オムニバス形式で綴られていくゆずソスケベ二次小説 作:水晶水
「う、うん、ありがとうっ」
数日前に注文した物を受け取り、中身がバレていやしないだろうかと要らぬ心配で心拍数を上げながら、逸る気持ちを抑えられない少女、伊勢琴里は今しがた荷物を届けてくれた寮長の背中を一瞬見送ってからすぐさま自室の中へとその身を翻していく。隠しきれない期待の色を表情に乗せて瞳を爛々と輝かせる様は、その女性として極上の肢体を持ち合わせる彼女にはそぐわぬ幼さを感じさせるようだ。
尤も、その期待の対象はそんなに可愛らしいものではないのであるが。
「こ、これが……茉優が言ってた……っ♡」
ベッドに戻る間、ごそごそと行儀悪く箱を散らかしながら移動する琴里は、目的地へと辿り着く前にその待望の中身との対面を果たす。それは硬さと柔らかさを両立する、握り込むのに丁度良い長さと太さをした、若干全体的に反り返ったフォルムの──まあ、早い話、ディルドーであった。
「うわぁ、あわわわわ……♡」
サイト上のカタログと実物とではやはり抱く感想も異なるようで、琴里は自身の手に収まるそれをまじまじと見つめる。麗しい乙女が顔を真っ赤に染めてもじもじとしながら男性器のレプリカを眺める姿は、場合によっては需要がありそうだ。
「こ、こんなに大きいんだねぇ……♡」
ベッドに腰掛けながら、琴里は両手で具合を確かめるようにあらゆる角度からショッキングピンクのこけしを観察していく。独り言が多いのは、今もなお湧き上がり続けている多大な羞恥心を誤魔化すためだ。
「ま、茉優は、こんなに大きいのを……ごくっ♡」
一通り眺めて満足したようで、琴里は生唾を飲み込んでから一旦それを自分の傍らに置く。しかし、視線は何度もちらちらと玩具の方へと揺れていて、意識をすっかり釘付けにされているようだ。
そんな部屋で一人きりなのにむっつりさを発揮している琴里であるが、彼女の脳裏には先日の──具体的に言えば、この問題のブツを購入した経緯のことが思い返されていた。
「あぅ、あぅぅ……♡」
曰く、恋人のおちんちんは30cmある。曰く、毎晩獣みたいに犯されてひいひい鳴かされている。曰く、道具である程度慣らしておかないと痛い目を見る。曰く曰く曰く──と、語りに語られるのは過大に盛られた親友の自慢話。琴里の先をイったことが余程嬉しかったのか、琴里の親友はイキりにイキり散らかして琴里に対して下世話なレクチャーを行ったのである。
平時であれば、或いはその親友が見栄を張っていることも見抜けたかもしれないが、残念ながらそれは適わなかった。琴里の苦手なえっちな話というのもあるが、親友がそんな嘘を吐くはずがないという、ある種の信頼が働いたためである。
結果として、言い切った後に自分の所業に気が付いて内心死ぬほど気まずい親友に見守られながら、琴里は件のブツを注文し現在に至るというわけだ。余談であるが、その親友は後日研究室で一人頭を抱えているのを目撃されたらしい。
「ほ、本当に入るのかな……♡」
カチコチと時計の針の音がいやに大きく響く空間の中で、琴里は改めて自分が注文した物を手に取る。出来としては至極スタンダートで、しかし、それが逆に本物に近いという意識を琴里に根付かせて、少なくない不安を感じてしまった。
「ここ、まで……入ってくる……っ♡」
緊張で上手く力が入らない手を動かして、琴里は一度ディルドーを下腹部に宛がってみることにしたようで、座ったままその長いブツをちょうど根元が秘裂にくるように身体に密着させる。視線を落とせばそこには自身の臍の辺りまで刀身を届かせる玩具があって、衣服越しに伝わってくる無機質な感触に呼吸を荒くしながら、琴里はポツリとそれだけ口にした。
「奥まで当たったら……気持ち良い……♡」
先日の親友の言葉を反芻して、琴里は吐息混じりの譫言を零す。未知の快楽への想像だけで頭が煮立ってしまいそうなぐらい熱くなってしまって、まだ始めてもいないのに期待だけが急激に高まっていった。
「あ……で、でも、し、しょ、処女膜、破っちゃうのは……やだなぁ……」
しかし、琴里は確実に膣奥まで貫いてくるブツを見て大事なことを思い出す。そう、親友が自慢していた中でも特に嬉しそうに話していた、愛した人に初めてを奪われる悦びのことを。
「あの時の茉優、本当に嬉しそうだった……」
真っ赤になる自分を若干置いてけぼりにしながらも、心の底から嬉しそうに語っていた親友の姿を思い出して、琴里の心の天秤はここにきて均衡を保ち始めた。快楽を貪ろうとしていた琴里の心に新たに根付くのは、自分にもできるかもしれない愛する人との愛の営みへの願望だ。
「う、ぐ……き、急に空しくなってきちゃった……」
そうなると、今度は親友が恋人と愛を育む一方で自分はいったい何をしているのかという虚無感が琴里の心に去来する。天秤が傾くどころか倒れて台無しになってしまいそうだ。
「で、でも、もう買っちゃったし……さ、先っぽだけなら……♡」
空しくなってふて寝しようかとも考えたが、今更返品するのも馬鹿らしいとも思ったらしく、琴里は結局生まれ出でた葛藤を保留にする形で終わらせることにしたらしい。言葉尻に感情が乗り、心にも炎が再燃していく。
なお、十全に使うことになる時は琴里が思っていたよりも早く訪れることになるのだが、それは今は置いておくことにしよう。
「ん、しょ……」
そうと決まれば行動は速く、琴里は履いていたスカートをその場で脱ぎ始めた。しゅるると擦れる布の音を何だか卑猥に感じながら、琴里の準備は黙々と進んでいく。
「えっと、しっかりタオルも敷いて……」
大したことでもないのであっという間に準備を終えて、琴里は改めて道具を手に取りながらベッドに横になった。可愛らしい純白の下着を晒しながら脚を開く姿は、見る者の視線を釘付けにするには十分過ぎる魅力で溢れている。尤も、この場にそういう人間は存在していないが。
「ち、ちゃんと濡らしてから、だよね……♡」
そして、ついに琴里の初の一人遊びが始まった。恐る恐る、壊れ物を触るかのような慎重さを指先に宿して、琴里は下着越しに自身の秘裂に触れる。
「っ、んぅ……♡」
意識するのとしないのとではその身に走る感覚も変わってくるもので、
「はぁ、ふぅ……♡ ふわふわ、する……っ♡」
しかし、意外と順応は早いようで、琴里の指は徐々に動作が淀みなくなってきた。一定のリズムで上下する指の動きに伴う纏わりつくような浮遊感に、琴里は快楽という概念をその身で理解し始めたようだ。
「あ、ぅ……湿って、キたぁ……♡」
艶めかしい吐息の音と布擦れの音のハーモニーが生み出される空間で琴里が自慰行為を続けていると、すぐに悦楽の呼び水が不可侵領域から溢れてきたようで、琴里はそれを指先で感じ取って上擦った声を上げた。まだ指の一本すら入れたこともないのに、身体はどうしようもなく火照り始めているあたり、琴里の身体は感じやすい体質のようだ。今回に限っては様々な心情による後押しもあるのだが、それを差し引いても逸材であることには変わりない。
「あ、あっ♡ すご、いぃ……♡ おしっこじゃないの、溢れてきてる……っ♡」
そのまま琴里は指で小陰唇を抉るように擦り続けて、灼熱を生み出すお腹の奥から止め処なく愛液を溢れさせた。下着をみるみるうちに濡らしていくいやらしい汁の存在に、琴里は羞恥と歓喜が入り混じる笑顔を浮かべて、その行為を更に加速させていく。
「イく……のは、まだこない、けどぉ……♡ はぁ、あっ♡ これ、気持ち良い……っ♡♡」
無意識にはしたなく脚が開いていくのもそのままに、琴里は指で自らの蜜壺の口を弄り続けた。指の動きも撫で擦るような手付きから掻き回すような手付きへと変化していって、溢れる性衝動を止めることはできない。
「はぁ、はぁはぁ……♡ も、もう、いいかな……♡」
そして、琴里は愛液で過不足なく満たされたことを感知して、傍らに置いていたディルドーへと手を伸ばす。触れることで伝わる少しだけ冷たい感触に、人肌の温度まで温め忘れていたことを思い出すが、琴里の求める意思はもう待つという選択肢を取ることはできない。
「あんっ♡ ん、くぅ……すりすり、気持ち良いっ♡」
指から切り替えて、琴里は素股をするようにして玩具を大胆に秘裂へと擦りつけ始めた。びしょびしょの下着を巻き込むようにして動かされるそれはあっという間に淫水を纏っていき、いやらしく濡れそぼった魔性のブツへと変貌していく。
「これ、すごっ♡ しゅごいっ♡」
愛液で滑りがよくなったイチモツはずりずりと擦る度に琴里の秘境を虜にしていって、全身に回った媚熱は琴里の呂律にも侵食したようだ。舌足らずの嬌声が部屋に響き、部屋の空気を桃色に染めていく。
「はぁ、ふぅ……先っぽ、先っぽだけ……」
やがて、もっと気持ち良くなりたいという底なしの性欲が、琴里の意志を挿入へと導き始めた。そのまま挿入すれば確実に奥まで突き入れてしまうと分かっている琴里は、始める前の誓いを荒い呼吸と共に改めて唱え直して、乱れ切った心を整える。
「あ、あぁぁああぁっっ♡」
そして、琴里はついにディルドーの先端を下着をずらしながら蜜壺に呑み込ませた。膣肉を掻き分けて異物が入り込んでくる感触が、琴里の奥底から更に快楽を引き出し始める。
「はぁっ、ひっ♡ キツい、けどっ♡ 癖になりそうっ♡♡」
手を動かすことで自然と腰がぐぐっと浮き上がるのを視界に収めながら、琴里はなけなしの理性を発揮して何とか入り口を掻き回すだけに留めた。少しでも気を抜けば純潔の華を散らしてしまいそうな緊張感と、それも受け入れて快楽を貪りたい欲望が綯い交ぜになって、更なる快楽が電流のように琴里の身体を蹂躙していく。
「ん、ちゅっ♡ ひゃふ、こりぇ……れるっ♡ 止まらないよぅ……っ♡」
涎が端から零れていく口で自身の細い指を咥えながら、琴里はぬちゅぬちゅと入口を犯すように何度も大人の玩具を出し入れさせた。身体に籠る熱は際限なく溢れてきて、イきつくところまでイかなければもはや止まれそうにもなさそうだ。
「まだ、足りない……っ♡ れろ、れるれる……♡ もうちょっと、強いの欲しい……っ♡」
M字に開脚しながら淫靡な水音を響かせて、琴里は身も心も絶頂のためのあと一押しを求める。すっかり蕩けてしまった瞳に涙を滲ませながら、琴里の上手く働かない思考は何かないかと記憶を探り始めた。
「んっ、んぅっ♡ クリ、弄れば……ちゅっ♡ イける、かなぁ……♡」
そして、考え続けること十数秒。琴里のぼんやりしてきた頭はある一つの記憶を思い出すことに成功する。その時は暴走した親友が実際に教えようかと言いながら、セクハラ親父のような手付きで迫ってきたので思わずビンタしてしまったが、
「おっぱいも……弄っちゃお……♡」
それから、情欲の炎で身を焦がしながら、琴里は一旦行為を中断して更なる準備を進めていく。挿入したままの異物が気持ちを逸らせるのをどうにか抑えつつ、琴里は器用に服を着たままブラのホックを外し、一気に鎖骨の辺りまで服を捲り上げて胸を露出させた。
「ん、はぅ……♡ はぁ、はぁ……これは、また今度使お……♡」
重ねて、琴里は愛液で光るディルドーを抜き去って、それを適当な場所に放る。君の出番はその時までお預け、とばかりに視線を送ってから、琴里はオナニーを再開すべく指を動かし始めた。
「ひぅっ♡♡ あ、はぁっ♡ やっ、これぇっ♡」
今度はショーツの中に利き手を突っ込んで、琴里は陰核を指先で刺激していく。そこから発生する先程とは毛色が違う強力な電流に、琴里は喉奥を引き絞るような嬌声を上げて腰を跳ねさせた。
「茉優の、言う通りだったぁ♡ ぜんぜん、我慢できないっ♡♡」
その狂おしいほど甘美な衝撃は、堕ちかけていた琴里の心を瞬く間に絡め取り、更なる深みへと堕としていく。病みつきになるほど気持ち良いと豪語していた親友の言う通りになったと口にしながら、琴里はまだまだ未開発のクリトリスを自らの手で犯し始めた。
「これひゅきっ♡ あ、くぅぅっっ♡♡ イく、イくぅっ♡」
事前に高めていた甲斐もあって、琴里の身体はすぐに絶頂の兆しを見せ始める。だんだんとねちっこくなっていく指の動きは何度も快楽の電流を発生させて、浮かび上がりそうになる肢体から止め処なく蜜を零れさせた。
「イ……っ♡ は、んぅぅっ♡♡ イくっ♡ イくイくイくぅぅぅっ♡♡♡♡」
そして、自分でも気付かぬうちに両手をショーツに突っ込んで本気のクリ攻めをしていた琴里は、人生初のエクスタシーに達する。足先から脳天まで一瞬で駆け抜けていく極上の快楽は、一瞬の停滞を経て、琴里の珠玉の肢体に遠目からでも分かるほどの大痙攣を齎した。
「ひ、ぁ……っ♡ これ、ほんろにぃ……っ♡♡」
全身が溶けてしまったかのような錯覚を覚えるほどの媚熱に包まれながらも、琴里の指はまだ足りないと言わんばかりに勝手に動きを再開し始める。愛液が溢れ続けることでぬめりを生み出し、絶頂直後というのも相まって琴里の身体はくねくねといない誰かを誘うようにいやらしく揺れているようだ。
「ゆびっ♡ ぜんぜんとまって、くりぇないぃっ♡♡♡」
意志に反して動き続ける自身の指に翻弄されて、琴里は危うく外にも漏れ聞こえるほどの大きさで喘ぎ叫ぶ。最早制御を失って本能だけで動く自身の身体をなるように任せて、琴里はただ気持ち良くなることだけを考えることしかできない。
「ん、ふぐぅぅっ♡♡ あっ、あっあっ♡ おっぱいらめぇぇぇっ♡♡♡」
巨大すぎる性欲のせいでまるで犯されているような感覚に陥りながら、琴里は陰核と同時に乳首も弄り始めた。流れ込み、滞留した快楽を解放する執拗な攻めに、琴里は
「イぐっ♡♡ イぐぅぅぅううぅぅぅぅっっっ♡♡♡♡♡」
やがて、二箇所の性感帯を容赦なく攻め続けた琴里は、盛大に潮を吹きながら大絶頂を果たした。愛液が一気に溢れ出していって情欲がクールダウンしていくのと同時に、興奮で突き動かされていた身体も落ち着きを取り戻して滞納した疲労が琴里の全身に一気にのしかかってくる。
「う、うぅぅ……♡ 気持ち、良かったけど……これじゃあ、変態、みたい……っ♡♡」
そして、冷静になれば遅れて自身の乱れに乱れた痴態を正しく理解して、先程まではしたなく喘いでいた琴里は顔を真っ赤に染め上げながら羞恥の声を漏らした。半身を起こして下半身側に目を向ければ、そこには大量の愛液ですっかりびしょびしょになってしまったお気に入りの下着と、潮であちこち染みになってしまったベッドのシーツが目に入る。じっとりと汗をかいた身体も何だかいやらしく思えてしまい、琴里は何だか自分が淫乱になってしまったような気持ちになったようだ。
「でも、とりあえず……今は少し休憩しよ……」
しかし、初めてのマスターベーションでキャパを余裕でオーバーする行為に勤しんでしまったせいか、琴里の瞼は緩やかに重力に従い始める。恥ずかしい上に片付けを筆頭にやることはまだあるが、それを気にするだけの身体的余裕も精神的余裕も残されていない。
程なくして、琴里は安らかに寝息を立て始める。この後、濡れた身体のまま、ほぼ全裸の状態できっかり五時間眠ったせいで琴里は風邪を引くことになるのだが、それはまた別の話である。
多分パラレルワールドだと思うんですけど。