たまには頭空っぽの性欲に忠実なのもアリ、だよね
「はいこれ、そっちはあたしが見るから」
「わかった、こっちは?」
「ええと……それは今度で大丈夫かな」
放課後の学生会室に二人だけの声が響く。去年、まひろ先輩が主導して大々的に行った水薙祭は思った以上の好評を呼び、今年は更に規模を拡大して行うことになった。葵はその実行委員長として、今も溜まったたくさんの書類作業に追われている。
元々いた役員たちは、クラスの出し物に手を貸すように俺達から言ったお陰で、ここには俺達しかいない。もちろん作業量は単純に増えるが、それでもせっかくの文化祭をクラスの皆と楽しめないのはもったいないと言って葵が強引に追い返した。俺もそれは同意だったから、こうして俺が彼女の手伝いをしているというわけだ。
「わざわざハルが手伝わなくても良かったのに……」
「そう言って、本当にこれ全部葵がやるつもりだったの?」
「そりゃ、もちろん……だけど、ハルが居なかったらもうちょっと時間かかってたかな」
「後輩の面倒見が良いのはいいけど、もっと俺を頼っても」
「もう、それは言わない約束でしょ」
責任感が強い葵のことだ、こうやっていつも仕事を一人で抱え込んではオーバーワークになってしまう。それを知っている俺は止めてあげなければならないと思いつつも、葵がそれはナシだと強く主張している現状、好きにさせておくしかない。
むしろ、今回みたいに俺が出した助け舟に乗ったということは、今が予想以上に修羅場ということだろうか。それはそれで心配になるが、かくいう葵は今も涼しい顔をして作業を進めていく。
「ねぇ……ハル、怒ってる?」
「いや、突然どうした」
「だってさっきから、ハルの手が止まっているから」
「……なんでも無い」
恥ずかしい話だが、頼ってくれない葵に対して心のどこかで拗ねていたのか、隠していたつもりが指摘されてしまってはどうしようもない。若干居心地の悪さを感じつつも、与えられた仕事をできる限り手早く、そして丁寧に終わらせていく。
「ふぅ……疲れたぁ」
「お疲れ、今日はこれで全部か?」
「うん、ハルがいて助かったな」
そう言って満面の笑みを浮かべてこっちを見てくる葵に、俺は反論する言葉を持ち合わせているわけがなかった。大変なら素直に頼ってくれればいいのに、と言いたいところだが、きっと葵には葵で、自分でやるという責任感があるのだろう。
「それじゃ、そろそろ帰るか……って、あれ」
「どうしたの、ハル?」
「いや、ドアが……」
ちょっと前から立て付けが悪く、動きに滑らかさがなかったドアがついに固まってしまった。押しても引いても、何をしても動く気配がない。葵も試してみるが、俺以上に非力な彼女がどうにかできるわけもなく、完全に閉じ込められてしまった。
「これって……」
「とりあえず電話……電池が切れてた」
せめて外から先生を呼んで、と思ったが運悪く携帯の電池が切れていた。葵は学校に行く程度ならいらないと置いてきてしまっていたらしく、今この空間は完全に外との通信手段を失ってしまった。
「……仕方ない、下校時刻になったら先生も見回りに来るだろ」
「そっか、それにハルと二人なら退屈しないかな」
そういう葵の顔はほんのりと上気していた。締め切って作業していたからか、外気よりもかなり高くなった室温に茹だってしまったかのようで。だが、その色気の混じったため息や、色づいた頬を見て俺の理性が働くなりつついる。
「別に何か持ってきてるわけじゃ」
「そんなこと言って……だって、ハルだってあたしと二人きりって気付いてるでしょ」
ふいに椅子を立ち、身を乗り出してきた葵の顔面が迫ってくる。グイっと近寄られ、ふんわりと漂う彼女の香りが鼻腔をくすぐってきた。そういえば、ここ最近は水薙祭に向けての作業ばかりで、恋人らしいことはまったく出来てなかったとふと思い出し、いっそうこの状況に身じろぎしてしまう。
「だって、ハルったら邪魔しちゃ悪いってあたしにかまってくれないんだから」
「それは、葵が忙しそうだから」
「そんな事言って、あたしはいつでも良かったのに……」
こころなしか潤んだ目でこちらを見つめてくる彼女の目をまっすぐ見ることは出来ない。照れ隠しに、強引にキスを迫ってみたらすぐに彼女も受け入れてくれた。唇が触れあうだけでは満足できず、舌が絡み、お互いの唾液を交換する。いつしか、椅子の上に膝立ちになった葵にのしかかられるような姿勢でキスをしていた。
「ちょっと、葵」
「んっ……んちゅっ……れろっ、っ、ん、ちゅっ」
不安定な椅子がぎりぎり倒れないところを見定めつつ、それでもなお強引に迫ってくる葵に応えていく。俺が立ち上がると、葵も合わせて立ち上がり、ちょうど向き合い、抱き合った形でまたキスを重ねる。
「んっ、ちゅっ、じゅるっ……っ、はぁ、はぁ……ハル、あたし、ハルが居ないとダメみたい」
「俺も葵がいないと」
「同じ、だねっ……んっ、んんっ」
身長差をうまく誤魔化しながら、唇はしっかり重ねていく。立ったことで上背をとった俺が、今度は徐々に彼女をテーブルへと押していく形になり、気付くと完全に机の上に座らせてしまっていた。
「ねぇ……ハル、お願い、今なら、その……誰も来ないから」
「良いのか、本当に」
「もう、聞かないでよ……」
目線を逸らした葵がまた赤面して、言葉を紡ぐことを放棄してしまった。彼女の求めに応じて、彼女のショーツをスルリとおろしていく。すでに蜜を垂らしていた彼女の秘部をちらりと見つつ、俺もそそり立つ肉棒を顕にしていく。
「はぁ……ハルったら、もうこんなに興奮してるんだ」
「それは葵もだろ」
「そうだね、同じ」
彼女のヴァギナに先端をこすりつけ、そして徐々になじませていく。すでに愛液や我慢汁でドロドロになったソレが膣内に飲み込まれていくまで、そう時間はかからなかった。いつもより少し熱を帯びた彼女の体を強く抱きしめ、そして腰を動かす。
一突きごとにか細い声を上げ、必死で声を抑えようとする葵の様子がまた色っぽくて、少しでもいじめて声を出させたくなってしまう。学校の、学生会の部屋でこんな行為に及んでいるという背徳感も相まって、ひたすらに腰を振る。
「あっ、はあぁぁっ、っ、あっ、んっ、あたしのここに、あたって、っ、ハル、っ……そこは、ひゃあぁぁぁっ!」
「葵、そんな大きな声だしたら」
「わかってる、わかってるってぇ……でも、だって、っ、ハルが、っ」
いじめるように彼女の気持ちいいところを突いて、そのたびに上がる嬌声をまた楽しむ。幸い、この教室は他の部室や職員室からは離れにあるお陰で、この声が聞かれる危険は薄いだろうが、それでも学校内でこんな大きな声で喘ぐということ自体が葵の興奮を更に高めていた。
「ひゃぁぁぁっ、あっ、ふぁぁっ、だめ、っ、ぁ、ぁ、んっ……ハル、ハルっ……あたしの中、ぐちゃぐちゃになって、っ」
「ずっとしてほしかったんでしょ」
「そんな、っ、ぁぁっ、あたしだって、ハルといっしょに……ひゃっ」
最奥をコツンと突いて、また声が溢れる。狭い教室に彼女の悲鳴が反響し、そして俺の熱を高めていく。膣内に何度もペニスをこすりつけ、そのたびに彼女が声を上げるその反応に満足しつつも、まださらなる高みをめざして激しいピストン運動を行う。
「はぁっ……ハル、わかってる、でしょ……はっ、ひゃああっ、あたし、もうっ」
「いいよ、俺ももう」
「はっ、ふああぁぁっ、あっ、ぁ、っ……ハル、ハルっ」
俺の名前を呼んだ直後に、彼女の膣内が大きく収縮し、そして痙攣し始めた。小刻みに揺さぶってくるその刺激が、射精寸前のペニスを激しく刺激してきたがそれでもなお腰を動かし続ける。小さくなった葵の中を強引にこじ開けるように、なおも擦りつけていく。
「あっ、はぁっ……っ、だめ! あたし、いまイッて……」
「もっと気持ちよくしてあげるから」
「んっ、はっ……っ、ぁ、ぁ、だめ、あたし、おかしくなっひゃう!」
もはやろれつの回らなくなってきた彼女をひたすらに犯す。お互いを気持ちよくしようとしていた最初の余裕はなくなり、いつしか本能のままに腰を振り、気持ちいいところをこすり合わせるようなセックスになっていった。
高まるリビドーに身を任せ、彼女の膣内に一気に精を放ちたい。そうすればいいのに、どこか理性がまだこの快楽を味わいたいとストッパーをかけてくる。腰の動きがゆっくりになったその瞬間、葵が足を後ろに回し、しっかりとロックしてきた。
「ね、ハルっ、あたし、またイッちゃうからっ、ハルも、ね?」
耳元に囁かれた言葉で、タガが外れたように強く腰を打ち付ける。いよいよ我慢できなくなった性欲を一気に、彼女のなかに吐き出していく。背中で絡んだ足が俺の腰を動かせないようにして、射精の衝撃で震えるペニスを膣内から出させてくれなかった。
「はぁっ……はぁ……ハル、好きぃ……」
「俺もだよ、葵」
「えへへ……久しぶりだったけど、気持ちよかった、かな」
ニッコリと笑いながら、汚れた秘所をゆっくり拭いている彼女の姿にまた欲情したが、折り悪くなったチャイムにその余韻は打ち消されてしまった。もしかしたら、彼女が後輩たちをクラスに向かわせたのはこのため……いや、考えないでおこう。