ようこそ強姦魔のいる教室へ 作:生太郎
五月の中頃、私は勉強会を開くことにした。
Aクラスに上がるためにはクラスの学力を向上させなければならない。
テストの度に退学を心配しなければならない状況では、他のクラスに対抗するなど夢物語だ。
なのでDクラスでも特に問題がある三人に勉強を教えることにした。
一度目は私の態度が悪かったと言われて勉強会は失敗した。
正直なところ、この時点で三人のことを切り捨てるべきではないかと迷ってしまった。
愚者と付き合うのは、たまらなく苦痛だ。
それでも私は二度目の勉強会を主催した。
断じて綾小路君が思わせ振りな発言をしたからではない。
私は私のために三人に勉強を教える。それだけだ。
しかし池君と山内君は取り付く島もなかった。一夜漬けで大丈夫だと言い張り、綾小路君の説得にも耳を貸さなかった。須藤君もサボっている奴がいるなら俺もサボっていいだろという理屈で勉強会の参加を渋っていた。
櫛田さんを使って三人を呼び出すことは考えたが、最近の彼女は元気がなかった。
綾小路君に声をかけさせても生返事しか返ってこなかった。
あの手この手で私と仲良くなろうとした時の櫛田さんは今や見る影もなかった。
そうこうしている内に、池君たちの悪い噂が流れていた。
二人が女子を襲おうとしているという噂だ。
誹謗中傷の類だとは思うが、クラスの多くがそれを信じていた。
それが本当かどうかなんて大した意味はないのだろう。
共通の敵を作り上げて、連帯感を共有する。二人はそのための生け贄だ。
二人は孤立を深め、授業も真面目に聞いていない。
現状が続けば三人は間違いなく赤点を取るだろう。
このままでは退学者を出してしまう。
「……どうすればいいのよ」
私は自分の部屋で溜息を吐いていた。
自分の勉強をするために教科書を開いていたがまったく集中できていない。
池君と山内君は二日連続で欠席していた。
茶柱先生が言うには体調不良らしい。仲のいい二人が揃って休んでいるので仮病を疑ってしまうが、体調不良と言われたら深く追求できなかった。
「……はぁ」
ペンを置いた。
こんな調子だと自分の成績も下がってしまう。
最近は授業中に眠たくなることもない。
彼が来なくなったから。
もう二週間も彼の姿を見ていない。
「……んっ、こんな時に」
彼のことを考えていると、身体が疼き始めてしまった。
もじもじと太股をこすり合わせる。駄目だ。我慢できない。
私はショーツの中に手を入れた。
くちゅりと水音がした。まだ何もしていないのに濡れている。
「もう……こんなことをしている場合ではないのに……あっ……だめ……」
膣にゆっくりと中指を沈めていく。
椅子の背もたれに背中を押し付け、ピンと足を伸ばしながら天井を見上げた。
「だめ……だめ、なのに……ああっ」
右手で女性器を愛撫しながら、左手で乳首をつねる。
「んっ……やだ……こんなの、変態じゃない……」
別に自慰行為をしている女子は変態ではないが、これまで私は禁欲的に生きてきた。リソースはすべて勉学につぎ込んでいた。すべては兄さんに私を認めさせるため。そのためには自慰をしている時間なんてなかった。
なのに今では毎日のように身体が疼いてしまう。
日課のようにオナニーしている。
それは確かに気持ちよかった。しかし心までは満たされなかった。
理由はわかっている。
けど、認めたくなかった。
私は目を閉じた。
「あっ……んっ……んっ……」
あの逞しい肉棒を思い浮かべてしまう。
どうして急に来なくなってしまったのだろう。
私の身体に飽きてしまったのだろうか。
別の女子に目を付けて強姦しているのだろうか。
胸が苦しい。
私は右手の中指を奥に入れながら、左手でクリトリスを弄り回す。
寂しさを埋めるような激しい動きだった。
部屋の鏡には浅ましく快楽を貪る下品な女が映っていた。
あまりにも情けなくて涙が出て来る。
やめないといけないのに指が止まらない。
「あっ……だめ……来る……」
背もたれに押し付けられた背中が痛みを訴えるが、快感がそれを吹き飛ばした。
「んっ、くぅぅぅぅぅ!」
歯を食いしばって、脈打つようにビクリと震える。
絶頂の余韻を味わいながら、ぐったりと椅子にもたれかかった。
汗で髪が頬に貼り付いていた。
せっかくお風呂に入ったのに、また入らないといけなくなった。もうお湯は流してしまったのでシャワーで済ませるべきだろう。光熱費や水道料金は無料だったが、それに甘えていると堕落してしまうから。
私は気だるげに身体を持ち上げ――。
部屋のベッドに腰を下ろしている少年に気が付いた。
「よっ」
彼は気さくに片手を上げる。
私は頭が真っ白になった。
「え、嘘……何時の間に!」
「激しいオナニーだったな」
「忘れなさい!」
反射的に机の上からシャーペンを取ると、それを彼に振り下ろす。
彼は苦笑しながら私の手首を受け止めた。
すっぽ抜けたシャーペンが壁にぶつかり、ベッドの下に落ちてしまう。
「歓迎されていないようだな。また日を改めることにしようか」
「……あ」
彼は私の手を放してあっさりと背を向ける。
待って。行かないで。
私は未練がましく手を伸ばしてしまった。
「冗談だ。そんな泣きそうな顔をするなよ」
「……それはあなたの目の錯覚よ。私は泣いてないわ」
彼は私を引き寄せて、人差し指で顎を持ち上げる。
時を忘れたように見つめ合う。私の心臓の高鳴は止まらなくなっていた。
「今日は抵抗しないんだな」
「逆らっても意味がないからよ。あなたは私に無理やり言うことを聞かせることができるじゃない」
「キスするぞ」
「……好きにすればいいでしょう」
私は諦めたように脱力すると目を閉じた。
湿ったものが私の唇に触れる。
舌を入れられると覚悟していたのに、キスはすぐに終わってしまった。
互いの唇が離れる。私は彼を睨みつけた。
「……あなたはズルいわ」
「そうかな?」
「そうよ。何時も急に現れて好き放題するじゃない。振り回される方の気持ちがわからないのね」
彼は苦笑すると、いきなり私を抱き上げた。
あれよあれよとベッドまで運ばれる。
彼が慣れた手つきで私のパジャマを脱がせていく。
あっという間に裸にされていた。彼も服を脱いでいた。
そそり立つ肉棒に思わず目を奪われる。
「もう十分濡れてるからな。挿れてもいいだろ」
「んっ、好きに、すればいいでしょう」
彼の肉棒が私の膣を貫いた。
久しぶりの性交に身体が驚いていた。
膣が押し広げられて圧迫感すら感じていた。しかしそれよりも心が満たされるような幸福感があふれていた。
「……んっ、くっ、相変わらず、大きいわね」
「こっちも相変わらずだな。狭くて気持ちいいぞ」
「そう。よかったわね。…………ああぁぁぁっ!」
彼はゆっくりと大きなストロークで私の膣内を出入りした。
思わず大きな声を上げてしまう。
粘膜がこすり合わされる感触に腰が砕けて力が入らなくなる。
「ちょっと! 急に動かないで!」
「悪いな。久しぶりだから自制が効かなかった」
久しぶり。
つまり彼は他の女性と性行為をしていなかった?
なぜか私は安堵していた。
口だけの出まかせかもしれないのに。
いや、彼が誰と行為に及んでいようが私には関係ないのに。
「あなたは、嘘吐きよ」
「急にどうした?」
彼は一瞬だけ動きを止めたが、すぐに律動を再開した。
私の言葉を分析するよりも目の前の快楽を優先したのだろう。
ぐちゅぐちゅと彼の肉棒が愛液をかき出していた。
「ああっ、あぁんっ! やだっ!」
じっくりとした攻めだったが、私の感じるところを的確に突いてきた。
身体が火照って汗で濡れている。
逸物が子宮口を優しくキスする度に頭が痺れそうになった。
「んんっ、んあっ、あんっ、ああっ!」
彼は繋がりながら唇を落としてきた。
私は目を見開き、すぐに目をとろんと蕩けさせる。
「ん、くちゅ、うっ」
びちゃびちゃと唾液を交換する。
その間にも彼は私の乳首を指で摘まんだ。私の身体がビクリと震える。
「うっ、あっ、乳首、気持ちいい」
「乳首だけでいいのか?」
「言わないといけないの?」
「ああ。俺に聞かせてくれよ」
「……下の方も、動いて欲しいわ」
頬を染めながら彼に伝える。恥ずかしくて彼の顔を見れなかった。
彼はいやらしく笑いながら問いかける。
「俺のチンポが欲しいのか?」
「……下品な言葉を使わないで」
「正直に言わないと続きをしてやらないぞ」
ピタリと腰の動きが止まる。
突然の宣言に私の意識が追い付かない。
彼は一ミリも動けないように私の腰をしっかりと固定していた。
身体が快楽を求めている。
じわじわと疼きのようなものがせり上がっていた。
「ちょっと……やだ、意地悪しないでよ……」
私は我慢できずに腰を動かそうとするが、彼の手は万力のように微動だにしない。
私は涙目で彼を睨んだ。
少しでも気を抜けば泣いてしまいそうだった。
「どうしてこう言うことをするの。ひどいわよ。私はただ……」
その先も言葉にできない。素直になれない自分が恨めしくなる。
「悪いな。虐めすぎた」
彼はパッと私の腰から手を放すと、ストロークを再開する。
焦らすようなゆったりとした動きではない。
ガツガツと貪るような激しい動きだった。
「ああっ、いやっ! 急に、激しい! ああぁぁぁ!」
巨大な肉棒の蹂躙するような動きに私は完全に翻弄されていた。
彼の筋肉質な胸板に乳首が擦れる。甘い痺れが背筋を通り抜ける。
私たちは汗だくになりながら快楽を求めて絡み合っていた。
「あぁぁんっ! やっ、あんっ、あっ、ああんっ! それ、すごい! 激しいっ! ああっ、それ、だめっ! ああんっ! だめよ! だめっ!」
十五歳の高校生とは思えない激しいセックスだった。
部屋にはむせ返るような性臭が漂っている。
「そろそろイクぞ」
「あっ、あんっ……だ、出すの?」
「ああ。中に出すからな」
「好きにすればいいでしょ」
彼は私と身体を密着させる。
ぴったりと抱き合う体勢になったが、彼は器用に腰を動かして私の膣を抉った。
小刻みな抽送だ。しかし動きは激しかった。
ラストスパートだった。
膣の奥が何度も小突かれる。
気が狂いそうなほどの快感が私の脳髄に襲いかかった。
「あっ、あああっ、い、イクっ! ああっ、あっ、あっ、ああぁ!」
密着していたら膣内に出されてしまうのに、私の方からも彼に抱き着いていた。
両手を彼の首に、足は腰に巻き付けている。
動きにくい体勢なのに彼は力強く腰を叩き付けていた。
「よし、出すぞ!」
「出して! ああぁぁぁっ! 出してぇっ!」
そして、子宮の奥にどぴゅっと熱い精液がほとばしった。
私は背筋を弓なりに反らして絶叫する。
「あああぁぁぁ! イクッ! イッくぅぅぅぅ!」
彼のペニスが激しく脈打ち、精液が子宮の壁をノックするように流れ込む。
私は彼に抱き着き、精液を受け入れる。
「……あっ……あぁっ……はぁ……はぁ」
互いの身体が溶けて混ざり合いそうな気分だった。
彼は最後の一滴まで精液を注ぎ込むと、私の身体の上に倒れ込んだ。
「……重いわよ。あなたは私を窒息させたいの?」
「悪い、すぐに離れる……」
彼は身体を起こそうとして、私に呆れた目を向けた。
「何よ?」
意味がわからなくて私は憮然とした返事をする。
「何時まで抱き着いてるんだ?」
言われて気付いた。
私はずっと彼に両手と両足でしがみ付いていた。
羞恥心で顔が熱くなる。
「あっ、これは……違うわ。ただの不可抗力よ」
「……不可抗力って何だよ。使い方を間違ってないか?」
自分でも意味不明な言い訳に、彼は苦笑を浮かべていた。
屋上からロープで降下する。
夜風を浴びながら鼻歌混じりにベランダに着地。
奥義サムターン回しで部屋に侵入すると。
堀北がオナッていた。
俺は気配遮断スキルを使って堀北のオナニーを鑑賞した。
両手で乳首やクリトリスをいじり、中指を激しくピストンしている。
どう見ても本気オナニーです、本当にありがとうございました。
堀北の部屋に来たのは二週間ぶりだ。
最初は近況を確かめるだけのつもりだったが。
ヤリたい。堀北とヤリたい。
こんなエロい光景を見せられたのだ。
俺は我慢できなかった。なのでセックスした。
意外とチョロい堀北は何だかんだで身体を許してくれる。
「……少しは加減してくれないかしら。死ぬかと思ったわ」
堀北が腕枕されながら俺をジト目で睨んでいた。かわいい。
彼女の膣内に三発注いだ後だった。
堀北は腰が砕けて立てなくなっていたし、俺もちょっと休憩したかった。
なので一緒の布団に入ってピロートークしている。
「レイプぅぅぅ! ■■■■■■――ッ!」
ベランダでダンブルドアがバーサーカーになっていた。
☆5ピックアップ召喚の限定キャラだ。俺は回さないけどな。
性欲に負けて普通にセックスしてしまったせいでジジイが激怒している。
まぁ、いい。
ジジイのことは棚上げして、とりあえず堀北に今日の用件を伝えることにした。
「池と山内、須藤の件で悩んでいるようだな」
「……ええ、そうね」
「一つ、策がある」
堀北が眉をひそめる。
俺は自分の考えを堀北に伝えることにした。
「池と山内に、秘密をバラされたくなければ従えと言ってみろ」
「秘密? どういうこと?」
俺は思わせ振りに微笑んだ。
彼らが櫛田をレイプしたという事実は伝えるわけにはいかない。
堀北の性格は意外と常識的だ。犯罪行為を容認するほどぶっ飛んではいない。
「それでも勉強しないなら付ける薬はないだろう。退学になるのもやむを得ない」
俺は池と山内をDクラスに残しておくべきだと考えていた。
何を考えているのかわからない櫛田のヘイト管理に利用できるからだ。
二人が退学になれば俺の武力は価値がなくなる。
そうなれば櫛田は余裕を取り戻し、俺の正体に辿り着くかもしれない。
「あなたは何を知っているの? 私と兄さんの関係も知っているのよね?」
「さて、どうだろうな」
俺はすっ呆けながら堀北にキスをした。
「……もう。そうやって誤魔化すつもりね」
もちろん意図はバレていたが、堀北は満更ではなさそうな顔だった。
それから俺は堀北と一緒にお風呂に入り、身体に力が入らない彼女を洗ってやり、布団に寝かしつけてから部屋に戻った。
「■■■■■■! ■■■■■■ッ!」
その日の夜は狂化したダンブルドアのせいでまったく眠れなかった。
霊体化しているので家具が破壊されないのが救いだったが、これは本格的にどうにかする必要があるな……。
池と山内は俺にボコられた四日後に学校に出て来た。
意外と長かった。
もしかしたら茶柱先生に怒られたのかもしれない。
二人は顔に四角い絆創膏を貼っていた。
どうしたんだと男子から尋ねられると彼らは愛想笑いで答えていた。
二人は櫛田の策謀によってハブにされているが、流石に怪我をすれば心配するというものだ。
「階段から落ちてさ。山内を巻き込んで地面にキスだよ」
「ははは。冗談みたいだろ。ったく、ついてないぜ」
二人はクラスの男子にへらへらと笑いかけていたが、俺を見付けると肩を細めながら席に戻った。
しかし未練がましくチラチラと櫛田に視線を送っている。
櫛田は一瞬だけ能面のような無表情を二人に向けたが、すぐに女子グループに笑顔を振りまいた。
「ちょっといいかしら」
堀北が二人に声をかけていた。
横に綾小路を置いているのは護衛の意味だろう。
「あ、あの、田中君!」
今日もか。
櫛田が両手を胸の前でぎゅっとしている。かわいい。
「今日の放課後、一緒にカフェに行かない?」
女子たちが期待の目を向けている。
後ろから男子がプレッシャーを放っている。
さながら前門の虎、後門の狼。
「……考えておく」
女子から一斉にブーイングが飛んでくる。
「ちょっと田中! いい加減はっきりしなさいよ!」
篠原という女子だ。
黒髪ショートヘアの気が強そうな少女である。
軽井沢グループの一人であり、原作では池といい感じになるが、この世界では無理だろう。
どうしてこうなった。
俺は泣く子も黙るレイパーだぞ。
「……わかった。行く。行くから耳元で怒鳴るな」
「よし、言質は取った!」
篠原が櫛田にハイタッチした。
「う、うん。ありがとう?」
櫛田は戸惑いながら片手を上げている。事前に打ち合わせをしていたわけではないようだ。ならばこれは篠原の独断か。
「えっと、本当に嫌だったら断ってくれてもいいよ?」
櫛田の上目遣い。
断ったら泣くのではないだろうか。
「気にするな。俺もカフェには一度行ってみたかったからな」
「うん、ありがと。田中君って優しいね」
「どこがだよ」
一瞬からかわれているのかと思ってしまった。
むしろ人でなしのクズなのだが。
櫛田をレイプさせたのは俺なのだが。
「ちっくしょぉぉぉ! 田中ぁぁぁぁ!」
「このタナカスがぁぁぁぁ!」
「何でお前みたいなモブキャラが櫛田ちゃんと仲良くなるんだよ!」
男子たちの嫉妬が鬱陶しいが、元々ぼっちだった俺のダメージはゼロだ。
阿鼻叫喚の中、茶柱先生が教室に入って来る。
「お前ら、減らされるポイントがなくてよかったな」
先生は溜息を吐きながらぼやいていた。