「ハア~ン!...イクっ!」
「んんん、俺も!」
俺と人妻の
「農合さんとは身体の相性いいみたい。今までで一番気持ちいいわ」
「あはは、俺の呼び名は『のうごうさん』で固定ですか?」
「うん、そのほうがいいかなって思って。あのね、あと1日だけ私につきあってもらえる?」
「え?」
「だってそれ以上は私、あなたにハマってしまいそうだから。こんなこと続けたら絶対、夫にいつかバレちゃうでしょ?」
「...そうですね」
「うふふ、『旦那と別れて俺と結婚してください!』とかは言ってくれないのね?」
「あ!...すみません」
「ううん、いいの。夢を見させてもらってるから。でね、農合さんの空いているお休みの日でいいから私を『ディスティニーランド』へ連れてってくれない?」
「お安い御用ですよ」
「私ね、女同士で行ったことはあるけど恋人とかで行ったことはないのよね・・・」
「わかりました!ぜひ、俺に任せてください!」
「うふふ、ありがと」
人にはいろんな事情があるものだ。
しかし、すんなりこの人妻とは終わりそうなので内心ホッとした。
「...ということなので今週の日曜日、その主婦の人とディスティニーランドへ行ってくるよ」
俺は会社の人が滅多に来ない居酒屋で縁とランチしていた。
「そういうことなら仕方ないですね。........ハジメさん」
「なに?」
「...その主婦の人、抱いちゃってますよね?」
「縁には嘘つけないので本当のこと言うよ。うん、その通りです。でも、縁と付き合う前の話だよ?」
「じゃあじゃあ、私と付き合うことになってからは抱いてないんですね?」
「...ごめん、一度だけ抱いてる」
「...」
「ごめん!ごめんなさい!」
「殺していいですか?」
「ひぃぃぃぃ」
「...その人とディスティニーランドへ行ったら本当に連絡をたってくれるんですよね?」
「うん、必ずそうするから!」
「じゃあ、許してあげます」
「ありがとう!縁~~~!」
俺は縁の胸元に頬ずりした。
会社の制服の上からでもふくよかさを感じた。
「きゃっ!もう!調子にのらない!」
ばし~~~ん!
と手で頭をぶたれた。
「いたい!あ、そうだ。霧島部長いいってさ」
「あ、そうなんですか。じゃあ、3人で飲み会ですね!楽しみ!」
「もしかして仲いいの?」
「え、うん、霧島さんは私の高校の時のセンパイなんです」
「えーそうだったんだ。...ちなみに部長はなんこ上?」
「え?いっこ上ですけど?」
「え~~~あの人まだ26なんかい!」
「そうですけど、ハジメさん、それ本人に言ったらダメですよ?失礼ですから」
「あ、そうか。俺はそんなつもりでは。...26で部長とか一族経営にしたってすごいよな」
「霧島先輩は頭いいですよ?T大出だし」
「えええええ!そうだったんか!じゃあ、将来はこの会社継ぐのかな?」
「本人はあまり気乗りしないようだったけど、でも霧島先輩のおかげで私はこの会社で働いてます」
「...なるほどね」
「はじまりましたか?『なるほど病』」
「え?なにそれ?」
「ハジメさんて興味のない話になると『なるほど』って言うんですよ」
「いやいやいや、そんなことないって!」
「あります!もっと、真剣に話を聞いてください!」
「わかりましたっ!君はこの会社で何年働いてるのっ?」
「えっと、今年で8年目ですね」
「うわっ。長いねー」
「私、高卒ですから」
なるほど日頃、仕事が出来る出来ないを気にしすぎているのは高卒というコンプレックスから来てるのかもしれないな。
「まあ、そんな肩を張らずにさ」
「...じゃあ、今日、飲み会終わったら、私の部屋に来てください。泊まっていけばいいじゃないですか」
「...わかりました!」
「嫌ならいいですけど!」
「いや、イヤじゃないって!いや、今日はラッキーだな!縁ちゃんにむしゃぶりついて離さないゾ!」
「そうですね、主婦の人のことといいムカムカするので、充分に満足させてくださいね」
「...ハイ」
「あーっはっはっは。いや、愉快」
霧島部長は豪快に笑っている。
「霧島センパイ、女性なんだからも少し静かに...」
縁が部長をなだめる。
「本当に仲が良いんだね」
「うん、私たち高校でソフトボールの全国大会準優勝バッテリーだから」
縁はドヤ顔でそう言い放った。
「へえ。あ、ピッチャーがどっちか当ててみようか?」
「うんうん!」
「縁がピッチャーで部長がキャッチャー」
「えーーー?なんでわかったの?」
「いや、なんとなく」
「あっはっはっは、五反田君はスポーツ何かやってたの?」
「中学まで野球やってました」
「高校は?」
「肩壊して途中でやめましたね」
「あらーそうなの」
「ハジメさんてなんでもデキル系なの?」
「さあ?そんなことはないと思うよ?」
「うちのサッカー部強いからやってみれば?あっはははー」
霧島部長は酔っているせいかなんとも無責任なことを言っている。
「私もハジメさんがサッカーやってるとこ見てみたいかも」
「なんなんだ突然。2人でハードルあげんなー!」
「あははは」
「わっははは」
翌日、俺はシャレでサッカー部、入部届を会社に提出してみた。
強い部なら今更、実績のない奴が来てもいらないだろう。
「おおおお!今までメンバーが足りなくて試合が出来なかったんだ!これで試合ができる!ありがとう五反田君!」
新井工事部長はそう言うとその場で小躍りしてた。