※この作品はR-18です。

八幡奮闘記   作:ナマケモノmkⅡ

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8話?

 ライブ。そう、ついにあの3人がデビューする日だ。

 ダンサーをやらせる事に否定的な考えではあったが、ステージデビュー第1号だ。嬉しくないはずがない。ただ、当の3人は......ガッチガチだ。大丈夫なの?この子たち。島村なんか同じ方の手足が同時に出てるよ?

 ダンサー控え室で挨拶を済ませ、次は本命のもとへ。Happy Princessの控え室だ。

 控え室にいるのはご存知、川島さん、小日向、日野、佐久間......あれ?美嘉いねえじゃん。あいつ何やってんの?またどっかで緊張ほぐそうとしてんの?「おっはようございまーす!」......来てなかっただけかよ。俺の心配を返して!

 美嘉、日野......お前らの挨拶暑苦しいな。何人だよ......と眺めているとお偉いさん方が入って来た。

 

川島「本日は、宜しくお願いします。」

 

 川島さんの一声のもと、全員がお辞儀。勿論俺もしたよ?当たり前じゃないですか。おいっ!そこの3人!ちゃんと挨拶しなさい!特に渋谷!

 

 

 挨拶廻りも終わり現在はリハーサル。

 

八幡「......まずいっすね。緊張しすぎです。」

 

武内「......はい。ですが、もう少し様子を見ましょう。」

 

八幡「......うす。」

 

 

 本番。どこかで戸塚も見ているのだろう。

 

八幡「武内さん、もう時間すよ?どうします?」

 

武内「......小日向さんと日野さんの力をお借りしようかと思います。このような時は先輩の言葉がいいと思いますので。」

 

八幡「......そうっすね。」

 

武内「では、行ってきます。」

 

 そう言いながら武内さんは2人のもとへ。こういう時自分の経験の無さが恨めしい。何も出来ない、してやれないことが悔しい。

 

八幡「クソッ......」

 

武内「比企谷さん。気に病まないでください。」

 

八幡「あ、すんません。でも......悔しいっす。これから頑張るあいつらに何もしてやれないってのは。」

 

武内「それは私も同じです。寄り添うことは出来ても、一緒にステージに立つことは出来ませんから。」

 

八幡「......武内さんでも、そうなんすか?」

 

武内「はい。ですので私達は私達に出来ることを精一杯やりましょう。」

 

八幡「......うす。」

 

 

 小日向と日野が3人のもとへ。あ?ホカホカご飯?日野何言ってんだ?しかも3人でジャンケン?......よくわからん。だが......いい顔にはなったな。

 そしてスタンバイ......

 

 はじまる。

  

 あいつらのデビューステージが。

 

 俺と武内さんはモニター越しに見守る。

 

 やべえ。めちゃくちゃ緊張する。

 

 そして......

 

 

 !!!!

 

八幡「よしっ!」

 

 出だしは成功。思わず声を出しガッツポーズ。武内さんも一息つき安堵の表情だ。

 

八幡「凄く緊張するんすね。これが子供を送り出す親の気持ちっすか?」

 

武内「わかりませんが.............似ているかもしれませんね。」

 

 その後は無言でモニターを見つめていた。

 みんないい笑顔だな。

 

 曲も終わり美嘉のMCだ。やってくれる......自分のアピールタイムをあの3人に使うとは。あっ、感想聞くんかよ。島村慌てすぎ......そして......

 

「「「サイコー!!!!!」」」

 

 ほんと最高の笑顔だよ。......クサいな。

 

 

 「全プログラム終了です。」の言葉とともに一斉に拍手が起きる。いいもんだな。達成感が半端ない。......俺何もしてないけど。

 3人が美嘉、小日向、日野、川島さん、佐久間と順に言葉をもらっている。そして......

 

武内「お疲れ様でした。」

 

 一言。おいっ、泣くな島村!......もらっちゃうじゃねえか。まずい、違う事を考えねば......涙目の島村かわいいな......じゃなくて!だれか助けて〜!

 

 まあ、何はともあれ。お疲れさん。

 

 

 

 皆さん、俺の本業はご存知だろうか?

 そう学生だ。誰に言ってんだ?大学に来ていない訳では無いのだが、バイトの内容が濃すぎて......

 今日はバイトもなく、講義が一コマ休講になった為、予定が全くない。帰ってもいいのだが、何となく持ってきた本を読もうと思い構内のカフェへ。

 

八幡「おー、やっぱ講義中は空いてんな。」

 

 適当な席を陣取りコーヒーを注文。少し待ち、コーヒーが来たところで本を読みだす。

 

八幡「...........................................................あれ?なくなってら。」

 

 本に夢中になっていて、いつのまにか飲み干していたようだ。おかわりを頼もうと視線を前に向けると......何故か女性が座っていた。同じテーブルに。周りガラガラなのに。

 思わず驚いてしまい、ビクついた結果......テーブルを蹴りました。てへっ。

 

 

女性「(ビクッ)」

 

 キョロキョロとした後目が合う。とても美人です。

 

八幡「あ、すんません。」

 

 何で俺が謝ってんだ?

 

女性「............いえ、............大丈夫です。」

 

八幡「えっと......どちら様で?」

 

女性「.........鷺沢文香と申します。」

 

八幡「あっ、これはどうもご丁寧に。比企谷八幡です。質問なんですが、どうしてこの席に?」

 

鷺沢「ご迷惑......でしたでしょうか?」

 

八幡「いっ、いや、迷惑って訳じゃ無いんですが......他に空いてるのに何で相席なのかなと......」

 

鷺沢「......本を......読まれていたので。」

 

八幡「......本、ですか?」

 

鷺沢「はい。............どの様な本を読まれているのか.........気になったので。」

 

八幡「な、なるほど。コレなんですけど......」

 

 カバーを取りタイトルを見せる。目がさっきより輝いてる......様に見える。隠れてて判断し難いが。

 

八幡「......読みます?」

 

鷺沢「......よろしいのですか?......途中の様ですが......」

 

八幡「大丈夫ですよ。今は2回目なんで。」

 

鷺沢「では......少し、お借りします。」

 

 こうして謎の読書会が始まった。俺も鷺沢さんに借りた本を読んでいる。

 ......なぜか、凄く心地いい。この空気感が。

 

 

八幡「はっ⁉︎」

 

 気づくと太陽が傾いてきている。さすがにそろそろ帰るか......

 

八幡「あの、鷺沢さん?」

 

鷺沢「......」

 

八幡「鷺沢さん......」

 

鷺沢「......」

 

 えっ?何?新手のシカト?............じゃないな。集中しすぎて全く気づいてないんだわ。

 もう何度か呼ぶが全く気づかない。目の前で手をフリフリしても気にしない......仕方なく本を取り上げみる。

 

鷺沢「......ぁっ......」

 

 そっ、そんな悲しそうな顔しないで!罪悪感半端ないから!

 

八幡「すんません。気づかない様でしたんで......」

 

鷺沢「......すみません。......いつも......こうなのです。本を読んでいると......」

 

八幡「大丈夫っすよ。......よかったらその本貸しましょうか?」

 

鷺沢「......良いのですか?」

 

八幡「はい。かわりにコレ、借りていいっすか?」

 

鷺沢「......はい。そちらでよろしければ......どうぞ。」

 

八幡「じゃ、遠慮なく。」

 

鷺沢「......比企谷さん。あの......連絡先を.......教えて頂けますか?」

 

八幡「......そっすよね。返せなくなっちゃいますもんね。」

 

 こうして連絡先を交換し、鷺沢さんは帰っていった。不思議な人だったな。でも、メンバー集めてる時だったらスカウトしてたかも......

 

 

 ライブも無事成功した数日後、俺は武内さんに呼び出されていた。なんでも重要な話しがあるらしい。......多分あの事だろうけど。

 

武内「比企谷さん。ユニット企画......CDデビューの企画が通りました。」

 

八幡「おぉ......ついにっすか。」

 

武内「はい。ついにです。」

 

八幡「一発目は予定通りっすか?」

 

武内「はい。新田さん・アナスタシアさんのユニットと島村さん・渋谷さん・本田さんの3人です。」

 

八幡「......うす。報告は?」

 

武内「本日の夕方を予定しています。それと、デビューライブの開催も同時に行います。」

 

八幡「⁉︎ライブ......ですか。」

 

武内「会場等はまだ決まっていませんが、イベントスペースを使っての開催だと思って下さい。」

 

八幡「わかりました。その話は?」

 

武内「会場等、全て決まってから伝えます。」

 

八幡「......あいつら、大丈夫っすかね」

 

武内「わかりませんが......私は彼女達を信じます。」

 

八幡「......うす。」

 

 

 そして夕方。前に立つ武内さんと俺。対峙する様にメンバー達。緊張するよぅ.........

 

武内「んんっ。......本日は、重要な連絡があります。それでは比企谷さん、お願いします。」

 

八幡「......うす。あー、そのだな......「早く言うにゃっ!」うるさい。黙れ、前川。はぁ、決まったわ。CDデビュー。」

 

渋谷「へえ、そうなんだ。」

 

 反応薄いな......大した事なかった?

 

前川「って!」

 

島村「CD!」

 

本田「デビュー⁉︎」

 

全員「ええええええええええええ!」

 

 うおっ!びっくりした。いきなり大声出すんじゃねえよ!

 

前川「はっちゃん、さらっとなんて事言うにゃっ!思わず流しちゃったにゃ!」

 

八幡「あん?お前が急かすからだろ?俺は悪くない。お前が悪い。」

 

前川「うっ......」

 

新田「誰......ですか?」

 

八幡「......まず、新田、アナスタシアの2人。それと......お前らだ。島村、渋谷、本田。こっちは3人のユニットだな。第一陣としてこの2組だ。」

 

 叫びながら島村に抱きつく本田。「どうしよう......」と呟きながら頬に手をあてる新田。反応はそれぞれだが全員嬉しそうだ。

 

莉嘉「ずるい!アタシは?アタシもCD出したい!」

 

 まぁ、そらそうだわな。莉嘉に近づき頭に手をのせる。

 

八幡「悪いな莉嘉。もうちょっと待っててくれ。」

 

 なでなで

 

莉嘉「......うん。」

 

みりあ「みりあもー!」

 

八幡「.....おう。」

 

 なでなで

 

2人「えへへへ......」

 

前川「気持ちよさそうにゃ......」

 

武内「企画は検討中ですので、少しお待ちください。」

 

 

 

 ライブ会場も決まり、2組にその旨を伝えた。......今の所、懸念している様な反応はない。それよりも今の問題はユニット名だ。

 

新田「......」

 

アナスタシア「......」

 

八幡「......」

 

新田「比企谷君......助けて。」

 

八幡「......俺に言うなよ。」

 

アナスタシア「ヒキギャ......ヒキャ......ハチマン、助けて、ください。」

 

 なにそれ可愛い。

 

八幡「おう。任せろ。ユニット名の案だったな。」

 

新田「......私の時と違う。」

 

八幡「そ......しょんなことないじょ?」

 

新田「むー......」

 

 噛んだ。悪いのは俺じゃない!可愛いのが悪いんだ!可愛いは正義!......あれ?これじゃ悪いの俺じゃん。

 

八幡「まあ、あれだ。とりあえず考えよう。」

 

新田「......だから助けてって言ってるじゃない。それなのに比企谷君はアーニャちゃんだけ甘やかして......」

 

八幡「それは違う。これは俺のお兄ちゃんスキルがオートで発動してだな......」

 

アナスタシア「名前、決めましょう。」

 

八新「「......はい。」」

 

八幡「じゃあまず聞くが、2人はどんなユニットにしていきたいとかはあるか?」

 

新田「うーん......」

 

アナスタシア「アーニャ、星、好きです。星みたいに、キラキラ、したいです。」

 

八幡「......いいな。新田は何かないか?」

 

新田「......私は、スカウトされてここに来て。これから自分がどうなっていきたいとかまだ全然......」

 

八幡「......ま、普通はそうだ。だがな、お前はもう普通じゃない。アイドルなんだ。まずはそれを自覚しろ。」

 

新田「普通じゃない......アイドル......」

 

八幡「そうだ。これからはファンに愛されて生きていくんだ。......お前は、自分を信じられるか?愛せているか?」

 

新田「......今はまだ。」

 

八幡「今はまだそれでいい。でもな、俺はお前を信じてる。お前を愛する。」

 

アナスタシア「アーニャも、ミナミ信じます。愛します。」

 

八幡「だからまずは、お前を信じて愛する俺とアナスタシアを信じろ。」

 

 武内さん。前俺に言ってくれた言葉借りました。

 

新田「‼︎......2人を信じる......」

 

アナスタシア「素敵、ですね。名前にлюбовь。愛、入れたいです。」

 

新田「うんっ!私も愛を届けたい。」

 

八幡「いいじゃねえか。あとは星にちなんで一言入れるか?」

 

アナスタシア「なら、Лайка。LAIKAは、どう、ですか?」

 

新田「......?」

 

八幡「あー、確かソ連の犬だったか?宇宙に行った。」

 

新田「八幡君、本当に物知りだね。」

 

 あ?名前呼び?急にどしたの?ま、いいか。

 

八幡「じゃあ、2つをつなげて『LOVE LAIKA』で、どうだ?」

アナスタシア「прекрасный!素敵、ですね。ミナミ、どうですか?」

 

新田「本当に素敵な名前。ありがとう。お陰で助かっちゃった。」

 

八幡「気にすんな。結局俺は何もしてない。案を出して決めたのはお前らだ。」

 

アナスタシア「違い、ますね?ハチマンは、道をつくりました。」

 

新田「そうだよ。八幡君が私達の道を......宇宙への軌跡を作ってくれたの。」

 

八幡「......じゃ、まあ、そう言うことにしとくわ。」

 

新田「素直じゃないね。」

 

アナスタシア「ハチマンは、ヒネ......ヒネ、デレ?ですね?」

 

 なっ⁉︎なぜその呼び方を!

 

八幡「おい、アナスタシア。誰にその呼び方を聞いた?」

 

新田「美嘉ちゃんと莉嘉ちゃんがいつも言ってるけど?」

 

 あいつらかああああああああ!

 ......あとでお仕置きだな。

 

アナスタシア「ハチマンは、Старший брат。兄さん?みたいですね。」

 

新田「たしかにそうね。ね?八幡お兄ちゃん?」

 

 ごふっ!そ、それは破壊力が凄すぎるぞ......

 

アナスタシア「兄さん、ですね?兄さん、アーニャはアーニャと、呼んでください。」

 

新田「じゃあ、私は美波ね?」

 

八幡「いや、......それは。」

 

新田「ダメ......」

 

アナスタシア「.....ですか?」

 

 合体技.....だと?しかしこの程度で落ちる俺ではない!

 

八幡「ダメ「兄さん......」......じゃない。」

 

 勝てませんでした。てへっ。

 

八幡「はぁ......美波、アーニャ。これでいいか?」

 

美波「うんっ!」

 

アーニャ「はい!」

 

 なんか最近こんなのばっかだな......

 

[ー

 LOVE LAIKA命名会議も終わり、PRに戻る。

 室内には......三体の屍と渋い顔の武内さん。

 武内さん......ついに殺ってしまったんですね......

 そして大量の文字が書かれたホワイトボード......この言い回しだと殺人現場みたいだな。

 

八幡「......なにやってんすか?」

 

武内「比企谷さん、お疲れ様です。新田さん達は......」

 

八幡「決まりましたよ。いい名前が。」

 

武内「そうですか。ありがとうございます。」

 

本田「うそ......」

 

八幡「まあ、あの2人は本田と違ってセンスがいいからな。」

 

本田「ハッチーひどい!」

 

八幡「酷くない。俺は事実を言っただけだ。フライドチキンとか豚汁って......馬鹿なの?」

 

本田「何で私って決めつけるの!」

 

八幡「あ?違うのか?渋谷か?」

 

渋谷「まさか。」

 

八幡「島村か?」

 

島村「ちっ、違います!」

 

八幡「......」

 

本田「......ごめんなさい。私です。」

 

 はぁ、最初からわかってるっての。

 

島村「ところで、お2人のユニット名は......」

 

武内「伺ってもよろしいですか?」

 

八幡「はい。『LOVE LAIKA』です。」

 

渋谷「カッコいいね。でもライカって何?」

 

八幡「LAIKAってのは宇宙に行ったソ連時代の犬の名前だ。ま、ユニット名の意図は本人達から直接聞いてくれ。」

 

武内「素敵な、お2人らしい名前です。」

 

島村「響も綺麗です......」

 

渋谷「ねぇ、よかったら比企谷もこっち手伝ってよ。」

 

八幡「やだよ。もう疲れたし。まあ、案がないことはないがな。」

 

本田「ハッチーの意地悪!悪魔!八幡!」

 

八幡「おいコラ本田!八幡は悪口じゃねえだろ!」

 

本田「ふーんだ。意地悪なハッチーは悪魔だもーん。八幡だもーん。」

 

八幡「ほーん。......すまんな渋谷、案は今消え去った。自分達で考えてくれ。俺は悪魔だからな。」

 

渋谷「あ、うん。なんかごめん。未央......」

 

島村「未央ちゃん......」

 

武内「本田さん......」

 

本田「うっ......ごめんなさい。助けて下さい。ハッチー様。」

 

 仕方ない。「消していいか?」と一声かけてホワイトボードの文字を消し、俺の考えを綴る。

 

『new generations』

 

八幡「本田、読め。」

 

本田「にゅーじぇねれーしょんず?」

 

八幡「続いて訳せ。」

 

本田「......しまむーパスッ!」

 

島村「わっ私ですか⁉︎」

 

 本田......ここまでおバカだったとは......お前もか渋谷。目をそらすな。

 

島村「新しい......時代......ですか?」

 

八幡「よくできた。正解だ。」なでなで

 

島村「えへへへ......気持ちいいです。」

 

八幡「まぁ、お前らの新しい時代が始まるって感じだ。」

 

 なでなで

 

本田「やるなハッチー......」

 

島村「ふぇ......カッコいいです〜......」

 

渋谷「うん。いいと思う。」

 

 なでなで

 

八幡「どうっすかね?」

 

武内「はい。いいと思います。皆さんに合ったいいユニット名かと。ですが......そろそろ手を......」

 

八幡「えっ?あっ、すまん。」

 

島村「えへへへ.......あっ!」

 

渋本「「ジー......」」

 

 し、視線が痛い。

 

武内「んんっ。では、ユニット名は『new generations』ということで。」

 

 まぁ、2組とも無事決まってよかったわ......

 

渋本「「ジトー......」」

 

 ......そんなに睨まないで!怖いよ〜!

 

島村「えへへ〜。比企谷さんのなでなで気持ちよかったです。」

 

 

 

 今日もいい天気だ......絶好のレコーディング日和だな。......天気関係ねえじゃん。屋内だし。

 付き添いには武内さんが、ニュージェネの3人も見学に行く予定。俺は渡された書類をまとめるよう言われている。

 午後は気分転換にカフェでやろうかと思い、一通り必要な物を持って移動中。

 

 

八幡「あ、安部さんお疲れ様っす。」

 

安部「比企谷さんですか!私のことはウサミンと呼んでくださいっていつm「アイスコーヒーお願いします。」......はい。」

 

 すまん、ウサミン。さすがに恥ずかしいです。心の中ではちゃんとウサミン呼びするから許してね?

 

 コーヒーも届いた為、仕事に没頭。あぁ、あれだ。俺完全に社畜だわ......

 

 .....................................んあ?

 なんか騒がしいな。バリケード?あんなのやるやついるんだな。七日間戦争かよ......

 

??「......週休8日を要求するー!」

 

 何それ!最高じゃないですか!そんなアホなこと言うの俺と双葉以外に......って本人かよ。それと莉嘉に前川?何やってんだ?そうか、デモというかストライキか?「......美嘉ねえも泣くぞぉー!」こりゃ莉嘉は落ちるな。あ、やっぱり。ブレませんね。

 

前川「みくたちのデビューを約束してほしいにゃー!」

 

 ‼︎......あいつらそこまで......。気づかなかった俺らの責任だな......前川の言葉が突き刺さる。「デビューしたい!」その言葉が凄く重い。

 理解はできる。だが納得はできない。なら俺のやることは......

 

八幡「おい、前川。」

 

前川「はっちゃん......」

 

八幡「お前、何やってんの?」

 

前川「デビューしたくて!それで!」

 

八幡「それでこんなおままごとみてえな事やってんのか?」

 

前川「おままごとって......ミクは真剣に!」

 

八幡「真剣にやってこれか。ならお前明日から来なくていいわ。」

 

前川「えっ......」

 

八幡「本気でアイドル目指してるやつ、デビュー出来なくても頑張ってるやつ、オーディションにすら受からなくて泣いてる奴らに失礼だ。」

 

前川「そんな......ひどい。」

 

八幡「酷い?んな事ねえよ。実際に酷いのはお前だ前川。本気でアイドル目指してる奴らの席を無駄に食いつぶしてんだ。お前以上に酷い奴がいるか?」

 

 いつのまにか武内さんが近くに来ている。悲しそうな申し訳なさそうな顔をしている。

 

八幡「この346プロにだってお前より先に入ってまだデビューできてない奴らは大勢いる。

 そいつらがこんな事してるか?してねえよな?理由は簡単だ。お前と本気の度合いが違うからだ。

 それで私は真剣です?はっ!ふざけんな!バカにすんな!どいつもこいつも真剣だ!真剣じゃない奴なんてどこにもいねえ!

 デビューできない奴らだって、足掻いてもがいて苦しんで!諦めて辞める奴だっている!その中の一握りだけが本物を掴んでアイドルになってんだ!

 この程度で不貞腐れるくらいなら......アイドルなんてやめちまえ......」

 

前川「はっちゃん......」

 

武内「......申し訳ございません。」

 

前川「Pチャン......」

 

武内「デビューは、全員分考えています。......まだ決定ではないので言えませんでした。」

 

前川「そんな......」

 

武内「ですが前川さん。比企谷さんに言われた事は、重く受け止めて下さい。言い方は乱暴ですが事実です。比企谷さんも私も、あなたを......あなた達に期待しています。」

 

前川「Pチャン......はっちゃん......みく......」

 

八幡「......その、わりい。言いすぎた。」

 

前川「......はっちゃんは謝らなくていいにゃ!謝らないといけないのはみくにゃ!それと......

 

アリガト、はっちゃん。」

 

八幡「......おう。ほれ、片付けて謝り行くぞ。」

 

前川「わかったにゃ!」

 

 それからCP全員で片付けを行った。武内さんと俺は前川を連れ各所へ謝罪。勿論部長のところも。

 各所への謝罪、カフェの片付けを済ませメンバーは集まって話を。俺は武内さんとそれを眺める。

 

八幡「武内さん。すみません。」

 

武内「私の方こそ申し訳ございません。私の配慮が足りないばかりにこの様な事に......」

 

八幡「それは俺もです。内情を知ってるわけですから。それと、やめちまえ・来なくていいは言い過ぎました。」

 

武内「たしかにそれはあります。ですが今回は不問です。忘れてしまっていましたが、比企谷さんの言葉で思い出す事も沢山ありました。」

 

八幡「ありがとうございます。」

 

武内「前川さんも同じ事を言っていました。比企谷さん、心に響く......いいステージでした。」

 

八幡「何言ってんすか......」

 

武内「......ようやく以前に聞いたことが理解できたのです。あなたはずっとこうしてきたのですね。ご自身を犠牲にして。」

 

八幡「......犠牲にとは思っていません。一番効率のいい事をしてきただけです。」

 

武内「ですが、これからは私もいます。」

 

八幡「............頼らせてもらいます。」

 

武内「はい。では私は再度報告がありますのでこれで。彼女達のこと、お願いします。」

 

八幡「......うす。」

 

 武内さんマジかっこいいわ......背中を見送りながら思う。あんな男になりてえな......

 

前川「はっちゃん!」

 

八幡「おっ、おう。」

 

前川「その......ホントにありがとにゃ!言葉は汚かったけど、はっちゃんの本気が伝わってきたにゃ。みくにも......本物捕まえられるかな?」

 

八幡「......おう。お前ならな。多分、知らんけど。」

 

前川「......うんっ!」

 

 元気に頷き走っていく。......今までで最高の笑顔だよ。

 

渋谷「ねえ、比企谷。」

 

八幡「ん?どした?」

 

渋谷「あんたって、ホントは熱いんだね。」

 

八幡「は?俺ほどクールな奴はいないだろ?」

 

渋谷「そんなことないよ。さっきのあんた......かっこよかった。」

 

八幡「......さいで。」

 

渋谷「そのさ......本物って、何?」

 

八幡「俺にもわからん。それこそずっと探してる。」

 

渋谷「そっか......なら、手伝ってよ。私の本物探し。」

 

八幡「探してる奴にそれ言うか?」

 

渋谷「いいじゃん。あんたとなら見つけられる気がするから。」

 

八幡「わかった。付き合うよ、渋谷。」

 

渋谷「ありがと。ねぇ、凛って呼んでよ。」

 

八幡「......なんでだよ。」

 

渋谷「莉嘉とかみりあは呼んでるじゃん。今更2人も3人も変わらないでしょ?苗字で呼ばれるの好きじゃないし。」

 

八幡「......わかったよ。凛。」

 

凛「ふふっ。これからもよろしくね、八幡。」

 

 ‼︎......いきなり名前呼びは反則だろ。なれねえんだよ。

 

 

 それにしても......今回は盛大にやらかしたな。 めちゃくちゃ恥ずかしい......

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