壊れた愛は何処までも
外には危険なモノが満ち満ちてる。
例えば石。
他人がイラついていた時、そこに石があれば八つ当たりで蹴っ飛ばすだろう。
もしその石が俺の大切な人に当たって怪我でもしたら、怪我だけなら治療して石を蹴っ飛ばした奴を殺せばいい。
だが、その怪我が普通の怪我じゃなかったら?
例えば、そう……石が目の中に入ったとか……失明すること間違いなしだ。
次に石で足首を捻挫ないし、転けたときに骨を折る可能性……高くはないがなくはない。
これはいけない。
外に出ないよう言い聞かせないと……。
まだある。
それは窪みだ。
前世で塗装された道でも少しあった窪み。
それがこんな低文化の世界に道をアスファルトで塗装するなんて考えはないし、アスファルトの製造すらまだまだ。
そんな道に窪みがないわけがない。
転ける、、、間違いなく転けて捻挫、骨折、最悪な場合は出血とそこから菌が浸入して病気になる可能性もなくはない。
いやいや、そもそもだ。
そもそも高貴なる王女様の血が流れるとかあってはならないし、傷口から浸入するのは菌だけでなく石の場合もある。
石が尊きお方である王女様の身体に浸入するとか、もうこれで大惨事だ。
その石が血管の通りを邪魔して、最悪は死……ダメだ!部屋に押し留めておかないと!!
まだまだある。
例えば男の視線。
孕む、絶対に孕む。
俺も男だから、大切な大切な婚約者達のあられもない姿を妄想する時があるし、子供を宿してるとこなんかも夢見る。
そんな俺でさえ、考えるのだ。
世の男共が、童貞が、酔っ払いのおっさんが、チャラ男が彼女達を見たら、それはもう考えるのもおぞましい展開に……ダメだ、隔離しとかないと、最低限、、、そう俺とメイドしか訪れないようにしないといけない。
外の脅威がなくても室内でも脅威はある。
例えば俺の婚約者は勇者だったり、騎士だったりするわけだが、当然剣という武器を持ってる。
危ない。
言うまでもなくこれは没収だ。
まだある。
それは魔法。
魔力と呼ばれる力を使い魔法という危険な攻撃方法。
魔力の使いすぎても死に至る危険な技術だ。
四割の魔力を制限する魔導具が必要だ。
本当は残りの六割も制限したいけど、そこまで雁字搦めにする必要はないだろう。
甘かった!
六割でもダメだった!!
彼女達は魔導具を解除して、魔法の行使をしていた。
俺に近付く女性が居たとか言っていたが、俺は彼女達さえ居ればそれでいい。
彼女以外に靡くつもりもない。
だからそんな勝手なことさせないよう手足を封じて、魔力も全て使わせよう。
城の宝物庫から痛みもなく、切断したモノを異次元へと放逐する剣を手に彼女達の四肢を封じた。
大丈夫、ちゃんと元に戻るアイテムはあるけど必要なし……処分しよう。
世話も俺やメイドですればいい。
今度はヤバかった。
王様や父さん達に彼女達の所在がバレた。
密告したのは世話係のメイド。
処分しなくてはいけない。
メイドは勿論、彼女達に近付く男は例え親でも……。
そして二度とこのような事が起きないように、世話は俺が一人でやる。
部屋は彼女達の九割の魔力で、いつの間にか変異した俺のスキルを発動して監禁。
この結界を壊すには彼女達の魔力をフルに使わないと壊せないのがいいし、彼女達の魔力使用権は俺のスキルによって俺が管理してる。
彼女達の魔力が尽きないよう調整するのは難しいが、彼女達の命が掛かってるから失敗はしない。
ちゃんと練習台で何度も何度もトライ&エラーしたから完璧だ。
アーシャも俺に管理されて喜んでる。
マリアも俺に護られて喜んでる。
姉さんも俺に世話されて新鮮と喜んでる。
アリアも俺に全てを見られて喜んでる。
屑で自分勝手で愚かな転生者とは違い、これは彼女達の本心だ。
当然だ、彼女達も俺と同じように病んで病んで俺を許容してる。
彼女達の夢が、俺を独占すること。
彼女達の夢が、俺と幸せに暮らせること。
俺は彼女達の奴隷であり、夫であり、主人なのだから……嗚呼、そろそろ愛し合おう。
永遠に、底無し沼に沈むように、、、ズブズブと……
歪んだ愛情は何処までも進んでいきます。何故なら止める者など此処には居ないのだから