和奏がバイトをしているお店、シュバルツカッツェは今日も営業中だ。お店に入るとき、彼女の気持ちのいい声で「いらっしゃいませ」と言われるのが楽しみで、今日もまた通ってしまう。
「いらっしゃいませ……って柊史かぁ」
「仕事中にごめんね」
「ううん、気にしないで。アタシだって柊史が来てくれて嬉しいし」
「それは売上的に?」
「もちろん」
ちょっと鼻を鳴らして見せる和奏の本心はあえて聞かないでおく。店を訪ねた時に和奏が嬉しそうなことは、自惚れではないことなんてこの能力を使わなくても分かっている。その証拠に、俺からオーダーを取ったあとの彼女の足取りは、いつも軽やかなスキップを刻んでいるのだから。
「おや、保科くんだったか」
「お邪魔してます。注文はもう済ませてるんで」
「ふむ……せっかくだ、仮屋さんはもう上がって大丈夫だよ」
「えっ、本当ですか?」
奥からびっくりしたような声で和奏が返事をする。確かにこの時間に上がるというのはちょっと早すぎるような気がする。時刻はまだ6時過ぎ、閉店時間を考えると早すぎるというものだ。
「せっかく彼氏が来てるのに、私が拘束するのも良くないだろう? それにお客さんも少ないし、今日のところはこの辺りで大丈夫さ」
「それじゃ、お言葉に甘えて……あっ、柊史のコーヒー淹れるまで待ってください」
「ふむ……さっき私からキッチンをとったのはそういう事か」
「オーナー、それはナイショって!」
ちょっと焦った様子の和奏もまた可愛い。すぐにキッチンから和奏が戻ってきて、そしてオレの目の前にカップが置かれる。予想外だったのは、和奏も同じように自分の分のコーヒーを持ってやってきたことだった。
「あれ、和奏もコーヒー飲むんだっけ」
「せっかく柊史が飲むんだから、一緒にいれちゃおうかなって」
カウンターの方からうっすらと笑い声が聞こえたが、あえて聞かないでおく。慣れないブラックコーヒーを飲む和奏を眺めつつ、いつものブレンドを堪能することにした。
「柊史ったら、最近はいっつもアタシのバイトに合わせてやってくるようになったね」
「そりゃ、彼女がこんな可愛い格好して働いてるんだから」
「……っ! もう、そんなこと言わないの」
恥ずかしさから和奏が顔をそむける。その一挙手一投足がまた可愛らしくて、より眺めていたいような気持ちになる。
「おっと、仮屋さん。先に一旦着替えてもらっていいかな? 一応その制服を着ている間は勤務中にしないといけないからね」
「はーい、それじゃちょっと待っててね」
相馬さんに言われ、バックヤードに下がっていく和奏を見送る。そのとき、相馬さんが目配せしたのを見逃さなかった。つまり、続きは裏でしてくれということらしい。
「ごちそうさまでした、お代はここに置いときますね」
「いつもありがとう、仮屋さんの働きに感謝だよ」
そう言って、オレもバックヤードに向かう。ちょうど和奏が着替えているタイミングだと思うが、とりあえずは表でイチャイチャするよりはこっちのほうが良いということらしい。
「ちょ、しゅ、柊史!?」
「ごめん、やっぱり着替え中だったか」
「それより、どうして」
バックヤードに向かうと、案の定というべきか、着替え中の和奏がいた。オレとえっちをしたときに着ていたのとは違って色っぽさよりも実用性を重視したようなスポブラに飾り気のないショーツ、それはそれで新鮮な気がして、正直興奮を禁じ得なかった。
「どうせ早上がりなら、オレも裏で待ってたらと言われて」
「それはそうだけど……ああもう、アタシ、今日は柊史に見せられる下着じゃないのにぃ……」
「それじゃ、オレに会う時は意識してるんだ」
自分でも意図していなかったかのように口を塞ぐ和奏を見て、その動作がまた可愛らしい。オレのためにわざわざそういったところを気にしていてくれた、そんなことが嬉しくて、それでいて今日みたいな飾り気のない格好にもまた欲情してしまいそうで、それぞれの勘定が入り混じって、気付いたら下着姿の和奏を抱きしめていた。
「あっ、柊史……まだ、着替えてないって……」
「和奏が可愛いから、もう我慢出来ないかな」
「それって……んっ、んちゅっ……」
舌を絡ませ、裸同然の姿で立っている和奏を抱きしめる。触れる肌は柔らかく、抱きしめるたびに和奏も成熟した女性なのだということを感じさせられる。ちょっと強く抱きしめすぎたのか、白い肌にうっすらと赤い跡をつけてしまった。それがまた独占欲をくすぐるようで、より興奮を高めていく。
「柊史、またオーナーも……んっ、ひゃっ、そこは……っ!」
「バックヤードでこんなに濡らしちゃって、期待してたんじゃないの」
「ば、バカぁ……アタシをこんなにしたのは柊史でしょ……」
ショーツの中に指を滑らせると、すでにツルツルの秘部はしっかりと粘性を帯びた液体で満ちていた。幾度も体を重ねたのだから、もう和奏の気持ちいいところは熟知している。しかもうっすらとコーヒーの香りが漂う喫茶店の室内で、しかも今度は営業時間内となれば、背徳感も相まって和奏の愛液はとどまるところを知らない。当然、オレもそれはダイレクトに伝わってくる。指から伝わる触感だけでなく、体すべてで感じている。いまのこの瞬間も、和奏がオレの指で小刻みに絶頂を迎えていることだって、すべて脳内に走る電流で察することは容易だった。
「あっ、やあぁ……柊史、今日は、はげし、いっ……」
「こんなに気持ちよさそうな和奏を見て、オレだって我慢できないから」
「そんな、んっ……柊史、柊史ぃ……」
名前を呼びながら、オレの手淫に幾度も細かい絶頂を積み重ねていく和奏は、すぐに快楽に身を任せてくれた。自らおろしたショーツの内側はすでに目に見えて愛液にまみれていて、オレが触れていたところ以外もベタベタになっていた。
「柊史……アタシ、おかしくなっちゃってる、柊史の指や、体が熱くて、もう」
「オレももう我慢できないから」
制服のベルトを緩め、怒張したソレを和奏の前に見せつける。血流を集めて膨らみきったペニスを和奏の秘部にあてがい、そして少し押し込む。それだけで、限界まで濡れた彼女の秘部を貫くには十分だった。
「ん、んっ……んぃぃ……柊史のが中に、ああぁつ、あたし、おかしくなっちゃう」
「和奏のここ、すごく気持ちいいよ」
「ああっ、ん、んっ、アタシ、これ、おかしくなっちゃってる、柊史のがもう、わかんな、いっ……ああっ」
全方位から締め付けられれ、すぐにでも絶頂を迎えそうになるも、すんでのところで我慢し続ける。表ではまだ喫茶店が営業しているというのに、バックヤードで彼女と快楽を貪るこの背徳感、それがまた一つのスパイスになるようで、彼女もそんなシチュエーションにちょっとばかり嬉しさを見出しているようだった。
「ああっ、こんなところで、アタシ、あっ、ん、はぁ……こんなに、おかしくなって、っ」
「和奏が気持ちいいのが一番だから」
「そんな、ああっ、柊史、柊史ぃ……」
オレの名前を呼びながら、快楽に浸る和奏の様子はすでに、冷静さを欠いているようだ。和奏の小さな膣の最奥を幾度も突き上げ、そのたびに声にならない嬌声を上げて反応するその様子はまた愛おしく、そしてオレの庇護欲をいっそう刺激していく。
「ああっ、柊史のここ、アタシ、我慢できな、いっ……」
「もうオレも限界になりそう、っ」
「いい、よ、柊史のいっぱい、ここでらしてぇ……」
もはやまともな言葉すら発せなくなった和奏に懇願され、膣奥で白く濁った精液を出せるだけ吐き出す。出すたびに腟内が広がっていくも、押し出された精液はオレのペニスを膣外に追い出すのに十分だった。力なく抜け落ちたオレのペニスからはまだ精液が垂れ、そして和奏の膣からも溢れ出た大量の精液がオレの官能を刺激する。もう一回注ぎ込みたい、オレので和奏の中をもっと満たしたい。そんな独占欲に似た感情に駆られて、絶頂の後の倦怠感でぐったりする和奏の中にペニスを挿し入れた。
「あっ、やあっ……柊史、アタシ、もう」
「和奏が可愛いから、もっと一緒に気持ちよくなりたくて」
「そ、そんなことっ……あ、ああっ、アタシ、ここは、らめぇ……」
膣奥を突かれ、余裕のない声であえぐ。先までオレに射精を促していた声とは思えないほど、激しい声が漏れる。ともすればバックヤードから声が漏れてしまいそうなものだが、今の所漏れた様子は一切ない。復活したオレのペニスは、和奏の中に二度目の精を放つ準備が出来上がっていた。
「ん、イク、っ、いっちゃ、うっ……」
喫茶店の裏ということも忘れて、お互いに体の限界までお互いを貪り続けた。