ようこそ強姦魔のいる教室へ 作:生太郎
櫛田桔梗。
入学してから一週間でクラスのほぼ全員と連絡先を交換していて、その交友の輪は他のクラスにまで広がっている。常に周りに人が集まっていて、男女関係なく人気を勝ち取っていた。
「おはよう、田中君!」
「……おはよう」
俺のようなぼっちにも挨拶してくれるほどだ。
と言うか俺の名前を憶えているのか。初日に無難な自己紹介しただけで、あとはクラスの空気だったのだが。連絡先こそ交換したが一文字もやり取りしていない。俺の連絡先はガチャで出てきたノーマルレアみたいなものなのだろう。図鑑を埋めた後は売却される運命だ。
「今日も一日頑張ろうね!」
天使かな。
俺が原作を知らない童貞だったなら間違いなく惚れていた。
しかし櫛田は中学の頃にクラスを崩壊させている。
櫛田は堀北と同じ中学出身だった。そのため原作では堀北に中学時代の悪行を知られていると思い込み、堀北の足を引っ張るためにCクラスに内通して勝負に負けるように誘導したほどだ。
「桔梗ちゃん! 今日の放課後カフェ行かない?」
池という少年が櫛田に熱烈アピールしていた。
櫛田は少し困っていた。
「えっ、でも、勉強しないと……」
赤点イコール退学という衝撃の事実が発覚してから、一部の勉強ができない生徒以外は勉強会を開いていたりする。池や山内、須藤といった馬鹿以外は学生らしく勉強に勤しんでいた。
「たまには息抜きも必要だって! 勉強ばっかの高校生活なんて詰まらないじゃん!」
まったく勉強していない池の台詞に、櫛田の笑みが引き攣っていた。
それから何か色々あって堀北が勉強会を主催して、綾小路が三馬鹿を参加させるのに苦心していた。彼は櫛田をエサにして三馬鹿を呼び出すことに成功。
「……レイプ……レイプ」
ジジイが虚ろな目をして教室をふらふらしている。
禁断症状が出て来たようだ。タイムリミットは近そうだった。
と言うわけで次のターゲットは櫛田になった。
おめでとう。ぱちぱちー。
今回はちょっと趣向を凝らしてみる。
堀北みたいに部屋に潜入してレイプするのは簡単だが、部屋に侵入するというのは先述したようにリスキーなのだ。
「素晴らしいレイプを期待しておるからな」
ジジイの妄言を聞き流して俺は準備に奔走した。
慣れた作業である監視カメラの偽装を済ませてから学生寮を走り回る。
人の気配には細心の注意を払った。深夜とはいえ今日は土曜日。明日が休日なので夜遊びをしている生徒がいるかもしれないからだ。
無事に誰にも気付かれずに仕込みを終えると、俺は安堵の溜息を吐いた。
一番手間だったのは即効性の睡眠薬の調合だ。
材料は学校の科学室にあった薬品をパクッてきた。
「これは、どういうレイプじゃ?」
ジジイが首を捻っている。
俺は自分の部屋にいた。パソコンの画面をジジイに見せる。
「……ふむ。自分でレイプしないのか?」
「櫛田は怖い女だからな」
セックスしていれば落ちるようなどこかの黒髪美少女とは違う。
櫛田は危害を加えられたら必ず報復する女だ。
レイプされて写真で脅されて泣き寝入りするとは思えない。不審者が出歩いていると報告されただけで俺は身動きが取り辛くなるだろうし、監視カメラの偽装もバレるかもしれない。
堀北がチョロすぎるのだ。
だから油断しそうになるがレイプとはそう簡単にできることではない。
俺が警戒し過ぎているだけかもしれないが。
義経さんだって逆落としする前に鹿を叩き落としているからな。
俺は石橋を叩いてレイプする男なのだ。
おっと。
どうやら動き出したようだ。
俺はパソコンの画面を眺めながらスルメを齧った。飲み物はコーラだ。
池寛治は肌寒さを感じて目を覚ましてしまった。
なぜか床で寝ていたようだ。
池はベッドから落ちるほど寝相が悪いわけではないのだが。
「……何だよ、これ」
なぜか全裸になっていた。
隣では友人の山内が倒れていた。彼も全裸だった。
わけがわからない。池は軽いパニックに陥った。
「……う、これは」
山内が身を起こす。
彼も池のようにパニックになっていた。
「何だよこれ。夢じゃないのか?」
「夢かもしれないな」
二人は両手で股間を隠しながら会話していた。
間抜けな絵面だったがチンコを他人に見せるのは思春期の男子にとっては恥ずかしいことなのだ。
「と言うか夢だろこれ。ほっぺ痛ぇけど」
「だよな。こんなの有り得ねぇ」
池は自分の頬を抓りながら部屋のベッドの方に目を向けた。
そこには櫛田桔梗が横になっていた。
彼女も全裸だった。
胸がさらけ出されている。着痩せするのか妄想よりも大きかった。
彼女の両手はロープで縛られていた。
「助けてやるべきだよな」
池はそう呟いたが身体は言う通りにしてくれない。
少女の裸体を穴が開くほど凝視していた。すでに肉棒はガチガチに勃起している。
「なぁ。櫛田って意外におっぱい大きかったんだな」
「そうだな。これって何カップなんだろ?」
「Dぐらいじゃね? 知らないけど」
「乳首も綺麗なピンク色だ。やっべ。すっげぇエロい」
ごくりと生唾を呑み込む音がする。
その音を出したのは池なのか山内なのか、もはや二人にもわからなかった。
「触ってみようぜ」
「ちょ、それはヤバいだろ」
「もうとっくにヤバいだろ。櫛田が目を覚ましたら十割で俺らが犯人だぜ」
「それは……そうだけど」
おそらくここは櫛田の部屋だ。
そして櫛田は全裸にされていて両手をロープで縛られている。
池と山内も全裸だ。
服はどこにも見当たらない。
もし第三者にこの光景を見られれば池と山内が犯人扱いされるだろう。
「気にするなよ。これは夢だぜ」
「あっ、おい!」
そう言いながら山内が櫛田のおっぱいに手を伸ばした。
櫛田の胸がぐにゃぐにゃと形を変える。すげぇ。マジでやりやがった。
「うぉぉぉぉ! やわらけぇぇぇ!」
「ちょ、ズルいぞ! 俺の桔梗ちゃんに触るなよ!」
池は思わず叫んでしまう。
好意を抱いていた少女が友人に好き勝手されている。池はそれに嫉妬した。
「お、俺も触るからな!」
池はビクビクしながらベッドに乗った。
山内はこのおっぱいは俺のものだと言わんばかりに、両手で櫛田の乳房を鷲掴みにしている。
他に触れる場所といえば……下半身。
池は怖ろしげに櫛田の女性器に手を伸ばした。
特に濡れていない。しかし童貞の池は感動した。
その時だった。
「何してるの……?」
櫛田が目を覚ましていた。
彼女は青ざめた顔を二人に向けている。
ヤバい。池の身体が恐怖に震えた。
もう言い訳はできない。どこからどう見ても自分たちは強姦魔だ。
「あ、櫛田ちゃん。おはよう」
しかし山内は笑っていた。
それを見ていた池は思い出した。
ああ、そうか。これは夢なのか。怖がる必要はなかったようだ。
「櫛田ちゃんっておっぱい大きかったんだね。あ、ごめんね。勝手に触らせて貰ってるけど、これは夢だから気にしないでね」
山内が櫛田の胸を揉みしだく。
「やめて……やめてよ……池君、山内君、どうしてこんなことするの……」
櫛田が涙目になっていた。
両手を拘束されているので逃げられる心配もない。
「ほら、池も続けろって。処女は譲ってやるから、さっさと濡らして突っ込めよ」
「あ、ああ」
池は言われた通りに舌を出して櫛田の女性器にこすり付けた。
……これが櫛田のマンコか。ピッタリ閉じていて綺麗なピンク色をしている。
もしかしたら経験者かもと思っていた。櫛田は美少女だ。中学の頃に経験していても不思議ではなかった。しかしこの様子だと処女だろう。櫛田の初めての相手になれるなんて夢みたいだ。
「池君、山内君、お願いだからもうやめて」
「いやいや、無理だって。もう俺たち止まらねぇからよ。だよな、池!」
「あ、うん。桔梗ちゃん、ごめんね」
「謝るぐらいならやめてよ……」
夢にまで見たものが目の前にあった。
何度これを想像してオナニーしたものか。
池は口に溜めた唾を舌に乗せて櫛田の割れ目に押し付ける。
山内は櫛田の乳首を吸っていた。チューチューと音を立てている。
「いやっ、やだっ! 気持ち悪い!」
櫛田が悲鳴を上げる。しかし二人は止まらない。
「やだ! いやぁ! 誰か助けて!」
これは夢だから誰も助けに来ないだろう。
そろそろいいかな。
池は櫛田の股座から顔を上げた。
最初は及び腰だった池も、興奮して強気になっていた。
「桔梗ちゃん! 俺の童貞を貰ってくれ!」
「よし、やれ! 池、男になれ!」
「いやああぁぁぁぁぁっ! やめてぇぇぇぇぇっ!」
足をバタつかせて抵抗しようとする櫛田。
山内はそんな櫛田の両足を手で抑え込んだ。
櫛田はカエルのように両足を広げられていた。
池にはそれが男を迎え入れるための姿勢にしか見えなかった。
肉棒に手を添えて割れ目に押し付ける。
挿入しようとして……ツルリと滑った。何度も試すが入ってくれない。
「あれ、入らねぇ。どうやるんだ?」
「おいおい、焦るなって」
「うるせぇ、焦ってねぇよ!」
池は苦笑している山内を睨んでから、再び挿入に挑戦した。
しばらく試していると亀頭が櫛田の膣に埋まる。
おそらくここだろう。池はゆっくりと腰を進めた。
「いやいやいや! やめて! いやああぁぁぁぁぁ!」
じわじわと櫛田の中に入り込み、半分ぐらい埋まったところで腰を押し出した。
処女の肉壁をかき分ける。
完全に櫛田の膣内に入ってしまった。処女膜はよくわからなかった。
ともあれ池は童貞を失い、櫛田は処女ではなくなった。達成感に笑みが溢れてくる。
「……いやぁ……こんなのって、ないよ……」
櫛田がボロボロと涙を零している。
しかし池はそれどころではなかった。
出したい。
もう射精してしまいたい。我慢できそうにない。
「やっべぇ! 桔梗ちゃん、ごめんね! もう出ちゃうから!」
「……え?」
不思議そうにする櫛田の顔が可愛かった。
池はそれが止めになって我を失った。自分勝手に腰を振りまくる。
「ああっ! やめてっ! 痛いの! いやぁぁっ!」
「あー、出る! 出る!」
「やめて! 中に出さないで!」
少女の願いは届かず、池は櫛田の膣内に射精した。
櫛田はボロボロと涙をこぼした。
その表情が最高に可愛くて、出したばかりの池の肉棒がすぐに硬くなる。
「……ひっぐ。どうして、どうしてこんな、ひどいことができるの」
「桔梗ちゃんが好きだからだよ」
無茶苦茶な言い分だった。
櫛田は唖然としていた。池のことを異星人のように見ていた。
「おいおい、次は俺に代わってくれよ」
「今のはノーカンだろ。もう一発ヤラせてくれよ」
「……貸し一つだからな」
挿入してすぐに出してしまったのだ。これはノーカウントにして貰いたい。
山内は舌打ちしてから櫛田から離れた。
池は嬉々として腰を振り始めた。
精液を注いだおかげで櫛田の膣は動きやすくなっている。
「……っ……うぐっ……ぁっ……ぃぁ……」
櫛田の声は感じているようには見えない。
しかし池は気にしなかった。自分が気持ちよければそれでいいとばかりにセックスを楽しんでいた。
二度目の射精もすぐだった。もちろん中出しだ。
「……あぁぁ……もうやだ……誰か助けて……」
「じゃ、次は俺の番だな」
山内が舌なめずりしながら櫛田に圧し掛かる。
櫛田がそんな山内に懇願した。
「山内君、もうこんなのやめよ? 今なら誰にも言わないから」
「そうだね。櫛田ちゃん。やっぱりこういうのは駄目だよね」
「山内君!」
櫛田の顔がパッと明るくなる。
次の瞬間、山内の肉棒が櫛田の膣を貫いていた。
「え……どうして?」
「ごめん。手が滑った」
山内が櫛田に笑顔を向けた。
裏切られた悲しみに櫛田はまたもや泣いてしまう。
そんな櫛田のことなど知ったことではないと山内はピストンを開始した。
池が注ぎ込んだ精液がかき出される。
ぐちゅぐちゅと淫靡な音色が部屋に響いていた。
「……あっ……や……いや……」
山内の射精もすぐだった。
櫛田の子宮にまたもや精液が流し込まれる。
「マジで最高。池、俺も二回戦するから」
「えっ、代わってくれよ」
「そっちも二回ヤッただろ」
そう言われたら反論できない。池は憮然とした顔でそれを受け入れた。
身体を揺さぶられながら、櫛田がボソッと呟いた。
「……絶対に許さない」
「ああっ、いいよ! 櫛田ちゃん……いや、桔梗! もう一回出すぞ!」
櫛田は暗い顔をして二人を睨み付けた。
その瞬間、灼熱が彼女の中にほとばしった。
月曜日の昼休み。
俺は男子トイレの洋式便器に座って携帯を眺めていた。
「レイプ♪ レイプ♪」
ジジイが嬉々として画面を眺めている。
こいつはレイプなら何でもいいようだ。
画面の中では櫛田が池に犯されていた。
場所は学校の体育倉庫だ。
もちろんそこにも監視カメラはある。しかしこいつらは監視カメラの死角になっていると思い込んで櫛田を連れ込んでいた。
全然隠れられていないのだが。
バッチリ撮影されているのだが。
そこは俺が監視カメラをクラックしていた。
まったく世話をかけさせてくれる。映像を偽造するのも手間なのだ。
で、俺はその監視カメラから映像を拾ってきているわけだ。
池が櫛田に密着して身震いしている。問答無用の中出しだった。
櫛田が嫌々と首を横に振っていた。
山内がニヤニヤと笑いながら池と交代して櫛田に挿入している。
櫛田も馬鹿ではないから、自分でアフターピルを入手して何とかするだろう。
もうレイプされることを覚悟してピルを飲んできているかもしれない。堀北も途中から自発的にピルを飲むようになっていたからな。
「おおっ! ナイスレイプ!」
ダンブルドアがうるさい。しかし機嫌は改善されたようだ。
これでしばらくは消されることを心配する必要もなくなった。
「わし、レイプ見に行く」
ジジイがそう言ってふわふわと飛んで行った。
どっかの宗教の教祖みたいに浮いている。ひどい絵面だったが、ともあれこれで静かになった。
池たちは日曜日はずっと櫛田を犯していた。
何度も何度も飽きずにヤリまくっていた。
彼らの着替えは浴室に放り込んでおいた。
池たちは事後の汗を流そうとして着替えに気付いた。
ズボンのポケットには彼らの携帯を入れておいた。
用途はもちろん脅すためだ。
池たちも射精して賢者タイムになるとこれが現実だと理解したのだろう。
そこからの二人は恐怖から逃げるため現実逃避で櫛田をレイプしていた。
しかし携帯があれば話は違う。
二人は精液でドロドロになっている櫛田の写真を撮影した。
もし告発すれば写真をバラまく。
池たちは逮捕されるだろう。しかし櫛田も学校に居場所がなくなる。
凌辱エロゲやエロライトノベルで使い古された脅しだった。
櫛田は屈した……ように見える。
実際のところ、どうなのだろう。
まぁ、時間が経ってみなければわからないか。
三日後のことだった。
放課後、俺は自分の部屋でごろごろしていた。
耳にはイアホンを付けている。
音楽を聴いているわけではない。雑音ばかりで聞くに堪えない音色だ。
「あのね、池君のことなんだけど……」
始まったか。
俺は密かに櫛田の携帯に盗聴アプリを仕込んでおいた。
会心の出来の自作アプリだ。バッテリーの減りが早くなるというデメリットがあるため授業中などは切っているが、今は放課後なので起動している。
「池君が篠原さんを襲うって言ってたの。たぶん冗談だとは思うんだけど、念のために気を付けておいた方がいいと思う」
櫛田の周りにいる女子たちが「マジで!」と大騒ぎしていた。
「私の口からは言えないような、とても下品なことも言ってて。どうしよう。先生に報告した方がいいのかな?」
「いや、でもそれは難しくない?」
「今はまだヤバい発言をしてただけでしょ?」
「池を擁護するつもりはないけど、根も葉もない噂を流されたって逆に反撃されることも有り得るよね。名誉棄損ってやつ」
クラスの女子たちは事を大きくするのは嫌だったようで、それっぽい言い訳をして櫛田をなだめていた。
「そうだよね。まだ何もしていないもんね。私の考えすぎかも……」
「とりあえず池には警戒するってことで」
しかし、話を誘導するのが上手いな。
こればかりは天性のものだろう。だからこそ怖ろしい。
櫛田は勉強も運動も埋没してしまい、それが嫌だったからコミュ力で人気者になろうとした。中学の頃はミスってブログにクラスメートの悪口を書き込んでしまい失敗したが、逆に言えばブログさえ見付からなければ中学では人気者だった。
他人を操るなんて櫛田にとっては朝飯前だろう。
次もまた三日後だった。今度は山内だった。
「あのね、池君のことで相談したばかりなんだけど……」
櫛田はそう前置きした。
「山内君が佐倉さんの方が狙いやすいんじゃないかって。佐倉さんって大人しくてあまり頼れる人もいないから、襲われても泣き寝入りするかもって言ってたの。あ、あの。私、怖くて……」
櫛田が恐怖に震える演技をしているようだ。
周りにいる女子が櫛田を慰めている声がした。
「……でも、それってマジなの?」
しかし、またもや櫛田が二人の話を聞いてしまったというのは都合がよすぎる。
もしかしたら櫛田が池たちを陥れようとするために嘘を吐いているかもしれないからだ。一度ならまだしも二度となると疑問が出てきてしまう。
だが、櫛田もそのことは理解している。
俺のイアホンからひどいノイズ混じりの音が聞こえてきた。
どうやら録音アプリの音声を再生しているようだ。ノイズ混じりであまり聞こえないが、おそらくはこんな感じだろう。
「佐倉もいいよな。胸が大きいだろ。一発ヤリてぇなぁ」
「夜道を襲ったらイケそうじゃね?」
「はははっ、やってみる?」
それだけだった。
切り貼りして編集したような印象を受けた。
これはおそらく櫛田をレイプしている最中に冗談で言ったのだろう。
それを櫛田は録音しておいた。
都合よく山内を陥れる会話を録音できたからこそ、やや不自然な告発になることを理解した上で女子たちに暴露したのだろう。
「え、マジ? これヤバくない?」
「冗談でも言っていいことと悪いことはあるでしょ」
「こいつらマジでサイテー。死ねばいいのに」
「流石にこれは悪質すぎるよ。先生に言った方がよくない?」
「で、でも……」
櫛田が恐る恐るといったように口を挟む。
「……クラスの不利にならないかな?」
教師に告発すれば池と山内はおそらく呼び出されるだろう。
そこで厳重注意を受ける。しかし処罰はされない。なぜなら実際に行動していないからだ。
……実際には櫛田をレイプしているが。
それで話は終わり。池たちは女子から嫌われるが、それだけ。
櫛田がそんな甘い終わり方で二人を許すわけがない。
「今みんなは頑張って勉強してるよね。テストの結果次第ではポイントが増えるかもしれないって期待して。でも二人が問題行動を起こしたら、みんなの頑張りが無駄になっちゃうかもしれない」
この前は先生に報告するべきかと相談したのに、今度は逆のことを言っている。
しかし誰もそのおかしさに気付かない。
櫛田の話術と演技力で完全に思考を誘導されていた。
「……ホント、あいつらクズよね」
「足手まといの上に変態とか救いようがないわ」
こうして問題は棚上げされ、池と山内はますます女子から嫌われた。
数日後には池と山内は完全に孤立していた。
男子の一人が池たちに声をかけていた。
「なんかお前らヤバいことになってるみたいだぞ」
「ヤバいことって何だよ?」
「いや、俺はそこまでは知らないけど」
本当に知らないのだろう。
その男子は首を捻っていたが、他の男子に肩を叩かれて逃げるように席に戻った。女子のグループがその男子たちを静かに睨んでいる。
グループチャットで池と山内をハブにするという話が出回っていた。
もちろんぼっちの俺はどのグループチャットにも誘って貰っていないのだが。