※2019年10月26日、誤字修正致しました。機能使ってくださった方ありがとうございます!
「真尋、真尋……」
「んぁ、あっ……」
ベッドに転がった俺たちは、ひたすら唇を重ねあうことに集中していた。告白以来に味わった恋人との味はとても甘露で、人の目がないことも重なり、延々と唾液の交換を繰り返していた。いや、仮にあったとしても、もう俺たちの間に障害はない。そう思うと、さらに行為は加速するのだった。
寝ころぶ俺に覆い被さる亜美。積極的に絡み合う舌。互いの名前をうわ言のように呼び続ける俺達。名前を呼びあうだけで幸福感すら満ちてくる気がして、行為はまだ始まってすらいないのに、胸の高鳴りは益々早くなっていく。
「んぅ……」
鼻から抜けた甘い声が頭に響く。それが亜美のものではなく、自分が出した声だと気づけるようになった頃には、すっかり体は出来上がってしまっていた。
亜美の端正な顔が離れると、つつ、とその間に橋が架かる。荒い吐息が互いの顔にかかり、亜美の興奮も伝わって来る。今この瞬間、俺たちは感情も何もかもを共有している。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「ああ、真尋の雪月のように白い肌が、鮮やかなピンク色に染まっていますね。まだキスだけですのに、玉のような汗が浮き出て妖艶な雰囲気すら感じます。こうしてみるとただの幼げな少女なのに、真尋だとわかっているとこんなにも興奮してしまうのでしょう」
頬を紅潮させ、まるで酔っているかのようにつぶやく亜美。もう我慢できないとばかりに自身の服に手をかけると、するりと着ていた服を脱ぎ捨てた。
亜美の豊かな胸は、上質なシルクを使っているだろうブラジャーに包まれており、亜美が体を動かすごとに揺れ、眼前の俺に強烈に自己主張をしてくる。仰向けに寝転がっている俺からして見ればそれはもう絶景であり、男として滾るものがあるが、生憎今の俺にモノはない。代わりに滾るのは、自身で触れたことのない秘奥。体の奥から滾々と湧き出る液体が内腿に伝い、見なくとも濡れているのがわかる。
「懇々と込み上げてくる、この好きな女を抱きたい、満足させたいという耐え難い衝動。これが、男の性というものなのですね……」
だが、興奮しているのは亜美も同じこと。亜美は勢いに任せるまま、ブラジャーを脱ぐことなくスカートまくり上げる。
現れたのは、先ほども見せつけられた限界まで怒張している男性器。下着から半分ほどはみ出た雄々しいそれは、女性として理想のプロポーションを維持している亜美の肉体とは全く吊り合っていない。
「やっぱり、亜美にそれは違和感があるな……」
露出させた亀頭は、ひくつきながら我慢汁を垂れ流している。膨らんだ水滴がぽたりとお腹に落ちると、触れたところからじわじわと熱が広がってくる気がして、言いようのない感覚に包まれる。
浮かべている嗜虐的な笑みも相まって、俺の頭の中にあるどの亜美ともイメージが一致しない。それでも美しいと感じてしまうのは、惚れた弱みなのか、それともこの身体の本能なのか。どのみち、無意識に生唾を飲んでしまった時点で、この後の運命は決している。
「ふふ、それを言ってしまえば、真尋の方が凄いですよ? あんなにかっこよかったのに、今じゃ目をとろんとさせて、期待に満ちた瞳で私を見てくる、可愛い女の子……」
「んんっ……!!」
猫にするようにつつ、と喉を指で擽られると、口から反射的に声が漏れる。にんまりと嬉しそうな笑みを浮かべる亜美に、顔が一層赤くなってしまうのを自覚するが、今の俺は俎板の鯉。抗うこともできず、亜美の良いように仕込まれるのみ。
「最後まで、しっかりとエスコートしますからね。一生忘れられない、素敵な初体験にしましょう……?」
「えあぅ……」
聞いているこっちが恥ずかしくなりそうな台詞は、亜美が考えていた理想のシチュエーションか何かなのだろうか。何か言おうとするも、しっかりと目をのぞき込まれて宣言されてしまうと、声帯は機能を失い、意味不明な言葉しか出てこなくなり、胸が高鳴り始める始末。
鼓動が早まる胸の突起を、指の腹で軽くなぞられる。
先程までの触診の様に確認するような触り方ではなく、俺の性感を昂らせる為の、紛れもない前戯。
全身に走る男の時とは比較にならないほどの大きな快楽に、口は勝手に開き音を上げ始める。
「んんっ」
堪えきれず上げた声に、亜美の笑み深まり、淫らな遊びは更に加速する。
乳輪をくるくるとなぞり、突然思い出したように突起をくすぐる。むず痒いような軽い刺激を巧みに送られると、発達していない快感神経が一から目覚め起こされるよう。
抗いようもない快感に、俺は嬌声を上げながらぴくん、と時折胸を跳ねさせる事しか出来ない。
「うっく、あぁぅっ」
「乳首を軽く弄って上げただけなのに、真尋ったらこんなにエッチな声を出しちゃって。可愛いわ、本当に可愛い」
「は、恥ずかしいからやめてっ」
馬鹿にされているわけではないのは、うっとりとした表情で一目瞭然だ。それでも、男が可愛いと言われて嬉しいわけがない。抗議の声を上げるが、指の動きは止まらないどころか、むしろ動きは激しくなる。
「んんんっ!! ひあっ」
「いえ、良いんですよ。どんな女の子でも、好きな相手とエッチする時、普段より気持ちよくなっちゃうのは当たり前です。もっと私に、私が大好きな証を聞かせてください」
「ふっ、ふあっ、ん――」
「ん、ちゅ……」
言うことを聞かない口が塞がれる。身体が密着し、吸いつくような肌の熱と、瑞々しい唇の感触が伝わってきた。
唇を割り入ってきた舌が、こちらの口内を蹂躙し始める。快楽で自由を失った俺は、成すがままに舌同士を絡ませ、受け入れる他ない。
蜜の様に甘い唾液を流し込まれ、こくこくと喉を鳴らしながら嚥下する。鼻呼吸で取り込む空気には、二人の甘い体臭と、亜美から微かな化粧の匂いが混じり、酔ったように視界がくらりと揺れ始める。
そこに、胸の周囲をなぞる指の動きに時折きゅ、と乳首をつまむ動きが加わった。蕩けていた意識が覚醒し、弛緩しきった体に一気に緊張が走る。
「~~――!!」
チカリと視界に閃光が煌めく。きゅっとであそこが締まり、背筋が弓なりに反りかけるが、上に圧し掛かられた亜美の体を僅かに持ち上げるに留まる。相手の口の中にまで伸びた舌をじゅ、と音を立てて吸われると、そのまま意識ごと吸引されてしまうかのような錯覚すら感じ、心地良い余韻を引き延ばされていく。
キープされ続けた高みからようやく降りてこられた頃には、下半身からこみ上げる熱に侵され、すっかり体は出来上がっている始末。
「ぁ……」
つつ、と彼女との間に梯がかかると、無くなった感覚に物欲し気な声が出てしまう。
そんな俺を見て、彼女は柔らかに微笑むばかり。
「女の子の絶頂はどんな心地です? 私はこれしか知りませんが、イクまでのもどかしさと、イった瞬間の解放感は最高ですよね」
「はっ、はあぁ……」
余韻に引きずられ、未だに意味のある言葉を吐き出せない口の代わりに、俺は頷き肯定の意を示していた。
亜美の体温から感じる安心感と、女の体から送られてくる未知の快感。初めて味わった絶頂は、男としてのプライドをはるか彼方に追いやるには十分なほどの衝撃を与えた。
気持ち良すぎる。性感帯を触られた訳でもなく、乳首を愛撫されただけで容易に達してしまうほど敏感な体に、俺は一瞬で溺れた。
「でも、物足りないでしょう?」
「う、ん」
前戯ですらない行為であれだけ蕩けそうに気持ちよかったのに、感覚で分かるほど濡れそぼったあそこを触られた日には、どうなってしまうのか。
好奇心と、体の奥から沸き起こる欲求に逆らえず、こくり、と視界を縦に振ってしまう。
「そうですよね。だって、まだ女の子の入り口にすら立ってないですから。普通の女の子みたいにクリトリスを弄ったり、膣内を指でくすぐられたりしたら、真尋ったらどうなってしまうのでしょうね……?」
「ふぁ……」
耳元で囁かれる言葉を想像すると、耳がくすぐられるような吐息の感覚以外で、ぞくぞくとした何かが下半身からこみ上げてくる。すりすりと股間をすり合わせ、亜美に見えないところではしたなくおねだりしてしまう始末。呆気なく女を受け入れてしまう自分への情けなさと、これから起こる事への期待感が入り混じり、想像だけでイってしまいそうなほどの興奮がとめどなく襲ってくる。
そんな俺に対し、亜美はまだ焦らす。
「ああんっ」
秘泉の上にある肉の芽を、場所を確かめるように包皮の上から触られると、ぴくぴくと軽く痙攣が始まり下半身の制御が失われ始める。
何かをねだるように口は開き、そこにとろりと涎を垂らされると、喉を鳴らして飲み込んでしまう。
「ふふ、喘ぎ方もわかってきましたね。でも、まだお預けですよ。女性の体というのは繊細ですから、いきなり指で弄っては、ひりひりと痛むだけで気持ち良さなんて皆無です。だから、しっかり、たっぷり、ねっとりと。もう許してって言うまでどろどろに溶かしてから、頂いてあげますからね……」
「あ、あぁ……」
逢瀬の際、彼氏に体を委ねる彼女のように、俺は亜美にやることを受け入れた。頭の中は彼女から与えられる快楽で一杯で、こくり、こくりと喉が可愛らしく鳴る。
だから、亜美がひっそりと媚薬を口に含み、口づけで俺に少しずつ流し込まれたことにも気づかなかった。
「ん……」
「んんぉっ、あぁっ!!」
徐々に熱くなってきた体。シチュエーションと亜美の手技に、媚薬による強制発情が加わり、思考は与えられる快楽一色になっている。どれだけ感じているのかは、時折跳ね、視界に入る腕の肌の色で容易に察することができるだろう。自分が挙げている嬌声など、最早意識する余裕などない。
「あ、あっ、はあぁああっ!! イック、いっちゃ……!!」
プシッ、プシュッ!!
割れ目から勢いよく吹き出す愛液。時間感覚が麻痺してきた今、ベッドのシーツはすでにぐちょぐちょで、汗と愛液の比率はとっくの昔に逆転してしまっている。
胸の突起を口に含まれ、舌で転がされながらもう片方の胸を軽く揉まれる。下半身でてかてかと輝く宝石は、ずりゅずりゅと亜美の生えたての肉棒で刺激される。俺がイク度にベッドのシーツは水分を含んで重くなり、より卑猥な水音を立てていく。
俺が女の快楽の虜になっているのは一目瞭然だったが、それは亜美も同じこと。
「んんんっ……!! っはぁ、ふぅぅ……!!」
途中までは喋りかける余裕があったが、玉のような汗が浮かび、息を荒げて艶やかな色気を感じさせる姿を見ると、彼女もまた男の快楽に苛まれているのは手に取るように分かった。
下半身の方から立ち込める、雌と雄の発情臭が混じった香り。股間でぬちゃぬちゃと音を立て、泡立っている液体の正体が、俺の愛液だけではないことは明らかだ。
既に幾度となくイカされている俺に対し、亜美は必死にイクのを我慢しているようだった。
それは、俺をリードすると宣言した事に対してのプライドなのか、男の快楽に溺れるのを嫌ってなのか、それとも俺に自身の理想のシチュエーションを体験させるべく、筋書きに沿って我慢しているのか。どれが正解かはわからないが、少なくとも俺の為に我慢しているのは間違いない。
もう大丈夫だからと抗議の声を上げる。
俺ばかりが享受するばかりではダメだという思いから、何より俺自身が限界だった。
「も、もぉいいから……もう、入れていいからぁ」
「ダメ、です……!! もっと喘がせて、とろとろにして、真尋には痛みのない最高の処女喪失を、味合わせてあげるんですから……!!」
「ひぎゅっ!!」
だが、亜美は聞き入れることなく攻め手が再開される。
ぐりゅっ!! と一際強く腰をグラインドされると、僅かに開き始めた割れ目の上を、亀頭が往復する。摩擦で走った衝撃に、押しつぶされたクリトリスからの快感でまた言葉が紡げなくなる。
最早意地なのか、こみ上げているだろう射精感を堪えながらも、決して俺への愛撫は止めない亜美。
ひたすらイキ続けているが、肝心の女性器には快感がやってこない。
一気に盛り上がり一気に覚める男と違い、放物線状にゆっくりと絶頂が持続する女の絶頂感。だが、一番求めている決定的ともいえる止めが来ず、脳裏をじりじりと焼かれているような焦燥感が俺の心の内を占めていく。
「はあぅ、あぁぁ……」
情動たっぷりに溜息が零れた。
子宮は皮膚越しに男性器を押し付けられ、少しずつ伝わってくる熱が、もったいぶる様に俺の意思を炙ってくる。
咲いたばかりの花園はすっかりどろどろで、ちゅく、と中に入ってくる指を必死に締め付ける。ひりつく痛痒感は等に無い。心臓が下半身に移動したのかと勘違いせんばかりに脈動する子宮と、ひらすら続くお預け地獄でもう限界が近かった。
切ない。あそこに刺激が欲しい。
頭の中はそれ一色。元男として恥ずかしい等と言う感情はとうの昔に消え去り、心の奥底からどうしようもなく亜美を欲していた。
「ふっ、あぁっ!! あっ、ああっ!!」
三度、ちゅぷ、音を立てて中に割り入ってくるしなやかな亜美の指。確認するように、膣壁入ってすぐの天井を軽くなぞられると、とぷりと愛液が零れ出る。当初、快感交じりに訪れていたひりつくような痛みは既に無く、純粋な快楽だけが頭に響いてくる。
びくっ!! と背筋を反らした瞬間、チカッと頭の中に光が灯る。
求めている絶頂だが、決定的な快感ではない。まだ先がある、そう予感させる中途半端な幸せ。
「っあ、みぃ……」
早く、早くと俺の体と心全てが求めていた。
舌が回らない。言葉が滑り、意思が伝わらない。
慣れない快楽で余裕が無い亜美は、俺の求めに気付きもせず、目の前で下ごしらえが終わっている料理に向かって未だにその包丁を振り続ける。
限界だった。
頭の中がぐずぐずに溶けて全身から発散されてしまいそうで、もうなりふり構ってはいられない。いや、もう沸き起こる衝動のままに行動するしかない。
胸元の突起を口に含んでいた亜美を、俺は抱きしめる。
ぎゅっ
「あ、真尋?」
俺の物とは違い、柔らかで弾力のある胸部が俺のお腹で潰れ、しっとりと汗が滲み、吸いつくような肌ざわり。普段なら夢中になれる刺激も、今は太もも辺りで停止した、どくんどくんと脈動する其れに意識を取られる。
我に返った亜美は、上目遣いに俺を見る。見たこともないびっくりしたような表情に、どうしようもない可憐さを抱き、とくんと胸が高鳴った。
「はやく、はやく、おねがいぃ……」
「んんぁっ!! ま、真尋、それやめてくださ……!!」
嬌声で空気を吐き出しきった肺からは、囁くような声量しか出ない。止んだ刺激に、腰が勝手に蠢いてしまう。自然と、ほっそりとしたふとももで亜美の肉棒をしごく形になる。
突如やってきた反撃に、亜美も喘ぎ声を抑えきれない。
奉仕の素股という体位で奉仕したかったわけではない。それ自体は偶然の産物なのだが、何をおいても今は、股間で時折接触し、くちゅくちゅと音を立てながらやってくる刺激が、その原因が、どうしようもなく欲しかったのだ。
「切ないの、あみの入れたいって、もう、もう……」
「い、入れたいのは山々ですし、私は今すぐにでもお願いを聞いてあげたいんですが。もう痛くないんですか? あそこはヒリヒリしてませんか?」
「痛くないから、これ以上は、あたま、おかしくなるからぁ……」
媚びるように甘い俺の返答に、亜美は音を立てて唾を飲み込む。
下から覗きこんでいるのは亜美の方なのに、上から見る俺の方がねだる不思議な景色。
興奮を抑えきれない様子の亜美は、すっと体を起こすと、俺の両頬に手を添えながら小さく呟く。
「本当に、良いんですか? 充分ほぐれましたか? 入れてから動かないでって言われても、私、止まりませんよ? いや、もう止まれませんよ? 我慢してるのは、真尋だけではないのですから」
荒い息を整えながら、視線を見下ろす。大粒の汗が、ぽたりと頬に落ちる。落ちた端から感じる熱量が、お腹に触れている逞しい男の象徴が、否応なしに俺の期待感をあおる。
「だって、擦ってるだけでもこんなに気持ち良いのに、真尋の中に入れたらどうなるんだろうって、考えるだけでも射精してしまいそうで。でも、目の前の真尋が可愛すぎて、愛おしすぎて、早く真尋の事をぐちゃぐちゃにしたくてしょうがない気持ちも、あるんです」
早口にまくしたてる亜美の瞳はいつになく鋭く、犯す、という強い意志を秘めたギラついた眼光をこちらに送ってくる。
この体を貪られる、という確信を抱かせるには十分なその視線。性的知識のない女性であれば、恐怖を抱き竦んでしまうようなその欲情に満ちたその瞳も、相手が亜美ならとその瞬間の到来を歓迎してしまっている。
その想像以上にでかかった男性器を、中からごりごりと押し広げられながら挿入されたら……
脳裏に浮かんだ痴態で、ぶるり、と身体が震える。
「ふふ、想像するだけでイっちゃったんですね……」
「あ、うぅ……」
にこり、と笑われたところで、俺が初めてイってしまったことを自覚した。
軽くイキ過ぎて感覚が馬鹿になっているのかもしれない。顔が赤くなっているだろう事もわかったが、尊厳などどうでも良い。羞恥心よりも何よりも先に、亜美の物が欲しくて仕方が無かった。
こくこくと頷くと、もう一度すっと体を離す亜美。額から伝い落ちた汗を拭うと、改めて問うてくる。
「本当に、生でしますからね? もう私達を邪魔する者も居ませんし、もしできたら、私が責任を取って結婚します。もし出来なくても、貴方の初めてを貰った責任を取って結婚します。ふふ、どちらにしろ、二人でウエディングドレス着て、盛大に結婚式を開いてあげますからね」
亜美が力の抜けた脚を割り広げると、期待で涙を流し続ける割れ目が露になる。
ぴとり、とその口に亀頭を当てられると、興奮度合いがダイレクトに伝わってくる。どくん、どくんと心臓の鼓動とは別に、男性器は力強く脈打つ。くぱり、と開かれた秘泉からは、とろとろと涎が垂れ続けていた。
視線が離せない。耳から入ってくる話の想像と、彼女から味合わされる女としての幸せのスパイラル。抜け出せなくなりそうな快楽の渦の深奥に、今正に落とされようとしている。
「行きますよ……」
「う、ん……」
俺が少女のようにか細い声で返事をすると、亜美は太ももの辺りを掴み、腰をゆっくり前へと進めていく。
ずぷっ……
「んあぁっ!!」
「んっくぅ……!!」
甲高く上がった悲鳴が俺で、半ば苦しそうな声が亜美だ。
剛直がめりめりと音を立てながら膣壁を掻き分け中へ中へと侵入してくる。わずかな痛みとお腹に満ちる圧迫感。苦しい筈なのに、不快感をはるかに上回る安心感と充足感が快感を呼び起こし、気づけば勝手に唇が綻んでしまう。
「は、あああぁぁ……」
「っくぅ、そ、想像以上にきついです……!!」
亜美によって散々焦らされ解された花園は、おかげさまで涙を流しながら苦も無く呑み込んでいく。それでも、体のサイズに比した膣の狭さは雄としては初心者の亜美にはきついようだ。気持ち良すぎて入れられただけで蕩けている俺とは違い、慣れぬ快感とぎちりと締めあげる蜜壺による刺激で、亜美から呻き声が上がる。
「あっ、ああっ、あっ……」
「あっくぅ……!!」
チカチカと頭に過ぎる閃光。びくびくと痙攣する俺の体と連動し、きゅんきゅんと収縮する下半身の穴からは、続々と快感が追いかけてくる。
中に感じる亜美の一物の大きさと暖かさ。びくりと震える肉棒の一挙一動がわかるほど敏感になっている膣壁を、亜美はごりごりと傘で刷り上げながら、ゆっくりと進行していく。
コツン、と奥へとあたる音が聞こえたのは、幻聴か。膣の一番奥と先端が接触する瞬間、腰と腰がぶつかりあった。亜美の全長がすべて入りきったのだ。
「ふっ、ふっ、あぁ……」
「ぜ、全部、入りましたね」
ぎちぎちと音が聞こえそうな程詰め込まれたそれの存在感。下腹部から内臓を押し上げられているような圧迫感が、呼吸を浅くさせる。
不安定だった体に芯が入ったかのような錯覚が、得も言われぬ満足感や充足感を与えているのだろう。どうしようもない喜びの感情に、自然と浮かべてしまう笑み。
「真尋の中、ひだがとろとろと絡みついてきて……動かしてないのに、気持ち良くて仕方ないです」
「あ、あみぃ……」
「はい。ここにいますよ」
きゅ、と指と指を絡めてくる亜美に、俺は空に浮いていた視線を向ける。
快感を堪えるような表情に、俺も嬉しくなりしっかりと握りしめた。
「動きますよ……?」
「うん……」
恐る恐る腰を引くと、カリ首が内側をひっかきながら外へと後退していく。
男の外からの刺激ではなく、内側からこみ上げる得体の知れない快楽に翻弄され、頭が痺れるような心地になる。
「ふあぁっ……」
「くっふぅぅぅぅ……!!」
脱力しきった雌の喘ぎと耐えるような雄の呻き。どちらも音色は可愛らしい筈なのに、込められた感情からはため息をつきたくなるような艶を感じさせた。
接合部からは掻き出された愛液がとろとろと流出し、2人の内ももを濡らしていく。抜ける直前でぐ、と亀頭が引っ掛かった瞬間に、ぱちゅん、と音を立てて抉り込まれる逸物の衝撃。たらりと口から零れた液体が、その喜びを亜美に伝えた。
「あ、あっ、ああ、んぁっ」
「こ、腰が止まりませんっ。真尋のあそこが、一々纏わりついてきてっ、私を、欲しがってっ……!!」
気遣うような最低限のピストンでも、湿り気交じりの肌がぶつかり合う音は嫌に耳に響いた。汗の滲む亜美の顔がだらしなく緩む。
止まらない。互いを求める事が止められない。
抽挿するたびに握り込まれる、固く結ばれた掌。
時折髪を伝って頬を打つ汗と、ベッドに滴り落ちる涙。
中で絡み合い、締め付け感じられる、亜美の熱と興奮。
言葉に出さずとも、ようやく繋がれた喜びと喜びを、俺たちは全身のコミュニケーションで伝え合っていた。
「ああんっ!! い、いいっ」
「はぁっ、はぁ、んくぅっ……!!」
男が想像している通りの喘ぎ声が、自分から出ている事への気持ち悪さや違和感など、とうにどうでもよくなっていた。ここにいるのは、ただの一組の女と男。見た目が違っても、役割が逆でも、俺にとっては些末事である。
亜美が相手だと思うと、全てが許された。幸せの前では、ちっぽけなプライドなど必要無い。
奥深く、ゆっくりと突きこまれたかと思えば、突然浅いところをかりかりとくすぐられる。初めてにしては手慣れた熟練のような手口でどんどんと攻略されていく俺の体。奥を突かれ、その度に頭の中で走る光に意識が飛びかけるが、目の前の亜美の甘い吐息や熱に浮かれた視線で意識を取り戻す。それでも、すぐにイってしまい、また意識を飛ばしかけるのをひたすらに繰り返していた。
もう数えきれないほどイキまくった末、股間の接触部はすっかり泡立った粘液でデコレーションされ、辺りに立ち込める濃密な性臭が部屋中に充満した頃。
「も、う限界、ですっ。出ちゃう、出てしまいます……!!」
一層速度が上がる腰の動き。早く浅くなるピストンからは、亜美の焦りが如実に伝わってきた。限界が近いのだろう、常に快感を甘受した俺とは違い、ようやく訪れる絶頂の予感に、歓喜の瞬間を期待しているのだろう。
俺は絡めあっていた指同士を解くと、亜美の背中に手を回し、ぎゅっと抱きしめた。
「ま、真尋っ」
「いいよ、そのまま、中に……」
びっくりしたような、はっとした声。
背が小さい分、彼女の胸元に顔を埋める格好になった俺は、上目遣いに彼女の顔を見つめた。
「意味、分かってますよね? 中に出すって、事はっ……!!」
「じゃなきゃ、言わないっ。女の子のままでいいなんて、言わないからっ。欲しい、亜美の赤ちゃん、欲しいのっ」
羞恥の極みだった。本来の欲しいの意味とは真逆で、それは俺が授かる方なってしまっている。でも、彼女とつながって以来こみ上げ続けていた衝動は、一度吐き出して言葉にしてしまうと、より強烈な思いとなって俺の中に留まり続けた。
早く、中に吐き出してほしい。それは快楽への欲望交じりだが、心がほとんど彼女から女の幸せを味合わせてほしい、と白状したに近かった。
恥ずかしくて顔を見られず、亜美の豊かな胸に顔をうずめる。
早鐘のように打たれる彼女の心臓の音が、顔を埋める様な形になった胸越しに聞こえる。
返事なんて聞くまでもない。膣の中で、ぐんと大きさと硬さが増したような錯覚。
激しく深くなったストロークに、俺は彼女の胸元でくぐもった嬌声を挙げた。
「っ!! んんんっ!!」
挿入前あんなことを言っていたって、いざその段になったら躊躇いがあったのだろう。それが俺の言葉で取り払われた今、彼女は正真正銘の獣と化した。
好きな女を征服し、自らの物にせんと、雄の威厳を示すべく行為に耽る。
ギシギシとベッドが軋む。俺の体も、足を彼女の腰辺りに回し、より密着をせがんでいた。
より奥深くを抉るような格好となり、深い快楽電流が脳に走る。
「あっあ、もう出る……!! このまま、一杯出しちゃうと、私との赤ちゃん、出来ちゃいますよっ!? 私の奥さんになる心の準備、出来てますかっ? 私の赤ちゃん生む覚悟、出来てますかっ!?」
有無を言わせないシチュエーションだが、俺は心の底からの同意を示した。女の快楽に絆されたわけではない。この姿を半ば流れとは言え、受け入れた時と同じ。幸せな未来の前には、自分の性別なんて些事だった。
こみ上げる快楽に翻弄され、とてもしゃべれない。ぶんぶんと頭を縦に振ると、鼻から抜けたような、隠しきれない喜びの声が頭上から降り注いだ。
「ふふ、わかりました。真尋の赤ちゃん子宮に、今からたっぷり子種を注いであげますからね……!!」
亜美は小さな俺の体を抱きかかえ持ち上げると、下からガンガン突きあげ始める。
「ッ~~!!」
「は、あっぁ、ぐぅぅっ!! 」
明らかにラストスパートに入った亜美。体が持ち上がるほどの突き上げの衝撃を、しっかりと抱えられていることで全身で受け止めさせられている俺は、意識を飛ばさないようにしがみつくことで必死だった。
「真尋ったら、一突きごとに、イッてますね!? 私のお腹、どんどん真尋の愛液塗れになっていきますよ……ッ!! イってる幸せとろとろ顔、私に見せてくれないんですか?」
「!! っぁ」
そんな恥ずかしいところを見られてたまるかと、首を横に振り拒絶した。だがその次の突き上げの瞬間、亜美から腰を離され、体にはわずかな浮遊感が。
「んふぁっ……!!」
「捕まえました。真尋の可愛らしい顔が、よーく見えます」
「う、うぅ……」
そしてより高い位置で抱き留められ、顔と顔を突き合わせる状態にさせられてしまう。
瞳がギラギラと輝き、雌を犯すことしか考えていない興奮しきった男の表情。見たことのない亜美の顔は、俺が捕食者から被捕食者となった証。そして、それを見て恐怖ではなく快感を覚えているあたり、今の俺はもうどうしようもなく女の体なのだと実感させられる。
「真尋が、旦那さんからママになる瞬間の顔、私にじっくり見せてくださいね……」
「んぁあっ!! んぎぃっ!!」
体が浮くほどの強烈なピストン。中から擦り上げられ得られる快感でみっともなく喘ぐ顔を、マジマジと見つめられる。
首を振っても、しっかりと両頬を抑えられ無理やり視線を合わせられる。
きゅん、とお腹の底が疼く。出来たばかりの器官だからこそ敏感で、それらと折り合う術を知らない俺は、その欲しくてたまらない衝動にあらがえない。
「あ、あみぃ……」
「どろどろの濃厚なスペルマ、真尋の子宮に注ぎますから。私の子種、お腹いっぱい注ぎますからね!!」
「んぐぅっ!!」
一層激しくなるピストン。快感の嵐にさらされ続ける意識を、亜美の熱と触感でつなぎ留める。
「まずは真尋のご両親にご挨拶して、結婚式も上げて、ハネムーンにも行って。増えた家族と一緒にいろんなとこに行って、幸せな毎日を送るんです」
「う、うん……うん……」
とろけた視界に、幸せな未来の日々が過る。訪れるかどうかもわからなかった理想が、形は違えど確かに存在していることに、どうしようもない幸福を覚える。
「赤ちゃんをどっちが生んだかとか、真尋が男かどうかなんて、私にとっては些細なことなんです。私は、真尋のことが大好きですから。安心して良いんですよ、真尋の人生、私がぜーんぶ責任取るんですから……!! だから……」
激しいピストンがぴたりと止む。耐えるのに必死で、周囲と行き来していた視線が、亜美と合う。
ぬるりと、出切る直前まで抜かれた男性器。荒い吐息と興奮で震える背中に回された両手。それらは、間違いなくその瞬間の合図だった。
精一杯、俺も抱きしめ返した瞬間。パァン!! とひときわ大きな音を立てて剛直が突き入れられた。
「孕めぇ!! 私の赤ちゃん、孕んで下さいっ!!」
「イッ……~~!!」
全開にされた蛇口から吐き出される水のように、散々我慢し続けた末にどくどくと吐き出される亜美の欲情の種。直接子宮口に叩きつけられたそれは、灼熱のマグマを流されたのかと勘違いするほどの勢いと熱量を誇った。
媚薬で発情しきった体で味わった数々の絶頂の中で、一番深く高い絶頂は、俺に言葉を忘れさせる。しゃべれないのではなく、言葉が出てこないのである。いや、思考が止まっているというべきか。
恐ろしいほどの絶頂感に頭は真っ白になり、体は勝手に暴れそうになる。だが、それでも亜美を抱きしめる手だけは離せなかった。
内外で感じる亜美の温かさだけが、快感で手足の感覚さえ失いかけている俺の唯一の道しるべだった。
互いに言葉が出ず、欲望を叩きつけあう瞬間は、優に1分以上続いたのではないだろうか。そう思ってしまうほど、引き延ばされた2人の幸せな時間は、とくとくと少しずつ送り込まれ続けていた精液の送り込みがようやく止み、亜美のホールドから解放された事で終わりを告げた。
力の抜けきった俺は、亜美の支えが無くなった瞬間ベッドに倒れ込む。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
「ああぁ、っはぁ。射精というものは、こんなにも気持ち良いものなのですね。これは、覚えたての子供がはまってしまうのも無理ない……」
冷静に感想を語る亜美に対し、ようやく絶頂の最頂点から降りてこられた俺は、息を整えるので精いっぱいだった。繋がったままのあそこからは、あふれた精液がとろとろと流れ出ている。むっと香ってくる雄の香り。もし今日が排卵日なら、間違いなく孕んでいるに違いないと確信させるほど、濃厚なそれ。
「真尋ったら、まだ抜いてもいないのに何さみしそうな顔してますね。エッチですね」
「そ、そんなことないよ。そんな顔してない」
「ふふ、いいんですよ嘘つかなくても。私たちの仲じゃないですか。時間はたっぷりあるんです、確実に赤ちゃんができるように、もっともっと注ぎ込んであげますから、安心してくださいよ」
顔の横に手を突き覆いかぶさり、目の前まで迫った亜美の顔に、照れくささからつい視線をそらしかけるも、少し考えて俺はしっかりと視線を合わせた。
「そうだよな。まだ時間はあるんだし……」
「そうですよ。この部屋をここまで情熱的な使い方をした人はいないでしょう。犯人もきっと、もう少しは目をつぶってくれます」
いたずら気に微笑む亜美。中でぴくぴくと動いている逸物は若干萎びているものの、いまだに元気だ。亜美に体を味わいつくされるのも、悪くないかもしれない。体がまだ火照ってるから仕方ないんだ、と媚薬のせいにして、俺はもう少し楽しむことにした。
「これからも、一生一緒ですよ」
「うん……愛してる」
覆いかぶさってきた亜美の身体を、もう離さないとばかりに思い切り抱きしめた。体の間で胸同士が潰れ合う。息苦しさと同時に乗ってくる、ほんのりとした快感。止めに思い切り抱きしめ返されると、まるで全身を亜美に支配されてしまったようで、俺は安心感で瞳を潤ませ、衝動に身を任せたのだった。
(もし、書くとするなら)次のうちどの蛇足が見たい?
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幸平と美衣
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慶介と恵里佳
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アキと凪咲
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真尋と亜美
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TSしちゃった連合の飲み会話