オムニバス形式で綴られていくゆずソスケベ二次小説 作:水晶水
「ふぅ……今日も大変だったね」
足元も見えぬほどの暗闇の中、ようやく辿り着いた玄関先で金髪の少女はそう呟く。あなたがそれに短く返事をしながら灯りを付けて振り返ると、そこにはすっかり見慣れた改造任務服を着熟す義妹──在原七海が笑みを浮かべている光景が目に入った。
「えへへ、ありがと、お兄ちゃん♡」
靴も脱がずに目の前のあなたに上目遣い。最早恒例となった無言のオネダリを受けて、あなたは何も言わずに七海の頭を優しく撫でる。期待通りのご褒美をもらったことで、彼女は更にその欣然とした表情を緩ませた。
こんな時間ではあるが、任務から帰投した二人とは違い、上司である父親はまだ仕事中だ。つまり、今生活拠点となっているこの場は二人きり。そうなれば、眼前の義兄を愛して已まない七海は、あなたに際限なく甘え始めるのが常であった。
「ふふ、それじゃあ、ご飯の準備するから待ってて」
頭を撫でてもらうために脱いだ帽子を手にしたまま、七海は先に上がったあなたに追従してリビングへと移動していく。
「お兄ちゃん、先にお風呂に入っててもいいよ」
外ではあなたがメインを張っていても、家の中では彼女の独壇場だ。在原家の家事の全権を担って久しい彼女は、すっかり板に付いた所作でテキパキと準備を進めていく。あなたに何か言われるのよりも先んじて入浴を促すのもその一環であった。
明日も学校がある上、もう深夜に差し掛かる時間だ。逆らう意思がない以上、あなたも促されるままに夜闇色の上着に手を掛けた。
「あ、でもその前に……えいっ」
上着を脱いで一息。その隙を突いて、七海は正面からあなたに抱き着く。背中に腕を回す抱擁を受けて、あなたも何の抵抗もなく七海を抱きしめ返した。
「んふー……お兄ちゃんの匂い……」
硬い胸板に顔を埋めながら、七海は恍惚の声を漏らす。お風呂に入ってからでは味わえない、愛する人の汗混じりの体臭を鼻腔にたっぷりと取り込む姿は少々異様だ。尤も、それはその──義理とはいえ──兄妹らしからぬ光景を静かに受け入れるあなたもであるが。
「すんすん……はふぅ……♡」
玄関の時と同様にあなたが彼女の頭を撫でる最中、陶酔に浸りながら匂いを嗅ぎ続ける七海の肢体がビクリと震える。フェロモンむんむんの雄臭を堪能する姿は、義妹と言うよりオンナのそれであった。とはいえ、実のところあなたと七海の関係を言い表すのであれば、義兄妹という書面上の事実よりもそちらの方が正しいのだ。
「すぅぅぅ…………はぁぁ…………っ♡♡」
ストッパーがなければ歯止めが利くはずもない。先ほどまで家事を進める気満々だったことも忘れて、七海は自分にとって馥郁たるあなたの身体から溢れる香りを愉しみ続ける。一呼吸を終える度に一層深くなっていくそれは、もう一生止まらないのではないかと思えるほどに激しかった。
「ふはぁ……はぁ、はぁ……♡ おにいひゃん……♡」
果たしてそれが何分続いたか。あなたの胸板から蕩け顔の七海がゆっくりと顔を上げる。上目遣いで覗き上げてくる瞳は潤んだ輝きを放っていて、一目見れば彼女が発情してしまっていることは理解できた。そう、他ならぬあなたの匂いを嗅いだことで。
「お兄ちゃん……♡ わらひ、我慢できない……♡」
色に惑わされた雌犬が一匹。開いた口の端から涎を垂らしながら、七海はあなたを何の小細工もなくただ誘惑する。それは依存し切った相手への、少々真っ直ぐすぎるとも言えるほどに一途な愛だ。大好きな相手を求めるあまり、七海は今この瞬間だけ、思考のリソースを目の前のあなたに総て注ぎ込んだ。
「んっ♡ お兄ちゃん♡ おにいひゃん♡」
とはいえ、それはあなたにも言えることだ。七海が精神的に依存し切っているとすれば、あなたは生活を握られて肉体的に依存している。自分のことを夢中で呼んでくる乙女に献身的に世話を焼かれ、それを悪くない、そうありたいと思っているあなたも、七海が求めてくるのであれば応えるのがいつものことであった。
擦り付き、甘え媚びてくる少女を甘やかす手付きはゆるりと色を帯びていく。触る場所が危ういのも当然故意によるものだった。
「もっと……♡ お兄ちゃん、もっと撫で回して……♡」
密着した身長差のある身体を抱き抱えられながら、七海はあなたに懇願する。背中を、お尻を、ふとももを這い回る猥手を感じて、彼女は全身を駆け巡る悦びに喘いだ。
「んっ、んぅっ♡ お兄ちゃんの手、やらしい……っ♡」
衣擦れの音と乙女の甘い声が響く中、あなたは言われるがままに七海の衣服越しの柔肌を蹂躙する。スカートの中に手を入れられ、ストッキングを巻き込みながら臀部を鷲掴みにされれば、七海も可愛らしい嬌声を上げざるを得ない。
「はぁ、ふぅ……♡ ふぅ、ふぅ……♡」
やるべきこともすっかり忘れたまま、二人はひたすら行為に興じていく。次第に、お互いに強く触れていたい気持ちも強くなっていった。程好い肉付きの肢体を愛撫し、覆われる筋肉で硬い身体を触られる。七海とあなたは、汗を吸った任務服を掻き分けて相手の地肌に指を這わせた。
「こ、れ……っ♡ あたま、ふわふわひてりゅ……♡ ひゅき、すきすきしゅきぃ♡♡」
小さな身体を抱えられたまま、七海はストッキングもお尻がはみ出るよう中途半端に脱がされて、露になった珠玉の肢体をねちっこく揉みしだかれる。それと同時に大好きな人の大きな手で頭を撫でられれば、分泌される脳内麻薬で彼女の多幸感は増し増しだ。彼女は彼女で落ちないように脚であなたの身体を締め付けるようにしがみ付いて、ずり上げたシャツの隙間から手を入れ背中の筋肉を愛おし気に堪能してはいるが、そのノーガードの攻勢が拮抗しているわけではなかった。
「はぁ、はぁんっ♡♡ 今日はおしり、そんなに好き、なのっ?」
安産型のやわこい丘を、薄桃のヴェール越しに揉みしだかれる。集中的に行われるそれを受けて、──元より敏感な体質とはいえ──七海は蕩けた顔のままあなたの耳元で疑問を囁いた。
「んっ♡ いい、よっ♡ お兄ちゃんの、気が済むまで……♡」
そうだ。そんな秒にも満たない短い肯定をすれば、彼女はそれを嬉しそうに受け入れる。最早犯されるだけの雌へと堕ちながら、七海はあなたの力強い指の感触を静かに堪能した。
「全身、熱くて……っ♡ お兄ちゃんっ♡ もっと、もっと激しくっ♡♡」
しかし、いくら至福の時間とは言えど、単一の刺激ではやがて慣れが来るというもの。悦びで溢れかえっているとはいえ、それは七海にも言えることだ。故に、お尻を揉まれるだけでは満足できなくなってきた彼女は、か細い誘惑をあなたの耳朶にねっとりと流し込む。当然、それに抗う理由は存在していなかった。
「んぅっ♡ はぁ、はぁはぁ……♡」
複雑な構造の任務服。脱がすのに手間がかかるそれも、七海と何度も行為に及んだあなたにとっては障害足り得ない。上着がかかったままのソファに彼女を押し倒すと、あなたはすぐさまその黒衣を剥ぎ取っていく。瞬く間に恥ずかしい格好にされていく最中、七海の息は期待のあまり瞬く間に荒くなっていた。
「早く……♡ お兄ちゃん早くぅ……っ♡」
衣服の檻から解放されて、じっとりと汗ばんだ七海の肢体が露になる。抑圧されていた欲望と共に、火照る白肌とフェロモンを多分に含む匂いが解放されれば、その艶姿をじっくり見舐め回したいというものだ。しかし、無遠慮にあなたが視線を送っていると、焦れた七海はもどかしそうにその身を捩らせた。
「ん、んぅうっ♡♡ キたぁっ♡♡」
いやらしく左右に揺れる小さな身体。あなたがその淫りがましさの起点である腰を掴めば、彼女は波打つようにビクリと肢体を跳ねさせる。そして、生まれた一瞬の硬直を肉の槍で突き抜けば、蜜壷を一点狙いされた七海は堪らず仰け反りながら大嬌声を上げた。
「あっ、あっ♡ はぅ、んっ♡ お兄ちゃんっ♡ おにいひゃんっ♡♡」
あなたのことを考えるだけでも熱が溢れる七海の秘裂は、最早前戯は不要なレヴェルで濡れている。双方が既に昂り切っている現状であれば、お互いの性欲を貪り喰らわんばかりに求め合うのは必然だ。一欠片の遠慮もないピストン運動は、ただただ想い合う二人の原始的な欲望を満たすためだけに行われていた。
「はぁ、はぁっ♡ 好きっ♡ ひゅきぃっ♡♡」
快楽の源泉を突き抜かれて七海は喘ぎ叫ぶ。しかし、彼女もただそれに甘んじているだけではない。快楽の電流が奔る小さな肢体を懸命に動かし、乙女は愛しの恋人に全身を用いて絡みついていた。それは言うなれば攻勢的被食。性感帯を容赦なく蹂躙されながらも、七海はあなたを決して離さない。
「あ、むっ♡ ぢゅるる♡ れろれろ♡」
間断なく駆け回る性感の波。抗い難い衝動に呑まれながらも、七海は必死であなたに求愛を続ける。溢れ返る熱を吐き出すように、彼女は涎を垂れ流したままの口であなたの口に封をした。行き場を求めて伸びる舌は、ぶつかった同質のぬめりを掴んで絡み付いたままだ。
「れるれる♡ れぇ……♡ ぢゅぞぞぞっ♡♡」
吸い付き、舐めなぞり、愛情ごと根こそぎ吸い上げるような熱烈なキス。いっそ恐ろしいまでに一途な恋慕に、攻めているはずのあなたも足元から蟻地獄にゆっくりと飲み込まれていくような心地を覚え始める。
斯様に強く想われることに堕ちていく感覚。しかし、それはあなたにとって悪いと思えるものではなかった。寧ろ、その蕩けるような熱に捕らわれて、ずぶずぶと沈むままに身を任せていく。湧き上がる衝動に心さえも委ねたまま、あなたも七海もただ一心に相手のことを求め続けた。
「ちゅ、ぷぁっ♡ はぁっ♡ いい、よっ♡ キてぇっ♡♡」
キスの最中で乙女の肢体は何度も跳ねる。その繰り返される絶頂の中で、七海は敏感にあなたの限界を察した。脳まで浸透した快楽で浮かぶ蕩けた表情は、さながら淫魔の微笑みとも言うべきか。深淵へ誘う魔性の囁きは、止まる気は更々ないあなたの身体を余計に駆動させていく。
「あっ♡ あぁ゛っ♡♡ イくっ♡ イぐぅうっっ♡♡♡」
終焉へと向けた暴力的とも言える激しい突き上げ。それと共に白濁とした欲望は余さず七海へと注がれた。脈打ち、赤熱する銃身から放たれる愛の弾丸を受けてしまえば、七海が逃がしきれない快楽で仰け反りながら絶頂するのも必然だ。痙攣する膣肉で丹念に搾り上げながら、長い長いエクスタシーが二人の脳に溢れんばかりの多幸感を齎した。
「はっ♡ はぁっ♡ はっ、ふぅ……っ♡♡」
指の痕が残るほどにしがみつきながら、七海は今しがた全身を蹂躙した絶頂の余韻に浸り続ける。それは手足の末端まで痺れるような陶酔を経て、口腔から露出した舌をしまい忘れてしまうほどであった。決してあなた以外には見せれない表情を、惜しげも無く晒している。吐精してもなお熱を燻らせるあなたは、その事実がどうしようもなく嬉しかった。
「んぅ……♡ おにいちゃん……♡」
種を仕込み終えて繋がったまま、七海はあなたに身体を擦り付けて甘える。任務終わりから間もないせいかささやかなものではあったが、それでも彼女はいつまでもあなたを求め続けていた。それは静かに恋人を抱き上げるあなたもまた同じだ。違うのは攻め手か受け手か、それだけであった。
「うん……♡ 一緒に入ろ……♡」
夕餉を作ることもすっかり忘れたまま、七海はあなたの腕の中で猫撫で声を上げる。きっと浴室で第二回戦を迎えるだろうことは、二人も言葉にせずとも理解していた。それから、身も心も一体になったまま、あなたと七海はゆっくりと脱衣所へと姿を消していく。若さゆえの特権を行使して、長い長い夜が今始まった。
ヤンデレが私には何か分からなくなってきている。由々しき事態だ。