研修1日目の夜
ソファーの上で悶える俺。こんな状態になったのは人生で2度目。1回目?言わせるな。
八幡「はぁ...風呂入って寝よう。」
研修2日目の朝...走る電車から景色を眺めながら考える事は昨日のぜっk...ゴホン...出来事。会ったら挙動不審になって通報される。って通報されちゃうのかよ...と脳内八幡会議をしているといつのまにか目的の駅に着いていた。
八幡「(やべっ。乗り過ごして遅刻とかシャレにならん!)」
若干焦りながら下車しトボトボとお城の様な会社へ向かう。
八幡「(それにしても346で美城...美しい城ねぇ。アイドル達はシンデレラ。なら武内さん、プロデューサーは魔法使いだな。俺は...カボチャの馬車?いや、精々馬車馬か...。ん?王子はどこに行った?)」
よくわからんがその内分かるだろうと自己完結。...あら?いつのまにか着いていたのねん?いざっ!と意気込み一歩「あっ!」進めませんでした。俺ではない...なんて言い訳は出来ない。だって周りに誰もいないんだもの。はちを
八幡「...おはようございます。」
かっ噛めずに言えたぁぁ。小町!お兄ちゃんやったよ!
城ヶ崎「おはようございます...」
「「...............」」
気まずい...城ヶ崎はなんか顔を真っ赤にして怒ってるしチラチラ見てるし。やっぱ通報か?通報なの...
城ヶ崎「あのっ!」
八幡「ひっ、ひゃいっ!」
「「......」」
城ヶ崎「ぷっ!何それ!ウケるんだけど!」
や、ウケねぇよ。てかそれ違う人のネタだからね?取らないであげてね!
八幡「は、はぁ...」
城ヶ崎「ま、いいやっ★昨日はありがと!アタシのこと覚えてる?」
八幡「あっはい。城ヶ崎美嘉さんですよね?」
城ヶ崎「そだよー★てか何で敬語なの?」
八幡「そ、それはまあ...城ヶ崎さんの方が先輩ですし。」
城ヶ崎「それを行ったら比企谷さんのが年上じゃん!年も近いし気にしないでいいから!」
八幡「そうで...そうか。まぁ、助かる。俺もこっちの方が喋りやすいし。」
城ヶ崎「そっちの喋り方のが似合ってるよ★改めて宜しく!アタシのことは美嘉って呼んでね★」
八幡「流石にそれは...」
城ヶ崎「美嘉って呼んでねっ★」
八幡「あっ、いや。城ヶs...「美嘉」...じ「みーかっ」...みっ美嘉...」
美嘉「よしっ、よく出来ました★あっ!もうこんな時間!アタシ行くね!またね!八幡さんっ」
八幡「‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎...おう。」
いきなり名前呼びとか反則だろ...でもまぁ、悪い気分じゃないな。
施設見学。続
今日の午前は続施設見学。昨日ほど特質した施設もなく最終目的地へ。
ちひろ「では最後に、CPのプロジェクトルームへ(以下PR)へご案内します。それにしても今日は楽しそうですね。何かあったんですか?」
八幡「...いえ。別に。」
そうですか?とニコニコしながら先を歩くちひろさん。この人も可愛いのに何でアイドルじゃなくて事務員なの?
ちひろ「こちらです。」
...いつの間にか着いてたのねん。俺に構わずノックをして入って行くちひろさんに続き失礼しますと一声かけて俺も入る。室内には武内さん。「お疲れ様です」とお互い挨拶を交わし室内を眺めるが...殺風景。事務所と言うものを初めて見るがこんなもんなのん?静かで落ち着くから俺にはありがたいな。
武内「まずはおかけください。これからCPに関しての説明をさせ頂きます。」
なんでも発足したばかりでまだ1人もアイドルがいないこと、10人以上オーディションまたはスカウトで集めること、時には俺も同行する事等々様々な話を聞いた。最後に質問はあるかと定番のお言葉。これは絶対に聞いておかねば!
八幡「...スカウトは俺はしなくてもいいんですよね?」
武内「場合によってはやっていただくこともあります。」
八幡「...絶対に通報されますよ?」
武内「大丈夫です。その時は千川さんが迎えに行きますので。私も何度かあります。」
oh...通報どころか連行されてるじゃないですか。大丈夫じゃないじゃん...他にはありますか?と武内さん。
八幡「では...CPのコンセプトと言うか進む方向と言うのは?」
武内「笑顔です。」
八幡「笑顔...ですか?」
武内「はい。アイドル達が楽しみ、笑顔でなくてはお客様も本当の意味での笑顔になれないと私は思います。笑顔になっていただくために私たちがいるのです。」
‼︎『本物』か...
八幡「なら武内さんは魔法使いですね。」
武内「魔法使いですか?」
八幡「はい。これからくるアイドル達が笑顔になれる企画...魔法をかけるんです。そしてライブ...舞踏会ですかねこの場合は。舞踏会でお客様を笑顔にする。最高のシンデレラストーリーじゃないっすか。」
思わず語ってしまった...
ちひろ「素敵な表現ですね♪なんだかワクワクします!」
武内「私もそう思います。舞踏会使わせていただきます。」
八幡「もう一つ質問があるんですがいいですか?」
首を縦に降る武内さんを見て続ける。
八幡「アイドルがシンデレラ、魔法使いが武内さん。ライブがお城の舞踏会、俺達がかぼちゃの馬車やらって解釈でいいすかね?」
武内「はい。」
八幡「だとすると足りないものがあるんすよ。1番大事なものが。」
不思議そうな表情で足りないものですか?とちひろさんが聞いてくる。
八幡「はい。王子です。シンデレラって話は舞踏会に行って終わりではなく、王子様と出会い幸せになってハッピーエンドなんすよ。だから足りないんじゃないかと思ったんですが...」
ちひろ「なるほど...確かにそうですね。」
武内「では王子役が必要なわけですね?」
八幡「はい。でも人である必要はないと思います。夢でも目標でもいいと思うんで。それを自分で考えて持ってもらい走ってもらうんです。」
「「「........................」」」
沈黙が辛い。長いよう...助けてコマチエル〜
ちひろ「比企谷君て...本当に高校生ですか?そんなこと言えるなんて大人でもあまりいませんよ?」
八幡「...そうっすか?大人だとしがらみとかあって言いたいこと言えないだけじゃないっすかね?」
武内「比企谷さん一つ質問させて下さい。目標を自分で考えて持たせると言いましたが、言い方は悪いですが丸投げするという事ですか?」
八幡「そういうわけではないです。ただ人の考えてる事や悩みなんてわからないじゃないですか。なので相談されたら手伝いはします。ですがあくまで手伝うだけです。」
ちひろ「手伝うだけ...ですか?」
八幡「そうです。俺のいる部活の理念なんですが『飢えた人に魚を与えるのではなく、釣り方を教える。』です。それに人に決められた目標なんて本物じゃないと思うんです。確かに道を決めて貰えれば楽かもしれない。でもそれを『自分の目標だ!』なんて言われても俺には欺瞞としか思えません。もがいて苦しんで挫折して、でも諦めずに向かって...そうして届いたやつだけが本物のシンデレラになれるんだと思います。」
ちひろ「.........」
武内「わかりました。ありがとう御座います。
比企谷さん......
プロデューサーになりませんか?」
はっ?何故に?
八幡「いっ、いや無理っすよ。俺学生ですし。そんな時間取れませんて。」
武内「分かっています。ですので私のアシスタントとして動いていただき考えてみてください」
八幡「どのみちあと約5年は無理っすよ?」
武内「構いません。」
八幡「はぁ...考えてみます。」
武内「宜しくお願いします。」
ちょうど昼となり午前の部は終了。何故か固まっているちひろさんを放置して俺は食堂へ向かった。
ふんふんふふ〜ん♪何を食べようかね?
八幡「ラーメンセットで。」
迷わず注文。え?なんか文句ある?さーて空いてる席は〜...お!あった。トレーを受け取り目星をつけた席へ八幡まっしぐら。では早速いただきます。
まずはスープを...ほう。
次に麺...なるほど。
チャーハンは...やるな。
セット500円でこの味か...侮れん。しかも食事補助もあるから実質もっと安い。助かるな。うむ。とりあえずメニューは制覇しよう。「相席いい?」誰だ俺のステキなボッチランチタイムを邪魔するのは!
八幡「あ?」
やべっ、と思いながら声のした方へ顔を向けるとそこには城ヶ...美嘉がいた。
美嘉「だめ...かな?」
...その涙目&上目遣いは反則だと思います。なんだちくしょう、控えめに言ってめちゃくちゃ可愛いじゃねぇか。」
美嘉「か、可愛いって......」
ん?顔赤くしてぽしょぽしょなんか言ってるが...そんなに怒ってるのん?
八幡「あぁ、別に構わん適当に座ってくれ。」
美嘉「うっ、うん。アリガト。」
八幡「すまんな。いきなりだったからつい素が出た。」
美嘉「ううん。大丈夫、気にしないで?」
八幡「そうか。まぁ、気をつけるわ。」
「「.................」」
黙々と食うのはいいんだが...相席の必要あったか?
美嘉「ね、ねぇ。さっきのって...ホント?」
八幡「ん?さっきの?」
美嘉「ほ、ほら!さっきアタシのこと...かっ可愛いって...」
八幡「...what?」
美嘉「何で英語?それより!...ホント?」
八幡「声に出てたか?」
美嘉「うん。バッチリ...」
あぁぁぁぁぁぁ!やっちまったぁぁぁぁ!バーカバーカ!俺のバーカ!
八幡「おっおぅ。すまんな。たまに思ってる事が声に出てんだわ...」
ガシガシと頭をかきながら目をそらす。
美嘉「じゃ、じゃぁ...本音って事?」
八幡「そ、そう言えない事もないな...」
「「.................」」
気まずい。非常に気まずい。こんな時は逃げる!逃げるこそ正義!
八幡「じゃ、じゃぁ俺食い終わったから行くわ。」
美嘉「うっうん!」
八幡「じゃぁな。」
よし!これでクールに立ち去れ「ねぇっ!」ませんでした。
美嘉「また...一緒してもいい?」
八幡「......おう。たまにならな。」
美嘉「うんっ!またねっ★」
結論。俺がラブコメっぽいことをするのはまちがっている。はぁ...ベストプレイス探そ。
午後になり研修再開。場所はCPのPR。ビジネスマナーとやらをやるらしい。知らないことばかりだったり、ちひろさんの機嫌が悪かったり、覚えることがたくさんあったりちひろさんの機嫌が悪かったりで非常に疲れた。何故か事あるごとに「比企谷君なんかプロデューサーになっちゃえばいいんです!」と怒られた。解せぬ。
一通り教わり間も無く終業時間。今回で研修終了ではなく、1週間ほど武内さんに同行してから終了らしい。その後はしばらく事務仕事を覚えて行くそうだ。出勤する日は基本水、木、土、日の週4日。平日は変動ありとのこと。以上を取り決め終業時間。ふぇぇぇぇ...やっと帰れるんじゃぁぁぁぁ。
ちひろ「それでは比企谷君、お疲れ様でした。気をつけて帰ってくださいね♪」
八幡「お疲れ様でした。お先に失礼します。」
......明日学校じゃん。今日はプ○キュア見てすぐ寝よう...。
----------------------------------------------------------------------------------------
SIDE美嘉
美嘉「ただいまー...」
??「あっ!お姉ちゃんおかえりー」
家に着くとすぐに妹の莉嘉が抱きついてくる。可愛いなぁもうっ!
莉嘉「?どうしたの?なんか嬉しそうだよ?」
美嘉「えっ⁉︎い、いつもと同じだよ?」
莉嘉「そうかな〜?ま、いいや!」
着替えてくると莉嘉に伝え自室に入り扉を閉める。
美嘉「(.......................いっ、言えるわけないじゃん!どうしよう...八幡さんの顔が頭から離れない!なんだろこの気持ち...会いたいなぁ。でも可愛いって言われてすごく嬉しかったなぁ...そう言われるのは初めてじゃないけど全然違う。声聞きたいなぁ...でも連絡先知らないし...あ〜もう何なの?モヤモヤする!)」
莉嘉『お姉ちゃんまだ〜?』
呼ばれて我に返り時計を見ると30分たっていた。う〜、次に会ったら絶対連絡先聞くんだから!