UA三万突破+お気に入り500超ありがとうございます。俺ガイル人気って凄い(小並感)
今回、ちょっと短めです。次回は今回と話が若干つながっているので早めの投稿にします。
それでは第五話、、、よろしくお願いいたしますm(__)m
-Side Iroha-
嘘だろうなぁ…。
先輩が持ち場に戻った直後、漏れ出たつぶやきはそれだった。先輩って嘘ついた時にじっと目を見ると目を逸らすから直ぐに分かるんだよね…。
おまけに私があざとい可愛いポーズしたら「おう」だって。いつもの先輩なら「はいはい、あざとい」とか毒の一つや二つ返すはずなのに。
「比企谷君って隠し事出来ないタイプよね」
「え?」
「大人の男ならもう少し女性に心配かけさせない配慮ができないとなぁ〜」
玉木さんがいたずらっぽく笑う。彼女なりに気遣ってくれているのだろうか。
「別に私は先輩の彼女でも奥さんでもないので配慮は大丈夫ですよ」
自分で言ってて心がズキンと痛んだ。
「…強がらなくてもいいのに」
玉木さんは今度は優しい笑顔を見せた。その後「あなた達、似た者同士だから」と付け加えられた際には流石に狼狽した。
「あの人、直接話したことはないけど大学の時から目立っていたわね」
「え?玉木さん、陽乃さんの事知っているんですか?」
陽乃さんとか言ってるけど別に私も親しいわけじゃない。
「学部は違うけど、あの見た目の通り、すっごく綺麗な人だから結構有名だったよ。ちーちゃんは大学どころか、学科まで同じだったからもっと色々知ってるかもね」
ちーちゃんとは智佐吹さんの事だ。彼女と玉木さんは昔からの友人でかなり付き合いが長いらしい。ただ、お互い二人で会社で仲良く話している姿を見たことがないのでその事を知っている人間は会社の中でも少ない。
というか本人から聞かされた私ですら都市伝説ではないのかと疑っているくらいだし。
「玉木さんはあの人のことどう思いますか?」
率直な疑問を投げかけてみる。
「え?うーんと…そうだねぇ」
玉木さんはしばらく考え込むように押し黙ると静かに口を開いた。
「私は好きじゃないかな」
かけた時間の割には幼稚園児並みの感想が返ってきた。それでも、その一言に内包された真意があることは容易に想像できた。この人、話の肝の部分をオブラートで五重くらいに包むから、その度に頭をフル回転させないといけないんだけど。
少しは気を回すこっちの身にもなって欲しい。
「それ、どうしてかって聞いてもいいですか?」
陽乃さんの一件で心身共に憔悴しきっていたので、私は考えるのをやめて降参の意を伝えてみた。
「理由かぁ〜。同族嫌悪かも」
意外にも即答だった。聞けば答えてくれる…いや、これ以上は詮索するなと言う警告だろう。
「同族嫌悪・・・ですか。なんだか闇が深そうですね」
「深くないわよ。寧ろ、浅いよ。それがバレたくないから思わせぶりなこと言ってるだけね。それよりも寧ろ、いろはちゃんの方が闇が深そうだけどな〜」
うわ。興味本位でカマをかけたら、笑いながら首元に出刃包丁添え返されたよ。
素直に手を引いた。この人に牙をむかれたらたまったものじゃない。
両手を上げてわざとらしく観念した様子を見せておく。
「それだと私が後輩いじめてるみたいじゃない?」
「いえいえ♫ 玉木さんは朴訥で真面目な方だなと尊敬しています☆」
「私結構喋るタイプだと思うけど…」
玉木さんが白い目でこちらを見る。案外…いや、やっぱり純粋(笑)な他のOLの子たちより、こういう人の方が私は仲良く出来るのかもしれない。
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-Side Hachiman-
「明日から君には会社から出ていってもらう」
呼び出されて早々、智佐吹さんから言い渡されたのは解雇通告だった。どうやらここで働くのは今日で最後になってしまったらしい。
「なるほど、お世話になりました」
頭を深々と下げて感謝の意を述べると、頭を叩かれた。
「アホか君は。出向だよ出向」
要点を二回言うのが彼女の癖だ。まぁリストラとは最初から思ってなかったけど。
ん?出向?
「やっぱり全然聞いてなかったな・・・」
あ、やべ。バレた。
「すみません。全然聞いていませんでした…って痛!」
今度はデコピンを食らった。
「出向のことは今初めて言った。君がいないさっきの10分で決まったことだよ」
くそう、嵌められたのか。
「不満?」
智佐吹さんが目の奥を覗くような視線を向ける。
「いえ…。そういうわけでは」
「じゃあどうしたの?えらく思い詰めたような顔して」
智佐吹さんが修羅の顔から女神の表情に戻った。食堂で小耳に挟んだ話だが、このギャップで大抵の男が籠絡されるらしい。
「その、出向か・・・と。普段はデスクワークばっかりだったもので、新鮮です」
「あら皮肉?じゃあ、昇進したら今の仕事の方が良かったって死ぬほど言わせてあげる。というより、私にとっては、寧ろ君が色恋沙汰で取り乱すような人間だったことの方が余程新鮮かな〜」
さっきの会話で掘り下げるのを諦めたわけじゃなかったのか。恋バナが好きなんて、やっぱりこの人も女性なんだな。って痛い!またデコピンされた。
「私も女の子なんだな〜とか思ったでしょ?」
エスパーか己は。もう、テレビでやってる超能力スペシャルにでも出たらどうだろうか。
「別に恋バナだったら誰のでも気になるってわけじゃないよ。正直、芸能人の熱愛報道とか時間の無駄とか思ってるし。それよか、全国のド根性大根の紹介とかやってほしいくらいだわ。その、あんなに冷や汗かいてた比企谷君、珍しかったからさ」
そんなに顔に出ていたのだろうか。あと、ド根性大根とかジェネレーションギャップが半端ない…って痛!!
「えーっと、普段であれば、あんなに取り乱すことは無かったですよ。想像以上の珍客だったものですから」
「それって陽乃が意外だったってこと?」
仕事中だが、智佐吹さんもかなりプライベート寄りの口調になっていた。
「まぁ、そうですね」
「そっか…。でも、その割には彼女を意識しているわけではなさそうだったけど」
この人は本当に人をよく見ている。
「ええ。彼女の妹さんのことを考えていましたから」
「あれ?意外と正直に答えてくれるんだね」
「嘘かもしれませんよ」
「君が嘘ついたら分かるよ。じっと目を見ると直ぐに逸らすから」
そんな癖があったのか。もしかすると、結衣もその事を知っている可能性が高いな。これまでに何度かあっという間に隠し事がバレた時があった時、何故分かるのか理由を聞くと「八幡には癖があるからね」と言われた。次回から、気をつけるようにしよう。
「あ、でも次回から逸らさないようにしようとか考えないほうがいいよ。特に奥さん相手なら、絶対にバレるから」
よし、やめておこう。って俺もう、結衣に嘘つけないってこと?
「って話を戻すけど、明日、千葉の方に行ってもらってもいい?」
「大丈夫です。現地に直接向かえば良いでしょうか?」
千葉なら俺にとって庭と言っても差し支えない。
「現地と言えば現地になるのかな。どうやら最寄り駅までは迎えに来てくれるそうだから」
そう言うと智佐吹さんは駅名と集合時刻の書かれたメモを手渡した。
集合場所は・・・てN駅?ここ、東京駅だから京葉線とかじゃないと行けない駅ではないか。しかも京葉線のホームまで長いこと歩かないといけないし。総武快速であの駅まで行ってからローカルでという方法もある。いや、家から直接向かうのであれば東西線が使えるのか。
「期間はとりあえず一ヶ月程度で見て。まぁ、もしかしたらそれよりも長くなるかもしれないし、短くなるかもしれないかな」
「定期買いづらいですね」
「心配しなくても経費で落ちるよ」
「助かります」
その一言が聞ければ十分だ。存分にSuicaを使い倒してやろう。ちゃんと領収書も貰っておかねば。
「会計の方に見積もり、出しといてもらってもいい? 経費も事後報告だと面ど…いや、失礼だから忘れる前に先に言っておいてよ。まぁ当然の話なんだけどね」
さらっと本音出たぞこの人。
「承知しました。あと領収書は券売機でもらえるやつでも大丈夫ですか?」
「一応確認した方がいいと思うけど多分問題ないはず。きちんと指示を仰いどいて。あ、もしかしたら節約のために回数券で通えって言ってくるかもね?」
そう言う智佐吹さんは意地悪そうだった。
「確かに、ありえますね」
Suica使えないな(泣)まさかこのご時世に切符通勤になろうとは。因みに回数券で券を購入すると10回分の乗車賃で切符が11枚貰える。そういえば、切符という概念そのものが来年あたりにJRで無くなってしまうらしい。
「じゃあよろしくね。まぁずっと向こうってわけでもないしさ、この手の仕事なら日帰りで行ってくることの方が殆どだよ。他の仕事もやってもらわないといけないし。ただ、とりあえず明日は一日、先方さんの様子見てきてね。報告も忘れずに」
「承知しました」
「それで、陽乃の妹と何があったの?」
またその話かよ!
ものすごい少女のように目をキラキラと輝かせているし。
「飲み会の時にでも話してあげますよ」
それだけ言うと踵を返した。これ以上話に付き合うと二次災害が出かねない。
「君は飲み会来ないじゃないか!」と非難の声が後ろから聞こえた気がしたが気のせいだろう。
続く
ゆきのんが出ないわ、エロシーンは無いわでタイトル詐欺やR-18詐欺に成りつつある本作です()
もうすぐで会社パート終わります(´Д`)ハァ… すみません。
一応、原本の方では最初のエロパート書き終わりました。エロシーンの描写は難しい。。。
今日読んだ本は安部公房の『砂の女』でした。全く、エロ関係無い汗
あと1.5話くらいで第一章第一節が終わるので、また次回もよろしくお願いします_| ̄|○