「なんで僕にもっと早く相談してくれなかったんだ?」
「だってえ」
ある日の夜、一里塚は自分の彼氏、
「...うん、まあ、過ぎてしまったことは仕方がないね」
「これからあたしはどうしたらいいと思う?」
「うーん、その恥ずかしい写真は顔とか映っているの?」
「うん、思いきり映ってる」
「...ネットとかでばらまかれるのはイヤだよね?っていうか僕はイヤだけど」
「うん、イヤだなあ」
「うーん」
「何がイヤかって言えば写真を見られるのが知らない人だったら別にいいの。でも家族とか会社の人たちに見られるのがイヤ」
「うんうん、そうだよね」
「...真樹菜ちゃん夫婦に相談しようかな」
「あ!そうだね。夫の根津川君はIT企業の社長だし何かいい案を出してくれるかもしれない」
「うん、だといいな。...亮君、今度帰ってくるのは年末だよね?」
「うん、詳しい日程が決まったらまたすぐに連絡するよ。...恭子、寂しい思いをさせちゃってごめんね」
「ううん、お仕事だし仕方ないよ。それに来年になれば日本に転属になるし結婚して毎日一緒にいられるし」
「そうだね」
「あー早く、来年にならないかな」
「あはは、僕もそう思ってるよ」
「うん!じゃあ、切るね」
「うん、また何かあったら連絡してくれよ?」
「わかった」
彼氏との電話を切った後、一里塚は高校時代からの旧友に電話をかけた。
「あ!真樹菜ちゃん?今、電話大丈夫?」
「おーっほっほっほ。大丈夫ですわよ」
「実は...」
一里塚はその旧友にも事の経緯を説明した。
「...なんてことでしょう。きょんさんがそんな目にあっていらしたなんて」
「うん、もう、どうしようか困っちゃって」
「わたくしに任せていただきますわ。マイ夫にも相談してその女からきょんさんを見事解放させてごらんにいれましょう!」
「わー、頼もしい!さすが真樹菜ちゃん!やっぱり話してよかった!というかもっと早く話せばよかった!」
「おーっほっほっほ」
その夜、一里塚は久しぶりによく眠ることができた。
「で?南からはなんの情報も出てこなかったと?」
「うん」
「...世の中にそんな聖人君子みたいな人間いるのかしら」
社員食堂であの女と一里塚はランチを供にしていた。
「...ねえ、聞いていい?」
「なにかしら?」
「なんでそんな人の弱みに付け込むようなことするの?」
「そんなの決まってるでしょ。楽しいからじゃない」
「...はあ」
「まあ、菊池係長は一旦置いときましょうか。他に何か面白い情報はないの?」
「ないです」
「使えないわね」
「ないものはないもん!」
「あら?随分と強気にものを喋るようになったのね?自分の立場わかってるのかしら?」
「うう」
「あっはっは。やっぱりあなたはその顔が最高」
「もう!」
「私にとって他人の不幸は蜜の味よ」
「そうですか」
「ええ!じゃあ、1週間猶予をあげます。その間に何か面白い情報をGETしてきてください」
「...はあ、はい」
その食堂での2人を見つめる怪しい人物がいた。
「ガハハ。杉本君。君にはちょっと痛い目を見てもらおうかな」
その人物はそう独り言をつぶやくと食器トレーを返却し食堂を出て行った。
◇
午後5:30のベルが鳴る。
その女はそそくさといつものように5:30きっかりでタイムカードを押し退社した。
「ストレスは多少たまるけど会社勤めも悪くはないわね」
スーパーで適当な惣菜を万引きし自分のアパートの近くまで来ると見知らぬ人物に呼び止められた。
「杉本千春さんですか?」
「違いますが?」
その女は即答した。
その女の言う通り違うって言えばある意味違うのかもしれない。
「嘘つけ!写真あんだよ!」
その男は写真をその女に突き付けた。
「ちっ!なんですか?」
「あんたにゃ、恨みはないがちょっと来てもらうおうかな」
「イヤだね!」
女はそう言うとその男の金的めがけてキックを放った。
ドゴッ!ぐちゃ!
何かが潰れるような音がした。
「ぐわあああ!」
「おとといきやがれ!」
男が怯んで前かがみになったところをすかさず膝蹴りで追い打ちをかける。
ドギャ!
「ぶごおお!」
バタン!
男は泡を吹きながら倒れこんだ。
「おい!大丈夫か!」
「この女とんでもねえな!」
物陰から複数の男たちがこぞって現れた。
「ち!まだ他にもいたの!」
女は複数の男たちの存在を確認するとその場を逃げ出そうとした。
「おっと!逃がさねえよ!」
が紙一重の差で捕まってしまう。
「キャー!誰か助けてえ!!お巡りさん呼んでええ!」
女は大声を張り上げる。
「おい!口をふさげ!」
「ふごふごふごーーー!」
「くそがっ!暴れやがって!おい!そっちにひきづりこめ!」
屈強な男たち3人にその女はアパートの裏にある廃工場に引きづりこまれた。
「ンーー!ンー!」
その女は男たちがあらかじめ持ってきたガムテープで口をふさがれロープで手を縛られている。
「おおお。話に聞いてた通りなかなかのいい女じゃないか」
「ンー!ンー!」
まずは1人の男がその女の胸を服の上からモギュっと揉んだ。
「おう!なかなかいいパイオツしてるじゃないか。そりゃあ!」
ビリリリィ!...バッ!
男は女の上着を破りブラを剥ぎ取った。
女の白い乳房が露になる。
「お!たまんねえな!...ちゅう、ちゅくちゅく」
男は女の乳首に吸い付いた。
「ンーー!ンー!」
「おいおい、早くしろよ!」
「いやいや、充分に濡らさないとな」
ズル!
別の男が女のパンティをズボンごと引きずり下ろす。
「お、意外にもおまんこ綺麗だねー」
ファンファンファン!....キキーッ!
「やっべえ、ポリだ!逃げろ!」
ダダダダダッ!
「おまわりさん!ここですわ!!」
その女にとって随分と聞き覚えのある声が警官を引き連れてやってきた。
「待て!!あ!あなたはそこのご婦人を!」
「わかりましたわ」
警官達は逃げていく暴漢どもを追っていった。
「...随分と無様ですわね。オネエサマ」
「ンー!ンー!」
「おーっほっほっほ。胸はさらけ出し下半身は丸出し。みじめですわ~!」
「ンー!ンー!」
「あ、そうですわ!今のうちに....あった」
その女を姉と呼んだ女はその女のスマフォを取り出した。
「これを調べれば良さそうですわね。...マイ夫に頼めば問題ないでしょう」
「ンー!ンー!」
「...言っておきますけどあの男たちはわたくしの差し金ではございませんことよ」
「ンー!ンー!」
「あなたに会いに来たらちょうどあの男たちに襲われていたから思わず警察を呼んでしまいましたわ」
「ンー!」
「まあ、別に助けなくても良かったのですけれど家族としてはそうもいきませんわね」
「ンー!」
そう言いながら女はガムテープを剥がした。
ベリッ!
「...ぃたあぁ。...真樹男、私のスマフォかえせ!」
「イヤですわ」
「ち!ちょっと、手のロープもほどけよ!」
「べー」
真樹男と呼ばれたその女はあっかんべーをした。
「じゃあ、わたくしはこれで。おーほっほっほ」
「ちょ、ちょっと!せめてパンツをはかせなさいよ!」
「...警察の方にしてもらってください」
そう言い放つと真樹男はスタスタとその場を立ち去った。
「真樹男ー!こらあ!待ちなさいよ~~!!」
「....おーっほっほっほ!」