ムラサメちゃんと過ごす日々は幸せに満ちていた。結局彼女の許嫁という理由を得て、未だに朝武家に居座り続ける俺だったが、少しでも長い時間ムラサメちゃんと一緒に過ごせる時間が増えるのは嬉しいばかりだ。
「ムラサメちゃん、さっきからどうしたの?」
「ああ、いや……吾輩がご主人のことをご主人と呼ぶのが少々気になり始めてな。名前を呼びたいのじゃが、どうしても恥ずかしい」
朝からしかめっ面で黙り込んでいるムラサメちゃんの訳を知り、当然笑いを隠さずにはいられなかった。確かに学院でまでムラサメちゃんにご主人と呼ばれてしまうのでは、事情を知らない人からしたらどういう関係なのか、そりゃ疑われても仕方ない。もうすぐしたらムラサメちゃんは2年生になって、俺も3年生になる。そうなると新入生がやってきて、その中には少なからず事情を知らない人も混じっているのだから。
「別に俺は気にしてないよ。ムラサメちゃんが呼びやすいように読んでくれたら良いし」
「そ、それは……そうじゃが。ご主人は名前で呼ばれたくないのか?」
「それは……まぁ」
元の関係、妖刀の守護霊とその使い手という関係であったならばむしろ名前は呼ばれないほうが楽だったかもしれない。でも俺とムラサメちゃんは今では恋人なのだ。それに、ムラサメちゃん自身もその勤めから解放されて今では一人の少女として生きている。これからもずっと、そんな関係を意識しながら生きていくつもりは俺にもない。
「なら、ご主人も吾輩をもっと名前で呼ぶのじゃ。そうすればきっと、吾輩もご主人をちゃんと名前で呼べると思う」
「何だよその謎理論」
「ほれ、そんな事言ってないで吾輩のことを名前で呼ぶのじゃ」
「……アヤちゃん」
「どうした、ごしゅ……将臣」
顔を見合わせて、しばしの沈黙。先に笑ったのはどっちだったか。そんな些細なことはどうでも良い程に、堰を切ったように溢れた笑いは途絶えることがなかった。他の住人のことなど気にすることもなく、二人の大きな笑い声は止まらない。
「……ご主人、無理は禁物じゃ」
「ムラサメちゃんこそ」
お互いの肩が震えている。笑いを我慢しようとしても止まらず、顔をまっすぐ見ることができないままだ。かなり長い間、笑い続けてしまっていたがようやく二人で深呼吸をして、そして落ち着く。ムラサメちゃんも同じようにこちらに向いてきた。
「ご主人、やっぱりこれは吾輩たちには合わぬと思うのじゃ」
「そうだね、まぁ……またゆっくり慣れていこうよ」
「うむ、それに外でご主人と呼ぶのは吾輩だけじゃ。少しばかりこれも楽しくてな」
「それなら良いけど……そろそろお風呂入ってきていいかな」
「風呂か、吾輩もついて行って良いか?」
「良いけど、突然どうしたの」
「なに、ご主人と裸の付き合いというのもたまには良いじゃろ」
たまには、ではないだろというツッコミは程々に。朝の鍛錬帰りで汗臭いままなのも落ち着かないからすぐにでもお風呂に入りたい。ムラサメちゃんもついてくると言うなら断る理由もない。
「はぁ……極楽じゃ。口から魂が抜けてしまいそうなほどに気持ち良い」
「ムラサメちゃんが言うと意味が違って聞こえるから」
「わはは、これがぶらっくじょーく、というものだな」
そんな軽口をたたきながら、隣で気持ちよさそうに湯船に浸かるムラサメちゃん。ときおり二人揃って風呂に入ることもあるが、わざわざ誘ってくるのはちょっとめずらしい。
「それで、わざわざお風呂に誘ってきたのはどうして」
「む、せっかく日頃から鍛錬に励むご主人を癒やしてやろうと思ってただけじゃ」
「そっか、それなら……」
ムラサメちゃんの言葉を聞いて、少し悪い発想が思い浮かぶ。せっかく彼女が俺を休ませてくれようとしてくれたなら、いっそ彼女に気持ちよくなってもらおうと。ちょうど一緒にお風呂に入っているのだから、なおのこと丁度いい。
「ムラサメちゃんの気持ちは嬉しかったけど、それなら俺もムラサメちゃんに気持ちよくなってもらいたいな」
「な、何を言っておるのじゃ。吾輩はご主人に」
「ムラサメちゃんを気持ちよくするのが俺にとっての楽しみ、って言ったらダメかな」
「……ご主人、今とてもみっともない顔をしておるぞ」
「分かってる、だけどムラサメちゃんだって」
そう言ってから抱き寄せる。隣に座る彼女の体は小さく、そしてとても柔らかくて抱き心地がいい。少しだけ身を硬くして拒絶の姿勢を見せてみたものの、俺の強引な様子に観念したのか、彼女はすぐに身を任せてくれた。
「んんっ、ちゅっ、ご主人、その……いきなりすぎるぞ」
「ムラサメちゃんだって、一緒にお風呂入るときから期待してたんじゃないの」
「そ、そう言われるとだな……んっ」
唇を重ね、そして徐々に口の中に舌を這わせていく。彼女の小さな体は、触れればすぐに壊れてしまいそうなほどにもろく、庇護欲をかきたてられる。これまで守ってくれていたのはムラサメちゃんの方だったのに、今は彼女も一人の少女でしかない。
「ご主人、今日はその、強引すぎるぞ」
「そんな事言って、エッチしてるんだから当然でしょ」
「ふぁっ、そこは、んっ……ご主人、吾輩の弱いところを責めるでない」
一度口を離し、そして耳を甘噛みしてみる。体を震わせながら気持ちよさそうな反応を示すムラサメちゃんを逃さないように、その柔肌に指を食い込ませる。少し赤くなるぐらいに強く握ってしまったことを申し訳なく思いながらも、これだけ気持ちよさそうにしている彼女を逃したくないという、嗜虐的な欲求に従いたくなってしまった。
「ムラサメちゃん、やっぱり耳が弱いんだ」
「んっ、あっ、ご主人、ダメじゃ……そんなところを舐めるでない」
「それなら、こっちはどうかな」
肩を掴んでいない方の手で、今度は彼女の胸に手をあてる。小さな膨らみは前よりも少し大きくなっているようで、本当に彼女も生きていることを実感できる。周りが大きい人たちばかりというのもあってか、ムラサメちゃんがおっぱいの大きさを気にしているのは俺も知っていた。
「あっ、はあっ、そこ、ご主人、ご主人!」
「ムラサメちゃん、本当に気持ちいいんだね」
「はぁ……ご主人、吾輩ももう我慢の限界じゃ」
ささやくような声で語りかけてくるのに、風呂場だとそんな声すら響いて聞こえてくる。彼女は俺の太ももにまたがり、そして秘部を擦り付けてアピールしてくる。お湯の中なのにすでにヌルヌルしたものがよく分かる。
「それじゃ、良いかな」
「ご主人のおちんちん、吾輩の中に早く入れてほしいぞ」
「それにここも、もう準備できてるみたいだし」
「そんな恥ずかしいことを……言うでない」
照れ隠しのキスを交わしながらムラサメちゃんの小さな膣内にペニスを挿れる。お湯の中でも、明らかにお湯ではない粘性を帯びた液体をかき分けながらゆっくりと抽送をはじめていく。絡みついてくるような感触が気持ちいい。向かい合ってお互いの体を密着させ、そしてしっかりと繋がっている、この感覚がとても好きだ。
「ご主人、そこは、ああっ、ご主人のオチンチンが吾輩のオマンコを、あっ、んっ!」
「そんなえっちこと、言わなくていいから」
「だ、だが、ご主人が吾輩を気持ちよくしてくれるなら……ああっ」
ムラサメちゃんの口から溢れる淫語が更に興奮を高めていく。徐々に早くなる腰使いと、そしてムラサメちゃん自身の動きが合わさって、すぐにでもこの小さな体に射精したくなる。
「ムラサメちゃん、ちょっと、そこは」
「ご主人の熱いのが、吾輩の中で暴れておるのが……あああっ」
湯がちゃぷちゃぷと揺れる音がする。皆も入る風呂場で彼女との情事にふける、そんな背徳感も今は興奮を高めるスパイスにしかならない。ムラサメちゃんの体から香る匂いや触り心地、すべてが俺の興奮を無限に高めていく。
「ご主人、も、もう限界じゃ……ご主人のをいっぱい、吾輩に」
「ムラサメちゃん、イクよ」
「ああ、ご主人……、もうおかしくなりそうじゃ」
ひときわ奥を突いて、そしてムラサメちゃんの小さな膣内をいっぱいにするように射精した。小さな体では受け止めきれず、少しずつ溢れて来るような感触があるが、それでも今の俺たちは動くことが出来ない。お互い抱き合って、震える体をお互いが支え合いながら風呂の中でじっとしているしかなかった。
「ああっ、っ、んっ……ご主人、吾輩、とても幸せじゃ」
「ムラサメちゃんとこんな仲になれて、俺も嬉しいよ」
「ご主人、今こそ名前を呼ぶべきじゃ」
「……分かってるよ、アヤちゃん」
「ああ、将臣」
うっとりとした彼女の顔は瞼の裏に焼き付く。これからゆっくり、お互いに新しい関係になれていけば良いんだ。そう思わせてくれるアヤちゃんの優しさに包まれて、のぼせるまで湯船に浸かりつづけてしまった。
ムラサメちゃんと新しい関係性といえばやはりED後の名前で呼び合う仲ですよね。という発想から一本
とりあえずえっちしーんの練習を兼ねたかったので短めですが、それでも週イチ更新だけは欠かしたくなかったのでご容赦を......