オムニバス形式で綴られていくゆずソスケベ二次小説 作:水晶水
「おーい、遅いぞー」
暖かな空気が漂う部屋に、すっかり脱力して間延びする声が響く。呼び声に反応して入室を果たしたあなたが視線を向ければ、そこにはぐでっとした体勢で炬燵の天板に身体を預ける黒髪の恋人──四季ナツメの姿を確認できた。彼女の放っておけばそのまま寝てしまいそうなほどにリラックスした様子は、完全にあなたに心を許した姿でもある。それを理解してか、冗談交じりの小言を掛けられたあなたはにこにこと笑顔を絶やさぬままだ。
「む……何か変なこと考えてる顔」
どさりと音を立てながら手にしていた荷物を置いて炬燵に入ると、そんなあなたの方を向くナツメは何かを敏感に察したらしい。体勢を変えないままに腕だけを伸ばして、彼女はあなたの頬目掛けて突きを連発する。早速の甘ったるいじゃれ合いの気配に、あなたも襲い来る人差し指に応戦した。
ちなみに、あなたも別に大したことは考えていない。ただ、世界一可愛い恋人が今日も可愛いというだけだ。
「ふふ、それじゃ早速……」
数度つついて満足したのか、ナツメは表情を緩めてからゆっくりと半身を起こす。それからすぐに机の上で山を作るビニール袋に手を突っ込むと、表情に期待を露にしたまま500mlのお酒が入った缶を取り出した。
「なるほど、これが噂の……」
冷えた液体の存在を感じさせる重さを手にしながら、ナツメは自分でお願いして買ってもらった酒のラベルをまじまじと見つめる。それはヌイッターで最近話題になっていた物だ。酔うことだけを考えれば最高級のコスパを誇るとの謳い文句を目にした彼女は、普段は飲みもしないそれが何となく気になって──とはいえ、自分ではよく分からないので──あなたに頼んで買ってきてもらったのだ。そして、そのついでにオツマミも用意してもらえば、二人きりの飲み会の準備は万端である。
今回の趣向は、スナック菓子をメインに据えたお菓子パーティ。ポテトチップスを筆頭に、チョコやクッキーといった甘味も揃えた隙のない布陣であった。
「匂いは……普通だ」
あなたが袋からお菓子を取り出していると、待ちきれなかったナツメはかしゅっと快音を立てながらプルタブを起こして開栓する。顔を近付けてその匂いを嗅いでみせると、期待していた物を上回るものではなかったのかやや不満気な表情を形作った。
「それはそうだけど」
突き抜けて変な物だったら売り物にならないだろう。あなたが笑いながらそう言えば、妙な期待を寄せていることが恥ずかしくなったナツメはほんのりと頬を赤く染めた。
「んん、乾杯」
誤魔化しの咳払いを一つ。恋人との営みである以上堅苦しい挨拶は不要だ。自身に追従するようにあなたが自分の分のお酒を用意したのを見て、ナツメは飲み会の開始を宣言する。
「んく、んく……ぷはっ」
同じ材質の器を軽くぶつけ合い、二人は同じ所作で缶に口を付ける。口腔内に流れ込んでくるそれを一口、二口と飲み下せば、味見を終えてナツメは一旦手にした缶を机の上に戻した。
「んー……ちょっとキツいかも……」
口元を抑えて、眉を下げながらの一言。普段オシャレなバーでカクテル等を嗜む彼女にとって、ある種インパクトのあるこの缶酎ハイの刺激は強すぎたようだ。舌に残る痺れるような炭酸の感覚と、強烈な人工甘味料の味わい。それは慣れない人にとっては摂取するのに苦心させるに十分なものである。この事態を予見していたあなたは、ナツメに心配の声をかけた。
「だ、大丈夫。飲めないほどじゃないし、それに……買ってきてってお願いしたのはワタシだから」
出された助け舟を理解しつつも、彼女はその手を取りはしない。とまぁ、理由は今しがた口にした通りだが、あなたと同じものを飲んでいるのに、自分だけ違う物に取り替えるのは何となく嫌だったらしい。そう、自分が苦労しているものを平然と飲んでいるのあなたに、密かな対抗心を燃やしているのだ。とどのつまり、この女、実は結構な負けず嫌いである。
「さ、まだ宴は始まったばっかりよ」
既に酔いで頬を染めながら、ナツメはあなたの肩を叩いて止まっていた時間を再開させた。そして、飲み食いを始めたあなたを見て満足したのか、彼女もそれを真似るように飲み会を楽しみ始める。
恋人と二人きりで、少し心の箍が外れた会合。普段働くブレーキも少しだけ緩んだこの場で、何が起きてしまうのかは敢えて言うまでもないだろう。
「えへへ……ん、ちゅ……♡」
さて、夕刻に始めたパーティであったが、机の上に空の袋や缶が散見される今、その様相は大きく変化していた。いつもとは違う宅飲みという状況。そこで自分も気付かない程度に興奮していたナツメは、慣れないお酒をほんの少しだけハイペースで飲み続けた結果、既にすっかりデキ上がってしまっていた。大きいサイズとはいえたった一本。その油断が招いたのは、赤ら顔の甘えん坊が恋人にだだ甘えするという、翌朝覚えていれば絶叫必至な結果である。
彼女が酔って上機嫌に冗談をかましてくる光景は何度か見たことあるあなたも、泥酔した恋人が猫のように甘えながらキスをオネダリしてくるのは流石に驚きだ。尤も、あなたも酔いが回っているのか、密着してくるナツメに恥ずかしげもなく口付けの返答をしているのだが。
「まら酔っれない」
いつの間にか、あなたの身体を椅子代わりにして座るよう移動したナツメに問いかければ、返ってくるのは酔っ払いの常套句。身体をあなたに委ねて上目遣いで抗議する姿は大変可愛らしいが、誰がどう見ても完膚無きまでに彼女は酔っている。言い訳の余地はちっとも存在していないにもかかわらず、こうも堂々と嘯く恋人を見て、あなたも即座に苦笑いを決めた。
「んぅー……きひゅれ飲ませて……」
ぐったり、ぐわんぐわん。完全に据わってない首で頭を擦り付けるように動かしながら、ナツメは蕩けた呂律でオネダリを続ける。八割増の甘さを含んだ声でオネダリされれば、あなたも沸々と酔心から庇護欲が湧いてくるというものだ。二本目──あなたは既に一本目を飲み終えている──の缶に残る酒を少し口に含むと、そのままあなたはナツメの桜唇に口を合わせた。
「んっ……んく、ぷはぁ」
あなたは後ろから抱きしめながら、上を向く恋人と数秒ヴェーゼを交わす。密着し、口腔で繋がれば、吸い上げるように動くナツメの方へと液体は流れて行った。零れてしまった液体は顎を伝って落ちる。火照った身体を濡らすそれを微塵も気にせずに、二人は酒を飲み干しても幾度となく口付けを重ねた。
「はぁ、はぁ……んっ♡ 硬いの当たってる……♡」
既になかった距離を更に詰めてしまえば、当然触れ合う表面積も増えると言うもの。身体の背面一帯であなたを感じるナツメは、その張りのあるお尻であなたの怒張を感知したらしい。衣服越しに沈み込んでくる肉幹を揶揄いながら、彼女は腰を捩ってあなたの劣情を刺激する。酔いの影響で感覚は鈍っているはずなのに、あなたもナツメも不思議と腹の奥でマグマが煮え滾っているのはハッキリと感じた気がした。
「もう……えっち……♡」
常であれば──表面上は──咎めるように見えるであろうそれも、心のフィルターが剥がされた今では素直なことこの上ない。腕の中に収まる乙女は期待で瞳を滲ませながら、あなたを揺らぐ視線で見つめてにへらと笑う。
「ん……っ♡」
零れた酒で濡れた真っ白なシャツ。その肌に張り付いて下着さえも透ける布越しに、あなたは抱いていた腕を解いて愛撫を始めていく。鎖骨をなぞり、双丘をねっとりと這い回る猥手を感じて、ナツメもこそばゆさと気持ちよさでその身を小さく震わせた。
「そんなに、まじまじと見られると……恥ずかしい……♡」
抵抗は微塵もなされていない。静かに乙女の柔肌が諸手で蹂躙される最中、あなたが彼女のシャツのボタンを外していく。酔いで滑る指先で苦戦しながらあなたが仕事を熟せば、顕になるのは情熱的な赤であった。時折認識されていたとはいえ、こうも誤魔化しようもないほどに勝負下着を直視されれば、見せるつもりがあったと言えど、ナツメも羞恥の念が勝るというものだ。酔いも合わさって、彼女の白磁の肌もすっかり真っ赤に染まっていた。
「そ、そう? なら良かった」
シミ一つない素肌を撫で回しながら、あなたは恋人の下着の感想を零す。感じた喜悦と劣情をそのまま耳元に漏らせば、ナツメは満更でもなさそうに身動ぎをしてあなたに身体を擦り付けた。深酔いした乙女はとびっきりに素直だ。
「あ、んっ♡ もっと、いっぱい触って……♡」
具合を確かめるように動いていたあなたの手は、ナツメの下肢へと伸びていく。心の方の準備はもう万端だ。それを理解してか、あなたはじわじわと確実に乙女の領域を蹂躙して、彼女の身体の方の準備も進め始めた。
「んっ♡ はぁ、あぁっ♡ ぞくぞく、する……っ♡」
酔いで火照った肢体に情欲の熱が加わっていく。ほど良い肉付きのふとももを撫で回されて、ナツメは溢れ出る衝動に任せて嬌声を上げた。全身が痺れるような多幸感が溢れて、発情した乙女はされるがままに受け入れて自然とその脚を開いていく。それに釣られて、彼女が履き慣れたタイトな吊りスカートも絶対領域の奥をも曝け出すようにずり上がっていった。
「はぁ、はぁ……キミのために選んだから、ぁっ♡ 見て、いっぱい見て……♡」
時間を追うごとに行為も酔いも深く染まっていく。先程の羞恥も何処へやら、ナツメは完全に露になった下着を見せつけるように更に開脚していった。その誘いに乗るように、あなたも上下の赤に自身の手を這わせていく。
「んっ♡ びりびりひゅりゅ……♡」
布擦れの音を上書きするように、ナツメの口から熱と音が漏れる。指の腹を軽く押し付けられ、そのままじっくりと時間をかけて円を描くようになぞられると、抑えきれないパトスは乙女の内から止め処なく溢れ出していった。
「あ、遊んで、ないで……ひんっ♡ 早く、もっとちょうだい……っ♡」
焦らされれば焦らされるほど、身体の奥底で燻ぶる情欲の炎はその熱量を増していく。
「あ、ちょ……っ、んちゅ……♡ れろれろ……♡」
この上ない誘惑を受けて、あなたもそれを無視できるほど理性が残っているわけではない。一瞬の手際で彼女のブラのホックを外すと、遅れて反応を見せたナツメの桜唇をすかさず奪い去る。その不意打ちに驚くのも瞬きの間だけだ。彼女は自分が何をされたのか理解すると、あなたの舌よりも早く自身のそれをあなたの方へと捻じ込んでいった。
「じゅるる……はぷ♡ ん、れろ、れるる……♡」
至近距離で見つめ合ったまま、貪り合うようにヴェーゼが交わされる。身体を擦り合わせるように密着したままの行為に、唾液を啜る音と合間に起きる息継ぎだけが室内を支配していた。お互いの口の仄かに残る酒の味も分からなくなるまでそれは続く。今はただただ恋人に夢中だ。
「ぷ、はぁ♡ はぁ、はぁ……あむっ♡ ちゅぱ、れるれる♡♡」
数瞬か数秒か数分か。愛を求めて没頭する時間は幾ばくだっただろうか。息苦しさから暫し距離を取るが、二人の間に架かる唾液製の橋が落ちる前に、再び吸い寄せられるようにキスが交わされる。愛する人と繋がっていたい。ナツメとあなたの頭の中には、それ以外の思考が介在する余地は残されていなかった。
「ぶはぁ、はぁ、ふぅ……♡ はー……はぁぁ………♡」
早鐘は興奮によるものか、はたまた酸欠によるものか。それは合図無く離れて視線を絡ませる二人にはどうでもいいことだ。触れていないのも惜しいとばかりにお互いの身体を弄り合う二人にとっては、とにかく今この瞬間、目の前の恋人が愛おしくてたまらないことだけが肝要であった。もはや言葉は不要。きっと、語り合うのは酔いが覚めてからだ。
「ちゅ……っ、んふ……れろぉ♡」
口唇欲求を満たすためだけの手段に成り下がった唇を用いて、あなたは三度ナツメに口付けを落とす。彼女も静かにそれを受け入れて、総てを委ねるように全身を弛緩させてあなたに寄り掛かった。それは心が繋がったと錯覚するほどだ。相手が求めるものを言葉無くして理解し合い、蜜月の行為は更に加速していった。
「んっんっ♡ ん、ふぅ……ぢゅる、ぢゅぞぞ……♡♡」
ナツメの豊満な胸と乙女の花園に猥手が這う。零れた果実はじっくりと熟れ具合を確かめるように膨らんだ乳頭を指先で可愛がられ、蜜濡れのクレヴァスはその奥にある秘密を暴かれるようにゆっくりと二指が粘膜を掻き分けて進んでいった。意識が分散してキスは彼女の舌遣いが優勢だが、三所を同時に弄られてナツメは何度も何度もその魅惑の肢体を跳ねさせている。そして、女体を蹂躙するあなたの手に沿えるように指を絡ませているせいで、酔いで調子付いているあなたの勢いも加速度的に強まっていた。
「はぁ、はぁっ♡ あ、んんっ♡」
息継ぎのために離れても、双手による攻勢が止むことはない。必然、密着して飲み込まれていた嬌声は空気中に溢れ出す。もぞもぞと下着に手を突っ込まれたまま掻き回される衝動は、性に馴染んだ身体では抗いようもない。だんだん浮き沈みする下肢のストロークも激しくなっていき、痙攣も視認できるほどに苛烈だ。緩んだ理性は消し飛ばされて、ナツメはもうイかせてもらうことしか考えてはいない。
「んんぅぅぅっ♡♡ イ、くぅうぅぅっっ♡♡♡」
ほどなくして、一際大きく彼女の腰が跳ね上がる。秘奥から蜜を撒き散らして痴態を晒す様は、とてもじゃないが尊厳などあったものではない。
「んぉ゛、ぉおっ♡♡♡ ひょこ、ら゛めぇっ♡♡♡」
そんなナツメに追い討ち一つ。あなたは浮き上がる恋人の下肢を抑え込むように、指の腹を膣粘膜に擦りながら押し付ける。ぐちゅっと重たい水音を立てながらねちっこく追い込めば、彼女は無理やり身体を引かれたように全身を強ばらせて弓形に背中を仰け反らせた。飛び散った雌汁はショーツを越えて床をスカートを濡らして、淫臭を部屋に充満させていく。二重の絶頂の後に残ったのは、いやらしいフェロモンを辺りに振り撒く淫乱な雌だけであった。
「あ、へっ、へっ♡ こひゅ、りゅのっ♡♡ おかひぐなっひゃうかりゃぁっ♡♡」
最大限の快楽を供給できるように、優しく、然れど激しく。まだエクスタシーの余韻も引かないナツメを抱きしめて、あなたは彼女の弱点をひたすらに虐め抜いた。身体を重ねるのもとうに二桁は超えているのだ。何処をどんな風に弄られれば一番気持ち良くなってくれるかなど、分かりきっていることである。快感の余り舌を口腔内から零し、目から口から蜜壷から液体を止め処なく溢れさせていても、何だかんだナツメが拒否をしていないのはそういうことであった。
酔いの最中であっても、文字通り身体で覚えた技術は冴え渡る。許容限界ギリギリを攻めるような絶妙な指遣いに翻弄されて、ナツメはもうすっかりあなたの虜だった。
「はぁ、はぁっ♡ ひゅ……はひゅぅ……っ♡♡」
とろとろになるまで可愛がられた後に解放されて、ナツメは媚熱が込められた呼気をたっぷり吐き出す。ひくひくと蠢く蜜花からは、閉めきれていない蛇口のように淫水をちょろちょろと溢れさせていた。酩酊と陶酔で掻き乱された意識では上も下も朧気で、ナツメはきっと今自分がガニ股のまま無様に痙攣していることも分かっていないだろう。
乱れた呼吸のまま全身を上下させて、それでも彼女はあなたの瞳だけをじっと見つめていた。
「はぁ……ふぅ……んっ♡」
再度重ねて言葉は不要。爛々と期待で輝き濡れそぼる瞳を見れば、それが一から十も百も語ってくれると言うものだ。あなたはナツメの頬を撫でて、汗で張り付く濡れ羽の黒を掻き上げる。それだけで反応してしまう乙女の肢体を、放置するはずもなかった。身体を手のひらでなぞられる度に奥底からぞくぞくと湧き上がってくる衝動に身を任せて、ナツメはその瞬間を待ち続ける。
「ぁあ゛あっ♡♡ 今日の、いつもより……熱いぃっ♡♡」
そして、望み焦がれるそれはすぐに果たされた。限界まで屹立したブツを花弁に宛てがうのも一瞬だ。あなたはとっくの前から準備万端の蜜壷へと、一気に欲望の化身を突き込んだ。蓄積され続けた期待は、それを起爆剤にして即座に爆発を起こす。原始の欲求渦巻く魔境を抉られて、ナツメは歓喜を叫びながら三度目の絶頂へと到達した。
「あっ、あぁっ♡♡ はぁっ、ぁあ゛ぁっっ♡♡♡」
頭が白みがかるほどのスパークに苛まれながらも、彼女は決してあなたを逃がすまいと腕で、脚で、肉壺で絡みついて、あなたの全身を自分の汗だくの肢体に釘付けにさせる。最早口から出るのは乙女の声ではなく、肉打つ度に飛び散る蜜と汗が更に行為の獣性を際立たせていた。衣服を脱ぐ暇も惜しんだ交尾であるにもかかわらず、そこにあったのは総てを剥き出しにしたこの上なく原始的なまぐわいだ。仮に本当に全裸同士であったのなら、撒き散らされる淫汁やフェロモンのせいで数日は部屋に匂いが残っていたかもしれない。
「イぐっ♡♡ 赤ちゃんっ、はぁ、はぁっ♡ れきちゃうぐらい、激ひくっっ♡♡♡」
内側でうねり渦巻く欲望と快楽は止まらない。好き合い、将来を誓い合った以上、もう今ここで孕んだとしても二人にとっては本望であった。それは酒に流されて導き出された結論ではない。そんなもので揺らぐほど、あなたとナツメの関係は軽いものではないのだ。
ただ今日のきっかけが酔いによる後押しだった。それだけだ。
「
やがて、あなたに襲い来る腰が根元から浮き上がるような感覚。あなたの吐精が間近であることを察して、ナツメもあなたへしがみつく力を更に強めていく。あなたもそれを受け入れ、服に皺ができるほどに抱き返しながら、最後の瞬間まで腰を振り続けた。
「んっ♡ んんんぅぅ゛ううぅぅぅっっっ♡♡♡♡」
お互いの燃え上がるような呼吸だけが木霊する中、遂にあなたの欲望も暴発する。爆発的な衝動が溢れれば、床を背にして喘ぐナツメも同時に限界を迎えた。お互いの耳元でイキ声で叫んで、意識ごと全身を染め上げる激しいまぐわいは幕を閉じる。射精の名残でびくびくと動く陰茎は、まだナツメの蜜壷が絡め取ったままだ。こびり付いた恋人の熱はしばらく取れそうにない。
「やだぁ……♡ まだ、足りない……♡」
絡み合ったまま数分。充分な休息を取ったあなたは、まだ揺らぐ意識で一旦離れようとする。しかし、ナツメはそれを良しとせずに、力の抜けた身体で抵抗を試みた。悪酔いした状態で酒はちっとも抜けきれず、甘えん坊モードはまだしっかりと機能しているようだ。呂律が回らないせいで余計に幼子らしさを露呈しながら、彼女は幼子とは程遠い欲求をあなたへ真っ直ぐにぶつけていく。快楽の味を覚えた肢体が満足するのは、まだ時間がかかるらしい。
「好き……♡ いっぱい好き……♡ だから、シたいっ♡ いっぱいっ♡ 朝までっ♡」
蕩けたワガママなお姫様は、あなたにしがみついたままオネダリを続ける。へとへとでふらふらで、きっと日が昇るまではもたないと分かってはいても、溢れる"好き"だけは止められそうになかった。
「あ……んっ♡
嘆息一つ。だが気合いは十分だ。恋人と一体になったまま身体を起こすと、あなたはすぐ横にあるベッドにナツメを押し倒す。内側から押し広げるように硬く、大きくなる存在を鋭敏に察して、彼女は疲れた顔で嬉しそうに笑った。続く愛の囁きは、第2ラウンドのゴングの音だ。口火を切れば、また行き着くところまでは止まることはない。ふわふわとばちばち。混ざり合う二種の陶酔に導かれるように、二人の長い夜は始まった。
書き味がだいぶ変わってきたなと思う今日この頃。