ぱちゅんぱちゅんと水音が響く室内。季節は夏。クーラーという文明の利器は当の昔に音を上げてしまい役に立たず、夏の気温から身を守る術は古臭い扇風機のみという地獄のような部屋にて、一組の男女が体を重ねていた。
片や退役至上!なる文字のプリントされた青と白のシャツ一枚を着込んだ青い瞳に茶色に近い黒髪を腰より下までのロングヘアにした少女だった。ずりおちたヘッドホンを直そうともせず、手に握り締めたゲームのコントローラーをなにやら必死に操っている。
「あー死んじゃう死ぬ死ぬ指揮官さん早く蘇生してよ~! ロングアイランドを先にイかせたくないでしょ~?」
画面上では敵の銃撃を受けて倒れ瀕死のままのた打ち回っている一人称視線のキャラが写りこんでいた。素早く蘇生させなければ、死亡してしまう。
一方指揮官と呼ばれた男のキャラは壁を銃撃で抜いてくる敵のせいで釘付けにされ動けなくなっていた。蘇生の為に迂闊に飛び出せば銃撃を食らうだろう。とはいっても味方の支援は期待できない。味方はいわゆる野良なので、気を利かせてくれるのを待つしかない。
「無理だろこれ……詰んだな」
仕方がないので迂回しようと別の方角へダッシュした次の瞬間、出会いがしらに撃たれあえなく死亡。残る味方も次々放り投げられるグレネードのせいで死んでいく。試合終了。
指揮官と呼ばれた男も同じくシャツ一枚のみ引っ掛けた軽装だった。自分の下に敷いているロングアイランドと繋がったまま、床に転がっているポテトチップスの袋に手を伸ばす。数枚まとめて取って咀嚼し、ロングアイランドの口にもねじ込んでやる。
にちにちと音を立てて腰を落としては持ち上げるを繰り返す。いわゆる後背位で女側をベッドに押し付けたまま、自分は腹筋と肘を使い状態を起こしつつゲームをするのは相当つらい。女側すなわちロングアイランドも腹部と胸元に布団と枕を挟んで顔をYESなる文字の刺繍されたハート型クッションに埋めてゲームをしているが、苦しいらしく顔中汗塗れになっていた。
とりあえず二人揃って何の成果も!!得られませんでした!!状態に陥り敵の屈伸煽りを受けることになったのでゲーム機を放り投げ、チップスをぱくつくことで塩分を補給する。
気温は既に三十度超。湿度はジャングル並み。室内は蒸し風呂状態で、着込んでいるシャツも汗を吸い機能性を放棄していた。
「あきたーやだもー指揮官のせいでやられちゃったじゃん。飽きた飽きたつぎのしよ~」
もさもさとチップスを頬張りながらそのようなことを申す娘の体がびくんと小刻みに跳ねる。体内がきゅっと窄まり、両足が痙攣を起こしたように引きつった。
「次はなんにする。狩りにでもいこうぜ」
男は言いつつ、相手が言ってくる言葉を予想してコーラのボトルを床から取り、手渡していた。
「いいよ。あ、コーラとって」
「おう」
男がロングアイランドの程よくむちむちとした腹部に手を回すと、よいしょという掛け声と共に抱き上げて、ベッドからすわり心地のよいソファに連れて行く。そそり立ったものを、軽く腰を浮かせて答える彼女の股座にねじ込むと、しっとりと指先についてくる豊かな胸元を手でいじくりながらゲーム画面を操作する。
男はロングアイランドがコーラを飲み、容器をはいと言いながら渡してきたので受け取り飲んだ。むせた。
「ぶべっ!?」
酸素コーラの破滅的にまずい味が口に広がる。艦船少女といわれる彼女たちが燃料にしているモノは、一見して人間が口にしても問題がないように見える。味が人間には理解不能なほどまずかったり癖があったりすることを除けば。この娘、それを理解した上であえて普通のコーラではなく酸素コーラを渡してきたのだった。
ロングアイランドがしてやったりと言わんばかりの表情を浮かべ、やけに怖い顔を作り手をX字に交差して振り返る。
「かかったなアホが!」
「こやつめ、ハハハ!」
「………」
「なんて言うと思ったかこの野郎! 悪い子にはお仕置きが必要なようだなぁ!?」
戦々恐々むしろどこか期待に目を輝かすロングアイランドに対し、男は胸元をいじっていた手をどけて画面を操作しながらいった。
「おやつ抜き。服はきちんと着る。掃除する。ゲーム抜き」
「ふえぇぇぇぇ! それ反則だよぉ!? 食う寝る遊ぶは人間の三大欲求なんだよぉ!?」
干物娘の絶叫を尻目に、ゲームが開始される。集会場に二人で集まり装備を整えていく。
「お前人間じゃないし三大欲求間違ってるしガバガバじゃねーかよ! ……おし。掃除くらいは自力でやってもらうからな。俺は太刀で行く」
「私はガンダムで行くっ!」
「違う映画になってるんだが……くっ……うあ」
おもむろにロングアイランドが腰をくねらせて下腹部を締め上げる。狭く、体液塗れの蜜壷に挟まれた男の一物はたまらず暴発してしまい、どくんどくんと数度に分けて精を放っていた。
「いいのいいの! っん、あれぇ? いまイッたんじゃないの、しっきかんさーん?」
ロングアイランドが上半身を捻りながら婀娜っぽく口の端を持ち上げてみせた。
男はむっとしてゲームのコントローラーを置くと、ロングアイランドの両足を背後から掴んで持ち上げると、腰を強く打ちつけた。
「ふあっ!? ゆーれいさんに勝手に触ったら罰が当たるよ!」
「キョンシーって設定だっただろがこの干物娘め!」
ぷりぷりと頬を膨らませる娘が愛おしくて仕方がない。まるで子供の小便の面倒でも見るように背後から腿を腕で支え開脚させながら下方から猛烈なピストン運動を開始する。肉が肉を打ちつけるたびに汗が飛び散った。
「もう、ゲームするって ふぁっ! んっ、んひぁぁぁぁっ! やだ恥ずかしいおろしてよぉ!」
首を振り、自分の顔を隠して否定の言葉を上げるロングアイランドはしかし、どこか嬉しそうなイントネーションで発音していた。少なくとも数時間は行為を続けているためか、すっかり女性は蕩けてぐずぐずになっており、何度放ったかもわからぬ精液と、体の内側から生じる愛液で洪水と化していた。男が無理矢理腰を奮い立てて攻撃を開始しても、上がるのは嬌声でしかありえなかった。
「ぐっ! 出るッ……!」
「ぁ、っあ! あ イク、いっちゃうぅぅ―――ッッ!」
相手のことなど考えていないかのような激しいストローク。男がロングアイランドの首筋にキスマークを作りながら精を放つや、ほぼ同時にロングアイランドも絶頂に達した。脱力した二人がソファにもたれかかる。
「はぁっ……ん、ふぁ………のどがわいだ……のばぜで」
「はぁぁ……さすがに疲れてきたな……おら口開けろ」
男が酸素コーラを含み数秒間のうちに顔色を真っ青にする。ロングアイランドがぐったりとソファに横たわっているところへ覆いかぶさると、唇を奪い飲ませた。
「ぷはっ。ひどい味だ……」
「ふふん。艦娘にしかわからないオトナノアジなんだよ指揮官君」
「たまに思うんだが艦船少女だろ? 艦娘だと違うほうの……」
「それ以上いけない」
ロングアイランドがまじめな顔をして首を振った。いかん、危ない危ない……。
男もソファに寝転がるようにすると、今度は背面側位をとり、ロングアイランドと繋がる。ゆったりと腰を使いながら、むっちりとした腿の肉に指を埋没させて堪能する。まるで境界線が溶けてしまっているように感じられた。
そして二人は暑さの余り狂ったようにファンを回すゲーム機へと挑みかかり始めた。
「ねー指揮官さんクーラー復活しないの? ロングアイランド暑くてフットーしちゃいそうだよ」
「したい。業者呼んでも忙しいとかなんとかでこない」
「ん。わかった。じゃ、はじめようか指揮官さん。私が弓で太刀でお願いね~」
「おう」
汗まみれの男女はかくしてアップデートで追加されたモンスターへと挑みかかり、あえなく返り討ちにあうのであった。
「……つ、強すぎる……今度は綾波を呼ぼう」
「えっさんぴー!?」
「違うそうじゃない!」
なんてこともあり。
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