※この作品はR-18です。

非日常セックス!   作:輝く羊モドキ

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タイトルはダラダラとダラックスと読みます。

読みます!


怠惰の悪魔と堕落ックス!

 朝起きて朝食作ってスーツを着たら満員電車に揺られうるさい上司に媚びを売り馬鹿な部下を教育しつつ仕事をこなし昼食はやたらと混雑した食堂で腹を満たし午後からまた仕事をこなしつつ上司に頭を下げてはまた満員電車に揺られ美味くもない夕食を腹に詰め風呂に入って寝る。

 

 この会社で働くと決めたのは俺だ。だが、こんな生活を望んでいたのかというとそうではない。少なくともこんな噛み続けたガムの様な生活など一切望んでは無かった。

 一人暮らしを始めて僅か数年。この味のしない生活を変えるために釣り、ハイキング、ボウリング、音楽、カラオケ、美食、ゲーセン、ギャンブル、酒、タバコ。様々な趣味と呼ばれるものを試しては、長続きせずに終わった。一人暮らしなのに一切趣味に金を使わず、部屋も必要最低限以下の家具しか置かず、貯蓄は溜まっていく一方。使う予定もない。

 全てを投げ出したい衝動に何度も駆られる。だが身体は惰性の生活を続け、決まったレールを移動し続ける電車のように行ったり、来たり。

 ぐるぐるぐるぐると回り続ける社会の歯車。回る事しか出来ないオルゴールのネジを巻くように食事と睡眠を取り、社会に出る。

 

 そんな、ある日。

 

 会社に無理矢理取らされた有給休暇。どうせ長続きしない趣味を探して日帰り小旅行を試していた時だった。

 電車が一日7~8本通るそこそこど田舎の遊技場。そこで賭博が行われていた。ポーカー、バカラ、スロット、ルーレット、麻雀、丁半と非常に雑多ではあったが、ど田舎にあるとは思えないほどの盛況ぶりだった。

 嘗て競馬やパチンコを経験した身としては、まだ体験した事の無いゲ(・)ー(・)ム(・)に心を擽られる気もするが、明らかに日本の法律に違反する形の賭場だった。

 俺は余りの衝撃から立ち直ると、すぐさま踵を返した。ちょっとした刺激を求めて趣味探しをしているが、警察のお世話になりたい訳ではない。これ以上ない程に刺激的な日になるだろうが、『生活』を捨てたい訳ではないのだ。

 しかし、その判断を下すのが遅かったのか、俺の後ろにはガタイの良い男がにこやかな笑みを向けて立って居た。

 

「ようこそ、欲望の世界へ」

「ああ、どうも。だが俺は帰りたいのだが」

「まあまあ、そういわずに。別に急いでやらねばならない用事も無いでしょう。少し遊んで行っては如何かな?」

「生憎だが、少し遊ぶにしても手持ちが無いのだ」

「ふむ?ふふふ、大丈夫ですよ。見た所貴方は此処が初めての様だ。初めてのお客様には少しですが『チップ』をお渡ししているのですよ」

「無用だ。そもそもこんな賭場は違法だろう」

「何を言いますか。あくまでここは只の遊び場ですよ。ですからこうして無料で『チップ』をお渡ししているのですから。まあ、中にはお金を払って『チップ』を購入なさる奇特な方もいるようですが……ね。いわゆるメダルゲームの一種と捉えて貰った方が分かり易いかと」

「同じ事だ。俺はまだ警察に捕まりたくはないからな」

「ふふふ。自慢じゃないですが、此処には一度も警察が来たことは無いんですよ。そもそもこのような田舎には駐在さんが一人か二人くらいしか居ないですからね。その程度を誤魔化すのは簡単な事ですから」

「しかしだな」

「それに、興味は無いのですか?貴方の『日常』では決して味わえない楽しみが、此処にはあります」

「っ……」

「『チップ』が無くなったら、その時帰れば良いのです。さあ、どうぞこちらの受付に。貴方に合った『チップ』をお渡ししますよ」

 

 俺は、結局その男について行った。その男の不自然な言い回しをあえて無視して。

 

 俺が受け取った『チップ』とやらは何の変哲もない、プラスチック製の物だった。テレビで見るようなステレオタイプのカジノチップだった。10と書かれたチップが五枚に1と書かれたチップが四枚。何とも中途半端な量だが、このチップを渡した受付の女が「貴方はまあ、これくらいですね」と言ったくらいだ。何の意味があるのかわからないが、人によってチップの量は違うのだろう。

 まあ、どうでもいい。どうせもう此処に来ることは無いのだろうから、今日で使い切れる分あれば十分だろう。

 内心ワクワクしながら空いてるスロット台に着いたのだった。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 嘗て、俺はギャンブルを嗜んでいた時期があったが、それも長続きしなかった。何故なら俺は中途半端に運が良い方だったからだ。どういう事かというと、俺は今まで大勝した事も、大敗した事も無かったからだ。

 当時の俺はまだ社会人一年目で、生活もまだ安定しておらず、遊びに使える金もそれほど多い訳でも無かった。そんな中で子供の小遣い程度の少額を掛けては勝ったり負けたり、アベレージで具沢山牛丼がチェーン店で食える程度がずっと続いたからだ。続ければもしかしたら月に2~3回くらい寿司や厚いステーキを店で食えるくらいにはなったかも知れないが、そこまでして食いたい訳でもなく、所詮遊び程度だったからそれほど熱中もすることなく。そうしていつの間にか自然とギャンブルから離れていった。

 

 しかし、今。

 

 大量のチップの処理に困っている。

 

 非常に。

 

 始まりは、こうだ。

 日本ではあまり見ない様なスロットにテンションが少し上がって何度か回していた時、派手な演出が入った。お、リーチ演出かな?と思っていた僅かな間、7が三列揃った。ぱっぱぱぱ~とマヌケなファンファーレと共にスロット全体がチッカチッカと眩く光を放つ。要するに、ジャックポットだ。マシンの下部からジャラジャラと配当が払い出され、少なくとも両手で持てる量を遥かに超えた量が払い出された。

 これは困ったと思った瞬間、この賭場のスタッフと思わしき女がススッと近づいてきて「よろしければ持ち運びしやすいように『チップ』の両替をしましょうか?」と言ってきたので、これ幸いと二つ返事で頼んだ。

 すると女は、ポケットから1000と書かれたチップ一枚と500と書かれたチップ一枚を渡し、マシンから出てきた大量のチップを手際よくバケツの様な入れ物に入れて回収していった。これで、手元には1550枚分のチップがある。

 まだ話は終わらない。今度はポーカーで遊んでみようとポーカー台の端に着いた。俺とディーラー女の他に4人がいる形で、客同士がチップをやり取りするようだ。

 

「よう、お前さっきスロットで一山当てたよな?中々いい運持ってるじゃねえか」

 

 隣の男が話しかける。その男の傍には500チップが複数枚詰まれていた。俺は男を無視してポーカーを開始した。

 

 一回目、10チップを置く。ノーペア。10チップが持ってかれる。

 二回目、三回目も同様。

 四回目、隣の男が叫ぶ。「よぉしそろそろ勝負と行くか!」500チップが置かれる。何の気なしに500チップを置く。手はストレート。だがとなりの男はフルハウスだった。500チップが持ってかれる。

 五回目、また隣の男が500チップを置く。俺は1000チップしか持ち合わせが無いからソレを置く。他の客も、隣の男も合計1000チップになるように合わせる。フォーオブカインド。計4000チップを総取りした。

 六回目、隣の男が強気に500チップを置く。俺も500チップを置く。だが別の客が更に追加ベット、1000チップを置く。隣の男は合わせるように500チップを追加で二枚置く。俺も1000チップを置く。フルハウス。計6000チップを総取り。周りが殺気立つのを感じた。

 七回目、なんとなく1000チップを置いた。「クソが!」罵倒の声が隣の隣から聞こえた。1000チップが揃った。ロイヤルストレートフラッシュ。計4000チップを総取りした。

 

「ふざけんじゃねえ!このイカサマ野郎が!」

 

 隣の男に殴りかかられる。ギリギリ防御出来たが、右腕が痛い。折れはしてないだろうが、ヒビは入っただろうか?

 

「お客様、店内での暴行行為は違反で御座います」

 

 突然、入口で会った男が隣の男の腕を締め上げる。

 

「放しやがれ!このイカサマ野郎の方が違反してるだろうが!」

「おいテメェ、この私がイカサマに加担してるって言う気か?それともイカサマも見抜けないメクラだって言ってんのか?あ?」

「ガッ!ア”ア”ア”!!」

 

 ディーラー女が隣の男に飛びかかり、ボギッ!と鈍い音がした。何の音かまでは知りたくないが、ろくでもない結果なのだろう。痛みでのたうち回っている男がどこかへ連れていかれ、同じ台についていた他の客も此方を一度睨み付けながら何処かへ去っていった。

 俺も痛む腕を抑えて帰ろうとすると、ディーラー女が俺を引き留める。

 

「オイお前、あんま一人だけ大勝してっと店にメーワクなんだよ。つーかさっきのドサクサの所為でテラ銭回収忘れたじゃねえか。代わりにお前私とタイマンしろ」

「腕が痛いから早く帰りたいんだが」

「知るか、さっさと席につけ。それとも痛む腕を斬り落としてやろうか?」

 

 仕方がないから席に着く。客に対して横暴が過ぎる。

 

「ルールはカジノホールデムだ。アンティは1000。異論は?」

「カジノホールデムってなんだ?」

「そういうルールだ。以上」

「ちょ」

「見て察しろ。オラ、アンティだせ。」

「えぇ……」

「出したな?ならAAベットにチップ置くかどうか決めろ」

「AAベットってなんスかね」

「配当出たら教えてやるよ」

「……えぇぇ。じゃぁ5000チップくらいで……」

「ッチ、何か分からねえモンによくそんな出すなオイ」

 

 そういって手際よくカードを配るディーラー女。横暴すぎるってレベルじゃねえぞ。

 そうしてディーラー女に二枚、俺に二枚、場に三枚カードが配られる。ふむ?

 

「オラ、コールか?ダウンか?」

「コールで」

「なら2000チップだせ。出したな?今から場に二枚カードを出す。場のカードと自分の手札を組み合わせてより高い役の方が勝ちだ。簡単だろ?」

 

 と話しながら場に二枚カードを出した。

 

「ふん、私はフラッシュだ。さあ手を空けろ」

「……フォーオブアカインド」

「……あ?」

 

 

「……は?」

 

 

 

 ディーラー女が奥に連れてかれ、俺は大量のチップを抱え途方に暮れていた。そもそもこのチップがゲームセンターの様なメダルゲーム的な役割だったとしても一旦預ける手間がかかる。面倒だ。換金できるのかも分からないし。

 困った。

 

「お困りの様ですね」

「ああ、なんか……増えた。要らないんだが」

「まあそういわずに。ところでもし、『チップ』に書かれている数字×1万円と交換できるとしましたら……如何なさいます?」

「要らん。完全に賭博じゃねえか。警察の世話になりたくねえってんだろ。メンドいし」

「……成程。なら、いい方法があります。貴方が今お持ちの『チップ』全部を掛けて当店とゲームをしましょう。勿論負けたら『チップ』全て没収します。しかし貴方が勝ったのなら、相応の価値のある品物と交換いたしましょう」

「カネは要らんぞ」

「勿論お金ではございません。どころか資産的価値はほぼ無いと言ってもいいでしょう。ですが、とてもいいものですよ?」

「……なら、まあいいか。どっちに転んでもメンドくさくはなさそうだ」

「決まりですね。では勝負は……丁半にしましょう」

「丁」

「……まだ壺振りの所にすら行ってないのですが」

「丁。結果だけおしえてくれれゃあ良いから」

「……はぁ」

 

 

 遊技場内の自販機からジュースを買って飲んでると、先ほどの男が戻ってきた。

 

「……お前、一体どんなトリックを使ったんだよ」

「なんだ、急に馴れ馴れしくなったな」

「うるせえ。ほら、さっさと景品受け取って帰れ。お前みたいな訳分かんねえ奴は願い下げだ」

「……なんだコレ、紙?随分小汚いな」

「良いから受け取りやがれ。……ったく、お前みたいな欲の無い人間にはもったいねえ代物だっつのに」

 

 なんだか分からないが、殴られた腕が地味に痛いし帰る事にした。受け取った紙を適当に折ってポケットに入れたら、

 

「うおおおい!!お前ソレ何なのか分かってんのか馬鹿人間!!」

「バッカヤロウ!コレだから最近の魔力も持たない人間はァ!!」

「どんな宝石よりも価値のあるスクロールをお前ちり紙みたいにお前ェ!!?」

 

 だのなんだの、この遊技場の従業員的な奴等がドタドタと駆け寄って来た……が、その全てが目の前の男の拳により沈められた。

 

「うら、とっとと帰りやがれクソ人間が。んでもう来んな」

「面倒だからもう来ねえよ」

 

 そうして俺は漸く遊技場から抜け出した。既に日は沈みかけている。スマホの時計を見れば、もうじきこの田舎の終電時間だ。気持ち駆け足で駅に向かった。

 ふと、後ろを振り返れば先ほどの遊技場がある建物が見える……が、明らかに中の広さと建物の大きさが合ってない事に気が付いた。

 

 面倒だから考えるのをやめた。

 ああ、腹が減った。だがコンビニを探すのも面倒だ。家に帰ったら菓子類かなんかあっただろうと思い出し、直帰する。

 

 なにも無かった。面倒だからそのまま寝た。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 次の日、晴天。いつも通りの日常を送り、家に帰って洗濯物を取り込んだ時、ふと気が付いた。

 

「あ、昨日の景品ポケットに突っ込んだまま洗濯しちまったわ」

 

 ポケットの中がグズグズになってたら嫌だなぁと思いながら昨日穿いていたズボンを探る。探し物はすぐに見つかった。辛うじて原型は留めてこそいるものの、水分を含んでシワシワのクチャクチャになっていた。

 そういや価値がどうのこうのとあの賭場のスタップ言ってたな。と思い出し、紙を広げる。

 

「……なんじゃこりゃ」

 

 シワシワの紙を広げたら、色とりどりの線や点で彩られた幾何学模様。要するに、漫画やアニメで見るような魔法陣が紙に描かれていた。

 シワシワだけど。シワシワだけど。

 

「……なんじゃこりゃぁ……」

 

 それこそ俺もこういったモンをカッコいいと思ってた時代もあった。だがそれも過去の話。こんなモノを喜んで貰う程子供でも無ければ、当然こんなモノを部屋に飾る程イカレても無い。処理に困ったが、只捨てるにしても万が一こんなモノをゴミとして捨てる所を近所の人に見られてしまえば面倒事だ。かといってこんなモノを部屋に隠し持ってるのも邪魔だし。

 

 考えるのが面倒になったからとりあえず放置する事にした。まずは飯だ飯。

 

 適当に夕飯を済ませ、食器を洗う。ああ面倒だ。

 そうして明日仕事で使う資料を予め家のパソコンから印刷しておく。実に面倒だ。

 

「いてっ」

 

 コピー用紙で指先を切ってしまった。血がじんわりと滲んでくる。資料が血で汚れたら面倒だ。止血しないと……

 ふと、目に先ほどの魔法陣が目に留まった。

 別に特に意識した訳でもない。何が起こると確信してた訳でもない。ただ、なんとなく。悪戯心とも言える。

 

 切れた指先をその魔法陣に押し付けた。

 

「なんか忍者漫画の口寄せ印みてーだな」

 

 すると、魔法陣が輝きだした。まじか。

 眩い光が俺の目を眩ませる。思わず腕で光を遮るが、視界の端で驚くことが起こった。魔法陣から何かが出てきたのだ。まじか。

 長い黒髪、すらりと伸びた手足、スレンダーな体付き。そして何より目を引くのが、黒く輝く二本角と、長く揺れる尻尾。ソイツはまさに悪魔だった。

 悪魔が、目を開く。紅く輝く瞳が眠たげな印象を見せる。

 

「……さあ、何でも願いを言え……。聞くだけ聞いてやろう……。ふぁ~」

「結婚してください」

「……え。まって、今ので完全目が覚めたんだけど」

 

 有体に言って、めっちゃ好みです。

 

 

 それから、一年。

 

 

 俺は堕落の極みに堕ちていた!

 

「いや、どこがだ」

「俺はベルさんと一緒にいられる時間が長くて幸せです」

「……どうしてこうなった」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 私は魔界でもそれなりに偉い悪魔。怠惰を司る悪魔の中では五本の指に入るくらい偉い。

 悪魔の仕事は人を堕落させ、魂を汚染させる事。汚れきった魂こそ魔界で最も高く取引される通貨であり、財産であり、食料である。

 悪魔にはそれぞれが得意とする魂の穢し方がある。

 傲慢の悪魔。自尊心を満たし、自身の力を過信させる事に特化した悪魔。

 強欲の悪魔。物欲を満たし、金銀財宝等に埋もれさせる事に特化した悪魔。

 嫉妬の悪魔。他者を穢し、陥れて悦に浸らせる事に特化した悪魔。

 憤怒の悪魔。激情に身を任せ、破壊的衝動を拡大させる事に特化した悪魔。

 色欲の悪魔。性欲を引き出し、衝動を抑えぬ快楽を与える事に特化した悪魔。

 暴食の悪魔。満たされない食欲に襲わせ、身を壊すほど食べ物を与える事に特化した悪魔。

 そして、怠惰の悪魔は人を動かさない事に特化した悪魔であるといえる。

 悪魔として偉くなるにつれて、より強く人の願いを歪めて叶わせる事が出来る。単純な事から、世界のあり方を歪める事だって可能になる。故に、どんな悪魔も自身の世界を造る為に偉くなる事を望む。無論、怠惰を司る私だってそうだ。

 今の私にとって、既に人間の世界を好きに歪める事は雑作も無い。だか、その力は矛盾しているようだが人間に乞われないと発揮出来ない。故に、まだ、人間の穢れ切った魂が必要なのだ。

 私の、私だけの。怠惰な世界を造る為に……。

 

 とはいえ、だ。私にもプライドがある。偉い悪魔なら誰でも持つプライドが。

 生半可な人間に召喚されたくない。下らない願い程度で力を使いたくない。そういったプライドが。

 故に、私は塵同然の人間には呼ばれないように、私の召喚スクロールを隠した。私の手で、私が作った巨大な金庫に。人の欲望を狩り続ける罠と共に。

 金庫の鍵は、膨れ上がった欲望の化身である『チップ』。罠は、人の持つ欲望を刺激する遊戯。

 人は面白い事を考えるものだ。自身の欲望を刺激し、自身だけでなく他者をも巻き込み、時に他人を、時に自身を。奈落に落すその業を真似させてもらおうか。

 その金庫であり、罠である場所を管理するのは、私よりも下位の悪魔共だ。これで、私はただ寝ているだけで人の欲望が転がり込み、呼ばれる時をただ待てば良い。

 今日もまた、人の世界で社長と呼ばれる人物が堕(・)ち(・)た(・)。その膨れ上がった欲望は全て私の食料となった。明日もまた、膨大な欲望を抱えた人間が堕(・)ち(・)て(・)来るだろう。時に、私の金庫から財を掠め取っていく者も出るが、許容範囲。むしろ、その財を使(・)っ(・)て(・)得た欲望もまた、いずれは私の腹に入ってくると考えれば損失ではない。

 愉快だ。実に、愉快だ。今日もまた、怠惰に。欲望を貪って過ごす。そんな生がずっと続いていた。

 

 あの男に召喚されるまでは。

 

 私にもプライドがある。偉い悪魔でなくても、知性を持つ者なら誰でも持つプライドが。

 高位な悪魔を呼ぶ召喚スクロールが折り込みだらけ、シワだらけは許そう。

 水浸しにされるのもまあ、この際許す。

 黒曜石のナイフでなく、只の紙っぺらで切った指の血を捧げることは、百歩譲って置いておく。

 召喚時に告白紛いの事をしたのも、まあ、許してやらんでもない。

 だが。

 

 

 怠惰の悪魔をあちこちに連れて歩くのだけは止めろ。

 

 

「なんで?」

「何でもクソもあるか!貴様、この私がどんな願いも叶えてやると言ったのに、言った願いがで、で、デートだとぉ!」

「何でもって言ったじゃん」

「言ったが!言ったが!!もっと他に有るだろうが!億万長者だとか、酒池肉林とかが!!見ろ!周りの人間共のこちらを見る目を!」

「沢山の金なんぞに興味は無い。沢山の女にモテることにも興味は無い。俺がいくら奇異の目で見られようとも、俺のこの腕は一人の女性と手を繋げればそれでいい」

「貴様それでも人間か!もっと欲望を晒せ!」

「俺の欲望は、もっとベルとイチャイチャしてたい」

「そうじゃないだろうが!もっとこう……なんかあるだろ!」

「なんかかぁ……あ」

「あるんだな!じゃあホラ!言え!叶えてやる!」

「ベルとあのレストランとかでオシャレなディナーを共にしたい」

「本気で言ってるのか貴様!」

「駄目か……?」「ぐっ」

 

「行くぞ……!金なら一切気にする必要はない!」

「わーい」

 

 この男に召喚されてから、怠惰の悪魔としてのレゾンデートルが失われていく気がする。

 召喚された時もいきなり告白してくるわ、名前を聞きだすわ(当然悪魔の真名を明かす事は命を握られると同義故に話さないが)抱き着いてくるわと好き放題やってくる。

 まあ、怠惰の悪魔らしくこの男を堕落させていくことには成功した。まず働かせる事を放棄させる。働かなくても生きていけるようにする事程度なら下位の悪魔でも出来る事だ。次に動くことを放棄させる。食事や排泄、そういったモノを必要とするならば必要な場所に瞬間移動出来るようにした。次に立つ事すら放棄させる。ずっと眠ったままでも大丈夫なように、眠り疲れなど感じないように上等な寝床を造り、食事すら必要とせず、排泄すら必要とせず。あらゆる動作を放棄させて、もはや永遠眠り続けるだけの存在となる。筈だった……。

 

 この男、あらゆる意味で怠惰の悪魔(わたし)と相性の良い存在だった。

 元々、この男の生活は全て惰性で続けられていたようなものだ。一度不要となれば、その惰性で延々必要とせずに過ごせる。「もう働かなくていいんだなぁ」と仕事をやめた次の日から惰眠を貪る様は流石の順応性と言う他ない。

 食事も、そもそも愉しむものと認識していなかったのか、不要となれば名残る事無くあっさりと捨てた。動く事も同様にだ。

 だが、それでもこの男の、『目的』に対する行動力までは捨てることは出来なかった。

 なんなのだ。本来なら今日だって歩く必要も無いのにこうして私の隣を歩いている。

 

「ベルとデートするのが目的だからね」

 

 食事の必要も無いのにこうして私の向かいに座ってニコニコと肉を頬張っている。

 

「ベルと一緒なら何食べても美味しく感じるよ」

 

 人間と悪魔。決して対等ではない関係だというのに、この男はそういう関係を望む。

 そしてこの男は、私を素のままでいる事を望んだ。それに対して私もこうして付き合い続けるということはつまり、そうなのだろう。

 怠惰の悪魔が人間に絆されるとは魔界でもそう無い、出来た笑い話だ。

 ……しかし一つ気になることがある。

 

「前から思ってたんだが、何故私の事を『ベル』と呼ぶんだ」

「怠惰の悪魔っつったらベルフェゴールだから、略してベルだよ。本名教えてくれないしいいだろ?」

「……」

 

 思わず顔が引きつった。まさかのベルフェゴール様が由来である。畏れ多すぎる。

 

「美味しかったね」

「ふん、最近の人間の食い物はごちゃごちゃし過ぎて分からん」

「そっか。じゃあ今度はベルの手料理が食べたいな」

「……それは『願い』か?」

「うん、お願い」

「……ふん」

 

 今日もまた、手を繋いで家に帰る。それが乞われた願いならば、悪魔は叶えなければならないのだから。

 本来ならば動かず、食事も、排泄も、何もかも不要となった肉体は朽ちるように痩せ衰え、そう遠くない最期に衰弱死を迎える筈だった。だがこうしてかなりの頻度でデートと称し外を出歩き、食事を摂り、心に良い刺激を与え続けるこの男はその兆候が一切無い。本来の人間的な肉体を作り替え、人外の存在となったこの男はその心があり続ける限り生き続けるだろう。怠惰の悪魔としてはそんな男に繋がれ続けるのは避けねばならぬのに、怠惰の悪魔(わたし)はその事に仄暗い悦びを覚えてしまった。

 もう、戻れない。

 

 夜、暗く。家に帰ってきた時にその男らしい腕で抱き寄せられ、唇を奪われる。乱暴に、溶岩の様な熱く深いキス。

 

「シたくなった」

 

 そう言って私の手を滾った部分に押し付ける。この男は怠惰に堕ちてもまだあらゆる欲を持っていた。

 

「……好きにしろ」

 

 次の瞬間、玄関に立っていた私と男は寝室に跳(・)ん(・)で(・)いた。怠惰の悪魔(わたし)以上に瞬間移動を使いこなす様は、この男がもし悪魔として生を受けていたならば私以上の悪魔になっていただろう。

 そんな、無意味な事を考えてる合間に男は私の服を脱がせていた。

 

 

 

 

 ♡

 

 

 

 

「今日は俺が動いてやるからな」

「……ああ」

 

 私達のセックスは怠惰の悪魔らしいというか、らしくないというか。どちらか片方が動き、もう片方はほぼ動かないと決まっている。別に明確な取り決めをしたわけではないが、気が付いたらこうなっていた。 

 私の下着も脱がせ、ベッドに押し倒した男はのしかかる様に抱き着いてくる。

 

「……私は色欲の悪魔ではない。私の身体など、抱き心地の良い物でもないだろうに」

「そんな事は無い。ベルが一番だよ」

「……ぬかせ」

 

 体重を掛けつつ、身体を猫のように擦り合わせてくる。この男、怠惰に堕ちた癖に人間の平均以上の筋肉に覆われ、相応に重い。だが、悪魔の強靭な肉体は人一人程度の重さなど布団に等しい。むしろ今となってはこの肉布団が心地よく愛しい。

 口には出さぬがな。

 

「……ん、……ふ、ぅ……」

「ベルってさ、こうやってギュゥって抱きしめられるの好きだよね」

「……そんな事は無い」

「そう?じゃあ俺の事が(・)好きなんだね」

「っ……」

「ベルのその嘘つけない所大好きだよ……。舌、出して」

「……ん」

 

ちゅ、れろ

 

「ん……ふぅ……」

 

れろ、ちゅ、ちゅ

 

 口腔内をねっとりと味わう様に動かす接吻。コレをされると身体の力が抜けていき、抵抗力も何もかもがこの男に奪われていく気分だ。

 

ちゅ、ちゅ……つぅ

 

「んぁ……はぁ……」

「ふ、はぁ、ね、キス、好き?」

「……」

「正(・)直(・)に(・)答(・)え(・)て(・)」

「っ……それは……『お願い』か……?」

「うん、『お願い』」

 

 この男は、悪魔に願いを言うということがどういう事か本当に分かっているのだろうか。

 

「……き」

「ハ(・)ッ(・)キ(・)リ(・)答(・)え(・)て(・)」

「っ……好き、だ……。お前とのキスは……身体も……心も……溶かされるようで……とても、愛しい……」

「俺も好きだよ」

 

 思わず自分の口を抑えてしまう。止めろ、止めてくれ……。

 

「ほら、ちゃんと言って」

「あっ……」

 

 悪魔として身体機能も蕩かされてまともに機能しない今、もはや今の私は人間の女性以下の腕力も無い。男に私の両手を掴まれ、口から剥がされた。ダメだ、ダメなのに……。

 

「俺の事、好き?」

 

 止めてくれ。この気持ちを口に出させるのは。

 止めてくれ。この感情を明確な形にしてしまうのは。

 私は悪魔で、お前は人間なんだから。

 駄目だ。

 

 駄目なのに。

 

 

「好きだ。お前が好きだ。永く生きて、こんな感情を抱いたのはお前が初めてなんだ。お前と外を出歩くのも、お前と食事をするのも、お前とキスをするのも、お前とセックスをするのも、何もかもが好きなんだ。もう私はお前無しで平穏に生きることは出来ない程にお前を恋し、求めてしまってる」

「うん、俺も。ベルの事が好きで、好きでどうしようもないんだ」

 

 止めてくれ。この気持ちを受け止めるのを。

 止めてくれ。この感情を抱きとめるのを。

 私は悪魔で、お前は人間なんだから。

 駄目だ。

 

 駄目なのに。

 

「そうか……。じゃあ……、相思相愛……なのだな……」

「……ベル、泣いてるのか」

「……これは、きっと……嬉し涙と言うヤツだ……。全く、悪魔にこんな涙を流させるとはな。責任を取ってもらおうか」

「うん、俺に出来る事なら、何でも」

「……言ったな?なら……ココに、お前のを入れてくれ……。お前が、欲しくて堪らない」

「わかった。……入れるよ」

「ああ、頼む」

 

 熱くそそり立ったイチモツが私の秘部に侵入してくる。

 

「う”っ………ん”ん”っ……」

「ベル……痛いんじゃ」

「いいから全部入れろ!」

「……」

 

 ズッ……ズブブッ……

 

「う”っ……ぐぅ……」

「っ……ベル……もう、少しだからな」

「あ”あ……」

 

 ズブブッ……

 

 ズプンッ!

 

「ハァ……ハァ……」

「……全部、入ったよ」

「フゥ……フゥ……。全く、お前のは大きすぎるんだ……。もっと小さくなれ」

「そんな無茶な」

「大体、何でこんな大きくなるんだ」

「そりゃぁ、ベルが可愛くて、エロイからだよ」

「……何を言ってるんだ。私は怠惰の悪魔であって、色欲の悪魔ではないんだぞ」

「色欲がどうとか関係ないよ。俺はベルだからこんなに興奮してるんだから」

「……ふん、度し難いな……。だが、凄く嬉しい……」

「……そ、それより、ベル。痛みは大丈夫か……?」

「痛いに決まってるだろう。悪魔の身体は人に似ているとは言え、私は色欲の悪魔じゃあ無いんだ。ココを使う機会など本来なら永劫無いのだからな」

「そ、そうなのか」

「……だが、それでも人には似てるからな……。もう少し慣らせば、大丈夫だ。だから……」

「だから……?」

 

「もっと、キスをしてほしい。今度は、貪るような激しめのヤツが良い」

「ベル……」

「……ん?……お前、膣(ナカ)で更に大きくなってないか!?」

「ベルがエロすぎるのが悪い!」

「あっ!待っ……!」

 

 ちゅぅ♥

 

 ぢゅっ♥

 

 ぢゅるるる、ちゅっ、ちゅぅ。ぢゅる、ぢゅぢゅっ♥

 

「んっ……ふ、ぁ……んふぅ……んぁ……」

「ん……ベル……」

「んぷぁ……ん、ゆっくり……動いて……」

「……ああ……」

 

 ズッ……

 

「ん”っ……」

「っ……」

 

 ズププ……

 

「っ~……」

 

 ヌッ……

 

「っ……」

 

 ニュププ……

 

「んっ……」

 

 クププ……

 

「っぁ……」

 

 チュププ……

 

「んぅ……」

 

 ヌプ……

 

「くぅ……」

「……ベル」

「あぁ……もう大丈夫……だから……」

「……強めに行くよ」

 

 ヌッ

 

 ヌプッ

 

 ヌチュッ

 

 ヌチュッ

 

 ヌッチュ

 

 ヌッチュ

 

「あっ、んっ、んぅ、くぅ、ふぅ」

「ベル……っ、可愛いよっベルっ……!」

「あっ、あっ、ああっ、ふっぁ」

 

 ぬっちゅ

 

 ぬっちゅ

 

 ずっちゅ

 

 ずっちゅ

 

 じゅっぷ

 

 じゅっぷ

 

「ふっ、っく、んんぅ……!っっ~!」

「っベル……!声……我慢するなっ……!」

「っ……!?ふぁあっ、ああっ!くぅぁっ!」

 

 じゅっぷ

 

 じゅっぷ

 

 じゅっぷ

 

 じゅっぷ

 

「うあぁっ!イイッ……!気持ち……イイぃっ……!」

「俺もっ……!イっ……きそ……っ!」

「っ!あっ!奥はぁっ……!中にっ……射精っ……ダメぇ……!」

「くっ……!ベルっ!孕めッ!俺の子を孕めッ!!」

「ああっ!何言ってるっ……!っん……だ……!悪魔がっ……!人の子ぉ……!孕むわけがっ……!」

「『俺の子を孕め』ッ!!」

「っふぅ……!?お前っ……!!また……っ!」

「孕めッ!孕めッ!孕めッ!!」

「こっ……の、バカモノっ……!」

 

 

「さっさと……お前の特濃ザーメン……一番奥に……射精(だ)せ……♥」

 

 

「お、おおおおおおお!!!」

 

 ぶびゅるるるるるっ!!

 

「いっヒ、ア、あああああっ!!」

 

 キュゥゥゥゥ♥

 

 びゅるるるるるっ

 

 びゅぶぶっ

 

 びゅるるっ

 

「ハァ~っ……ハァ~っ……♥」

「っ……ま……だ……!」

「んはぁっ!?」

 

 じゅっぷ

 じゅっぷ

 じゅっぷ

 

「まっ……て……!?い、った……ばかり……!」

「っ~……!全っ……部。っぐぅぅ~っ」

 

 びゅるるる~っ♥

 キュゥゥ♥

 

「あっ……♥はぁっ……♥」

「孕め……孕めぇ……」

 

 びゅっびゅる~っ♥

 

「はぁっ……はぁっ……」

「あっ……はっ……」

 

「……」

「……」

 

 ちゅぅ

 

 

 

 

 じゅるるる♥

 

「っ!?」

「さあ、攻守交替……だな?」

「っぁ、待った……休憩……」

「私を孕ますのだろう?ならもっと膣内射精(なかだし)しないとなぁ?」

「待って……も、出ないし……腰も……」

「なに、怠惰の悪魔(わたし)にとって性行為関係の願いは専門じゃあないが、心得ぐらいは有る。ほぉら、お前の子種汁を作るところをこうやって……」

 

 こね、こね、

 

「あっ、あっ……はっ……!」

「分かるか?今お前の金玉が私を何度も孕ませるつもりでくっさいザーメンを大量生産してるのが。悪魔の私がしっかり孕むまでチンポミルクを一滴も残さず子宮にブチ蒔けるんだぞ」

「ぅぁ……。やめ……」

「ああ、安心しろ。体力の無いお前の代わりに私が動いて、お前のチンポをメスマンコで気持ちよぉくしてやるから、安心してビュ~ビュ~射精するといい」

「あっ……あひ……止めて……」

「ん~?チンポはなかだししたいよーって言ってる様だが?よしよし、素直なチンポは私のおまんこで良い子良い子してあげようね」

 

 ちゅぷ♥ちゅく♥ちゅく♥じゅぷ♥

 

「ぁぁ、ベル……、べるぅ……」

「はっ、はぁっ、どうした、そんな情けない顔して。ほら、がんばってチンポびゅ~♥びゅ~♥しような」

「あぁぁぁぁ……」

「はっ、んあっ、ど、どうだ?私の、きもちいいところ、ぐりっ♥ぐりっ♥するのは……。お前の、おちんぽ、喜んでるのがぁ……おまんこに……伝わってるぞっ……」

 

 じゅぷ♥ちゅぷ♥ずっぷ♥ぬっぷ♥

 

 ぐりゅん♥ぐりゅん♥

 

「ああああっ……!」

「んぉ……!腰ぃ、ぐりぃ……♥するの……、好きぃ……♥なんだなぁ……♥」

「ベル……また……」

「あはっ……♥いいぞ……?しゃせー……しろ……私の……一番……奥で……♥」

 

 じゅぷっ♥じゅぷっ♥じゅぷっ♥じゅぷっ♥じゅぷっ♥じゅぷっ♥

 

「あぁっ!でるっ……!でるぅっ……!」

「出せっ♥お前のチンポ汁で私を受精させろっ♥」

「あ”ぁ~、あ”ぁぁぁ~っ」

 

 びゅぶるるるるるるっ!!!

 びゅるるるるっ!

 びゅく、びゅるるっ!

 

「あっ、いっ……!んんん~~っ♥♥♥」

 

 キュゥゥゥゥ♥

 びゅ~っ♥

 

「っは、っはぁ、っはぁ、」

「ふぅ~っ♥ふぅ~♥」

 

 キュゥ♥キュゥゥゥ♥ぐりゅん♥ぐりゅん♥

 

「あ”っ!あ”~っ!あ”あ”っ」

「さっき、みたいに♥全部♥出し切れぇ♥」

 

 

 びゅぅぅぅぅ~~♥♥

 

 

「はぁ~っ……、はぁ~っ……」

「はぁ……はぁ……」

 

 

 

 

 こね、こね♥

 

「ぅぁぁ……」

「ほら……夜はまだまだ長いぞ……」

「べるぅ~……」

「なんだ?愛しのご主人様(マイマスター)♥」

 

 

 

「愛してるぅ~……」

「私も、愛してる……♥」

 

 ちゅぅ

 

 

 

 

 日が昇って、気が向いたら外へデートしに行こう。

 日が沈んで、気が向いたらどっぷりとセックスしよう。

 その合間は、ずっとこうして貴方と抱き合っていよう。

 

 全く、悪魔を堕落させるなんて酷い人間じゃぁないか。なあ、愛しのご主人(マイマスター)。

 

 





おかしい。頭の中のプロットではもうちょっと軽めのセックスだったはずが気が付いたら愛を囁き合うドロドロックスになってた。


純愛っていいよね!(発狂


感想くれなきゃSANチェック。
さて、ベルさんは人型でしょうか、獣型でしょうか、名状し難き種族でしょうか。それは、あなた次第。


ところで、行為の途中で攻守逆転(レイプ→逆レ的な)する感じのが大変好みなのですがもっとそういった薄い本増えませんかね?



  蛇足(だそ)っくす

「なあベル」
「なんだご主人(マスター)」
「魔界には人で言う結婚制度的なのないの?」
「ある訳無いだろう。魔界はご主人(マスター)が思っている以上に魔境だ。常に食うか食われるかの生存競争の中でそんな悠長な事する奴がいない。そもそも悪魔は子を成さないしな」
「え?」
「……よ(・)っ(・)ぽ(・)ど(・)の(・)例(・)外(・)が(・)無(・)い(・)限(・)り(・)……な」
「そっかー」
「……腹をさするな」

「だがまあ魔界に結婚制度は無いが、ある種のツガイになる方法ならある」
「それは?」
「互いが互いの真名を握ることだ。悪魔にとって真名は自分の心臓も同然だからな。それを互いが握り合うということは一つの信頼とも取れるだろう。まずそんな事は起こり得ないがな」
「ふーん……」

「ところで俺の本名は樽井 楽治(だるい らくや)って言うんだけど」
「何故このタイミングで名乗った」
「分からない?本当に?」「ぐっ」


「ラジー・ベルファスト……」
「やっぱベルさんじゃないか」
「っ!この話は終わりだ!終了!」




「ところでもうすぐ生まれてくる子の名前」
「終わり!終了!寝る!!」
「怒んないでよー。胎教に良くないよー」
「喧しい!」



  お ま 毛

「私の手料理が食べたいとか言ってたな。何が食いたい」
「んー……。おにぎりかなぁ」
「おにぎり?そんな物でいいのか?」
「うん。ベルのこの手で握られたものなんておいしそうじゃない?」
「……この変態め。まぁ悪い気はしないが……///」
「うーんツッコミ不足」

このあと滅茶苦茶ピクニックに行った。
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