オークションに参加している
商品にはナッツクラッカーが出品しているモノもある。まるで飼い犬が褒めろと言わんばかりの声色で、痲ユは男へ自慢げに話している。続いての商品はこちら、世間で人気のグラビアアイドル。司会が紹介する品。ナッツクラッカーがクラブで巧みに誘い、罠に嵌めて商品化した女。
だが、男の好みからはかけ離れていて、あまり興味をしめさない。胸が大きく、スタイルも顔も一流。会場は大いに盛り上がりを見せているが、男はどこか上の空。痲ユは少しでも
『ドラマ、雑誌、バラエティで活躍中のアイドル。彼女の肢体を隅々まで堪能したくはありませんか?』
『誰か……助けて!』
『見た目も素晴らしいが、泣き叫ぶ声も美しいですね! 皆様にもっと見て頂きましょう』
『いやぁあああ!! 離してっ!!』
ピエロの仮面を被った、スーツ姿で、片手をポケットにしまっている男がメイン司会のようだ。ポケットに何か入っているのか、筒状に膨らんでいる。誰も彼もアイドルに夢中で気にもしない。1000万からのスタート。1040、1100、1200。値が上がっていく。
ふとオークションに来ている12区の面々。その一人が叫ぶ。
『アイツが出てるドラマ観た事あるぜ! アイツの下着、どんな味するんだろうな……』
よくわからない言葉を吐きながら、プロレスラー風の男が2000万を提示する。戦場で部下達を怒鳴りつけるような野太く響く声で、パドルを掲げながら金額を提示するものだから会場が一瞬静寂に包まれる。誰もが皆12区とは争いたくは無いのだ。あそこにまともな奴は一人も居ない。喰種もそうだが、特に住んでいる人間達は頭のオカシイ奴等ばかり。このまま決まってしまうかに思われたが。
『現在入札の意志がございますのは、33番の方と11番の方!』
そんな男へ待ったをかけるように、クロックムッシュが眼鏡を輝かせながら2400万を提示。どうやら彼の息子が、アイドルを欲しがっているようだ。彼の息子は美食家と呼ばれている。巷で活躍しているアイドルの味が気になったのだろう。プロレスラー風の男とは違い、食事的な意味で味わいたいのだろうが。
老紳士はやれやれといった感じで肩をすくめる。
オークションが盛り上がりを見せる中、潜入捜査の為にやって来ていた喰種捜査官、篠原は困ったような様子で会場を見ていた。
「まだ見つかんない?」
『すみません。少し目を離した隙に……』
「いや、俺も目を離すべきじゃなかった。引き続き頼む」
小型無線機で共に来ていた部下と連絡を取り合っている。共に来ていた鈴屋什造がいつのまにか居なくなっていたのだ。これにはパートナーを組んでいる篠原も頭を抱えた。よりによって、
大半の喰種捜査官は今、対アオギリで忙しいのだ。実地訓練がてらに潜入捜査にやって来たのは失敗だったかもしれない。まさか12区の者達が会場に居るとは、数々の死線を越えた篠原ですら思いもよらなかったのだ。何かが動き始めようとしている。篠原の第六感は警鐘を鳴らす。
結局クロックムッシュがアイドルを競り落とし、プロレスラー風の男は敗北。だが、彼はアイドルに執着していないのか、別の女を競り落としていた。女そのモノではなく、下着に注目している彼らしい様子。肉体はおまけで、下着が彼にとってメインなのだろう。眼は下着にばかり向かっている。
『おっと、ここで急遽仕入れられた商品のご紹介です』
配られているカタログに載っていないモノ。会場全員の視線が、登場する急遽入荷された商品へと集まる。
「おいおいおい……什造が商品とか勘弁してくれよ……」
そこには可憐な服を纏い、白い肌で丸い瞳。まるで人形のような出で立ちの鈴屋什造が居た。什造は潜入捜査なんてまどろっこしい事をしたくはない。心配する篠原達をよそに、商品に紛れ込み、会場に居る喰種を殲滅する気で居た。
だが――
『どうやら品質チェックがまだ、なされていないようですね』
什造が何かを喋ろうとしたのだが、司会の一人が什造に無拍子で近付く。少し驚いた表情を見せながらも、什造は攻撃しようと身体を動かそうとするが。
『商品はまだ元気が有り余っている様子。少し大人しくしてもらいましょう』
流れるような動作で、あくまで自然に、ポケットから手を出して什造の腹部へフック。痛みなど感じないはずの什造がダメージを喰らう。下がった顎へのアッパー。脳が揺らされ、什造は身動きすら出来なくなる。その拳はオナホールで包まれていた。
何事も無かったかのように、什造が隠し持っていたナイフに見えるクインケを押収する司会達。
見た目麗しく。小さく可憐で儚い美少女に見える什造。
「アレは男ですね。興味ありません」
「えっ、あの子……男の子なの?」
「遠くからでもわかります。アレは紛い物」
そう。数々の美少女を手篭めにしてきた男にはわかるのだ。その数は1000をゆうに超える。数々の国籍、人種問わず少女が居る場所へ国内外構わず向かい、気ままに犯し続けていた彼だからわかる。アレは男の娘と呼ばれる、美少女に見えるだけで男だと。孕む心配が無い。男でもイける口にとっては垂涎もの。だが、男にとって合法ロリ、違法ロリは好みだが、男は興味の対象外。
故に什造は性の対象にはならない。またひとつ彼の好みがわかった痲ユは、頷きながら心に存在するノートへ書き込む。彼の事は何でも知りたいのだ。彼女の小指には彼女にしか見えない赤い糸が、
『大人しくなったところで、品質チェックを皆様と共にいたしましょう』
司会が魅せる華麗な動きと、予想外の言葉に会場はどよめく。会場に居る客の一人が、もしや
通称FF氏と呼ばれる人間。喰種達から一目置かれている奇妙な存在。彼は喰種のように人間を喰らうカニバリズムを嗜む者であり、喰種すら喰らう強者。とある存在へ近付こうとしているのか、彼は何者かの真似をする。元は世界的に有名なボクシングのチャンピオンだった。そんな彼は喰種である彼女と諍いの末別れた過去を持っている。彼女は喰種捜査官に殺されたのか、行方知れずに。後味の悪い破局を迎えた。この世界ではよくある話。
彼を守る為に、迷惑をかけたくない彼女は犠牲になったのだろう。彼はわかっている。わかっているが故に、やるせない気持ちでいっぱいだった。彼は惜しまれる声を無視しボクシングを引退。そんな失意の中、彼はとある存在達に出会った。それが12区の面々。
もっと早く、この場所を見つけられたら――彼女と永久の別れをせずにすんだかも知れない。
自分と同じ境遇の者を増やさない為に、彼は動いているのかもしれない。ピエロという組織に身を置いている彼の心は、彼にしかわからない。ただ、12区の面々と触れている内に性的嗜好が変わったのは事実だ。カニバリズムや喰種喰い、フィストファックに目覚めたのは、最近である。
今では会場で踊るピエロの一人。彼はボクシンググローブのように、はめ込んでいたオナホを外す。粘着質な音を立てながら、指を動かしている。
『何を……』
する気なのです。意識が朦朧としている什造の言葉は続かなかった。
脳震盪でも起こしているのか、身動きが取れない什造をうつ伏せにし、衣類をずらす。会場で注目している客達へ露になったアナル。人差し指、中指、薬指とFF氏の指がアナルに入り込む。痛みを感じない什造だが、違和感はある。徐々に慣らすようにピストン運動させながらFF氏が動かす。穴が広がっていく。そして小指、親指が強引にねじ込まれた。
『あっ……がっ……』
『ご覧ください! いやらしく拳すら飲み込めます!』
少々乱暴に扱っても実用に耐えられる。美しい容姿と、優れた実用性を兼ね備えた一品になります。司会の商品紹介に会場は大盛り上がり。食事にするもよし、性的に愉しむ事もできる。素敵な商品という事が実証された。
「まずい……まずいぞ」
篠原は焦りを隠せない。この場で戦闘を行おうものなら、
「篠原さん……」
「待て」
「しかし……」
戻って来ていた篠原の部下達。皆焦っている。どうこの場を切り抜けるか。篠原達の思考を他所に、会場でオークションが再開される。スタートは1000万。皆欲しいのだろう。数々の声が会場で鳴り響く。1100、1200、1300万。どんどんと挙げられていくパドル。額が増えていく。
ふと篠原は閃く。穏便に済ませる方法を。
「1800万」
「えっ、篠原さん?」
決意を秘めたように、変装している仮面の裏側は、何かを決めた男の表情があるに違いない。部下は唐突にオークションに参加した篠原に困惑しつつも、彼の意図に気付く。そう、戦わなくても競り落とせばいい。金など後回しでいいのだ。逃げてもいい。
額はそれでも増えていく。1850、1900、2000と。
「2500万」
12区世田谷、繁華街の支配者たる老紳士がついに動く。パドルを掲げながらクロックムッシュへ頷き、何かを伝える素振りを見せながら。会場の喰種達はついに動き出した老紳士と、クロックムッシュに注目する。
「3000万」
クロックムッシュが老紳士へ応えるように額を上げていく。変装の下、篠原は顔を青くする。まさか、我々の存在に気付いたのだろうか。パドルを下げる訳にはいかない。篠原は戦う。
「3500万」
頼む。競り落とさせてくれ。篠原の切実な願いは、厳しい現実に振り払われる。
「4000万」
「5000万」
3500を提示した篠原を嘲笑うかのように、彼らは値を吊り上げていく。
『現在入札の意志がございますのは、33番の方と12番の方、そして20番の方!』
33番クロックムッシュ。12番老紳士。20番篠原の競り合いは続く。5500、6000、7000、7500、8000、9000万と会場に存在する一握りの者たちだけが払える額。膨れ上がる落札金額。それでも篠原は戦いをやめる事は無い。仲間を救わなければならない。成金やよくわからない海外犯罪者に落札させてなるものか。もし彼らに什造が落札されれば、二度と彼と会う事は無くなるかもしれない。
篠原の警鐘はずっと鳴りっぱなしだ。
「9500万!」
どうだ。篠原は敵を睨みつけながら額を示す。
「1億」
「1億2000万」
『33番、12番、20番の方々。三つ巴の戦いだーッ! 額はいよいよ億の大台に!』
それでも敵は止まらない。篠原も止まれない。
「1億3000万ッ!」
『20番の方は一歩も引きません!』
宝くじの1等レベル。一般人が羨む金額まで膨れ上がる落札金。本来ならばここまで値が上がる事は無かっただろう。言わばこれは老紳士とクロックムッシュの遊びなのだ。オークションで稀に見られる定番の。その遊びに巻き込まれる形で篠原は参加してしまったのだ。彼らの遊びに。
「1億5000万」
「1億8000万」
『33番、12番の方々も引きません! どうする20番の方ッ!』
最早これまでか。喰種捜査官の面々から諦めのムードが漂う。だが、篠原は諦めない。不屈の篠原が諦めたら誰が什造を助ける。パートナーを救わずして、何が喰種捜査官だ。
「2億ッ!」
会場は歓声に包まれる。大盛り上がり。自分達が
「2億2000万」
「2億5000万」
『三者一歩も譲らないッ! 一体どうなるのでしょうか!』
篠原の攻撃にびくともしない。老紳士とクロックムッシュ。それもそのはず。彼らがその気になれば3桁、4桁で億単位どころか、兆単位で金を動かす事も可能かもしれない。彼らにとって2億、3億など、はした金に過ぎない。
「3億ッ!」
篠原は会場の熱にやられたのか、後先考えない額を口に出していた。そんな篠原の様子に頷く老人二人。パドルが下げられる。
『おっと! 落札額は3億! 20番の方が落札されましたっ! 皆様拍手を!』
思わずガッツポーズを取る篠原。会場の者達が勝者である彼へ一斉に拍手を送る。そんな勝利の余韻に浸っている篠原へ水を差すように、小声で部下が声をかけた。
「篠原さん……経費で落ちるといいですね……」
「あっ……」
『商品は後ほど納品という形になりますので、落札された方は受付までお越しください』
すっかり会場の熱にやられていた篠原。冷や水をかけられたよう冷静になる。してやられた。まんまと乗せられてしまった。頭を抱えたくなるが、什造というパートナーを助ける事には成功したのだ。胸を張っていい。ふと、先ほどまでの競争相手を見遣る篠原。彼らはワイン片手に談笑していた。まるで初参加した自分へ、オークションの洗礼だと言わんばかりに。
「まぁいい。収穫もあった……と、思いたい……」
彼らは篠原に要注意人物と認定される。喰種だろうが、人間だろうが、アレらは厄介な連中だと。部下達に本部へ連絡してもらい、資金を調達する羽目になるのだが、それでも篠原は窮地を乗り切り、やり遂げた男の表情をしていた。
篠原は知らない。自分達が軽傷で済んでいる事に。このオークションに、とある一派が参加していない事に。ビッグマダムという、什造に執着するかもしれない存在が居ない。もしビッグマダムが会場に居たら、落札額は2倍あるいは10倍以上に膨れ上がっていたかもしれない。
ビッグマダムは、予め12区の面子がやってくる事を知っていた。知っているが故に、参加を見送ったのだ。ビッグマダムは12区と争わない。篠原は色々な意味で助かっているのだが、それを彼が知るすべは無い。
◇◇◇
オークションを一通り楽しんだ後、ホテルに戻った
早朝、出かける前に見かけた12区内にある伝言板に書かれていたメモを頼りに、この公園までやってきたのだ。品川区でサポ募集をしている、JCらしき人物が残したメモを。笛口親子との触れあいから、パパ活でもしたくなったのだろう。デートコースに9区で行われる豪華客船での宴が入っているのは、そのサポついでに過ぎない。一体どんな少女がサポ募しているのだろうか。好みの少女じゃなければすぐ帰るだろうが、好みなら連れて帰ろう。股間が持ち歩いているサイフのように膨らみ、トキメキが止まらない男。
黄昏時、そんな男を遠くから見遣る視線が一つ。
「あれは……お館様?」
サムライヘアーの男が
『貴女ですか?』
ベンチに一人佇む制服姿。顔は俯いて見えない。黒い髪、背格好は小柄で、胸も小さい。短めのスカートから覗かせる、細く美しい脚。ニーソックスとスカートが魅せる、絶対領域が男を無自覚に誘っている。どうやら
『ほんとにかかった。気持ち悪』
『違いましたか?』
小声で男へ話す少女。彼は何の事だかわからない。サムライヘアーが固唾を飲みながら見守る。あの制服は――欲しい。是非とも分け前が欲しい彼は、興奮気味に
『まだわからない? 天然物の
『おっしゃる意味がわからないのですが……』
貴女はサポ募集していた方ですよね。男の言葉へ馬鹿にしたような表情で、制服姿である彼女が返事を返す。片眼だけを紅く輝かせ、赫子を出しながら。
「む?」
『そちらのお嬢さんもお相手を?』
『コイツ……全然効いてない……?』
『お姉ちゃん……コイツおかしい……』
白いフードを着ている少女と制服少女が
彼女達は最近人間から半喰種になった者達。安久黒奈と安久奈白。回復力がすごいと言っても、一般的な喰種と比べればという話。彼女達を喰種という存在にし、ここへ送り込んだ者の説明だけでは、到底納得がいかない理不尽な速度。彼は受けた傷をすぐさま回復している。
挿入されるよりも挿入したいんですが。と、困ったような笑顔で言葉を返すほどに、彼は余裕の様子。それもそのはず。彼は産まれながらにして半喰種。
『そんなにワタシと一つになりたいのですか?』
『気持ち悪い。喋るな』
『お姉ちゃん。コイツ頭おかしいよ……何で勃たせてるの……』
少女達は戦闘をしているつもりで。男は遊んでいるつもりで。奇妙な行き違い。サムライヘアーが見守る中。遊んでいるのか戦っているのか、わからなくなっている少女達すら想定していなかった乱入者達が現れる。
『なっ……』
『お姉ちゃん……コイツら……』
『……男はお呼びでないのですが』
突如現れた黒いスーツを着こなす集団。5人は居るだろうか。白いフードを着る少女、制服少女、
戦う意志があろうが、なかろうがスーツ集団には関係無い。彼らはVと呼ばれる組織の者達。調停者を気取っているのか、裏で様々な喰種や人間を屠っているらしい。少女達とは別の思惑でここに来ている。少女達は自分達を半喰種にした存在に頼まれ、強姦魔を捕獲、あるいは威力偵察に。黒スーツ集団は、最近目障りになってきた12区、その主を消しに。
それぞれの思惑は別だが、標的が一致したが故に起こった邂逅。
「奴等は……邪魔だな」
サムライヘアーは知っているのだろうか。黒スーツ集団の正体を。腰に差していた二振り、
「
「何だ貴様? まさか……くっ」
まるで蜃気楼のように、いきなり現れたセーラー服を纏いし剣鬼。セーラー服を靡かせ放つ、闇にはしらせる美しい放物線。何かが唸るような音、克明に描かれた線が、黒スーツが構えるクインケを弾く。黒スーツも身体能力は高いのだろう、一撃にて屠られる事は無かった。クインケを使いながら応戦するのだが、彼らは防戦一方に追いやられる。彼らは弱くは無い。だが、剣鬼と比べれば、身体能力に任せ、武器を振るっているだけに過ぎない。
セーラー服を纏いし鬼は身体能力だけではない。振り下ろされたクインケを躱し、黒スーツの足を引っ掛け転ばせる。瞬時に起き上がろうとする黒スーツの顔面へ追撃しながら、刀身に映るもう一人を振り向き様に斬る。斬り付けられた両者の相貌が痛みで歪む。ふざけた出で立ちだが、剣鬼が放つ刀技は美しく、芸術的ですらある。
気付けば剣鬼は愉悦に歪んだ笑みを漏らしていた。彼の乳首から漏れる振動音と共鳴するように、呻き声をたまらずあげる黒スーツ達。地面を紅色に染めていく刀を振るう音。彼らを一人、また一人無力化していく。
「お姉ちゃん危ない!」
「なっ……」
黒スーツが一人、
「貴様、何故その喰種を庇う」
先ほどまで交戦中だったのではないのか。
「誰に許可を得て、彼女達に触れようとしているので? 彼女達はワタシの
「……何を言っている」
「ワタシの事を調べて、わざわざ来たのでしょう? だったら……ワカルダロ?」
何なんだコイツは。この黒スーツ達は。黒髪を制服のように靡かせる安久黒奈。白いフードを纏って姉を援護する奈白は困惑する。想定外が起き過ぎている。制服少女、黒奈の可愛らしい脚へクインケが当たるか否か、そんな瀬戸際。再び黒スーツが繰り出してきたクインケを触手で弾く
「馬鹿な……我らが……」
黒スーツは援護が来ない事と、眼前の赫者に焦る。彼ら一人一人がCCGにおける特等クラス、それに準じる戦力。それがいとも簡単に無力化されている。
「お姉ちゃんを離せっ!」
「ナシロ逃げっ……ぐぶっ……」
「お姉ち……んぶぶぶっ!?」
夜の公園で不埒な遊びが開催されるかに思われたが。
「早ク犯ソウ、今スグ犯ソウ」
「お館様……今日は
「……」
怒張した肉棒を見せ付けるように、少女達の視界を陵辱する
「
「……すっかり忘れていました。助言感謝いたします」
「臣下の務めでござる」
感謝を示しているのか、クロナのスカートを脱がし、サムライヘアーへ与える
「……こんな所で何やってんだ? 大将に、エセサムライ」
大柄でガタイがよく、プロレスラーに見える男が、彼らへ語りかける。気付けば公園の入り口にジープや、ワゴン車が止まっており、軍服姿の者達がひしめいていた。
「船まで乗せてくれませんか? 今日の
「いいぜ。乗りな。ただ、エセサムライは乗せたくない。お前は走って来い」
「理不尽な、拙者の船ですぞ」
運賃は触手で縛ってる女のパンツだ。豪快に笑いながら、プロレスラーのような軍人は部下に指示を出していた。意識の無い黒スーツ達をワゴン車に詰めていく軍服達。何か使う用途があるのだろう。意識のあるクロナは、口に触手を突っ込まれ言葉にならない罵声を
「貨物室で久々に皆を集めてヤりますか」
「お、イイネェ。今日はオークションの戦利品もあるしな」
「拙者も参加しますぞ」
久々に大将の勇姿も見られる。最高の一日になりそうだ。軍人が快活な笑顔を見せ、拙者も乗りますぞ。と、サムライが困惑した様相で必死にワゴン車へしがみ付く。男の喚き声は聞きたくないだろう。意識が無い内に猿轡でも噛ませる方がいいかもしれない。軍人達は、黒スーツ集団に猿轡を噛ませていく。細かな心配りは、
大将、ビデオカメラあっただろ、撮影しようぜ。いいですね。拙者を忘れないでくだされ。そんな風に、男達が下卑た笑みで談笑する。皆、眼を紅く輝かせながら。
しのはらとくとうはじめてのおーくしょん! ビッグマダムが居たらもっと荒れてた。篠原特等の財布はボロボロ。
時系列的にまだアオギリが23区のムショ(コクリア)襲撃前なのでロマちゃんはまだ。
主人公が男の戦闘に興味を示す訳が無い。興味があるとすれば女の子との