夜中、隣で寝てる彼女にドギマギしてみたい。
静かな部屋、聞こえるのは隣で寝るナツメの寝息だけ。今日は念願の給料日で、ちょっとばかりボーナスも出せる程度には経営も安定してきて……それから羽目を外しすぎたのか、いくつか店をはしごして帰ってきたらこの有様。いつもならそのままベッドに押し倒してしまっていたところだが、それどころじゃない泥酔っぷりを見せていた彼女を前に、そんなことはできなかった。
隣から感じるぬくもりは、規則的な呼吸に合わせて上下に微かながら揺れる。彼女を寝かしつけるつもりが、俺まで一緒に寝てしまってこの時間だった。差し込む街灯の光は薄暗く、すでに夜も更けていることを知らせてくれる。
「すぅ……すぅ……」
気持ちよさそうに寝息をたてる彼女は、隣で悶々とする俺のことなんて知るわけもなく。誤魔化すようにトイレに逃げ込もうと体を起こしたその瞬間、逃さないと言わんばかりの手が俺の腕に、体に伸びて絡みついてきた。
「いつからワタシが起きてないって思ったの」
「……えっ」
さっきまで寝ていたとは全く思えないような、彼女の鋭い眼差しに動きは封じられる。ベッドの中に引き込むての力は強く、一度起き上がったはずの体はまたしてもベッドへと沈められる。
絡みつく手、頬を撫でる柔らかな指の腹。そこにいる俺の存在を確かめるようなその動きは、まるで獣のよう。元はそんな彼女への劣情から逃げるために起き上がったというのに、むしろ誘うようなその手付きに、逃れることはできなかった。
「やっぱり、したかったんだ」
「生理現象みたいなものだから、正直言って」
「逃げられるなんて思ってないのに」
ナツメの手は頬を撫でつつ、ゆっくりと股の間に。すでにズボンの下でカチカチになっていたそれの位置を確かめるように指先が動き、そして快楽を伝えるように動く。爆発しそうな理性と、彼女の蠱惑的な声とその指。逆らう自由なんてすでになく、掴まれた手が強く引かれベッドへと引きずり込まれていく。
姿勢を崩し、ベッドへと倒れ込んだそのとき。顔を紅く染めたナツメのすぐ近く、吐息すら感じられるほど近くに彼女がいる。トクンと跳ね上がる心臓の鼓動は、彼女もまた同じだったのか、一瞬その体を強張らせた。それでも逃すまいと、またしても握る力を緩めることなく握り直してくる。
「ワタシが面倒な女だって、知ってそんなことしたの?」
「てっきり寝たって思って」
「寝てたのは確かだけど、いつ起きたなんて言ってないよね」
まだ微かに酒精が溢れる吐息と、そしてふんわりと香る彼女自身の香り。少し発汗しているのか、その匂いは徐々に強く、それでいて頭を溶かすように俺を包み込んでいった。抱き合ったまま、彼女がごろりと上に覆いかぶさってきて、いよいよ押し倒されるような形になってしまう。
「したいなら、素直に言えばいいのに」
まるでその存在を確かめるかのように、彼女はその柔らかな肌を押し当てる。布越しであってもわかるその感触、胸に当たる2つの乳房と、そして下腹部を圧迫する柔らかな太もも。軽いキスから始まり、徐々に激しくなっていくその愛情表現を受け止める。
「ワタシだって、もう……我慢できないから」
体を締め付けていた手が緩んだと同時に、強引に降ろされるズボン。布団はすでにどこかに追いやられ、冷房の効いた部屋に屹立したそれが顕になった。先程まで繰り広げられていた激しい唾液の交換で、すでに先端からはトロリとした透明な液体が溢れていて、少し寒くもあった。
「はむっ……んふー……んふぅ……」
明かりもついていない部屋だったが、彼女は自らの髪をかきあげながら俺のペニスを頬張る。お互いの唾液で満ちた彼女の口腔内はすでにドロドロになって、少し動くだけで快感をもたらしてくれた。
視覚的な情報は全くなくとも、伝わる確かな感覚だけが彼女の存在を伝えてくれる。溜まりに溜まった劣情は、彼女がすべて吸い取るような勢いで繰り返し口淫を続けるうちに限界を迎えた。
「んぐ、んぉっ……ん、んふっ……ゴク、ゴクンッ」
「……っ」
「のど、絡みつくけど、まだこんなもんじゃないよね」
なおも硬さを保つイチモツは、パンパンになった陰嚢から絶えず精液を送り込まれている。彼女の口を孕ますかのような勢いで噴出したはずなのに、一度程度では満足しきれない。ナツメもまた同じようで、無理に我慢しようとした罰を与えるかのよう、執拗なまでの愛撫がまた始まる。
「んむっ……ぢるるる~~~~っ」
尿管に残る精液を吸い出し、そして亀頭の裏側に舌を這わせる。ザラザラとしたその感触が、頭を真っ白にするような電撃に変わって体を走る。抵抗したくても、両足を押さえつけそそり立つソレにしゃぶりつく彼女に手出しなんて出来るわけがなかった。
「じゅるっ、じゅぽっ、さっき出したばっかりなのに、まだまだ固いんだ」
喉奥まで飲み込み、そして先っぽまで引き抜く。鈴口にキスをして、そして尿道に吸い付く。子種を残らず吸い付くしてやろうと言わんばかりのフェラチオ。頭が真っ白になりそうな刺激だったが、二度目の射精はまだすぐにやってきそうにない。一度出したことでどこか余裕ができたのか、ナツメから繰り返される激しい愛撫を耐えていた。
「はむっ、ん、んんっ……あむっ」
まだ絶頂を迎えない俺に不満げそうな彼女は、軽くその白い歯をペニスに立て痛みを伝えてくる。甘噛みと言うにはちょっと痛いけれども、その感覚が一層愛おしく思わせてしまう。
「そんなに、ワタシのこっちに出したいんだ」
口から引き抜かれたかと思えば、今度は彼女の膣口がペニスへと押し当てられる。痛みが生殖本能を呼び覚ましたのか、生のその感触が一気に俺のスイッチをオンにした。より固くなった肉棒を今すぐ、彼女の中に挿し込みたい。緊張で覚めていたはずの酔いがまたぶり返してきて、今はもう彼女を孕ませることしか考えられない発情期の獣になってしまっていた。
「は、ぁぁっ、んぁっ、ぉっ、奥、はいってる゛ぅぅ」
ペニスを膣口まで導き、そして奥まで導いたのは彼女だと言うのに、予想外の硬さに驚きを隠せず喘ぎ声で応える。普段の一見清楚にすら見えるその立ち居振る舞いからは想像できないような本能的な声に、冷静な思考は不要だ。
「はぁぁぁ、おちんちん挿入ったぁぁ……」
愛撫をしていたのはナツメだったというのに、一度出したその精液と唾液が混ざり、彼女の膣にすっぽりと収まる。中でなおもカチカチになるペニスの感触を確かめるように、何度も出し入れしてくる。当たるところが変わるたびに、彼女の声もまた変化して恍惚の表情を浮かべていた。
彼女のヴァギナからは愛液が溢れ、ぱっくりと割れたその隙間は痛いほどに陰茎を締め付けてくる。薄着のシャツでくっきりと見える体のシルエット、大きな乳房が揺れ動くたびに波打つその視覚的な刺激も相まって頭が溶けていくようだ。
「んひっ! ん、は、ぁっ……ひぐっ、そこは感じ過ぎちゃうから……っ」
膣肉を擦るたびに彼女の声が静かな部屋に響く。小刻みな絶頂を迎えているのか、彼女の口からは悲鳴にも似た嬌声が絶え間なく溢れていた。一度絶頂を迎えたことで敏感になったソレは、彼女が少し腰を強く締め付けただけでたちまちに果ててしまいそう。
「あっ、あっ、あっぁ、そこ、グリグリ、ぅぅぁぁ……昂晴のおちんちん、早くワタシの、わらひのなかに」
彼女が懇願する声と、そして唐突な口接。すんでのところで止まっていた最後の理性が吹き飛んでいく。ナツメの膣内に精液が溢れ、体中の精をかき集めたかのような勢いで注ぎ込まれていく。
「あっ! あ゛あ゛っ、イッちゃう、ワタシも、イッちゃう……っ!」
注ぎ込まれる精液が、彼女の膣肉に染み込み、そして一滴も逃さないように絡みつく。疲れ果てて倒れ込む彼女の女陰からはちろちろと愛液に混じって精液も溢れていくが、そんなことにも構わず彼女は俺の顔を掴み、キスを続ける。
「ん、んちゅっ、こんな出されたら、昂晴はすぐパパになっちゃうな」
二度の射精で意識が薄れゆく。その中でも、彼女のその長い黒髪をそっと撫で続けていた。