ようこそ強姦魔のいる教室へ 作:生太郎
翌日、堀北は学校に来ていた。
休むのではと思っていたが、俺の予想を超えて堀北は気丈だったようだ。
ただ顔色は悪かった。
隣の綾小路が心配して声をかけているが、堀北はほとんど何も答えない。
挙句の果てには「気分が悪いから話しかけないで」と拒絶していた。
「堀北さん、保健室に行った方がいいよ?」
優しい子を演技している櫛田が心配そうに堀北に話しかけている。
「心配は無用よ。私のことは放っておいて」
「でも」
「余計なお世話と言っているのよ。本当に駄目そうなら休んでいるわ。私がここにいるのは自分で問題ないと判断したからよ」
そこまで言われれば櫛田も引き下がるしかない。
櫛田を拒絶した堀北に、クラスの女子からヘイトが集まっていた。
「櫛田さんがあんなに心配してくれているのに、何よあの態度」という感じだ。
櫛田は表向きは悲しそうな顔をしているが、内心ではせせら笑っていると思う。あれは中学の頃にクラスを崩壊させた女だからな。
ちなみに俺に友達はいない。ぼっちだ。
「レイプじゃ。レイプするのじゃ」
お前は友達じゃねぇよ。
うるさいから黙ってろ。授業が聞こえないんだよ。
そんなこんなで昼休み。
堀北は自分の席で買ってきたサンドイッチを食べていた。
その時、彼女の携帯が小さく震えた。
サンドイッチを包み紙に置いてから携帯を確認する堀北。
その顔が一瞬で真っ青に染まる。
「おい、どうした」
異変に気付いた綾小路が声をかける。
「……何でもないわ」
「とてもそうは見えないが、本当にどうした? 今日のお前は何かおかしいぞ」
「私に何かあったとしても、あなたには関係ないでしょう」
「関係あるだろ。クラスメートだ」
「それは他人と言うのよ」
堀北は冷たく言うと食べかけのサンドイッチを袋に入れた。
教室を出る途中で袋をゴミ箱に捨てている。食欲がなくなったようだ。
俺は堀北の携帯にメールを送信していた。
『東洋哲学研究会に来い。来なければクラス全員にお前の写真を一斉送信する』
東洋哲学研究会とは何年も前に部員不足で廃部になった部活だ。
本来なら別の部活の部室になるはずが、なぜか何年も放置されている。一説によるとこの学校の教師がその部活のOBで、何とか部室を残したいと働きかけているらしい。堀北会長がそれを許しているのは何らかの裏取引があったのか。
都合のいい空き部屋。
そこに呼び出された堀北は挙動不審に周囲を見回していた。
「待たせたな」
「――っ!」
俺は部屋に入りながら声をかける。
今日も仮面を被っている。堀北はそれに怯んだようだ。
それでも果敢に俺を睨み付けている。
「あのような写真で私を脅すなんて、どう言うつもり」
「その意味がわからないお前ではないはずだ。違うか?」
「……最低ね」
堀北は溜息を吐いた。
そして俺に挑戦的な目をして言葉を紡ぐ。
「髪は黒髪。体格は中肉中背。身体は鍛えられている。制服の新しさからおそらくは新入生。入学初日に私を狙ったことから、同じクラスである可能性は極めて高い」
「素晴らしい。よく観察している。で、俺の名前は?」
俺が小馬鹿にするように拍手すると、堀北は悔しそうに歯噛みした。
「私が告発すればあなたは退学。いえ、犯罪者として裁かれるわ」
「ならばやってみるか? 兄が優しく慰めてくれるかもな」
「――っ、兄さんは関係ないでしょう!」
「関係あるだろう。どこの馬の骨とも知れぬ男に手も足も出ずに汚されたと知ったら、お前の兄貴は大喜びでお前を退学させるだろうな」
「……それは、でも」
反論できないようだ。
それは実際に起こり得る話だった。
兄へのコンプレックスは堀北の泣き所だからな。
堀北学にとって堀北鈴音は不肖の妹だ。
一族の恥なので学校から追い出したいとすら思っている。
俺が堀北の方へ歩みを進めると、彼女は壁際まで追い詰められた。
堀北のスカートのポケットに手を入れる。
取り出した携帯には録音アプリが起動していた。アプリを終了させると共に音声データも削除しておく。
「無駄な抵抗だったな」
「……どうしてこんなことをするのよ?」
「いい女がいたら犯したくなる。そう言うものだろう」
部屋にいた透明なジジイが同意するように頷いていた。
……萎えるから消えてくれないかな。「犯すではなくレイプと言うべきじゃ」とか言っている。うるせぇよ。
「女性と性交渉したいなら正式な手順を踏んで交際すればいいでしょう。あなたの行動には何一つ正当性がないわ。自分勝手な欲望を押し付けているだけよ」
「そうだな、欲望の押し付けだ。それがどうした?」
「……っ!」
イスラム原理主義者のテロリストに平和を解くほど無意味な説得だ。
堀北が俺を見上げて睨み付ける。
素直に従うつもりはないとアピールしているが、そこが彼女の限界だった。
俺は堀北の部屋にベタベタと指紋を残している。
それを使って泥棒に入られたと告発されたら俺は終わりだ。
あるいは髪の毛を拾って提出するか。
この学校がそこまでの科学捜査をするのかという疑問は残るが、俺を告発するための材料はすでに堀北の前に提示されている。
脅迫用の写真は合成だと言い張ればいい。
泥棒の捜査が始まった時点で写真は効力を失う。写真をばら撒いたところで捜査は止まらないからだ。写真をばら撒いて罪の上塗りをしたら退学だけでは済まなくなってくる。つまり先手を取れば勝てる状況なのだ。
しかし堀北はまったくそのことに考えが及んでいない。
これなら櫛田の方がまだ怖い。彼女には何をするかわからないところがある。
Cクラスの椎名ひよりは頭が切れる。上記の方法で俺を潰すだろう。
Bクラスの一之瀬帆波も曲者だ。彼女はただの善人と見るべきではない。
Aクラスにいる坂柳有栖に至っては下手に手を出したら破滅させられるだろう。
その点で堀北はまったく怖くない。
だから会長からも評価されていないのだろう。
「机に手をついて尻を出せ」
「嫌よ。なんで私が」
俺は笑顔で堀北のお腹をトントンと小突いた。
昨日腹パンした場所だ。
上着をめくると青あざが出来ていた。可哀想に。痛かっただろう。
青あざを優しく撫でてやる。
「……あ、いや」
それだけで堀北の身体から力が抜ける。
腰が砕けて床に座り込んでしまった。今日はバックから犯すつもりだったが、これでは無理そうだ。
「時間がないからさっさと済ませるぞ」
堀北のスカートをめくり上げる。
するとパンツが黄色く濡れていた。俺は思わず噴き出した。
「おいおい、漏らしたのかよ。お前、高校生だろ」
「……やめて。もう嫌よ」
俺はローションで互いの性器を濡らしてから挿入した。
黒人サイズのカチカチの肉棒が、処女を失ったばかりの少女に沈んでいく。
「あぁぁっ……いやぁ……」
堀北の女性器が限界まで押し広げられていた。
可哀想に。もう堀北は日本人サイズの肉棒では感じることができないだろう。
「あっ、ああっ、あっ」
身体を揺すられて堀北が喘いでいた。
感じているわけではない。女性器を擦られて反射的に声を上げているだけだ。
「やめて! やめなさい! これは犯罪よ! いやあぁっ!」
何か言っていたが、奥を小突いてやると堀北は悲鳴を上げる。
俺は次の授業に間に合わせるために激しく腰を振っていた。
最初は俺を罵っていた堀北も、最後の方にはすすり泣いていた。
「ああぁぁ……いやっ、いやぁ……もう、いやよ……」
十分ぐらい腰を振り続け、堀北の中に精液を注ぎ込む。
「よし、中に出すぞ」
「いやあぁぁぁ! 出さないで!」
最後の一滴まで注ぎ込むために腰を密着させて俺は溜息を吐いた。
「……いや……何でよ……」
俺は亀頭だけを堀北の中に入れながら手で肉棒をしごいて尿道に残っていた精液を最後の一滴まで絞り出した。
「……やめて、もう出さないで」
堀北が両手で顔を覆って泣き出してしまった。
「アフターピル飲んでおけよ」
俺は机に薬を置くと、堀北を放置して教室に戻った。
「ナイスレイプ! そろそろ次の娘を――」
ジジイが何か言っていたが俺は相手にしなかった。
入学してから一週間が過ぎた。
俺は相変わらずぼっちだ。誰も俺に話しかけて来ない。なぜだ。
「あっ、あんっ、あっ」
深夜。
今日も俺は堀北をレイプしていた。
堀北も最初の数日はドアに二重ロックをかけたり、バリケードを築いたりと抵抗していたが、顔にモザイクをかけた堀北の全裸写真を学校の掲示板に貼り付け、それを写真に撮ってメールで送信してみたらすぐに出て来た。
その写真は俺が携帯で撮影してからすぐに剥がしたので誰も見ていない。俺がそのことを説明すると堀北は安心したのか泣き出してしまった。
「あっ、ああっ、あぁっ、やぁっ」
勃起した逸物が愛液に濡れた膣を出入りしている。
処女を奪ってから毎日欠かさず犯し続けていた。
セックスにも慣れてきたのか具合もよくなってきた。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
堀北の身体は白かった。シミ一つ見当たらない。
美しい少女だ。スレンダーな身体だが、胸が小さいわけではない。
ほどよい大きさの胸をつかみ、乳首を舌で転がしてやる。
「あああっ! だめっ! いやぁ、吸わないで!」
乳首を吸われた堀北が身をよじらせる。
「あ、イク。出すぞ」
俺が呟くと、堀北が目を見開く。
しかし何も言わなかった。何度も中に出されて諦めているのだ。
堀北の太股を抱えてパンパンと腰を叩き付ける。
亀頭を子宮口に密着させて白濁液を注ぎ込んだ。
「――っ!」
瞬間、堀北の右手が俺の仮面に伸びた。
「こらこら」
俺は苦笑しながら堀北の手首をつかむ。
油断も隙もありはしない。どうやら射精のタイミングを狙っていたようだ。
射精の瞬間ってのはどうしても隙が出来る。
俺がレイプ界のメアリー・スーでなければ正体を暴かれていただろう。
「駄目じゃないか、堀北鈴音。調教が足りなかったのか?」
「ひっ」
堀北の乳首に指を当てる。彼女は必死な顔をして俺に縋りついた。
「ごめんなさい! 出来心だったの!」
以前、俺のポケットから携帯を抜こうとした時、お仕置きに両方の乳首を思いっきり引っ張ってやったことがある。
あの時の堀北は乳首千切れちゃうと叫んでいて最高に笑えたな。
「ごめんなさい! 許して下さい! もうしませんから!」
俺は恐怖に震えている堀北の頭を優しく撫でてやった。
怖がらせてから優しくする。ヤクザみたいな手口だった。
「……あ」
「二度はないからな」
「は、はい。ありがとうございます」
俺はベッドに腰掛けると、己の肉棒を指で示した。
「なら、お詫びとして口で奉仕しろ。出来るよな?」
「……はい」
堀北が俺の前に跪く。
彼女はたどたどしい舌使いで俺の肉棒を舐め始めた。
「いいぞ、その調子だ」
正直全然気持ちよくなかった。堀北のフェラは下手だったが、褒めて伸ばすために優しい言葉をかけてやる。
「お前の膣内に入っていたチンポだぞ。どうだ?」
「……すごく、大きいわ」
「そうか。後でもう一発やるから、乾かさないようによく濡らしておけよ」
「わかってるわよ。これでいいんでしょう?」
堀北は上目遣いをしながら口を開けて肉棒を頬張った。
濡らしておかないと後で痛い目を見ることになる。だから堀北も手を抜かない。
「そろそろ再開するか」
「……あ」
堀北の身体を抱き上げてベッドに横たえる。
「あ、あの」
「なんだ?」
「せめて、優しくして頂戴」
一瞬俺は迷ったが、無視して挿入することにした。
「あっ……大きい……」
何十回も俺のものを受け入れている堀北の性器は、俺の肉棒のサイズに広がり切っていた。最初はただキツいだけだったが、今ではねっとりと肉棒を優しく包み込むような感触になっている。
「うっ、くぅ……ああっ……ああぁぁ!」
ゆっくりと出し入れすると堀北は切なそうな息を吐いた。
華奢な身体が朱色に染まっていく。
段々とピストンの速度を上げる。腰を打ち付ける音が部屋に響いた。
堀北もセックスに慣れてきている。
自分の意志に反して感じてしまう身体に戸惑っているようだった。
「いやっ、あんっ、あああっ、やあぁぁ」
堀北は顔を横に振った。
俺は彼女の顎をつかむと唇を奪う。びちゃびちゃと唾液を交換する。
「……あっ、ああっ……これは、脅されてるから……あああぁぁ!」
堀北が自分に言い訳するように呟いた。
俺はそれを邪魔するように肉棒を押し込んだ。
「ああっ、やだっ、激しいっ! 優しくするって、言ったのに!」
「言ってないだろ」
「嘘吐きっ! 嘘吐きっ! いやあぁぁぁ!」
ペースを上げると堀北は髪を振り乱していた。
白い裸身が朱色に染まっている。
ほどよい大きさの胸が激しいピストンによって波打つように揺れていた。
絶景だった。俺の射精感も高まっていく。
「あああぁぁぁっ! い、イクっ……」
堀北の身体が激しく脈打った。
達したようだ。だが、俺はまだ出していない。構わず腰を振り続ける。
「ちょっと待って! イッたばかりだから……いやあぁぁぁ!」
パンパンと乾いた音が響き渡る。
秘所からは愛液が止まらず溢れ出していた。
「あああぁっ! あんっ、ああんっ! やだっ! またイクっ! イクぅぅ!」
「もうちょい我慢しろよ。俺ももうすぐだから」
「あんっ、いやっ! 我慢できない! もうだめぇぇぇ!」
堀北が俺の身体に抱き着いて痙攣する。
ちょっとタイミングがズレたか。まぁ仕方あるまい。
「よし、出すぞ」
そのタイミングで俺も射精した。
堀北は俺の身体に抱き着いて唇を噛んでいた。
亀頭と子宮口が愛し合うようにキスをする。
膣内は逸物をキュッと締め上げ、最後の一滴まで精液を搾り取った。随分とスケベなマンコになったものだ。
「……はぁ……はぁ……あっ」
しらばく抱き合って快楽の余韻を味わってから肉棒を引き抜く。
すべて子宮に注ぎ込んだつもりだったが、それでもパックリと開いた膣からは精液が溢れ出していた。
堀北は目を閉じて荒い吐息を吐いていた。
まだまだ出来そうだが、明日も学校がある。今日はここまでだろう。
「今日は終わりにしてやろう」
堀北は返事もする余裕はないのか、ぐったりと俺を見上げただけだった。
そのままだと風邪をひきそうだ。
俺は溜息を吐いてから汗まみれの堀北の身体をタオルで拭いて、掛布団をかけてから部屋を後にした。堀北は途中で目を閉じて寝息を立てていた。男に世話をさせるなんて何て女だ。
ジジイが不満そうな顔をして俺を見ていた。
「レイプ?」
「レイプだろ」
どう見てもレイプだ。俺は堀北を脅して犯している。
好き放題に中出ししまくっている。最近は堀北が自発的にピルを飲んでいた。
「なぜ他の女子をレイプしないのじゃ?」
「俺なりに理由があるんだよ」
堀北は賢い女だ。
冷静になれば俺を倒す方法に思い至るかもしれない。
だから時間を与えず犯しまくる。俺に屈服するまでレイプする。
「ふむ、仕方あるまい。レイプも一日にして成らずと言うからのぅ」
言わないと思う。
それ、ローマ人も激おこぷんぷん丸だからな。
学校の授業でプールがあった。
まだ四月なのに水泳の授業である。不思議に思っている者はいないようだ。
原作では綾小路が違和感を抱いていたが、彼は表情が薄いのでよくわからない。
男子たちは女子の水着に一喜一憂していた。
水泳の競争が始まり、俺は手を抜いたのに三位になってしまった。
流石はチートボディだ。
俺って別に目立つ気はなかったんだけどなー。チラッ、チラッ。
女子は特に歓声を上げてくれなかった。
平田ばかり応援していた。奴は性格までイケメンだからな。仕方ない。
「お前、結構やるじゃん」
須藤に背中をバンバン叩かれる。
やめろ。お前と仲良くする気はない。
そんなこんなで数日が過ぎて、ついに五月に入った。
ポイントが振り込まれていない騒動である。
原作では四月に十万ポイントという電子マネーみたいなものが振り込まれていた。生徒たちは毎月十万ポイント貰えると思い込んで豪遊しまくっていた。もちろん世の中そんなに甘くない。
授業中に携帯を触ったりゲームしたり私語をしたり化粧したり早弁したり爆睡したりしてペナルティを積み重ね、ポイントを吐き出し続けていた。そしてついに今月貰えるポイントはゼロになっていた。
茶柱先生はそんな生徒たちを馬鹿にしまくって、お前らは落ちこぼれだと罵りまくった。Aクラスから順番に優秀な生徒が割り振られ、Dクラスは余り物。ここまで駄目だったのはお前らが初めてだと皮肉られた。
おかげでクラスはお通夜モードだ。
それから平田の提案でクラスはポイントを増やす方向で進みかけたが、須藤が付き合ってらんねーと拒否した。遅刻や私語を改めてもゼロよりマイナスにはならないのだ。ならばこのままサボり続ければいいというのが彼の考えだった。
しかしそれでは増やしたポイントも消し飛ぶことになる。
須藤はクラスの全員から顰蹙を買っていた。
ポイントの増やし方が見付かるまでは須藤の素行は改められそうになかった。
そんなこんなで夜の時間だ。
「今日もするつもりなの?」
屋上からロープで降下、ベランダから部屋に侵入する。
部屋に入ってきた俺に堀北が不愉快そうに眉をひそめた。
「いや、今日はやめておくよ」
たまには休みも必要だろう。
毎日レイプしているから俺も疲れていた。
「なら帰ってくれないかしら。あなたと同じ空気を吸ってると気分が悪くなるわ」
「Dクラスに配属されたのがそんなに不満か」
「同じクラスであることを隠さなくなってきたわね」
「須藤は困った奴だな」
俺は肩をすくめてみせた。
情報を与えてやると堀北はハッと目を見開いた。何の意味もない情報なのに俺への反撃の刃にできると思っているのだろう。
「やっぱりあなたもDクラスだったのね」
それがわかったからどうなる。堀北の立場は何も変わらない。
俺の名前がわかっても堀北は何もできないだろう。断言してやる。
しかし希望を与えてやるのも時には必要だ。自暴自棄になられても困るからな。
俺は冷蔵庫を開けて麦茶をコップに注いだ。
盗人猛々しい俺の態度に堀北が無言の圧力をかけてくる。
指紋がベタベタ付いてるぞ。気付かないのか。
俺は流し台にコップを置いた。
「……何しに来たのよ」
「世間話でもしようかと思ってな」
「強姦魔と会話を楽しむ趣味はないわ。帰ってくれない?」
素気ない態度だ。突っ込んでやれば甘えて来るのだが。
俺はベッドに腰を下ろす。堀北の隣。
「Aクラスを目指すのか?」
「ええ。このまま最下位に甘んじているつもりはないわ」
「先の長い話だな」
卒業までに最底辺のDクラスがAクラスに昇格できるのだろうか。
原作を完結まで読んでいない俺にはその道筋がまったく思い浮かばない。
まぁ、俺にとってはどうでもいい話だ。
原作のストーリーが滅茶苦茶になろうが知ったことではない。
どうせ女をレイプしなければならないのだ。いずれストーリーは破綻する。ならば気を使っても労力の無駄にしかならない。
「俺が赤点を取って退学になればお前は喜ぶか?」
「そうね。あなたが居なくなれば清々するわ」
「そうか。残念だよ」
「あっ」
俺は堀北を抱き寄せた。風呂上りの堀北からはシャンプーの匂いがした。
「やめなさいよ。放して」
堀北はしばらく抵抗していたが、やがて諦めて身体から力を抜いた。
「もう、何なのよ」
「たまにはこういうのもいいだろ」
「……知らないわ。私に聞かないで」
堀北は頬を染めてそっぽを向いた。かわいい。
ベランダでダンブルドアが怒り狂っている。
このままだと粛清されそうだ。……そろそろ頃合いか。
「ねぇ」
俺の腕の中にいる堀北が小さく呟いた。
「本当に今日は何もしないの?」
わずかに期待が漏れ出ている。
俺は苦笑しながら彼女の唇にキスをする。
堀北が潤んだ瞳で俺を見詰めた。
俺はそれを無視してベッドから腰を上げる。
「……あ」
しばらく堀北はお預けだ。
未練がましく俺を見詰めている堀北を置いて俺は部屋を後にした。