甘い甘い、お菓子のような彼女。 作:飯妃旅立
よくあのあらすじでクリックする気になった! 私ならブラウザバックしている!
あ、これは「花より団子より彼女」のスカトロ成分とカニバリズム成分マシマシ版です。
詳細は省こう。
端的に言って、俺は
そして女になった。俺の美醜感覚がズレていなければ、それなりに可愛い女になったと思う。少なくとも男視点で言う「ぽっちゃり」や「ブス」ではない。元男の俺が言うのだから間違いない。
勿論元男なので、男に恋愛感情を抱く事は一切ない。想像だけで吐き気がする。
折角女の子になったのだから、女同士だからこそ許される過度なスキンシップ……そしてその先の、めくるめくレズレズしい
男の時はマリアナ海溝からのスタートだったが、女になるという、生まれた時からエレベストよりも高い山に登頂成功しているのだ、
……だと、思っていた。
どうやらこの世界、そんな安穏としたものではないらしい。
というのも、俺の一族……と言えばいいのだろうか、母さんの一族と父さんの一族は、世界に蔓延る化け物方々の
母さんはその身体を不老長寿の薬とする一族。
父さんはその身体から甘美な芳香を醸す一族。
そして俺は、そんな一族のハイブリットである。
つまり、めちゃくちゃ良い匂いのするめちゃくちゃ美味しい身体なのだそうな。
だから生まれた頃からよく襲われる……というワケでもなかった。
なんでも、もう
増やす、と言ってもなんでもかんでも子を孕ませればいいというワケではない。
夜の住人各位はその事に極最近気が付いて、めちゃくちゃ焦ったらしい。
既に
つまり、現在
そんな
夜の住人各位でこんなやり取りがあったらしい。
そうして毎夜毎夜のように来るイケメン達。優しかったり俺様系だったりとバラバラだが、共通してイケメンだった。
当たり前だが、俺がイケメンに靡くわけがない。むしろ敵だ。
こちらの対応が断崖絶壁だと気が付いた夜の住人各位は一度は怒り、俺の誘拐をたくらんだようだが、同じく夜の住人に止められた。冷静になれと。
そして止めてくれた夜の住人であるお婆さん――年齢差が目を剥くほどあったので「お婆さん」と呼んでいるが、見た目はお姉さん――が、オレにこう言って来たのだ。
「あなた、もしかして女の子が好きなんじゃない?」
俺は激しく首を縦に振った。
そうです、俺は野郎なんか興味ないんです。女の子がいいんです!
そこからの話は早かった。
とりあえず今の生活があるという事で夜の世界へ行くのは中学生から、という事になり、表向きには名門校である事から俺も猛勉強をした。しなくても入れるのはしっていたけれど、それは失礼な気がしたのだ。
そして、中学校の入学式。俺は監禁された。
俺の体臭は自分ではわからない。かなり気を付けているはずなのに、そんなことは関係ないとばかりに匂ってしまうらしい。
今回はそれが仇になった。
少し話は逸れるが、
それでも基本的に夜の住人はお金もちなのでみんな気軽に食べていたようだが、何が言いたいかと言えばその”基本的”に漏れていた夜の住人は、
もう少し言えば、知っていたとしても裸で四つん這いで牢に繋がれてアイマスクを付けられてすぐに番いと愛しあうような洗脳教育を受けている者しか知らない、という事である。
今回俺を監禁……もとい尋問したのはそういう”勤勉に働かなければ生きていけなかった層”だった。
彼女らは
結果、俺は入学式に出る事も叶わず、息の荒い教師三人に囲まれたまま三時間を過ごし、あわや襲われる――という所でお婆さんに助け出された。
今は反省している、という旨をよく聞くのだが、あの目は忘れられない。
そんなこんなで軽度の対人恐怖症を発症してしまった俺は、学校ではコミュ障っぷりを遺憾なく発揮できている。誇れるほどに。
自慢じゃないが、クラスメイトとまともに喋った事は無い。
俺の匂いは夜の住人各位の集中を乱す事も分かっているので、クラスの隅っこでじっとしている毎日だ。
確かにお嬢様たちは見目麗しく、可憐だったり綺麗だったり、とても中学生には思えないような体系の子達が多い。種族によって服装もまちまちで、元となる制服をベースに魔改造が施されている。
「何?」
「い、いえ……」
そして彼女たちは視線に敏感だ。それは常に身の危険がある世界で育ってきたという事が要因なのだろうが、今みたいに不躾な視線を向けているだけでも不快に思ってしまうらしい。
いやまぁ、俺がそういう目で見なければいい話なんだけど……む、無理が……。
「……」
「ご、ごめんなさい、すぐ退きますから……」
「まだ何も言っていないのにねぇ……」
サキュバスやドライアドといった西洋の住民から、猫娘や一旦木綿といった日本の妖怪などなど、沢山の夜の住民が人間に擬態して生活する学校。
女の子しかいない女子校だからとほいほいついてきた俺が愚かだった。
蓋を開けてみれば
――エロい物を見てエロい事を考えられずになんていられるわけないだろ!!
そんな俺にも、安寧の時間というものは存在する。
「ただいま……あぁ、早かったわね、
「う、うん……」
学校の寮における俺のルームメイトであり、夜の世界の名門貴族……らしい。あんまり詳しくないが。
種族的には、
「じゃあ早速……良い?」
「はい……」
「敬語。やめてって言ったわよね」
「ご、ごめんなさ、……ごめん」
カプ、と首筋に噛み付かれる。
そして吸い出される赤。
「んじゅるるる……んふ♪」
「ぅあ……ぁぁあぁあ」
脳幹に直接快感が叩き込まれたような衝撃を受ける。
牙から流れ込んでくる液体が脳に達し、脳細胞を破壊していく。
そう、牙。
彼女の種族は、吸血鬼だ。
「っぷはぁ! おいっしい……! あぁ、美味しい!」
「ぁ……ぁ……」
「……あ、だ、大丈夫? やば、吸い過ぎたかな……」
もう耳は聞こえない。
眼球は裏返り、身体は弛緩し、なにもかんがえられなくなる。
脳細胞が破壊され、ただ、彼女の命令に従うだけの
「ぅ……ん、けほっ、んん……大丈夫、大丈夫……だよ」
ならなかった。
明滅していた視界が回復する。手足の感覚が蘇る。思考がクリアになる。
快感に浸っていた脳は酔いがさめるかのように冷静になり、残された余韻のような快楽を享受する。
これが、俺の特性。
歴代の
再生である。俺は、体中のどこを潰されても、食われても、千切られても、自分の好きな速度で再生できるのだ。
「気持ち、よくて……ちょっと、トんじゃってただけだから……」
「そ……そうよね。び、びっくりさせないでよ!」
「うん……ごめんなさい」
奈央は知らないのだろう。
彼女ほどの吸血鬼が血を吸えば、例え牙を突き刺しただけ程度だったとしても、吸われた相手が
彼女が「ちょっと吸い過ぎた」と思っている「ちょっと」は、リットルにして1リットルに近づこうとしていることを。
そしてその「知らない」が、どれほどに残酷でどれほどに傲慢であるのかを。
「……もっと、吸いたいんだけど」
「はい……どうぞ」
「敬語、やめっててば」
だからこの時間は安寧なんだ。
彼女はもう俺なしには生きられない。一生の伴侶を得たに等しい。
奈央は俺が
「う、げぁ……」
「はむ……んじゅるるるるっ!」
喉に噛み付かれ、まともな呼吸が出来なくなっている頭の中で、あまりにも夢見がちな未来を想像する俺だった。
こっちの奈央はちょっと幼い(まだ明かされない