大好き

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唯里編 2話

 物心ついたときから、唯里と綾瀬は同じ屋根の下で暮らしていた。

 唯里の両親が獅子王機関――――魔導犯罪に対処する組織の職員だった縁で、孤児となった魔族の綾瀬の面倒を見ることになったということらしいが、詳しいことは分からない。何せ小学校に上がる前の話だし、綾瀬自身も実の両親のことは何も知らないくらいだ。

 ともあれ、唯里と綾瀬の付合いは唯里の弟よりもずっと長いし、家族も同然だ。

 女子校育ちの唯里は異性と関わる機会がほとんどなかったが、綾瀬だけは別だ。血の繋がりはなくとも兄として慕っていたし、困ったときに相談することも一度や二度ではなかった。それを思えば、呪毒を受けて日常生活もままならない状況に置かれた時に、綾瀬を頼ったのは間違いではない。綾瀬には呪毒の効果に対抗する手段があったし、唯里も綾瀬ならば受け入れられる。例えそれが肉体的な接触を必要とするものだったとしても、羞恥に悶えることがあったとしても嫌悪を覚えることはない。家族ではあるが血縁はない。だから、「もしかしたら」という淡い期待は昔から抱いていた。夢見がちな年頃の娘らしい妄想だが、その妄想を後押しする状況ができてしまったことですべてが狂った。妄想は現実になり、唯里は綾瀬と肉体的な繋がりを得てしまった。

 初めて繋がったときのことはあまり覚えていない。振り返ると恥ずかしくなるくらいにただ必死に快楽を求めてしまっていたからだ。呪毒に理性を犯されて、綾瀬を襲う勢いで繋がり合った。それが二度、三度と繰り返していると、徐々に楽しめるようになった。苦しさのほうが大きかった一回目に比べて、心身ともに満足感を得られるようになっていて、今となっては綾瀬と繋がる時が待ち遠しく思えるくらいになったのだ。

 

「ん……はあ……」

 

 熱い吐息が溢れ出る。唯里の艶のある唇が小さく開いて、綾瀬の首に押しつけられる。ベッドの上で甘えるように唯里は身体を綾瀬に預けて、綾瀬の首にキスマークを付ける。まるで自分だけのものだと言わんばかりにぎゅっと身体を押しつけて綾瀬の首を甘噛みした。

 唯里の背中に綾瀬が手を回し、抱き寄せる。そして、口付け。唯里が何かする前に、唇を割って舌が押し込まれる。

 

「ふうっ!」

 

 ぐじゅ、という音がして舌が絡め取られた。綾瀬の舌が口の中で蠢いている。舌の裏表はもとより上顎や内頬までまんべんなく舌が舐め回している。

 

「あ……ん……あ……ふあ……あ……ああ……」

 

 唯里は目を細めて、強引な口付けを受け入れる。

 自分からも綾瀬の舌に応えるように舌を動かして、懸命にその動きをなぞった。誰にも邪魔されない私室での行為だからか、人前ではできない激しいディープキスも積極的にこなせた。

 舌と舌が絡み合って、卑猥な音を立てる。キスだけで、頭がどうにかなってしまいそうだった。夢中になって口付けして、呼吸すら忘れて没頭する。

 

「ん、んん……ふぅ、はっ、あっ!?」

 

 綾瀬の手が唯里の胸に触れる。ブラウスの上から胸を弄る動きに、唯里は思わずのけぞった。

 

「どうした?」

「きゅ、急に触るから」

「まだ、ちょっと撫でただけだぞ? しかも、服の上から」

「驚いた、だけだから。別に……んっ」

 

 さわさわと綾瀬は唯里の胸を撫でる。形や大きさを確かめるような手の動きで、決して強く揉んではいない。ブラジャーとブラウスに守られた乳房の感触はほとんど感じられなかったが、布きれ二枚の上からでも唯里は十分に感じてしまっているようだ。

 

「やっぱり、ずいぶんと敏感なんだな」

「これは、呪毒の所為だから」

「呪毒の所為?」

「そう……ん、んんっ」

 

 綾瀬は唯里の股に手を滑り込ませる。パンツの中に指を入れて、直接秘所を弄る。唯里の膣口はすでに潤っていて、視認しなくてもクリトリスを簡単に見つけることができた。

 

「ひゃ、あうっ、あ、いや、そんな直接……ん、は、あっ!」

 

 唯里は気持ちよさそうに表情を蕩かせて身体を反らした。

 秘所からくちゅくちゅ、と音を響かせて、水音がするたびに唯里の口から艶のある声が出る。膣内に指を入れられて、間断なく気持ちのいい場所を愛撫されている。

 身体の中に異性の指が入っているというだけで恥ずかしくておかしくなりそうなのに、それを受け入れるどころか、もっとして欲しいとすら思ってしまう自分に驚いている。

 唯里は無意識のうちに腰をひくつかせて手マンに合わせて動かしてしまっていた。

 

「はあ……はあ……はあ……あ、ん、ふあ……あ、あ、ああぁ♡」

「すごい感じてるな、唯里」

「ん、はあ、だって、こんなのずるい……ん……ふう、あ……ん、んん!」

 

 唯里の腰がひときわ大きく跳ねる。

 制御できない快感が思考を真っ白に染めていく。

 身体を支えられず、唯里は崩れるように仰向けに倒れ込む。綾瀬の指が膣肉を引っかけて、Gスポットを正確に捉えて虐めてくる。これまでと全く違う刺すような快感が、唯里の意識を飛ばす。

 

「んあ゛あ゛♡」

 

 ひきつけを起こしたように唯里が震える。

 強い快感から逃げるようにくねる腰を押さえて綾瀬は指の出し入れのペースを速めていく。唯里の弱点は把握していたので、休む間を与えずに責め立てていく。

 

「ひ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ああっ、あ、んあ、あ、ああ、い、あっ、ダメ、あ、綾瀬君、ま、待って、それ、待っ、ん、あっ、や、来るっ、ふはっ、あ、ぃ、ヤバっ、はひっ、ダメ、ほんとにっ、ま、あっああっ!?」

 

 綾瀬はまったく容赦することなく唯里に快楽を与え続けた。唯里は絶頂の気配に恐怖し、同時に激しい期待感を持って綾瀬の手淫を受け入れた。口では拒否していても、心身は次のステップを期待していた。心も身体も受け入れているのだから、我慢することもできない。口先だけで堪えるつもりなど毛頭なかったのだ。今は、自らの欲望と好奇心を満たすことの方が羞恥よりも重要だった。Gスポットに指が引っかかって、擦れて、最高に気持ちがいい。クリトリスも同時に弄られた。

 

(自分でするより、全然気持ちイイよぉ♡)

 

 唯里の表情からはついに羞恥すら消え果てた。悦楽を楽しむ淫らな表情だ。綾瀬の愛撫を受けて、唯里は絶頂の階段を昇りきった。今日、一回目の絶頂で、激しく体力を消耗してしまった。

 

「はあ……はあ……はあ……ふあ……今のすごい……はあ、気持ちイイ」

「唯里、エッチすぎ」

「あ……う、呪毒の所為だから。わたしは……」

「そうだな。呪毒の所為だ。俺と唯里がこんなことしてんのもな」

「ん……う」

 

 呪毒がなければ、こんなことはしていなかっただろう。もしも、呪毒を受けなかったら、唯里は今も性を知らない処女のままだっただろうし、当然、綾瀬とここまで深く関わりを持つこともなかっただろう。

 

「呪毒のことがあるから、仕方なくわたしとしてるの?」

 

 と、ふと鎌首を擡げた不満感が口に出てしまった。

 今の応答で湧き上がった疑念だ。

 肉体関係を持っているのに、心が離れているというのは、何とも悲しいし、納得できないからだ。

 綾瀬は唯里のそんな態度を愛らしく思う。

 

「仕方なくじゃないよ。嫌ならしてない」

 

 綾瀬は唯里の唇を奪い、慈しむようにゆったりとした口付けをした。唯里は少し戸惑ったが、すぐにキスを受け入れて目を瞑り、その愛撫を堪能した。

 

「あ……ん……綾瀬君……」

 

 もう堪らないというように、唯里は瞳を潤ませた。

 唯里は、ブラウスを脱いだ。ブラジャーも外した。すべてを曝け出した唯里は、綾瀬の股座でそそり立つペニスに手を伸ばした。

 

「熱い……」

 

 勃起したペニスを掴んで、その熱を感じ取る。ガチガチに固くなったペニスを握り、恐る恐る上下に扱く。他人の身体のとりわけ大切な部位だということは承知している。女にはない器官なので、正直に言って正しい扱い方は知らないし、一生実感できないだろう。

 

「自信ないけど、勉強はしてるから。昨日よりは、上手くできると思う」

 

 唯里はそう言って、ペニスに顔を近づける。

 赤黒い亀頭が眼前に迫る。キノコのような外観の奇妙な器官だ。ビキビキと血管が浮き出ていて、さっきよりも大きいし、固くなっている。

 

(すごい匂い……)

 

 鼻を突く異臭は、日常生活ではまず嗅ぐことのない匂いだ。悪臭と言ってもいいのに、綾瀬の匂いだと思うと不快に思えない。

 むしろ、この匂いは興奮の証だ。唯里に期待している。唯里を性の対象として、きちんと認識しているからこそ勃起して、こうも雄の匂いを発しているのだ。

 唯里は堪能するようにペニスの匂いを嗅いだ。鼻が曲がりそうな悪臭が思考を鈍らせ、ペニスを愛おしく思わせてくる。

 こんなにも期待させているのだから、きちんとその期待に応えなければ。

 唯里は邪魔にならないように髪を掻き上げて耳にかけて、ペニスの先端に軽くキスをした。

 

「ん……ちゅ」

 

 優しく啄むようなキス。それを、亀頭から裏筋、棹全体に順番に落としていく。そしてペニスに一通りキスしてから、今度は睾丸だ。左右ともに一度ずつ挨拶をするかのように口づける。

 

「ん……ちゅ……はむ……ちゅ……ん……ん……んむ……ちゅぱ……はあぁ♡ れろ……れろ……れろ……んん……ちゅ……」

 

 唯里が舌先で裏筋を舐め上げる。亀頭をぴちゃぴちゃと音を立てて愛撫して、カリ首をなぞり、ゆっくりと舌をペニス全体に這わせる。

 

「れろ……れろ……れろ……こんな感じで、どうかな?」

「いい感じ。勉強したって、どうやって勉強したんだ?」

「んっ、それは……その……エッチな動画とか……ん、ちゅ……こんな、感じで、れろ、れろ、れろ、舐めてたから……ちゅ……れろぉ、はあ、はあ……ちゅ……」

 

 唯里は恥ずかしげに目を伏せて、綾瀬から視線を逸らした。しかし、舌を動かすことは止めず、ぺろぺろとペニスを舐めている。まるで飴を舐めるように、陰茎から亀頭まで舌を行き来させる。

 

「はあ、ん……れろ……れろ……れろ……ちゅ……れろれろれろ……ここ、気持ちイイんだよね?」

「ああ、上手」

「えへへ……れろ……れろ……れろ……ん、ん……ちゅ……れろぉ」

 

 唯里は嬉しそうにはにかんで、カリ首と裏筋に舌先を擦りつける。鈴口にキスをして、ちゅうちゅう吸ったりもした。

 

「ピクピクしてるよ」

「唯里が上手だからな」

「ん……本当?」

「もちろん」

「ん……じゃあ、もっとするね……ん……はむ」

 

 唯里はぱっくりとペニスを咥えて、陰茎の半分くらいまで口の中に納めてしまった。そこから唇で挟み込みながら頭を揺する。

 

「ふむ……んむ……じゅぶ……じゅぶ……じゅぶ……じゅぶ……ん……ん……ん……んん……ん……ちゅぷ……ふは……ん……れる、ちゅ……じゅる……じゅる……」

 

 暖かくぬめる口の中にペニスが固定される。

 唯里の唇にカリ首が引っかかり、腰が抜けそうな快感を与えてくる。

 

「くぷ……くぷ……くぷ……ん……ん……んん……んぅ……ぅ……ちゅぱ……はあ、はあ、はあ、れろれろれろ……」

 

 荒く呼吸を整えながら、舌先で鈴口を舐め回す唯里。上目遣いで綾瀬の様子を確認しながら、ねっとりとしたフェラチオを再開する。

 

「ちゅぷ……ちゅぷ……ちゅぷ……んあう……んむ……じゅる……じゅる……じゅるる……」

(大きくて熱い……これが、もうすぐわたしの膣内に入ってくるんだ)

 

 大きな期待を抱いて唯里の子宮がきゅんきゅんする。

 口いっぱいに広がる雄の香りと味が、思考に靄をかける。独特の苦みも、綾瀬が感じていると思えば悪くは思えない。

 例えおべっかだったとしても、褒めてもらえるのは嬉しい。いやらしい卑猥な技術でも、相手が憎からず思っている男ならば、女冥利に尽きるというものだ。

 

「ん、むちゅ……んむ、じゅる……じゅる……じゅる……ん、はう……ん、ああ……れろれろれろ……ちゅ……ちゅ……ちゅ……じゅるる」

「唯里、イク」

「ん、あん……いいよ。ん、ちゅぷ……いつでも……んん……じゅるるる」

 

 唯里の口の中でひときわ大きくペニスが膨れた。唯里もそれを感じ取って、すぐにペニスを咥え直し、精巣から直接精子を吸い出すように、強くペニスを吸い立てる。

 

「くあ」

 

 綾瀬の口から思わず快感に喘ぐ声が出る。射精を我慢するのも、もう限界だった。唯里がペニスを吸うのに合わせて、大量の精液を吐き出してしまう。

 

「んむ!? ん、はう、う、んんん!」

 

 唯里は口内に突然現れた強烈な苦みのある粘液に驚愕しながらも、口を離さなかった。口いっぱいに精液を受け止めて、咥えたまま少しずつ小分けにして飲んでいく。

 

「んく……んく……ん、ん……ちゅぷ……ん、ふあ……はあ……」

 

 口を離した唯里の瞳は、茫洋として虚空を彷徨っていた。

 綾瀬の精液は夢魔の精液だ。女を虜にする成分が多分に含まれる。唯里を苦しめる呪毒に近しい効能だが、こちらはある程度綾瀬の力で制御できる。毒を以て毒を制す。こうして綾瀬を絡んでいるうちは、呪毒の苦しみから解放される。無秩序に荒れ狂う性欲は綾瀬が押さえ込んでくれる。

 

「はあ……はあ……はあ……いっぱい、射精したね」

「すごくよかったよ、唯里」

「あう……ん……わたしも、なんか気持ちよかった」

 

 立ち上がる唯里の股座は、いやらしい匂いを立ち上らせて、すっかり濡れて自己主張をしていた。だらだらとはしたなく愛液を垂らして、綾瀬を受け入れる準備を完璧に整えている。

 

「唯里はやっぱエロいな」

「ち、違うよ。これは、呪毒の所為だって」

「分かってるよ。それで、どうする?」

「……ぁ、ぅ……意地悪」

 

 唯里は視線を落としてペニスを見る。

 さっきまでしゃぶりついていたペニスだ。味も形もすっかり覚えてしまった。

 唯里は生唾を飲んだ。そして、震える唇を開いて呟く。

 

「早く、したいよ」

「じゃあ、お尻こっちに向けて」

「うん……♡」

 

 唯里はベッドに這いつくばるように四つん這いになって、綾瀬に尻を向けた。健康的な色合いの形のよい尻肉が突き出される。綾瀬は両手で尻を揉みしだき、誰も見たことがないであろう唯里のアナルまでも曝け出させる。

 

「綾瀬君、あんまり、そんな見ないで」

「よく見えるからつい。唯里もあまりここ見たことないだろ。自分のなんて」

「当たり前だよ、そんな……もう、恥ずかしいから……」

「こんな格好して恥ずかしいも何もないだろ。挿入するから、力抜いて」

「あう……んっ」

 

 唯里の膣を目がけてペニスを突き出す。膨張した亀頭が唯里の身体を貫きたくて仕方がないと主張している。

 そんな唯里の膣口に綾瀬はペニスを押し当てて、適切な挿入角度を確認する。

 

「あ、綾瀬君……ん、焦らさないで」

「分かってる。もう挿入するよ」

「んっ!」

 

 秘所の入り口を探り当て、綾瀬はペニスを挿入した。ずぶり、と唯里の膣肉をこじ開けて、根元までペニスは深々と挿入される。

 

「あ、うっ……あっ、いきなり、深いっ」

「全部、挿入したよ、唯里」

「ふあっ、あ、ん……綾瀬君の、すごい、感じる……う、ふうぁ♡」

 

 唯里がうっとりと悶えているところで綾瀬は少し腰を引いて膣奥をノックした。軽くつつく程度の刺激だが、セックスは強く激しくすればいいものではないのだと本能が理解している。唯里の好む力加減で、好む場所を刺激するのだ。

 

「あ、あん♡ はう♡ ん、ん、ふあっ♡」

 

 唯里は膣奥を軽く突くたびに嬉しそうな声を上げた。

 刺すような快感が断続的に湧き上がる。

 焼けた鉄を押し込まれたような熱さが下腹部を圧迫している。だというのに、まったく辛くない。痛みはなく、一突き、一突きに身体がおかしくなってしまいそうな快感を覚えているのだ。

 

「はっ、ふっ、んあっ、あはっ、あ、すごっ、ひぃ♡ あぁん♡ はあ、ふあ、ひあ、ひいぃ♡」

 

 ぐちゅぐちゅぐちゅ、愛液が音を立てて結合部から溢れている。ふわとろでキツキツの膣肉に扱かれて、綾瀬も快感を味わっていた。

 今すぐにでも唯里の中で最高の絶頂を味わいたいという欲求と、この快感をいつまでも楽しんでいたいという欲求の板挟みになっている。

 腰を引けば肉襞がカリ首に引っかかる。押し込めばもう逃がさないとばかりに媚肉がペニス全体に絡みついて締め上げてくる。

 

「はひっ、あひっ、ん、ん、ああっ、はあ、あっ、イイっ、気持ち、イイっ、ふう、はあ、あっ、あっ、もっと、もっと突いてっ、はふっ、ああ、んあ、もっと、欲しいよぉ♡」

 

 唯里の甘えるような声を出して、さらなる快楽を求めて腰を振る。唯里を逃がさないように両手でがっしりと尻肉を押さえつけて、綾瀬は唯里の望むままに快楽をたたき込む。腰を落として、確度をつけて、ペニスを抉り込む。

 

「ひぃぃいん♡」

 

 唯里は愛らしい顔を歪めて、動物のような嬌声を上げた。

 欲望に瞳を曇らせて、だらしなく嬌声を零す口元からは涎が垂れている。汗で身体がしっとりと濡れ、背筋に舌を這わせてみると塩気のある味がする。

 

「あ、やあ、舐めた、今っ、ふう、はあ、んあっ」

「ダメ?」

「だって、恥ずかし、あ、ああっ、またっ、ひゃああ♡」

 

 恥ずかしがる唯里を見ていると興奮する。ペニスの抽挿を続けながら、唯里を抱きしめる。うなじから耳たぶまでキスをして、舐める。本気で嫌がっているわけではない。嬉しそうに膣肉がペニスを締めてくる。

 

「あ、あふあっ、あっ、あっ、ふあ、あ、あっ」

 

 栗色の髪を振り乱して、唯里は喘ぐ。

 ペニスにすっかり馴染んだ膣肉を穿られて、膝が震えた。腰がダメになってしまいそうだ。頭の中が快楽で満たされて、強引に幸せになってしまう。

 

「気持ちイイ、気持ちイイのっ、あ、あ、綾瀬君の、んああ♡ はひっ、ああ、イイっ♡」

 

 大人しい真面目な少女が、今は快楽を貪るだけの女に成り果てた。その原因こそ呪毒だが、ここまで堕としたのは綾瀬だ。唯里を虜にしたことには、達成感すら覚えた。

 

「ああ、イク、イク、ああ、イッちゃう、ん、くうう♡」

「いいぞ、唯里。俺もそろそろだから」

「うん、うん、分かった、あ、ん、一緒にっ、ふう、はあ、あ、あ、んんっ、あああ♡」

 

 綾瀬もスパートを掛ける。腰を強く打ち付けてペニスを膣肉に擦り付け、射精の準備を整えていく。湧き上がる精液を感じながら、唯里の膣奥を貫く。

 

「出る」

「ひ、あはああああああああああああああああああ♡」

 

 唯里の腰を引き寄せて、綾瀬は膣の一番奥にペニスを押し込んでから射精した。唯里は背中を反らして、舌を突き出し、快楽の渦に巻き込まれて絶頂する。

 

「は、あっ、あっ、射精、してるっ、綾瀬君の精液っ、か、感じるぅ……へぁぁ♡」

 

 がくり、と唯里はベッドに崩れ落ちる。

 精根尽き果てたと言わんばかりに満足げな夢見心地の表情だ。

 びくびく、と唯里の膣内で脈打って精液を流し込んだペニスを引き抜く。

 

「ひうっ」

 

 その刺激で唯里はまた軽くイッたらしい。びくり、と震えている。

 疲れ果てたのか唯里はそのまま気を失うように眠ってしまった。

 

 

 綾瀬は軽くシャワーを浴びてから、髪を引きつつ夕飯をどうしようか考える。買い溜めしていた分がそろそろ切れる。今日すべての食材を使い切って、明日買い物に行こうと大まかに予定を組んで、冷蔵庫を開けた。

 そのとき、電話が鳴った。

 古めかしい黒電話は、獅子王機関の恩師の趣味で、勝手に置いていったものだ。普段はスマホでやり取りするので、ここに電話をかけてくる相手は自ずと限られている。

 

「はい、もしもし」

『ああ、元気にしてるかい、綾瀬』

「猫先生、どうかしましたか?」

 

 猫先生と綾瀬が呼ぶのは獅子王機関の三聖の一人で、綾瀬に魔術や薬草の知識をたたき込んだ人物だ。綾瀬が攻魔師を相手に「仕事」ができるのも、彼女の支援のおかげである。唯里がここで療養することになったのも、元を辿れば猫先生――――縁堂縁の手引きによるものだ。

 

『あんたに預けたあの娘は、ずいぶんとよくなったみたいだね。報告は受けてるよ』

「まあ、それなりに、ですけど」

『気をつけるところは気をつけるんだよ。お互いの合意があっても、あんたたちはまだ若いんだ。ま、案内した手前、こっちの台詞ではないかもしれないけどね』

 

 唯里を肉体関係を持っていることは、縁には伝わっている。そもそも、そういう方法で唯里の身体の熱を鎮める手はずだと、縁は分かった上で唯里にこの綾瀬の治療を受けるよう諭したのだ。

 

「で、猫先生は何の用です?」

『仕事の話だよ。斐川志緒って娘を知ってるだろう?』

「斐川? 知ってますけど」

 

 志緒は、唯里のルームメイトだった少女だ。今は舞威姫として活動していると聞いている。昔、いろいろとあって腐れ縁のようになっていたが、最近は音沙汰がない。

 

「斐川がどうかしましたか?」

『悪いんだけど、あの娘の面倒も見てやってくれないかい?』

「はい? 治療って言っても俺は医者じゃないんですけどね」

『事情は追って説明するけど、あの娘もちょいと唯里と似たようなことになっていてね、唯里の症状を緩和させたあんたなら、何とかなるだろうって寸法さ』

「俺のやり方知ってますよね?」

『ああ、もちろんさ。それを込みで言ってるんだからね。まあ、唯里ほど重傷じゃないから、気負う必要はないはずだよ』

「そういうことじゃないんですけど」

 

 とはいえ、縁が綾瀬に依頼してくるということは、唯里と同じように獅子王機関で打てる手を打った後ということだろう。志緒の具合の詳細は不明だし、何よりも綾瀬のやり方を志緒を受け入れるかはまったく不明だが、頭ごなしに断るわけにもいかない。

 綾瀬は先々の不安を覚えながらも、縁の依頼を受け入れたのだった。

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