● act 3 野犬の獰猛さ ●
9月1日、キングス・クロス駅で行き交う人々を観察していたハリーは、ホグワーツ行きの鉄道に問題なく乗る事が出来た。客室は一人だ。
鞄を開き持ち込んだ武器を点検する。分解結合していた銃はFNブローニングハイパワー。デザートイーグルに威力で劣る物の、洗練されたデザインと性能はハンドガンとして十分使用に耐える。
扉の前から気配を感じて鞄に銃を戻すと、ノックの後に声がかけられた。
「どの席も埋まっていて、ここ良いかしら?」
同じ年頃の少女だった。
「どうぞ」
対面に座ると少女はふわりとした笑顔で自己紹介した。
「私、ハーマイオニー・グレンジャー」
「僕はハリー・ポッター」
「ポッター? 魔法史の教科書に似た名前の人が載っていたわね」
「ふーん、そうなんだ」
猫被りで応じながらハリーは少女を観察する。ハーマイオニーの強い眼差しはハリーをそそる物があった。
ごそごそと鞄の中を探るとハーマイオニーは教科書を取り出した。
「あった、これよ。『1981年10月31日、ハリー・ポッターがヴォルデモート卿を倒す』……って、じゃあ、貴方が例のあの人を倒したの?」
例のあの人。ハリーの記憶に残る相手はいなかった。
「例のあの人が誰かは知らないが、多くの敵を殺したな」
シエラレオネでは正規軍や支援のCIA工作員、南アフリカの傭兵、ECOMOGと言った戦闘員以外にも、非戦闘員も多数を殺した。
「えっ?」
殺したと言う言葉にハーマイオニーは反応する。
「ああ、僕はシエラレオネで少年兵だったんだよ」
少年兵。マグル出身であるハーマイオニーはニュースを思い出す。
イギリス最強のグルカ連隊。その元士官、下士官による
一方で、コイドゥでは反乱を指揮していたRUFの指揮官、副指揮官の首が切断されていた。
ニュースで見聞きする限り地獄の様な場所だと思っていた。
「アフリカの!?」
「他にあるのかい」
「……いいえ」
ハリーは見た目こそ少年だが危険な経験を積んだ男だとハーマイオニーにも理解出来た。
「寒いの?」
ぶるっと震えたハーマイオニーを見て隣に移動したハリーは彼女の手を握った。
ハーマイオニーの髪を撫でながらハリーは耳元に囁く。
「君は恋人がるのか?」
「いいえ、どうして?」
「君を抱きたいと思ったんだ」
あっという間の出来事だった。
「えっ……!」
抱き締めるハリーの強引な求愛にハーマイオニーは驚いた。
「ん────……っ」
ハーマイオニーの唇を奪ったハリーは首筋にキスをしながら下着に手を伸ばす。下着越しに肉襞を擦るハリーの指。官能的な感触にハーマイオニーは唇を開き声を漏らす。
「あ、ぅ、あ……っ」
指先が蜜壷に入ってくる感触にはっとしてハリーの手首を押さえる。
「ま、まって!」
慌てるハーマイオニー。逢ったばかりのハリーは野性的で強引だが男らしい。自分だって初めてではない。まだ初潮も来てないが、学友と遊びで関係を持った事もある。
「どうしたんだ?」
戦場で刹那的な生活を送ってきたハリーにとって人生は短い。今出来る事は今すると言う考えだ。
恋愛のプロセスが現代では複雑に成ったが、世の中には男と女しか存在しない。
ハーマイオニーも強い男が自分を求める事に優越感も感じた。恥じらいを感じながらもハーマイオニーは、積み重ねた知識や常識を捨て去り、自分からハリーに舌を絡めた。
唇を合わせてぴちゃぴちゃと卑猥な音を響かせながら、ハリーがハーマイオニーの未成熟な身体を本格的に楽しんでいると、廊下から不躾な視線が浴びせられた。
「すげえ」
ハリーの客室から喘ぎ声が響く中、赤毛の少年、ロン・ウィーズリーは扉の隙間に顔を押し付けて喉元を動かしていた。
「おい、貴様そこで何をしてるんだ」
声をかけたのはマルフォイ。この汽車にハリー・ポッターが載っていると聞いて探していた所だ。
「見てみろよすげえから」
ロンの言葉に眉をひそめたマルフォイは車内をそっと窺う。挨拶に向おうとしていた相手、ハリーがセックスをしていた。
ちらりとハリーの視線がマルフォイと合った。恐怖を思い出したマルフォイは、心臓が鷲掴みされたかのように収縮する。
邪魔するなと言う意思を感じ取って、ぱっと逃げ出すマルフォイ。ロンはマルフォイの態度から見つかったと悟り、一緒になって逃げた。
「糞、リア充氏ね!」
ロンの言葉に共感する物を覚えながらもハリー相手にその言葉を言う度胸がマルフォイには無かった。
ホグワーツに汽車は着いた。生徒に混ざってハリーも降りる。
「一年生はこっちだぞ!」
出迎えの大男、ハグリッドの誘導でボートに乗る生徒たち。ハリーは膝の上にぐったりとしたハーマイオニーを乗せて後ろから抱きしめている。
ハーマイオニーはハリーに蹂躙され腰砕けになってるだけだが、周囲はそうは見ない。二人のイチャイチャした様子に他の生徒はうんざりした空気だ。
引率する教師、ミネルバ・マクゴガナルは既婚経験もあるが、そんな二人を注意する所かふいっと目をそらしていた。
(あの女もいいな……)
一見、美少女だが他の生徒の親が在学していた頃から教師をしていたと言う事から、かなりの老齢だと聞いて驚いた。
マクゴガナル先生の姿は実際の年齢より若く見える。少女のように幼さの残る顔とはアンバランスに張りがある胸と尻が大人だと主張していた。
ロリババアの女教師に大きな根っこをぶちこむ事を考えていると、学校に入り組分けが始まった。
雑多な有象無象が組分けられ、ハリーの順番がやって来た。
他の生徒はハリーの偉業を知っていた。
ハリー・ポッター。大きな根っこの持ち主で組分け前に女性を落とした英雄。
「グリフィンドール!」
爆発的な歓声がグリフィンドールの席から沸き起こる。英雄が自分達の仲間になる。口説きのテクニックを学べるかもしれない。その事に対する歓喜の声だった。
シエラレオネでは少年兵としてマグル相手に実戦を経験したと知れ渡っていた。闇の帝王ですら退ける歴戦の猛者、それがハリー・ポッターだ。
ハーマイオニーはハリーの腕に飛び付いて来る。既に周囲には彼女として公認の中だ。
ハーマイオニーの髪を撫でながら周囲を見渡す。他のクラスは畏怖の目でハリーを見ている。
「ポッターは絶対にスリザリンだと思ったんだがな」
ロンの言葉を聞き流す位の余裕はあった。
「よお、マルフォイ」
組み分けが終わり食堂に向かう道でマルフォイを見かけて声をかけるハリー。
「や、やあ。ポッター」
初対面で聞かされた話――戦場で人を殺した経験があると言うハリーにマルフォイは気圧されていた。
● act 4 戦闘犬の本領 ●
ホグワーツでの学生生活は新鮮であったが、教師の質は悪かった。魔法薬学の授業では、習ってもいない素人に因縁をつけてきたり、箒での飛行訓練では教師が無能で事故を起こしたり散々だった。
妖精の魔法の授業で物を浮かす課題が与えられた。その時、ハーマイオニーはロンと組まされていたが、ロンが癇癪を起こしてしまった。
授業の後、ハーマイオニーが泣いて飛び出して行った。
「ロン……」
「な、何だよ。ハリー」
ロンの肩に手を置いて人気の無い場所に誘い込むと、ロンの腹部にハリーの重いブロウが入った。
呻き声をあげてしゃがみこむロンの髪を鷲掴みにしたハリーは、黒光りするガーバーのダガーナイフをロンの顎に当てた。死んだ南アフリカの傭兵から手に入れた物だが、しっくりと手に馴染み愛用している物で、持ち主を変え血を吸って来ている。
「ロン、俺の女を泣かすな。次は無いぞ」
冷たい刃物の先端が顎を突く感触に、ロンは人生で初めて戦慄を覚えた。ロンは形振り構わず半泣きの声をあげ降参した。
「わ、悪かったよハリー」
ハーマイオニーを探しに行くハリー。トイレの泣き声に気付き声をかけた。
「ハーマイオニー、開けてくれ」
「ハリー?」
扉が開くと中に入り込み鍵をかけた。
便器に座って泣いていたハーマイオニーを口付けで黙らせる。
「ハーマイオニー、他人の評価何て気にするな。特にロンは貧乏人の小倅で頭に栄養も行ってないんだ。まともに相手をするだけ無駄だよ。それより、せっかく二人切りになれたんだ。楽しもう」
「えっ……」
大きな根っこを触らせたハリーは、ハーマイオニーの両足を持ち上げて臀部を露にする。
展開がおかしいと思いながらもハーマイオニーは、ハリーの焼きつくような大きな根っこに貫かれて身体が熱くなった。
「や、あぁ、ん……っ」
トイレで犯されているのに、気持ち良くてハーマイオニーの頭はふわふわ蕩けていた。何度も深くえぐられ身体は素直に反応してしまう。
理性よりもハリーの野性が優る。ハリーがハーマイオニーを喘がせハッスルかましていると、トイレに誰かが入って来た。
誰だ────と思った瞬間、扉や壁が粉砕された。
「きゃっ」
「何だ、畜生!」
そこには醜く臭いトロールが居た。
ハーマイオニーの蜜壷から濡れた大きな根っこを抜くとスラックスを上げる。
「ちっ、邪魔だ!」
情事を邪魔されてハリーは怒りを感じていた。腰から拳銃を引き抜くとトロールに向けて引き金を引いた。
ブローニング・ハイパワーの9㎜パラべラム弾は、初速が毎秒350mだ。至近距離から顔面にめり込み、眼球や脳をシェイクしながら壁に食い込んだ。
脳奬をぶちまけて倒れるトロールを見ながらハリーは吐き捨てるように言った。
「丸腰なわけないだろ、ボケが」
トロールの死体に蹴りを入れてから、床に座り込みぐったりとして腰が抜けて動けないハーマイオニーを抱き起こす。膣から白濁とした液があふれ出ている。
「怪我はないか?」
「え、ええ」
ハリーは呆然としてたハーマイオニーを抱き締めて庇いながら、倒れたトロールに近付くと足蹴にした。
抱き締められているだけなのにハーマイオニーは疼きを覚えた。目の前の少年は圧倒的戦闘力を持つ本物の男だ。
ハリーはハーマイオニーの首筋に口づけする。
「あっ」
ハリーの手がハーマイオニーの背中から臀部へと這う。こんな所でダメなのにと思いながらも、体に快感が走り、ハーマイオニーは再び淫らな雰囲気に流されそうになる。
「ポッター、グレンジャー!」
もう一回、やっておくかとハリーが大きな根っこを取り出そうとしたら邪魔が入った。教師達が現れスネイプが声をかけてくる。
「これは……お前達が?」
「そうです」
ハリーは教職員と特に親しく接する気はない。眉間にしわを寄せて煩いと思いながらも、それでも応対するだけの礼儀はあった。
ハーマイオニーは臀部を押さえ、上気した頬を隠す様に無言で俯いている。
「それは何ですか、ポッター! 銃なんて持ち込んで!」
ハリーの握る拳銃に気付いて、ミネルバ・マクゴナガルは上目遣いでハリーを見上げながら怒る。ミネルバは小さくとも教師だ。
「持ち込んだらいけないとは書いてませんでしたが」
校則に書いてないから良いのかと言えば、そもそもホグワーツにマグルの武器を持ち込むとは誰も考えていない。彼女は攻め口を変えた。
「貴方達はまだ学生です。危ない事はせず、教師や監督生を頼りなさい。トロールを相手にしようと言うのが間違いなのです! 今回は、たまたま二人とも運が良かっただけです」
ハリーにも言い分はある。いきなりだったし退路も塞がれていた。それを言うと、女子トイレに居た理由を問われるので、それとなく話題を変えた。
「ハインドを相手にするよりは簡単でしたよ」
「ハインド?」
ことんと頭を傾げるマクゴナガル先生。
実年齢はともかくとして、少女の容姿をしてる事もあって、素直で可愛らしい反応にハリーは抱き締めたくなる。
「ロシア製のガンシップです。シエラレオネでも、あれには手こずらされました」
ミリタリー好きな生徒なら喜ぶ話だが、ここに居る教師達はマグルの道具に興味は無い。
「ガンシップ? 何にせよ、危険な事は行けません。グリフィンドールは50点減点です」
真摯な瞳で見つめられて、いい女だと食指をそそられながらもハリーは屹然と答える。
「あの程度の敵で危険とか言っていては生きてませんよ」
反省の素振りを見せないハリーに対して、ミネルバは落ち着かない。こんな生徒を今まで見た事がない。
ミネルバは戦場を経験した少年兵であると思い出しそっと溜め息をはく。
今度からは気をつけるようにとお小言を貰い、ハーマイオニーを片腕に抱きながら寮に戻ろうとしたハリーはダンブルドアに呼び止められた。
「何でしょうか?」
「後で、わしの部屋に来てくれ。ハリー、君にとって悪い話ではない」
ダンブルドアはハリーを呼び出し提案した。
「ハリー、君の予定を変更させてしまって申し訳ないと思ってるよ。しかし、どう見ても君はここの教師よりも戦いを知っている。だからわしは君をただの少年と見ず、腕のたつ者として仕事を頼みたい」
手を差し出すダンブルドアに対して、依頼を受けるプロとしてハリーは口調を変えた。
「俺に握手は不要だ。……詳しく聞かせて貰おうか」
「あ、ああ。始末して貰いたいのは闇の帝王……ヴォルデモートだ」
闇の帝王の存在、賢者の石が復活に必要だと言うこと、ハリーを入学させたのも闇の帝王に対抗できる兵士だったということなど。
「もしわしが死んだら、その時はわしに代わってヴォルデモートに天罰を加えて貰いたい」
壁に寄りかかり腕を組んで聞いていたハリーは、メモをダンブルドア渡した。
「スイスの銀行口座だ。振り込みを確認次第、依頼にかかろう」
無駄な動きは一切なし、ハリーは眉一つ動かさず答えた。
「おお、受けてくれるか! ありがとうハリー」
米ドルで前金として500万ドルがスイス・ユニオン銀行の口座に振り込まれた事を確認すると、ハリーは準備としてダドリーに梟便で武器調達の依頼を送った。紛争地や内戦地帯での武器調達はブラックマーケットより簡単だ。ダドリーは今、中央アフリカの反政府ゲリラに加わっているが、早速、ハリーの要求に答えてくれた。
梟便で送られた部品を組み立てる。AK-74。マグルの世界で手に入り易い武器の中でも、もっとも威力の高い物だ。
しかもダドリーは何十丁もの鹵獲品の中から最良の物を選んでくれていた。5.45×39mm弾もロシア製の正規品で状態は良い。
オマケにM72LAW、使い捨ての対戦車ロケット弾発射機もあった。
道具は幾つあっても困らない。選択の幅が広がる。
「ダドリーにしては気が利いてる。やるじゃねぇか」
ハリーは不敵な笑みを浮かべ、小銃の組み立てが終わると毛布に包んでベットの中に押し込んだ。
装備が揃った。ハリーは引き受けた依頼を遂行するべく動き出した。