表向きは大陸経済界トップで、裏ではマフィアの頭目。世界的に有名な生物物理工学の学者。公安警察に似た組織の長。喰種に医療を施す、大環アクトという
老紳士が何やら壇上で、集まっている者達に講演でもしているのだろうか。痲ユとミザが待っているであろう船へ到着した
痲ユとミザは、ようやくやって来た男に少々膨れっ面。少なくとも彼が存在しないパーティ等、彼女達にとって意味が無い。面白くも何とも無い。彼が来ないならば、こうして二人で待つ事も無く、帰っていただろう。
「そう、拗ねないでください」
「……」
「……」
昼には見れなかった痲ユとミザが仲良く連携して、黙しながら男を責める様。何か二人の間であったのだろうか。実は特に何も無い。二人共彼を求めるが故に起こった
だが、男は反省の色を見せるどころか、相手をしてくれないなら別に構わない様子。船に居るかもしれない、有力者達の娘でも漁りに行こうかと思っている。
「……」
まだ見ぬ無垢な少女を探しに動き始めようとした男。彼が着ている服の袖が引っ張られる。彼が引っ張られた方向へ視線を向ければ、ミザが無言で逃がすかと言わんばかりに掴んでいた。潤んだ瞳、少し泣きそうな表情で男を睨みつけている。昼からずっとお預けを食らったままで、ミザは我慢の限界を迎えている。
早く。早く逞しい肉棒で子宮を満たして欲しい。そんなおねだりを無言でしているミザ。
これには男も悪いと思ったのか、きちんとミザと視線を合わせ、彼女が満たして欲しそうにしている下腹部へと、服越しに手を宛がう。痲ユにとって、このような光景楽しくもなんともない。無性に苛立つ。気付けば彼女は足音を鳴らしていた。
「ねぇ……?」
私には何か無いの。そんな声が聞こえた方へ、男が視線をゆったりと向けると、何かを踏み潰したくてたまらなさそうな表情。乗客達の喧騒に混じる、妖艶でいて、男性に恐ろしさを感じさせる音をラウンジで響かせる
まずい。これは踏み潰しに来るかもしれない。睾丸をもぎ取る、苛烈な
そんな男へ助け舟を出すかのように、痲ユにとってマダム界での知り合いである女性が、彼女へ笑顔で話しかける。流石に無視する訳にはいかないのか、痲ユは話しかけてくる女性の対応を、せざるを得なくなる。特に知り合いの居ないミザと違い、痲ユは
彼女は後ろ髪引かれる形で、知り合いである女性と会話する羽目に。苛立ちを抑え、他所向きの表情でマダムと会話する痲ユ。
「今の内に逃げましょうか」
「……うん」
マダムの相手をする羽目になった痲ユを尻目に、おねだりする眼で見つめ続けてくるミザを引き連れ、彼は自分専用の部屋へ連れ込んだ。
「おや、下着がびしょ濡れですね」
「フン……」
部屋に連れ込み、ベッドの上で向かい合う男とミザ。まだ拗ねているのか、彼女は不貞腐れている。男は構わずドレスを脱がし、下着を見やる。お預けを食らったミザは股から粘着質な水を溢れさせていた。少し蒸れているのか、汗とアイエキの臭いが混ざったような香り。牝特有の匂いを醸し出している。
お前のせいだ馬鹿とでも言いたげな表情で男を見つめるミザ。頬は身体同様火照っており、小さな肢体ながらも妖艶で、雄を誘う匂いをこれでもかと言う位発していた。最早我慢の限界だと言わんばかりに、熱を、性に燃える熱を男へ伝えている。
「いやらしくなりましたね」
「……責任取れ」
嬉しそうな表情でミザに語りかける男。ミザの言葉に、彼は応えるよう下着をずらしていく。露になった、ミザのかすかに残る理性を押し流すように溢れる淫らな蜜。指ですくい、ミザの蜜を口に含み楽しむ男。彼にとって、
どうもまどろっこしい。ミザは男に断りを入れることなく、彼の股間へ手を伸ばす。強引に服を剥ぎ取り、肉棒を掴む。その眼は男と同じように輝いていた。性に積極的なミザの様子が嬉しいのだろう、彼は肉棒をそそり立てている。
「……おっきい」
眼前にそびえ立つ肉棒を目の当たりにしたミザの声に男は言葉にしないが、いつでも誰かを抱きたいのだろうか。臨戦態勢で彼女へ見せ付ける、そそり立つ肉棒が、
このまま口に含み、口内を満たしてもらうのも良いが、まずは下の口。そう言わんばかりに横たわるミザ。無駄な肉が付いていない、白く細い脚を開きながら蜜壷を覗かせる。受け入れ態勢は万全と、蕩けた下の口を男へ見せ付けるのだ。
だが、ミザの表情はふくれっ面のまま。
「えっと……」
男は少々困惑する。勝手にすれば良いと、彼に視線を合わせないミザ。嫌がっているのなら、先ほど公園で遊んだ少女達が貨物室に運び込まれている事もある。あちらを先に味見しにいこう。そう考え、彼はミザから視線を外し、下半身が裸のまま何処かへ行こうと動き始めようとした。が、逃がさないと細く可愛らしい脚で彼をホールドするミザ。
ミザが怒っている。ほとぼりが冷めるまで別の少女を犯そうと思っていた彼だったが、ミザは彼を逃がさない。
「いつもみたいに、勝手に入れて勝手に出したらいいだろ……」
やはり怒っている。そんな言葉を受けて素直に頷く男ではない。意地悪そうな表情でミザに言葉を返す。
「そうは言いますが、怒っていらっしゃるようなので」
「食べてる時も好き勝手に触るし、寝てる時も勝手に口に入れるし、ムードもへったくれも無い癖に……」
「……言い返せませんね」
まるで無垢な少女のように、駄々をこねるミザ。目尻には涙が。幼児退行しているような、子供のような物言い。それもそのはず、彼女は男を待っている間ずっとワインを飲んでいて酔っている。頬が赤いのは、性的に興奮している事もあるが、酔っているせいでもあるのだ。
男と交わるのが嫌なのではない。待たされすぎて拗れたとでも言えばいいのだろうか。昼からずっとお預け状態だった彼女の、ちょっとした反撃。そんなミザの態度も男にとっては前菜。興奮する要素にしかならない。嬉しそうに眼を輝かせ、スイッチが入ったのか呟く。
「入れたら素直になるか? ん?」
「……早く入れろド阿呆」
言葉や態度は不貞腐れているが、身体は正直だ。肉棒を求め、蜜壷から蜜を流しながら蠢いている。子供のような仕草で、いやらしく肉棒を求める。それはミザが意図したモノかはわからないが、男が好む仕草でもある。泣いている子には勝てない。男は負けを認めて素直に己の肉棒を彼女に挿入する事にした。
「あっ……んんっ、くぅ……」
男は前戯も必要ないと思い、一気に彼女の膣内へ肉棒を挿入する。ただ最奥まで入れただけで、ミザは達してしまう。小さく細かく痙攣する膣内。彼の肉棒にフィットするように形を変えられた蜜壷。
「流石……」
俺と並ぶ――性に貪欲な喰種になりそうな女だ。そう思いながら彼は膣口付近へと肉棒を戻しながら、最奥までの抽送を開始する。淫靡な水音が部屋に響き始める。負けてなるものか。性に関しては誰にも負けぬと自負する男の、逞しい肉棒が奏でる力強いストローク。ミザはたまらず声を漏らしそうになるが。
「んくっ……んんっ、んぅ……んんんっ」
まるで感じている声を聞かせてやるものかと、口を硬く結びながらミザは彼の動きに耐えるように喘ぎ声を抑えている。彼女は彼女で成長しているのだ。何度も男と交わり、慣れきってはいないものの、少しは耐えられる。
くぐもった声で喘ぐミザに対して男は眼を輝かせる。久々に本気を出せるかもしれないと。彼の動きは強いモノへと変わっていく。
「んひっ……つよっ……いぃ……んんっ! ひぃんっ!」
そう。彼は今までセーブしていた力を解放した。流石に敵対もしていない、少なくとも従順な牝を壊す気は毛頭ないのだ。自分のモノが馴染んでからが本番。まるで調教しているかのように、時には強く、優しく交わっているのは本気を出せる相手を探し、育てているかのよう。
今までとは違う、獰猛なストローク。気遣いが感じられない乱暴な動き。最奥を強く刺激する熱く激しい肉棒。彼女はたまらず悲鳴のような喘ぎ声を漏らしてしまう。蜜壷から溢れる蜜の量が滝の如く。彼女はまた達してしまう。
「くぅ……んっ、うぅ……」
悔しそうな表情で男を見遣るミザ。自分は何度もイっているのにも関わらず、彼は一度もイっていない。必死に耐えようとするが、やはり身体の奥底から湧き上がるような、快楽には抗えない。そんな彼女に構わず意地悪そうな表情で、子供のように目を輝かせ腰を動かし続けミザを責める男。
「んんっ……あんっ……そこ……」
彼はミザが感じる性感帯を、隅々まで把握している。乱暴になりながらも、彼は彼女が気持ちよくなる箇所を重点的に責め続けるのだ。
「はっ……はげしっ……んひっ!」
慣れてきているのだから、これくらい耐えてもらわなければ困る。男は言葉にはしないが、自分と並び立つつもりなら耐えろと言いたげに動く。激しさを増す抽送。いやらしい水音も激しさを増す。男が自分勝手に動かす事ができるのも、ミザの膣内が潤っているからだ。けして一人だけの力ではない。激しい抽送に耐えられるどころか、肉棒へ反撃を行うように吸い付きながら締め付け、蠢く蜜壷。
「激しいのをご所望なんだろ?」
「ちっ、ちがっ……んんっ!」
拗ねたような表情は何処かへ。火照り、男のように眼を輝かせながら、牝の表情で彼に抗議しようとするミザ。理性ではロマンティックで、優しく囁かれながら交わりたいとも思う一方。本能では動物のように、快楽を貪り、恥も外聞もなく性に乱れ狂いたいという願望もある。まるでミザの本能的な部分を見透かすように、彼はミザの肢体を貪るように激しく動く。
彼の肉棒に翻弄されるように、性に乱れ狂うような様相に変えられたミザ。彼女は必死に隠そうとするも、そんなささやかな抵抗は無意味と、彼女の弱点を容赦なく責め立てる。
「そこっ……駄目っ! ひぃあっ! んんっ!」
ミザの弱点を的確に、彼女が一番好むリズムで、一番感じられる場所を力強く肉棒でストロークする。小さく細いミザの肢体が跳ねるように動く。
二人の好みが噛み合っていないようで、的確に合っている。部屋に響き渡る淫らな音。憎まれ口を吐いていた女と、少し捻くれている男が奏でる雄大な性の交響曲。
蜜壷のぬめり具合がローションをまるまる1本注ぎ込んだかのように、蜜を溢れさせているミザ。彼女は鼻息を荒くしつつ男へ抗議の声をあげる。
「もっと、優しくっ……んんっ、ふっ……あんっ」
「これでも優しくしてたつもりなんだがな……」
困ったような笑顔で男はミザへ言葉を紡ぐ。
「もっと!」
「……ならおねだりしろ。可愛らしくな」
「――――ッ!」
蕩けたような表情から一転。怒ったような表情でミザは男へ罵声を浴びせる。馬鹿、変態、変質者、ロリコン、コスプレ好きのド阿呆。様々な言葉で男を責める。だが、男は萎えるどころかますます肉棒を大きくさせ、激しく動かす。
「……素直で可愛い子も好きだけどな」
素直じゃないが、身体は素直な女はもっと好きだぞ。そう、男はミザに囁く。ミザは男の言葉を聞いた途端に顔を真赤に染める。先ほどまでの比ではない。照れたミザが愛おしくなったのだろうか。男はミザへ顔を近付ける。
「んっ、なにを……んむっ」
流石にこれ以上意地悪をし続ければ、ミザが本格的に拗ねてしまうかもしれない。面倒が嫌いな彼は、一度ストロークを緩め、彼女が所望する通りに優しく上の口に蓋をする。
「んんっ……あむっ……んちゅ……」
ゆったりとした動きで舌をねじ込みながら、唾液を絡ませる。仕込み込まれたように、互いに唾液を吸い合う。彼女はセックス自体がもたらす快楽も好きだが、キスによる交わりの方が好きだったりするのだ。
こうして腰を動かさずとも、キスをするだけで彼女の膣内は激しく反応する。痙攣するかのように小さく達し続け、蕩けきった眼で男を見るミザ。鼻腔から漏れる息も途端に優しいモノへ。
「ぅん……ちゅっ……んむっ……んぶ、んちゅ……」
蕩けた表情へと戻ったミザへ頃合かと、入り口から最奥までの抽送を再開し始める。
「んんっ……んぷっ……はぁ……んんんっ! あんっ……あっ、ふぁ……」
口と口が離れ、強く逞しいストロークが戻ってくる。柔らかく可愛らしい唇から涎を垂らしながら、余韻にひたっていたミザへ奇襲するように、下の口に肉棒を容赦なく叩き込む。彼女の望み通りに彼が動いたからだろうか。ミザは先ほどまでの拗ねた様子を感じさせないほど、素直によがっている。
気持ちが良いかと男がミザへ問いかければ、素直に何度も頷きながら、隠そうともしない喘ぎ声を返す。そんなミザに嬉しくなったのか、彼の肉棒も脈打つ。欲望を吐き出したいのだろう。
男の射精が近い事を感じたのか、ミザが嬉しそうな表情で膣内を締める。甘く蕩けた声を聞かせながら、限界まで搾り取ろうと締め付けるのだ。溢れ出たアイエキが泡立ち、淫らでいやらしい水音を激しくさせていく。
「はっ……んっ……これっ……あんたの、これ、すきなのぉ……」
意識が朦朧としているのか、眼の焦点が定まっていない様子で、男に甘えきった撫で声をかける。ミザは男と一つに混ざり合っているような感覚に陥っていた。
「でそう、なの? んんっ、だして。いっぱい、だしてっ」
ああ、出してやる。奥にタップリとお望みどおり出してやるよ。彼は言葉にしないが、動きが雄大に語っていた。限界が近い男と、限界を越えて尚、快楽に翻弄されつつ貪ろうとするミザ。ヒダが、膣口が、膣内が、膣壁が求める。彼の欲望を。子宮を満たし、溢れさせて欲しいと言わんばかりに締め付け、吸い付くように蠢く。
ミザの蜜壷が射精をこれでもかと促す。
「んひっ! ひぃ……だしてっ、きちゃう、いっしょにっ、いきたいっ! はやくっ!」
もうせき止める事が出来ない程に快楽がミザを支配しているのだろう。一緒にイきたいと願うミザへ男は肉棒を力強く子宮へ打ちつける。その度に甲高い声をあげるミザ。彼女が紡ぐ性の鼓動に合わせるように、彼は加速していく。本気の抽送。子宮口を押さえつけるよう力強く奥深くまで。
彼に導かれるように、ミザに促されるように、ミザと男は同時に達した。
「ひゃああああああああっ!! セイエキくるのぉおおお! あついのきたのぉおおおお!!」
悲鳴をあげるように、ミザは大量に吐き出される白い欲望を受け止める。最奥に打ち付けられた肉棒から迸る白い液体が、ミザの膣内を染め上げる。入りきらないのだろう。彼女のアイエキと混じりながらセイエキも、肉暴と蜜壷が繋がった隙間から溢れていた。
我慢し続けたミザが待ちに待った絶頂。大きく身体が跳ね、震え続ける。男は肉棒をミザの蜜壷から抜く。まだ出る白濁液が、ミザのお腹へ吐き散らされていく。蜜壷から溢れ出る互いの体液が、ベッドのシーツへ滴り落ちる。
上の口からはだらしなく涎が垂れ流しに。下の口からもはしたなく、アイエキとセイエキの混合液を垂れ流しているミザ。
「ふぅ……次は甲板の舳先で……」
「しまった……焦らし過ぎましたか……」
そう。ミザに我慢させ過ぎたのである。その結果たった1度の大きな絶頂で気絶してしまっている。恍惚な笑みを浮かべ、幸せそうに気絶しているミザを、流石の彼も起こす気にはならないらしい。しょうがないと言う表情で、彼女へ布団をかけながら部屋を静かに去っていく。
◇◇◇
貨物室は異様な熱気に包まれていた。
ガタイのいい軍人がオークションで競り落とした
そんな中、扉が細長く甲高い音を立てて軋む。誰かが貨物室へと入って来たようだ。
「おや、待っていてくださったので?」
おせーよ大将。当然でござる。ふむ、一戦交えた後のようだ。三者は貨物室へ入って来た
「ンー! ンンーッ!」
「糞、糞、何で……」
こんな目に合わなければならない。ソファーベッドの上で、制服は上だけで下半身はニーソのみという、扇情的な格好をさせられている安久黒奈は、部屋へ入って来た男を睨みつける。特に服は脱がされていない安久奈白は、怯えた様子で姉へ何かを言いたそうにしているが、猿轡を噛まされて、言葉になっていない。二人共軍属が使う結束バンドのようなカフで両手足を縛られていた。
本来ならばこのようなモノ、赫子でも出して力尽くで解けるのだが、
安久黒奈はこんな目に合わせる者達を睨みつけ続ける。一方安久奈白は公園で
仕方が無いと言えば仕方が無いのかもしれない。離れた場所に縛られ放置されている、黒スーツ達が受けた拷問を間近に見た後だから。安久黒奈と奈白は別々の部屋で薬を打たれている。姉は拷問シーンを見ていない為強気だ。だが、妹の方は間近で見せ付けるように見せられた為、彼らに酷く怯えている。
怯えた彼女は最高の観客だったのだろう。ウキウキとした手付きで、軍人共は黒スーツ達を拷問していった。何か情報を得る為にやっているのか、時折質問をしては拷問を繰り返していた。表面上は傷らしい傷はあまり無い。だが、服をはだけさせれば惨たらしい跡があるに違いない。誰も男の服など、必要でも無いのに脱がせたりしない。故に黒奈がソレを見る事は無いだろうが。
彼女達は強姦魔の獲物。彼らの中では、あくまで丁重に扱われている。彼女達を運ぶのも、薬を打つ時ですら女の軍人が担当するくらいには丁重だ。
「寛いで頂けているようで」
「――――ッ!」
お気に召しましたか。かけられた声に、言葉にすらなっていない罵声を強姦魔にあげる黒奈。今にも彼へと飛び付き噛み殺しそうな勢いだ。一方奈白は気が気ではない。ある意味、彼のおかげで
――
奈白の方を向いて呟いたのだ。背筋が凍るどころの騒ぎではない。
つまり、強姦魔が彼女達に興味を持っている内は手を出されない。別に怯懦な所がある訳ではないが、奈白は姉のように敵意剥き出しで彼へ吼える事は無い。ある種救いと安堵を彼女にもたらしているが故に。
「ンンー! ンーンーンー!」
クロ、やめて。何が起きるかわからない。奈白はクロナへ叫ぶが、クロナへその言葉は届かない。怒り心頭で、頭に血が上っているクロナは殺意を剥き出しにし、強姦魔へ罵声を浴びせ続ける。
「もう少し待ってください。観客がもうすぐ到着するはずなので」
何を言っている。クロナは殺意を向けながら、疑問げに彼を睨み続ける。クロナは複数の足音が貨物室に近付いてきているのを耳にする。扉が開く音が聞こえ――
「お、待たせちゃったかな旦那」
「いえいえ、ワタシも今来たところですよ」
「はじめまして、宗太って言います! 有名な強姦魔さんに出会えて感動っす! 素顔むっちゃ綺麗なんスね。後でサインください!」
「……そうですか……後ほど、ね」
ピエロの仮面を被った二人がやって来た。何か思う事でもあるのか、サインをねだってきた宗太と名乗るピエロに、彼にしては珍しく考えるような素振りをしながら男性である宗太を見ている。その様子を見て肩を竦めるもう一人のピエロ。手はオナホールに包まれていた。
二人に続くように、白衣を着た老人が軍人の部下だろうか。軍服姿の者に担がれながら貨物室に入ってくる。白衣の老人、嘉納明博は猿轡を噛ませられながら、何が何だかわからない様子で椅子に無理やり座らせられる。
「パパ?」
先ほどまで強姦魔に殺意と罵声を浴びせていたクロナも、これには困惑するほかない。何故父親代わりの存在がここに運び込まれる。否、何故彼女達の保護者、強姦魔を襲撃し捕らえよと命令を下した存在がここに。背後関係を全て知っているのか、この目の前の存在は。クロナは今更ながらも、強姦魔を別の意味で不気味に思えてきた。
まさか
「いえね、こんなにも美しいお嬢さんをデリバリーしてくださったので……」
是非御礼をと、観客としてお呼びしたんです。そう強姦魔は困惑するクロナへ語りかける。これにはクロナも絶句する。一方奈白はショックが大き過ぎたのか、一週回って冷静になっていた。ただ、性的に自分達を見ていただけに過ぎず、攻撃らしい攻撃すら自分達にしてこなかった半喰種。強姦魔を観察している。何をする気なのかと。
ピエロの仮面を被った二人は、これから起こる事にわくわくしているのだろうか。楽しげに談笑している。
「FFさん。スイッチ入ってないっすよ」
「おっと、この手じゃ押せないな……」
「しょうがないなあFFさんは……」
ビデオカメラを手にしているFFさんと呼ばれるピエロが、宗太にカメラのスイッチを押してもらっていた。軍人とサムライがようやくかと、それぞれオークションで競り落とした
ピエロ達がビデオカメラをセットし、強姦魔とクロナが座るソファーベッドへと向ける。まるで撮影開始と言わんばかりに。強姦魔は純粋な瞳で彼女達を見ている。その視線はクロナの細く華奢な脚で隠しているものの、丸裸になっている下半身に注がれている。なるほど。子供じゃあるまいし、クロナも彼がやろうとしている事をおおよそは
下種の考えそうな事だ。撮影しながら自分達を犯すのだろう。報復のつもりか、わざわざ首謀者を連れて来て、見せ付けるようにやるのだろうか。強姦魔が下半身を露にした。そそり立つ肉棒は、この場に居る雄の誰よりも逞しく、血管が浮き出る程滾っている。
「さて、まずは」
舐めてもらいましょうか。クロナの眼前までやって来た強姦魔は、そう話しかけながら罵声を浴びせ続けていた口元へと、禍々しいほどそそり立つ肉棒を近づける。
男性器を近くで見るのは初めてなのだろう。恥ずかしげなようで、気持ち悪いモノを見るような複雑な視線。喰種化した事による嗅覚の発達。それにより、雄の臭いがダイレクトに脳髄へと伝わる。少しでも息をすれば、むせ返りそうな臭い。噛み千切ってやろうか。だが、感情的な考えとは裏腹に、そんな事をすれば自分どころか妹がどんな目に合うか。そういった理性的に考える自分。感情と理性が交差する。
妹の様子をクロナは見る。妹は大人しく見ているだけ。自分のように、殺意を向け彼らを睨みつけたり、罵声を浴びせたりせず。ただ冷静に。この場をどう乗り切るか考えているようにも思える。姉である自分が守らなければ。妹が犯されるシーンなど見たくない。クロナは意を決す。
「うーん。妹さんにしてもらいますか」
「……なっ、待て!」
「はい?」
私がやる。妹に手を出すな。クロナは興味の対象が自分から妹、奈白へと向き始めた事を察し、言葉をかけて自分へと向かうように睨みつけながら、彼が露にしたグロテスクな肉棒へ挑戦しようとした。
「うっ……」
間近で嗅ぐ雄の臭い。赤黒く輝く逞しいモノ。正直気持ち悪い。好きでも無い、それどころか嫌悪しかわかない相手の肉棒。手で触る事すら憚られるモノ。だが、あいにく両手は縛られ使えない。半ば強制的にフェラを選択せざるを得ない状況。嫌々ながらも舌を肉棒へと伸ばす。
「んっ、うぇっ、んんっ」
胃の中にあるモノがこみ上げてくる。舌が感じる初めての感触。他者の温度。味。少ししょっぱい。気持ち悪い。なんでこんなモノを舐めなければならない。チラリと辺りの様子を伺う。守ってくれそうな自分達の保護者的存在は、椅子に力無く座っている。視線だけは自分達を案じているような、観察しているような、よくわからない様相。
生でAV撮影を見学してるみたいだと、興奮気味に宗太と名乗った者は楽しそうだ。筒状のモノを手に嵌めたピエロはビデオカメラで自分達を撮影している。軍人やサムライ、老紳士。それぞれが強姦魔がクロナにやらせているように、女に肉棒を舐めさせている。
自分が立てる音のように、周りからもいかがわしい水音が響いてくる。
一方強姦魔はと言えば、やっつけ作業を行っているようで、あまりやる気が無さそうなクロナよりも、冷静な瞳を向けてくる奈白に興味が向いているようだ。
「お姉さんはやる気が無いようです。なので、妹さんに頼みましょうか」
「れるっ……んっ……は?」
嫌々肉棒を舐めていたクロナは、突如肉棒が眼前から離れ、驚いた様子で消えた男を視線で追う。既に奈白が座っている場所に彼は居た。
「ン?」
猿轡を噛まされたままの奈白だったが、彼に猿轡を外され口が自由になる。何かを喋ろうとした矢先、男の肉棒がねじ込まれる。
「もごっ……うぎゅ……んぼっ……」
彼女達が認識できる速度ではなかった。やはり尋常ではない。奈白は呆然としている姉を見遣りながら、突如眼前に現れ、自分の口内へ肉棒を突っ込んできた男について考える。少なくとも公園で自分達と相対していた時は、手を抜いていた。間違いない。彼は
赫者化という、彼女達とは格が違う。喰種の高みに上り詰めている強姦魔。そもそも万全の状態で、二人がかりで襲撃し、どうにもできなかった相手だ。彼女が正常な状態であれば、どうしようもない事に気づく。様々な恐怖からか、彼女の思考は普段より鈍っている。
奈白は男へと視線を向ける。子供が新しい玩具を与えられた時に見せるような、純粋な笑顔で自分の口内を肉棒で蹂躙している。間近で嗅ぐ雄特有の臭い。初めての感触。大きなフランクフルトを頬張っているような感覚。少し舌を動かしてみる。すると男は嬉しそうに口元を緩ませる。付け入る隙があるとすれば――
そう奈白が冷静に考えながら彼の肉棒を咥えていると、クロナが男へとタックルをかましていた。
「んぶっ……んぶぶぶっ!?」
「シロじゃなくて、私にしろ……妹に手を出すな」
姉がかましたタックルのせいで、肉棒が喉奥まで突き入り、一瞬息が出来なくなったナシロ。苦しさから逃れようとするように辺りに視線を向ければ、宗太と名乗るピエロが腹を抱えながら笑っている。辺りで女に咥えさせている者達も下卑た笑いを響かせる。まるでコントだ。これは無いんじゃないかなクロと思いながらも、自身を案じ身代わりになろうとする姉へ、恨みがましい視線を向けようとしたが。
「ぶぉっ……ぶぶっ……んんぶっ」
一度肉棒から口を離し。クロ、と話しかけようとしたナシロ。頭を押さえつけられ、再び肉棒が無理矢理侵入して来た為、言葉にならなかった。
「一度出しますか」
頭をしっかりと固定するように、ナシロの頭を手で掴み、乱暴に肉棒を出し入れする強姦魔。妹さんの口は名器かもしれませんよと、クロナへ話しかけ、見せ付けるようなイラマチオ。クロナは鬼のような形相で彼に再びタックルする。縛られている両腕で叩く。だが、彼はビクともしない。ナシロは口内を蹂躙する肉棒の感触に不思議な気分になりながらも、先ほどの姉がかましたタックルで、こちらへもたれるように肉棒を突き入れたのは、やはりわざとだったかと勘づく。
姉は相変わらず頭に血が上って罵声を彼に浴びせ続けながら、ぶつかっている。人間の少女程しか力が出ない今、そんな事をしても無駄だというのに。感情のまま動いて、どうにかなる相手なら、公園でどうとでも出来ただろうに。姉がヒートアップするほどに妹は冷静になっていく。だが、冷静になりきれない。
「うぷっ……うぶっ、んぶ、ぶっ……んんぶっ」
むせ返るような臭いが、口内から喉まで前後する肉棒の存在が、彼女を冷静なままにしてくれない。脳内を陵辱されているような感覚に陥る。原始的な洗脳とでもいうのだろうか。肉棒から発せられる臭いが、口内を陵辱する感触が、彼女を冷静なままに居させてくれない。
最初は気持ち悪い感触しか感じなかった。味も最悪だ。だが、続く出し入れによって慣れてきたのか、特に何も思わなくなった。少し前に見たグロテスクな光景を思い出す。軍人達が行っていた行為をされるよりは、幾許かはマシ。痛みに苦しみ、大の男が涙を流しながら許しを乞うシーン。姉が見ていない光景。ソレを思い出したナシロは、良かった。この程度で済んでいると。やはり冷静なようで、冷静ではない考えをしている。
けして、彼女の中でパラダイムシフトが起こっている訳ではない。ただ、アレよりはマシと。普段ならば許さない行動を男にされても、許してしまうほどには精神的に弱っていたのだ。
「シロからっ! 離れろっ!」
「離れようにも、妹さんが吸い付いてきて離してくれないんですよ」
「――ッ! 嘘を言うな! シロが自分からそんな事しない! お前が無理矢理やらせてるだけだっ!」
クロナはそう言うが、実は正しくは無い。ナシロはナシロで、この状況を打破しようとしていた。今はどうせ逃げられないのだ。男が無理矢理出し入れしているように見えるが、ナシロは舌で肉棒を味わいながら、いつ出すのだろうかと、出した瞬間に隙ができるかもしれない。眼前で腰を振る男を人質に、あるいは懐柔出来れば、どうにか現状を打破できるかもしれない。色々な考えを浮かべながら、少し慣れたようで、肉棒を吸ったり、舌を巻き付けながら前後して動いてみたり試していた。
ふとナシロは周りを見渡す。先ほどまで笑っていた男達は、食い入るように強姦魔と自分を見ている。宗太と名乗った者もビデオカメラを回すピエロも、誰もが皆真剣に見ている。
「一生懸命してくれているのはわかるのですが……刺激が弱い」
「やめろっ!」
クロナは相変わらず縛られた両腕で彼を殴っている。突如、彼はナシロへともたれ掛かる。
「んぼっ!? ぼふっ……ぶふっ……ぶぶっ、んぼっ……」
「お姉さんに文句を言ってくださいね。不可抗力です」
「なっ」
どの口が言うのだろうか。絶対わざとである。もたれ掛かられ、横たわり、喉奥まで再び肉棒を挿入され、むせているナシロにはわかっていた。頭に血が上ったクロナは、自分のせいで妹を苦しめてしまったのかと、落ち着かない様子で消沈していた。
これ幸いと、彼はまるでナシロの口を女性器のように扱う。
「んぐぐっ! んぶっ、ぶぶぶぶっ、んぶっ!」
流石にナシロもこれには驚き、じたばたと暴れるように無意識に抵抗してしまった。まるで子供がだだをこねるような動きにも見える。ナシロが動くたびに、自然と口内が攪乱され、彼の肉棒を刺激する。ナシロからもたらされる快楽に酔い痴れるように、彼は激しく腰を動かし続ける。
動くナシロが勝手に舌で裏筋を撫で回す。それは熟練者を彷彿とさせる舌使いであった。思いがけない快感に、たまらず彼は射精してしまう。口腔へ吐き出される白濁液。喉奥へ流れ食道を通り、胃まで満たし蹂躙する彼のセイエキ。
「ぶふっ! ぶぶっ、ぶぉっ、ぶぶ、ぶぴゅっ、んびゅっ、んんぶっ……」
突如ほとばしる熱い液体。口内から鼻腔へ漂う生臭い香り。目尻に涙を浮かべながら咳き込み、むせるナシロ。気管にも少し入ったのだろうか、鼻からも白濁液が鼻水のように垂れている。むせて吐き出そうにも、それを許さないように彼の肉棒が蓋をする。押し付けるように喉奥まで突き入れ、射精を続けている。舌にも絡むセイエキ。その味を覚えさせるかのように出し続ける。逃げ場は無い。
「――――――――!」
妹が苦しみながら、男の射精を受け入れている姿に、声にならない悲鳴をあげるクロナ。
まるでセイエキに溺れるように、呼吸困難になり、ナシロはセイエキの味を感じながら意識を手放す。1分か2分だろうか、吐き出し続けたセイエキは、逆流しながらナシロのだらしなく開いている口と鼻から垂れている。
「さて、次は」
ナシロの口内から肉棒を離し、下の口にも挨拶をしようとする男。ナシロの服をめくろうとした。そんな彼にクロナが待ったをかける。
「……もう、やめて……私がちゃんとするから……シロを離して……」
先ほどまでとは違い。完全に折れたような様子でクロナが涙目になりながら、男に懇願する。これから本番をしようと思っていた男にとって、寝耳に水。両手は相変わらずカフで自由ではないものの、少しだけ動く指を動かし、上着の袖を涙目になりながら引っ張るのだ。これには彼も参った。意図せず自然と行う、少女らしい仕草。彼の弱点を的確に突いて来るクロナ。
ナシロは意識を手放している状態。肉棒は一度出したのにもかかわらず、はち切れんばかりに勃起している。早く少女を犯したいが、このまま犯すのも芸がない。今は観客が居る。久々の乱交パーティ。眼前には涙目の少女。
自分に罵声を浴びせ続け、薬を打たれ人間の少女と変わらない腕力しか無いクロナ。果敢にも両手足が縛られながらも、妹を助けようと奮起し、男へ攻撃した勇気ある少女。無力さを知り、涙目になりながらも、助けようと行動する。
「では、お姉さんに相手をしてもらいましょう」
男は一度出したからだろうか。優しげな表情で、クロナを後ろから抱き締めるように腕を回し、彼女の露になっている蜜壷へ手を這わせる。前戯などする気は毛頭無かったはず。何か思い付いたのだろうか。愉しげにクロナの蜜壷を弄る。
「くっ……」
自分以外の手から伝わる感触。異性から施される初めての手マン。屈辱的な状況を耐えるような表情で、男を見遣るクロナの性感帯を探るような、蠢く指。そしてクロナが感じるスポットをすぐさま見つけ出し、執拗に責めはじめる。
「どうですか? ここでしょう?」
「んっ……フンッ……へた……くそ……」
クロナの返答は誰がどう見ても強がりだ。漏れ始めた吐息と、少量の蜜が物語っている。だが、強姦魔は
「それは申し訳ない。誠意が足りなかったようで……」
初めてのようなので手加減していましたが、覚悟を決めた貴女に失礼でしたね。そう、クロナに語りながら強姦魔は片目を緋色に染める。背から無数の触手が生える。クロナは少し驚き、警戒するが彼女の杞憂に終わる。彼は触手を使う気は無い。勢いで出てしまった触手をしまう。
「では……」
本気でやらせていただく。言い終わるやいなや彼の手マンのスピードが、尋常ではない速度に変わる。まるで、機械が振動しているかのように素早く動く。
「ひっ……あっ……んんんっ!」
振動しているかのような動きをやめたかと思えば、優しげな手付きへと変わり、再び蠢くような動きへと戻るのだ。機械と違うのは
「ひぁ……んひっ……あひっ……」
このような快楽の奔流など、はじめて感じるのだろう。男の本気を出した手マンに彼女は陥落寸前。
この場に居る誰よりも、彼は性において非凡。彼の超絶技巧は、振動させ動かす見せ掛けのモノだけではない。ゆったりと楽器でも弾くかのように、優しく、徐々に強く。合間合間に挟む、丁寧でいて適度な力の指使い。それこそが、真髄。極地の手マン。
「あぅ……んっ……ひぁ……」
小刻みに痙攣するかのように、小さな絶頂を繰り返すクロナ。頬を染め、口からはだらしなく涎を垂らしつつも、快楽に耐えようと歯を食いしばっている。そんな彼女の抵抗を嘲笑うかのように、男は休む事無くクロナへ手マンを施し続ける。そしてついに、彼女は大きな絶頂を迎える。
「ひっ、ひぁああああああああっ!!」
悲鳴のような声をあげ、蜜壷から潮を吹くように透明な蜜を撒き散らしてしまう。それでも彼の手は止まらない。達しているのにやめてくれない。ついには別のモノまで出しそうになるクロナ。
「んっ、あっ、だめ、もれ……る……」
聖水タイムですね。クロナへ囁きながら強姦魔は手マンを止め、彼女を持ち上げながら少し離れた場所。テーブルの上にある未使用である灰皿の上へ移動させる。正気に戻ったのかクロナは叫ぶ。
「み、みるなぁっ!」
誰も彼もが注目したまま、彼女は聖水を灰皿へとそそぎ入れる。羞恥心とやるせなさからか、放心状態になるクロナ。一旦クロナをソファーベッドに寝かしつける強姦魔。ギャラリーの一人が何か言いたそうに、こちらを見つめているのに気付く。
宗太が自分もやってみたいと声をあげる。観客のままでは居られない。これほどの絶技を見せられては、男として黙っていられない。無謀なチャレンジャーに彼が出した答えは――
「参加したいのですか? でしたら……盃を交わしてからにしてもらいませんと」
興奮していた宗太は何の事かわからず困惑する。灰皿一杯になった聖水を、半分ほど飲み干す強姦魔。そしてテーブルの上に戻す。置かれた灰皿と強姦魔を交互に見て、熱が冷めゆくのを感じる宗太。しまった。何を言っているんだ自分は。ここに来た目的は、乱痴気騒ぎに参加することじゃない。
「は、ははは……」
正気を取り戻した宗太は、誤魔化すように笑う。強姦魔は表情無く、真剣な瞳で。ただ、無言で返答を待っている。奇妙な沈黙が続くかに思われたが、先ほどまで無言で彼らを観察していた白衣の老人――嘉納明博が沈黙を破る。
「ンー! ンンー!」
猿轡を噛まされたままだったので、何が言いたいのかはわからない。側に居たサムライが猿轡を外す許可を強姦魔に取る。静かに彼は頷く。すると猿轡を外された嘉納が、なんと灰皿に残っていた聖水を全て飲み干した。彼は強姦魔と目を合わせ話し始める。
「参加したい訳じゃないよ。どうしても頼みたいことが出来たんだ」
「ほう」
何やら興奮した様子を隠さずに嘉納は語り続ける。
「これから彼女達と交わるのだろう? もし、子供が出来たら――」
検体として貰えないだろうか。嘉納は強姦魔すら予想だにしなかった言葉を彼に叩き付けた。喰種を研究し、あまつさえ彼女達を半喰種という存在に変えた男、嘉納。彼らしいと言えば彼らしいのだが、もっと他に言うべき事があるだろうと、宗太は奇妙なモノを見る目で嘉納を見遣る。
嘉納の言葉に不意を突かれた彼、強姦魔は目を見開き、そして――
「くくくっ、くはははははっ! そう来ましたか!」
どうやら貴方を甘く見すぎていたようだ。非礼を詫びさせて欲しい。ひとしきり笑った後、彼はそう言いながら頭を下げる。頭を下げられた嘉納は困惑する他ない。最悪攻撃される事も視野に入れていたが、どうしても言いたかった言葉。それはどうやら強姦魔の
「どうか頭を上げて欲しい。私は特に気にしていないよ。こちらこそ礼を欠いていた。詫びを受け入れて欲しい」
そう言いながら嘉納も頭を下げる。片やクロナ、ナシロを使って強姦魔を襲わせた男。片やその襲撃犯である少女達を犯すところを見せようと、嘉納を拉致させた男。互いが互いの非礼を詫びるという。奇妙な空間。
「貴方とは良い関係を築けそうです」
「私としては良い関係を君と築きたいと思ってるよ」
二人は同時に頭を上げ、握手する。生まれてくる子が女の子の場合はあげませんよ。少しおどけたような声色で嘉納に話しかける強姦魔。母体は間に合っているからね、男で良い。そう良い笑顔で返す嘉納。年齢も親子ほど離れ、種族も趣向もまったく違う二人の間に、奇妙な友情が芽生えた瞬間であった。
笑い合っているようで、互いに探るような眼つき。両者とも深い知性をうかがわせる瞳で、けん制しあうようで、口元は緩んでいる。お互いを認め合い、手打ちという事なのか、協力関係が築かれたのか。ただ見ているだけの宗太は何が何だかわからない。ただ一つわかった事がある。嘉納に
「さて、これから本番を始めようと思いますが、観ていきますか?」
「これでもスケジュールが多忙でね、とても興味深いが、お暇する事にするよ」
後で続きを観る事は可能かな。嘉納は真剣な眼差しで強姦魔に問う。
「後ほど動画で送りましょう」
強姦魔の返答に、再び握手しようと手のひらを彼へと向ける嘉納。互いに視線を合わせ、笑みを浮かべ合い、再びしっかりと握手が交わされる。
そして、何事も無かったかのように、彼らは竹馬の友が如く別れを告げあう。互いに過去のことは水に流す。これからが大事なのだと。嘉納は貨物室から名残惜しそうにしながらも出て行く。多忙でなければ、彼も参加したかったのかもしれない。
放心し、横たわっているクロナや、気絶しているナシロが嘉納の言葉を聞かずに済んだのは、不幸中の幸いかもしれない。もし彼女達が聞いていたら、絶望しきった眼で嘉納に詰め寄っていたかもしれない。どうして、パパと。
彼女達にとって幸か不幸か、この事実を知る事は無いだろう。
不埒な夜。性に乱れ狂うパーティは始まったばかり。これから少女達の、眠れない夜が続くのだろうか。放心しているクロナへ、強姦魔が近付いていく。
「挿入したら起きますかね?」
意識が朦朧とし、視線が定かではないクロナ。先ほどまでの会話も聞こえてないだろう。あれだけ嫌がっていた相手が、肉棒が近付いているのにも関わらず、ただ呆然と横たわっている。
放心しているクロナの細く華奢な、黒いニーソで覆われた艶かしい脚。履いていた靴を脱がし、持ち上げるように足を手に取る強姦魔。公園での戦闘から履き続けている為、蒸れていたのだろう。彼女の足からは、鼻腔を突くような芳しい汗の臭いがする。彼は何を思ったのか、彼女の足裏に顔を埋めるよう臭いを嗅いでいる。
彼の肉棒が大きくなる。半喰種である彼にとって、美少女だろうと足から漂う蒸れた臭い。それは激臭に違いないだろうに、恍惚とした表情で嗅いでいる。
「ああ……素晴らしい……」
クロナの足から発せられる芳しき香り。それは彼にとって、安心毛布のようなモノなのかもしれない。とても穏やかで安らいでいる表情を浮かべながら、肉棒をこれでもかというくらい怒張させている。足を持ち上げているせいか、クロナの控えめな密林と、激しい前戯により爛れた蜜壷が露になっている。
強姦魔はクロナの蜜壷へ肉棒をあてがう。ゆったりと、彼女の足を嗅ぎながら。放心しているクロナの膣内に肉棒が侵入し始める。自身の身体へ異物が入ってきたからだろうか。クロナの意識が覚醒する。
「いっ……」
少し感じる痛みで戻る意識。気が付くと、グロテスクな肉棒が己の蜜壷に侵入していた。クロナは本番を許した覚えは無い。軽いショックを受けながらも怒りがこみ上げ、足が丁度男の顔面に近い事から蹴っていた。人間の少女程しか力が出ないクロナ。まるで顔面マッサージを受けているかのように、彼の表情は穏やかなままだ。
「お前っ……何をしてる……」
起きたクロナが足蹴りしながら発する言葉。強姦魔は不思議そうに、妹の代わりに相手をしてくれるのでしょう。そう返す。下腹部から感じる違和感と、嫌悪する相手と繋がっているという事実。憎悪の瞳で彼を睨みつけるクロナ。せめてもの抵抗と縛られている両足を、器用に動かし顔を蹴るのだが、彼は微動だにしない。
彼にとってクロナの行動はご褒美のようなもので。クロナの蜜壷に侵入している肉棒がより熱く、大きく、硬くなっていく。嫌がる素振りを見せるクロナに対し、一点の曇りも無い瞳で嬉しそうに彼女を犯し始めた強姦魔。彼の肉棒が奥へ奥へと突き進んでいく。
「あがっ……」
苦しい。圧迫され、それでいて膣内を掻き分けていくように肉棒が進んでくる。ゆったりと馴染ませるように、逞しさをクロナへ感じさせながら、肉棒が子宮の最奥に当たる。
「かっ……はっ……」
はじめて感じる熱い感触。異物が膣内に入っているという感覚は、クロナにとって苦痛でしかないはずだ。まるで膣内を保護するように漏れゆくアイエキが、スムーズに肉棒を受け入れている。それでも別の生き物が腹に入っているような、違和感は拭えない。彼が誇る、逞しい唯一無二の
「うぅっ、くっ……気持ち悪い……」
早く抜け。クロナは小さく怨嗟の声をあげるが、クロナの臭いと膣内に酔い痴れる強姦魔に、その声は届かない。逃れようと動こうとするクロナの意志とは裏腹に、蜜が漏れ、膣壁が勝手に肉棒を締め付け、快感を得ようとする。彼女が動く度に、彼はゆったりと肉棒をストロークする。膣口へ戻したかと思えば、子供が歩くような速さで子宮口まで。打ち付けるのではなく、お腹側をこするような感じで優しくノックする。
「あくっ……んんっ……」
苦しさと気持ち悪さしか感じないはずだ。クロナは自身から漏れる吐息と、喘ぎ声のような音に嫌悪する。短く切りそろえられた、清楚感ある黒髪を振り乱しながら首を振る。違う。感じてなんかいない。歯を食いしばりながら。身体が感じはじめている快楽を否定する。彼が動くと身体が小刻みに揺れ、小さな乳房の乳首が衣類で擦れ、少なからず快感を覚える。掴まれている脚、その足裏に当たる鼻息。気持ち悪いだけのはずなのに。足裏から感じる熱と鼻の感触がこそばゆいようで、何か気持ち良さを促すような、不思議な感覚。
ふと、クロナは父親代わりである嘉納。医師である彼が所持している本に書かれていた事を思い出す。性器と足の感覚を司る場所は隣り合わせにあると。まさか、足が性感帯になってしまったのだろうか。違う。それじゃあ目の前の変態と変わらない。そうだ、打たれた薬に媚薬でも混ざっていたに違いない。無理矢理犯されて感じるなんて、それでは眼前で自身を犯す糞野郎より、よっぽど
強姦魔へ媚薬を使う卑怯者と罵るクロナ。心当たりが無い彼は、ふと周りに居る男共へ視線を向けるが、皆首を横に振る。当たり前だ、彼らが逃げ出さないよう彼女へ打った薬は、ただのRc細胞を抑制するモノ。万が一も無く媚薬成分など一切無い純正品だ。男は頷き、クロナへと視線を戻す。悔しそうに瞳を潤ませながら、変な思い違いをしつつ、睨みつけてくる彼女。何かを思いついたかのように、悪戯っ子のような笑みを彼は浮かべる。何か意地悪をするつもりなのだろうか。
クロナは目尻に涙を浮かべつつも、彼の執拗な責めに耐え切れないのか、甘い声を漏らしてしまう。
「あんっ……やめっ……んっ……あっ……」
包み込むように暖かいクロナの膣内が、足裏から漏れる、汗で蒸れ酸っぱいようで芳しい匂いが。男が止まる事を許さない。抵抗らしい抵抗をしなくなったクロナ。心中で今はこの場に居ない父親代わりに祈りか、十字でもきっているのだろう。拳を握り助けを乞う様な仕草をしている。残念ながら彼女が祈る
そんなクロナの様子に心打たれたのだろうか。強姦魔の動きが止まる。神に祈りが届いたのだろうか。否、違う。
「何を……んぐっ、うぅ……」
強姦魔は体位を変えただけだ。縛られた脚の隙間に自身が入り込むように、クロナと抱き合うような姿勢へと。重力が男の肉棒を自然と子宮口まで運ぶ。嫌がろうが重力には勝てない。クロナは再び膣内からもたらされる肉棒の感触に、甘い声を漏らし始める。いくらやめろと声をかけても、止まらない。赫子さえ使えれば、こんな男。
「はなっ……せっ!」
そういった思いとは裏腹に、身体は徐々に快楽を感じていく。眼前にある男の顔。とても幸せそうで無性に腹が立つ。罪悪感など一欠けらも感じさせない表情。睨みつけ、殺気と罵声を浴びせようと、感情は快のまま。曇る事無き無垢な瞳をクロナへ向けてくる。彼女の仕草に心地よさすら感じているかもしれない。
「いいっ、加減にっ……あぅ……んんんっ!」
クロナの意志とは関係なく、膣内は濡れそぼっていて、熱く滾る肉棒が問題なく根元まで入り込む。心地よい電撃でも喰らったかのような刺激。蜜壷から伝わり、下垂体に叩き込まれる度に、彼女は甲高く甘い声を漏らす。嫌がりながらも、素直な反応を魅せる細く華奢な肢体。頬が赤く染まり、感じてなどいないと否定するも説得力はまるで無いのだ。
気持ち悪い。痛いだけだ。早くやめろ。否定する言葉を吐きながらも、甘い吐息を漏らす。肢体は脈動し、膣肉が小さく震える。まるで小さな絶頂を迎えているかのように。そんなクロナに興奮し、お返しと言わんばかりに制服の下へ手を這わせ、小さな乳房、乳首を弄りだす。
「んっ、ぁっ……やめっ……」
小さな胸は感じやすいのだろうか。くすぐるような手付きでクロナの胸をあやす彼。クロナは最悪だと思いながらも、彼に乳首を弄られる度に、何かが昂ぶるような感覚に陥る。暖かさと、くすぐるような、そっと触る指の動き。こそばゆさから、快楽へ変わるのは一瞬だった。額から汗が滴るように、肉棒と蜜壷が繋がった隙間からアイエキが流れ出す。クロナの瞳が憎悪だけではなく、色っぽさを感じさせるような色を浮かべ始める。
何かを許しそうになって、クロナは、いや、いや、と、首を振る。髪が男の首筋へ当たる。そんなこそばゆさすらも気持ちが良い。彼女が首を振る度に、膣壁が纏わりつくように動く。亀頭が膣内で擦れ、極上の心地よさをもたらす。
暑さからか制服も汗が少しにじんでいて、時折覗かせる彼女の肌と相まって艶かしい。たまらず男はクロナの首元へ顔を埋める。
「ぁ、んんっ……んぁ、ん、んんっ……」
クロナの匂いを嗅ぎながら、小さい乳房を手で遊びつつ、肉棒をゆったりと前後させる。挿入された当初よりも慣れてしまったのだろうか。出し入れされる肉棒。どんどん熱くなり、大きくなっていくのがはっきりとわかるような感触。それでいて忌々しい肉棒からもたらされる、快楽という感覚。自身の汗と、男が流す汗、その臭いが溶けて混ざるような不思議な香り。繋がり合ってひとつになるような一体感。その心地よさに身を委ねそうになる。
駄目だ。この誘惑に負けては戻れなくなる。そう思いながらもクロナには、感じる快楽に抗うすべが無い事に気が付く。悔しそうに顔を歪ませながらも、彼女から甘い声が漏れていく。
「ぅぁ……ふぁ……んっ、ぁ、あぁ……ひっ……」
男からもたらされる快楽の奔流に、何も考えられなくなりそうになる。ふと、男の顔を見て見る。クロナをいとおしげに見つめる視線。腹立たしい。せめてもの抵抗に、首筋にでも噛み付いてやろうかと思った矢先。男の動きが大きくなる。
「ひぁあぁぁっ! んひっ、かき……まわ……」
肉棒が、まるで膣内をかき回すかのような動きへと変わった。彼女の蕩けた蜜壷が更に熱を帯びたように蠢く。
「あっ、ぅ、あっ、ひっ、んぁっ、ひぁっ……」
限界まで引き伸ばされた何かを出し切ろうとしているのか、男の動きは力強いモノへ。思わず淫靡で高い声を断続的にあげてしまうクロナ。彼女の熱い子宮へ全てを吐き出したい。孕ませたい。そんな欲求を感じさせる逞しいピストン運動。膣口から膣奥までゆったりと、
抵抗するように、何度も縛られた両腕で男を叩き、逃れようとする。縛られた両足首が、まるで彼を
もう、何も考えられない。クロナは初めて感じる何かに身を委ねる。とてつもないモノが来る。小刻みに震えるクロナの肢体。どんどん動きが激しくなる、膣内を動く熱いモノ。クロナのアイエキと肉棒から漏れる我慢汁が混ざり泡立つ。肉棒が最奥を叩いた時だった。
「中で……出しますねッ!」
「ぁ、あぁっ、だ、だめっ、なかは……だめぇえええええええええ!!」
耳元で囁かれるように聞かされた男の言葉。それを皮切りに、大きく震えるクロナの肢体。子宮へ叩き込むように流れていくセイエキ。絶対に孕ませてやるという意志を感じさせる勢い。子宮口に直接注いでるように流れ込む熱い感触。弓なりになりながら身体を大きく痙攣させ、叫び声のような音を響かせるクロナ。
まだ出し足りないのか、ゆっくりとまた、叩きつけるように男は腰を動かす。噴出するかのように出された子種が、クロナの子宮内を蹂躙する。もしかしたら本当に孕んでしまうかもしれない。絶頂し、少しだけ冷静になれたクロナは、憎しみを込めた瞳で強姦魔を睨みつける。
「はぁ……んんっ、はぁ、絶対……ゆる、さない……」
頬を染めつつ、目尻に涙を浮かべる少女に対し、男は純粋な瞳で首を傾げつつ、気持ちよかった旨を伝え、感謝を述べる。無論、彼女からは罵声しか出てこない。それどころか、顔を真赤にしながら首筋に噛み付いてくる始末。まるで犬猫が甘噛みするくらいの感覚だ。しっかりと肉棒を根元まで飲み込んでいるクロナを、いとおしげに見つめる男。
まだ欲望を吐き出し足りないのか、彼が肉棒を蜜壷から抜き出し、細く華奢な脚――黒いニーソすら白く染める。
その時だった。
「あ、えっ……何、これ……」
膣からまるで、オナラのような音が出始める。中に出されたショックから立ち直る前に起きた、初めてのマン屁に困惑し、
「あぁ、屁みたいなモノですよ」
少し激しくしすぎましたかね。他人に聞こえないように配慮しているのか、耳元で囁くように困惑するクロナへ答える強姦魔。
そして、ついでと言わんばかりに、クロナ達へ打った薬はただの抑制剤だとネタばらし。媚薬成分など皆無で、単純に性行為によってよがっていたのだと、追撃を加えるかのように優しく囁く。
「――――ッ!」
羞恥心が限界を越えたのか、声にならない声をあげ、クロナはそのまま気を失ってしまった。彼はもう少しクロナと繋がりたかったが、気絶してしまっては仕方が無い。
姉の喘ぎ声で意識が戻ったのだろう。横になりながらも、こちらを観察するような瞳を向けていたナシロへと、彼は視線を移動させる。
「お姉さんが疲れて寝てしまったようなので……」
次は妹さん。貴女にお願いしてもいいですか。少しだけ頬を染めながら、姉の痴態、逞しい交尾を間近で観賞していたナシロへ語りかける。
観客達が固唾を飲んで見守る中、ナシロと男の戦いが始まろうとしていた。
ワーグナーの交響曲第3楽章の力強さをイメージしながら打ちました。
ミザは三種持ち(名器)だった。男嘉納、強姦魔と熱い握手。
クロVS強姦魔は強姦魔の勝利
黒白編はまだつづくです。