アヘーンジュルンポビュルッポビュッポビュルビュルレロレロ濡れ濡レーン 作:宇宮 祐樹
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ベッドの軋む音がした。
「…………ん」
短い口づけだった。満たされるのにはまだ物足りなくて、その先を求めてしまうような、そんな優しいキス。身体を灼くのは蕩けるような媚熱で、けれどそれはまだ収まる事のない、ぬらぬらとした昂りを見せていた。
揺れる。一糸纏わぬ肢体は白いシーツの上へと投げ出されて、その上へ覆いかぶさるように男が彼女の手首を掴む。その手つきは多少乱暴に見えたけれど、彼女はそれでも受け入れられた。
黒い視線と交錯する。奥から湧き上がる恥ずかしさに、紅い瞳が外を向いた。
「……やめろ、あんま見るな」
「そうしないと始まらない」
「そう、だけど……」
思わず口元を隠そうとするけど、それも能わない。
「お前がやめたいなら、そうする」
「……やめたくない」
そう動いた唇が、熱によってふさがれた。
「……ん、ぁ…………っ、ふ…………」
この熱は好きだった。身体の芯から狂わせてくれるような、そのままどろどろと溶け合ってしまいそうな、灼ける熱。くずくずになって、どこまでも堕ちてゆきそうなそれは、ジャン・バールに代えがたい快楽を与えてくれた。
響く水音は激しさを増していって、肌と肌とが擦れあう。
「ぁ、む……、っぁ…………ん……――っ!」
ぞくぞく、と穢れを知らぬ体に、何かが走った。
初めての感覚だった。痛みでもなく、快楽でもない、また別の何か。それを呑みこむにはまだ時間が要るようで、その得体の知れない感覚に、ジャン・バールは思わず閉じていた目を見開いて塞がれた口を開く。
「いまの、…………何、っ」
「……何、って言われても…………」
彼女に寄り添う形でベッドの上へ横たわる彼は、困ったように自らの手の先へ視線を投げていた。
「一人で触ったことないのか?」
「……あるわけない、だろ」
「ならいい、ちょっと体起こしてみろ」
言われるがままに上体へと力を入れると、その身体が彼の腕の中へと抱かれていく。どうしてか力は入らなくて、気が付けばジャン・バールは彼の膝の上に乗るようにして、自らの足を大きく開いていた。
「よく見てろよ」
「……?」
後ろから伸びる彼の腕が、自分の股へと伸びていく。それを目の当たりにした彼女を襲ったのは、ふたたびあの痛みや痺れにも近い、けれど先程よりは優しい感覚だった。
「ま、っ……ん、ぁ…………ひ、ぅっ」
声が漏れそうになった。それも、自分の知りもしないような、ひどく高い、溢れるような声。どうしてかそれを聴くのがとても恥ずかしくて、それでも流れてくるその感覚に、ジャン・バールは体をよがらせながら必死に声を押し殺した。
やがてぬらぬらと、微かに秘部に水気が漂ってくる。
「声、我慢しなくていいぞ」
「けど……っ、これ、おかし、く……なるッ…………」
だんだんと指の動きが強くなって、水音が鳴り始めた。
まるで自らの中身を掻き回されるような感覚に、身体がぶるぶると震えるのが分かった。洩れる吐息には心なしが熱が籠もっているような気がして、目にはうるうるとした涙が浮かんでいた。
腰が砕けるような感覚で、どこかに隠れた心地よさを感じる。
「っ、ぁ…………あ……っ、んぅ」
背中から回された腕が、胸元へと伸ばされる。骨ばった男の指だった。白く、絹のようになめらかな肌を指先が伝うたびに、身体がぴくんと小さく跳ねる。
けれど厭ではなかった。むしろ、初めて口づけを交わしたような――まだまだ堕ちていけるような、そんな爛れた感触を覚えていた。
「……き……す」
貪る、といった表現が正しいのだろう。頭の中はもう、快楽を求めることだけで埋め尽くされていた。
「…………キ……ス、して……」
背中から覗き込む彼と、唇を交わらせる。
舌が艶めかしく絡み合い、唾とがどろどろに混じり合う。口の端から洩れる熱い液体も、媚熱に灼けた吐息も、全てが彼女を快楽の、さらに深くへと落としていった。
「く、ふ……っ、ぅ…………んぅ、っ、ぷぁ…………っ、あ……!」
膣の中をかき混ぜられるような感覚と、いつもとはまた違う蕩けるような熱。なだらかな乳房を揉む手はその先の小さな突起を撮んで、それにまた刺激が走る。
けれど感じたのは、拒絶ではなかった。こうして男に自らの身体を蹂躙されようとも、ジャン・バールが決して拒絶をすることはなかった。
「ん、く…………っ、ふ、ぁ――っ、……や、っ……んく……」
湧き上がってくるようなその感覚に身を委ねて、ジャン・バールは目を閉じる。もがくように彷徨う腕は彼の逞しい二の腕をなぞって、それがまた男の欲情を煽る。
得体の知れないその感覚は、もう目前まで迫っているようだった。じゅぷじゅぷといやらしく水音を立てる秘部と、柔らかく包まれるように責められる乳房。ふたつから来る快楽にジャン・バールは身を委ね――
「ふ、ぅ……、ん、――んんっ! ぁ、ぅ、ぷぁ、……は、ぁっ……!」
びくん、とひときわ大きく体が跳ねる。全身を駆け巡るのは何者にも形容しがたいような快感で、その後に来るのは疲れにも似た多幸感であった。
「は、……っ、ぁ…………」
「イったか?」
「……わかん、なっ……」
つつましやかな胸元を上下しながら、口から息を溢れさせる。感じたものは頭の許容量を超えているようで、ぼんやりとしたその視界には、ぬらぬらとした液体を絡ませている指先が見えた。
「……動けないか」
「い、や……だい、じょう、ぶ」
「無理するな。ほら、こっち倒れて来い」
無理やりになって立ち上がろうとする体は、すぐに彼の元へと引き戻される。天井にはぼんやりとした蛍光灯の明かりだけがあって、呆けたような頭のままでそれを見上げていると、濡れた股の間に何かがあてがわれる感覚を感じた。
宙をふらふらと泳ぐ細い手に、彼の手が重なる。
「大丈夫か? 別に、一晩で最後まで済ませなくてもいい。少しづつ慣れれば……」
「だい、じょうぶ……だから、最後まで」
「けどその身体じゃ」
「いいから……っ! はやく、でないともう……おか、しく……!」
媚熱に曝されながら、それでもなお深くまで。
こんな味を知ってしまったら、もう戻ることなんてできなかった。
「……いくぞ」
こくん、と頷くだけで、ジャン・バールが返す。
入ってきたのはゆるやかな痛みだった。肉を引きさくような、腹の中が侵されていくような、そんな感覚。漏れ出した鮮血が愛液とまじりあって、シーツに赤い染みをつくる。
「ひ、っ…………ぁ、ぅ……」
きゅ、と目を瞑りながら、合わせた手のひらをより強く握る。他人のモノが入ってくるというのは、正直よく分からない感覚だった。けれどジャン・バールは、それが嫌ではなく、寧ろ好ましく、味を知ってしまえば二度と離れられないような、そんな甘美なものとういうことは理解できた。
やがて底まで到達した肉に、彼女がうっすらと目を開く。
「く、ぁ…………っ」
「……やっぱり、まだ慣れるまで……」
そう言葉を紡ごうとした彼の腕に、爪が立てられる。
「何度も、いわせるなよッ……あんたの、ぜんぶ、くれって……!」
息は荒く、目つきはまるで刃物のようだった。それこそ、何か獲物を屠らんとする狼のような目線で、男は頷くことしかできなかった。
もとより、彼女が望むなら何でも与えてきた。手を握るのも、人の温もりも、口づけだって。全て失っていた彼女に与えられるのなら、これ以上の喜びは無かった。
開いた左手が、彼女の頬を伝う。手首に細い指が絡んで、少女の視線がまた熱の籠るものへと変わる。
「……動くぞ」
ぽつりと呟くと共に、膣の中の肉棒が動き始める。
「……っく、ぁ…………は、っ……ん」
なだらかに前後する自分の中のそれに、ジャン・バールが声を漏らす。次に感じたのは痛みではなく、刺激のようなもの。前後するそれは一つ奥に達するたびに、彼女へ真新しい形の快感を与えてくれた。
膨れ上がるそれを、肉壺が何度も梳いていく。
「は、っ……ま、だ…………ん……もっ、と……」
「……っ」
腰を打ちつける音が強くなる。それと同時に、身体を駆け巡る刺激も増していく。
痛みは既にどこかへ消えてしまっていた。ただ感じるのは彼からの強い暖かさと、頭がおかしくなってしまいそうなほどに強い、媚熱のような快感。自分の中で無我夢中に暴れるそれは、けれど自分へ何物にも代えがたいどろどろとした快楽を与えてくれた。
「あ、っ……あ、あぅ…………っ、くぁ……――あ、んッ」
びくん、と身体が跳ねて、一瞬だけ高い声が水音に混じって響く。それと同時に感じたのはこれ以上んいない羞恥で、思わず口元を隠す。けれどその抵抗も、波のように襲ってくるそのくらくらとする感覚には水泡に帰した。
「あ、っ……ゃ、っあ、んッ…………、っあ……っ」
「バールっ……く、ぅ」
小さな体を抱きかかえて、向き合うようにして。
抽挿される感覚から、突きあげられる感覚に。ずん、ずんと奥へ貫かれるたびに喉から鼻へ抜けるように嬌声が溢れて、もうそれはとどまる事を知らなかった。
「や、ぁっ……! だ、め……お、おかしく、なっちゃ、ぅっ……!」
「俺もだっ、どうにかなりそうでっ」
「い、いっしょに、っ、……いっしょに、めちゃくちゃに、なって、っ……!」
男の腕が、少女の細い体を折れそうなほどに抱きしめた。
感じるのは首へとつけられる口づけと、より一層の激しさを増す刺激。ずぷずぷと水音を立てながら貫かれる膣は、精を吐き出す寸前の肉棒をきつく締めあげていた。
「んぁ、っ……ちゅ、っ…………ぷ、ぁ、ぁむ、……っ」
気が付けば彼の首筋に唇を当てていた。何度も、何度も、呪うように。二度と離れてしまわないよう、共に底の果てまで堕ち行くように。
口づけを躱すたびに、ぞくぞくと背筋に悦が走ってゆく。きつく抱きしめられれば抱きしめられるほど、深くまで沈んでいく。
「……き……す、っ! キス、しながら……っ!」
一度向き直って、また唇とを交わらせた。歯と歯がぶつかりあうのも構わなくて、いやらしく水音を立てながら、ひとつになってゆく。ずぶずぶと理性も倫理も何もかが崩れていくなかで、ジャン・バールはそれら全てを受け止められるほどの快楽を感じていた。
どろどろに蕩けていく。もう自分がどうなっているかも分からなくて、ただ頭の中にあるのは、全てを塗り替える快感だけで――
「ん、ふ、ふぅっ! ん、ちゅ……んっ、んんっ……――――!」
溺れるほどの熱だった。
どくどくと身体へ染み込んでいく精を感じながら、果てる。さっきまで感じていたものとはくらべものにならないくらいの、脳の全てが灼けるような熱。とくん、とくんと未だに脈を打ちながら精を流すそれを、少女の中は全て搾り取らんとばかりに締め上げていた。
やがて力が抜けていき、ふらり、と身体が揺れる。
「は……っ、ぁ…………く、ふぅ……」
意識を保つのさえやっとであった。感じるのは未だにぼんやりと微かな光を放つ天上の蛍光灯に、頬へ添えられる熱い手のひら。
甘美だった。ひどく艶めかしくて、爛れていて、心地よくて、代えがたいもので。そして――もう、既に堕ち切っていた。
どこまでも、いつまでも。
もっと遠くまで、もっと深くまで、もっと溺れられるまで――
「……悪く、ない」
「バール?」
「悪くない、な…………それ、でも……」
そうして、ジャン・バールは意識を手放した。
□
鏡の向こうには、一人の女性が映っている。
シャワーを浴びた直後の体はほどよく火照っていて、まだ乾いていない水の玉がいくつもその肌に浮かんでいる。腰までに届く長いベージュの髪を後ろへ伸ばしながら、彼女は首にかけたタオルで頬を拭った。
身体はまだ痛い。けれど、それがどこか型にはまるような、そんな心地よさもあった。
「…………ん」
首筋にぽつりと浮かぶ、赤い痕。
それが昨日の熱を思い出させてくれて、とたんに体がじんじんと熱くなるのを感じる。あの痺れるような、蕩けてしまうような快楽が頭の中で反芻して、深く吐いた息が鏡を白く曇らせた。
まだ体は求めている。二度と抜け出せないところへ堕ちて、もう元には戻れなくなっても、それでもなおこの体は、あの快楽を求め続けるのだろう。
それでいい。いや――それがいい。
「……ふふ」
つけられた唇の痕を、細い指が伝う。
浮かぶ笑みは、とても満ち足りたものだった。
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イベントが終わった瞬間に限定艦の話を上げる人間の屑