オリジナル作品なのにここまで評価してもらえるとは、と望外の喜びです。
これからもあくさかをよろしくお願いいたします。
屋敷に戻るとシャリリーゼ自らが出迎えてくれた。その顔には豪奢な眼帯がかけられており、どうやらまだ右目はまだ治していないらしい。
「おかえりなさいませ、お兄様。そして貴女がトトノトリア様ですね。私は妹のシャリリーゼ・ゴールドマンです。ゴールドマン家の女同士何かあればご気軽にお話しください。どうぞよろしくお願いします」
シャリリーゼは優雅に貴族的なお辞儀をする。その洗練された所作にトトノトリアは動揺する。ただでさえ車椅子に座るトトノトリアはシャリリーゼを見上げることになるのだ。どうやら先制攻撃としては十分な重圧があったらしい。
トトノトリアは俯きがちになって何度もつっかえながら挨拶と名乗りを終えた。
シャリリーゼは薄い笑みを唇に浮かべた。
「トトノトリア様も長旅お疲れでしょう。今日は存分にご静養ください。お話は
エミリカと執事のマーシュがトトノトリアとその侍女を用意しておいた部屋に案内する。彼女の世話は使用人に任せておけば問題ないだろう。
トトノトリアがいなくなったあと、シャリリーゼは獣のように獰猛な口吸いをする。シャリリーゼの柔らかな舌が毒蛇となって俺の口内を蠢き獲物を捕らえる。毒蛇は俺の舌をねぶりながら甘露をこんこんと送りこみ俺の思考を麻痺させる。
毒蛇はたっぷりと味わったあと、銀に光る唾液の糸を残して唇を離した。
「美味しいです」
「……それは何よりだ」
シャリリーゼは顔を寄せたまま言う。
「あの女がお兄様の婚約者ですか」
「不満か?」
「それなりに。まるで籠で育てられた小鳥のようですね。満足に飛べもしない」
「まだ、な。だからこれからきちんと悪徳に染めていくんだよ。愉しいと思わないか? 来るときにも盗賊を殺させてみた。見所はある」
「お兄様がそのように仰るなら是非もありません」
俺はシャリリーゼの眼帯をそっとなでる。絹の肌触りが心地よい。シャリリーゼはすっと残った左目を細めた。
「右目、治さなかったんだな」
「お兄様からいただいたものですから。お兄様と私をつなぐ絆は無数にありますが、
「なるほど、それも道理だ。どのような御託を並べようともこうして肌を合わせられる近さにあること以上に確かな絆などないのだからね」
俺はこの聡明な妹がたまらなく愛しくなって、シャリリーゼを寝室まで運ぶ。
「お兄様……」
強引にシャリリーゼをベッドに押し倒すと、ハニーブロンドの髪が金糸のように鮮やかに散らばった。よく似合ったドレスを無残に引きちぎると、白磁器のようになめらかな柔肌が露わになる。
俺は張りのある乳房を乱暴に揉みしだきながら、形のよい耳をねぶり味わう。シャリリーゼの嬌声が徐々に切ないものを帯びていく。
下に手をのばすと準備は整っていた。俺は矢も楯もたまらず玉門に挿入する。やわらかく俺を歓迎し、きつく俺を引きとめる。最高だ。血縁などがあったところで
散々にお互いを貪ったあと、俺とシャリリーゼは同時に気を遣った。
それからさらに何度か情を交わしてしばらくしてから、俺はトトノトリアの様子を見ておくことにした。侍女のターニャに取り次ぎを願うと、程なくして部屋に通される。
屋敷に用意された彼女の部屋は前の離れよりも広く調度品も整っていた。しかしそこにいるトトノトリアとはどこか不似合いだ。やはりゴールドマン家とザックソー家では違う色を持つのだろう。
トトノトリアは俺の顔を見てほっとした表情を見せた。
「何か不自由なことはありませんか、トリィ」
「はい。こんなによい部屋を与えてもらって」
「僕の婚約者なら当然のことです」
俺はそっとトトノトリアに口づけをする。それだけで我が婚約者は頬を赤く染める。
面白くなって俺は彼女の耳元で囁く。
「ねえ、トリィ、僕達は婚約者です。貴女は男女の営みについてどれくらい知っていますか」
「そ、それは……」
トトノトリアは赤面してまともに答えることすらかなわない。赤くなった彼女の耳朶を舐めると「ひゃんっ」と可愛らしい悲鳴をあげた。
「ふふ、どうやら一応知識はあるらしいですね」
俺はドレス越しにトトノトリアの乳房を弄ぶ。シャリリーゼより幾分小ぶりだ。
「僕も辺境伯ですからね。一応跡継ぎは作りたいわけです。トリィは協力してくれますか?」
「それは、その……」
トトノトリアは言葉を濁すが決して俺を拒もうとはしなかった。これを答えにしても責められるいわれはないだろう。
「ありがとう、トリィ。だけどその時はまだ少し早い、というところかな? 今日はこれで我慢しておくよ」
俺はトトノトリアの青痣に接吻をしてから部屋を去った。