※この作品はR-18です。

うちの妖怪娘   作:生涯中二病

12 / 19
ゲドガキより愛をこめて

昔々、長崎県福江島の玉之浦町字荒川、そう温泉が有名なところじゃな。

そことな、南松浦郡岐宿町二本楠郷との間になゲドガキと呼ばれる土地があった。

そこには化け物が棲んでおり、ゲドガキの化け物と呼ばれておったのじゃ。

 

ある時、玉之浦中須にいた丑松という子供がな、晩にぐずって大泣きをしたので、父親は言うてはならんことを言ってしまった。

 

「いつまでも泣いていると、ゲドガキのバケモンに食わせちまうぞ!!」

 

とな、叱りつけたのよ。

すると家の外から大きく高い声が返ってきた。

 

「そんならオラに食わせろ!!」

 

言葉には力が宿る。

言葉にしてしまえば、それは現実を動かしてしまう。

ことに、妖怪などは言霊に大きく左右される。

口にしてしまったために、招かれざるモノを呼び寄せてしまったのよ。

 

「これが大人になるまでは待ってくれ!!」

 

何を思ったか、父親はそんなことを口走ってな。

こうして丑松の魂はゲドガキの化け物の手に渡るよう、運命付けられてしまったのさ。

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

「おお、潮や、帰ったかい」

 

ただいまーとうちにかえると、だいすきなばーちゃがおでむかえ

きょうはおとなりのみっちゃんと、おままごとであそんだ

しょうらいはこーがくれき、こーしんちょうの、すてきなだんなさまのおよめさんになりたいとふたりでしょーらいせっけー

こーがくれきとかよくわかんないけど、なにかすごいってことらしい

 

てをあらってうがいをすると、ばーちゃがうしおはよいこだねってほめてくれた、えへへ

ばーちゃだいすき

いつもいろんなおはなしをしてくれる

 

「潮や、人間とは仲良うせえよ」

 

うん、うしおはおとなりのみっちゃんだいすきだよ、しんゆーなんだ

うしおとみっちゃんのしょーらいせっけーをきいたらばーちゃはわらってこういった

 

「そうかい、そうかい。潮はめんこいからのう。どうれ、それじゃあ今日は、おらとじい様が初めて会った時のことでも話そうかね」

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

住宅街の、それも電信柱の上に、奇妙な装束と覆面をまとった男が二人。

怪しいことこの上ないが、だからこそひと目に付かぬように、電信柱の上を選んだのであろうか・・・・・・

 

「隊長・・・」

「うん?」

 

隊長と呼ばれた男が、陰陽道の占具である式盤をいじりながら、応えを返した。

この男は日本政府有する対妖怪関連の特殊部隊、その隊長である。

問うた男はその部下に当たる、同じく特殊部隊に所属する隊員だ。

特殊部隊の二人が派遣されたのは、ここ長崎県福江島にて人喰いを行った妖怪がいると、小妖から通報があったためだ。

おそらくは抑え役の妖怪でも、いなくなるなりしたのだろう。

かなり派手にやらかしたらしく、早急に処理せねばならない。

現在は詳しい位置を割り出すために、魔術的レーダーとも呼ぶべき術を行使しているところである。

 

「隊長は、吸血鬼に詳しいんですよね?」

「まあ、人並み以上だとは思うが」

 

何しろこの男は、吸血鬼狩りのレコードホルダーである。

特殊部隊の隊長としてよりも、むしろそちらの方が有名なくらいだ。

当然、それだけ吸血鬼と戦ってきたのだから、それなりに詳しい。

さらに個人的な友人の中には、吸血鬼も何人かいたりする。

 

「その・・・・・・吸血鬼というのは、首を絞められて喜ぶものなんでしょうか?」

 

この部下には、吸血鬼の恋人がいる。

先日も吸血鬼の寝床に関して相談を受け、土砂加持をした土を敷くと良いと教えたのも記憶に新しい。

今回の質問も、つまりそういうことだ。

しばしの沈黙。

式盤をいじる手もはたと止まる。

言ってもいいものかという逡巡を示す沈黙。

 

「個人的な嗜好だと思うぞ、それは」

 

だが言った。

そして、再び沈黙が訪れる。

これは、分かってはいたけど出来れば否定して欲しかった、という想いがこもった沈黙だった。

ですよね、とだけ呟いて何かを諦めた表情を浮かべる。

 

「・・・・・・まあ、何だ、仲が良さそうで何よりだ」

 

そう言いながら、式盤をいじるのを再開する。

 

「では早く戻れるように、頑張るかね。六壬式は苦手なんだが、なるべく急ごう」

 

因みに六壬式という占いは陰陽師にとっては必須科目と言っていいのだが、この男、攻撃系の魔術に偏っているためか、こういう占卜全般があまり得意ではないのだ。

 

「い、いえ、そんな・・・・・・と、ところで隊長の方はどうなんですか? その、好い人とかいないので?」

 

照れ隠しにか、話題の方向を隊長の方へと切り替える。

 

「おらんなあ。あまり出会いも無いし、そもそもこんな男ではな」

 

手を止めることなく自嘲気味に呟くが、学生時代は割りと好意を寄せてくれていたクラスメイトもいたのだが、まったく気付いていなかった。

朴念仁である、こやつ。

 

「そんなことはないと思いますが・・・・・・ああ、そうだ、お紺さん何かどうなんです?」

「・・・・・・紺か」

「陰陽師といえば狐ですしね」

「信田妻か」

 

そうして、しばし考えた後、口を開き。

 

「無理だろう。仕事柄、話をすることは多いが・・・・・・そもそも、俺を怖がっている節がある」

「いやあ、何か切っ掛けがあればコロっといきますよ、こういうのは」

「そういうものか?」

「ええ、まあ・・・・・・」

 

自分が吸血鬼にコロっといったので、実感がこもった言葉だった。

 

「じゃあ、まあ、そうですね。食事にでも誘ったらどうですか? そういうの抜きにしても、親睦を深めて悪いことはないですし」

「そうだな、では機会があればそうしてみようか」

 

冗談めかしたその言葉が言い終わると同時に、式占の結果が出た。

 

「ここからちょうど、裏鬼門の方角だな。行くぞ」

「了解!」

 

瞬時に二人の姿が掻き消える。

電柱から電柱へ高速で飛ぶように移動していく。

 

この件の報告書にはこうある。

人喰いをした妖怪四名を処理。

被害者と思われる人骨を、八名分確認。

対象外の妖怪一名を保護。

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

丑松はやがて一人前の大人になった。

ある日、用事で荷物を背負って帰宅する途中にゲドガキを通ると、バケモンが現れてな、約束通りお前を喰いに来たと襲いかかってきた。

 

丑松の父が家におった時に、外からあの時と同じ声が響いた。

 

「お前の子はおらが貰ったぞ!」

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

ばーちゃがしんじゃって、おそうしきもおわってから、とーちゃやかーちゃたちのようすがおかしくなった

にーちゃたちも、よるになるとどこかにでかけているようで、よるにおてあらいにいくときにいないからさびしい

でもきょうはみんないるらしい

いまにあかりがついてる

 

「あら、潮、起きてきたの?」

「せっかくだ、お前も食べなさい」

 

とーちゃやかーちゃ、だいにーちゃとちいにーちゃがみんなでたべていた

 

「婆さんが死んだからな。もう遠慮なんていらねーから好きなだけ食えるぞ」

 

みんなでたべていた

かーちゃがみっちゃんのくびを

とーちゃがみっちゃんのあしを

にーちゃたちがみっちゃんのおなかを

 

きがとおくなって、きづいたらかーちゃがうしおをかかえてはしっていた

にーちゃもいっしょにはしっている

だめだ、そっちにいっちゃだめだ

 

だって、ほら、闇から滲みだすようにあいつがやってくるから。

にーちゃ達の頭が風船のように割れた。

かーちゃの首がコトリと落ちた。

あいつが私に手を伸ばしてくる。

その手がピタリと止まると呟いた。

 

「お前は、人を喰っていないようだな」

 

ああ、ばーちゃは正しかった。

 

「潮や、人間とは仲良うせえよ」

 

だって、人間はこんなに怖くて恐ろしくて、強かった。

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

またあの夢だ。

寿命がきた蛍光灯がチカチカと点滅を繰り返し、部屋が明滅する。

怖い。闇は怖い。

闇の中から、またあいつが滲み出してくるような気がして、怖くて仕方がない。

いつも灯りは点けっぱなしだ。

暗いといつもあの時の夢を見てしまう。

蛍光灯が壊れたから、あの夢を見てしまった。

 

もう何十年も経っているのに。

 

分かってはいる。

悪いのは人間を食べた私の家族達で、そのことを・・・・・・みっちゃんを食べたことを私は許せない。

けれども、あの時の恐怖は私の心に楔となって打ち込まれ、たぶん二度と抜けることはないのだろうと思う。

暗いのは怖い。

人間も怖い。

 

でも、一人も怖いよ、寂しいよ。

寝ても、起きても寒いばかりで。

 

怖くて、動くと闇の中からナニカが出てきそうで、、蛍光灯を替えることも出来ずに、しばらく一人で震えていると、部屋の扉が開いて、灯りが差し込んでくる。

 

「潮さん、ああ、蛍光灯切れちゃったんだ。ちょっと待ってね今替えるから」

 

てきぱきと蛍光灯を付け替えているのは、見知った顔の男の子だ。

一回り年下の近所の子で、赤ん坊の時から知っている。

人間は怖かったけど、子供なら大丈夫で、だからよく面倒を見ていた。

だけど数年前、彼は私を強姦したのだ。

怖かった。痛かった。

人間に危害を加えるのも怖くて、抵抗することもできなくて、そのまま純潔を散らされた。

それ以来、ずっと体の関係を続けている。

最初は怖くて、痛くて、嫌でたまらなかった。

でも今はもうあまり嫌ではない。

抱かれている間だけは、厭なことを忘れられるから。

一人じゃないって感じられるから。

寒くなくなるから。

 

「ねえ、しようか?」

 

だから、ねえ、忘れさせてよ。

 

   ♡❤♡   ♡❤♡   ♡❤♡   ♡❤♡   ♡❤♡

 

彼は、私の本当の姿を見ても、怖がらない。

それだけは、嬉しいと思う。

人間とは違う青い肌、本来白いはずの眼の強膜は黒く、虹彩は金色。

額からは真っ直ぐな一本角が突き出しているが、半ばから折れて先端は丸くなっている。

以前、彼の手を突いてしまい、怖くなって切り落としたのだ。

神経が通っていたらしく、痛くて気絶したが。

胸は我ながら真っ平らで悲しくなる。

こんなので欲情してくれるのは、まあ少し嬉しいと思えるようになった。

 

「んぅん・・・・・・」

 

重ねられた唇から、淫猥な水音が響く。

貪るように深く、唾液とともにいつもは奥手な潮から、熱心に舌を絡め合わせる。

心の中の不安と恐怖を塗り潰そうとするように。

そんないつもより積極的な潮に、性欲旺盛な若者である男も触発され、男の象徴はすぐさま体積と硬さを増していく。

口を離すと、舌が首筋から下に下に這って行く。

やがて青い胸のその先端、少し色が薄くなっている先端部分に男の舌が到達する。

唾液を塗り込まれ、勃起して果実のようになった乳首がくにゅくにゅと舌先で弄ばれ、いやらしく音を立てて吸われると、この数年の間、散々犯された体はたちまち快楽に支配されていく。

 

「はぁ・・・あぅうう❤」

 

吸われるたびに、きゅうきゅうと潮の膣が収縮する。

彼女の穴奥にある秘部の触手が、よく知った男の逸物を求めて蠢いている。

早くおいで、この穴は気持ち良いよと主張するように、膣襞がうねうねと震えている。

ちゅぽっという音とともに、口が離れる頃には、潮はすっかり腰砕けになってしまっていた。

 

「あはは、キレイなピンク色」

「あ、あぅうぅぅぅ」

 

青かった胸の先端は、茹でられた海老のように、鮮やかな桃色に染まっていた。

感じたりして充血すると、何故か色が変わってしまうのだ。

変わるのは乳首だけで、敏感な部分が強調されて恥ずかしくて堪らない。

でも、これからもっと恥ずかしい事をされるのだ。

 

「ここも凄くキレイなピンク色だね」

 

男が潮の秘部を割り開き、左右に広げながら呟いた。

蒸れた香りが立ち込める。

男にとっては獣欲を滾らせる、果実の芳香だ。

そのまま両方の親指を使って、皮を剥き陰核を外気に曝け出す。

 

「み、みないでぇ・・・」

 

これだけはいくらされても慣れない。

いつも恥ずかしくて、死にそうになる。

一番敏感でいやらしい部分を剥き出しにされ、物欲しそうにぱくぱくと口を開けて、男の欲望を注がれるのを待ちわびている膣腔をじっくりと観察されている事実が、体を熱く震わせる。

この瞬間ばかりは、いくら怖くても電気を消してしまいたくなる。

けれど替えられた蛍光灯は明々と、彼女の恥ずかしい部分を暴き立てている。

それどころか、粘液が光を反射し、ぬらぬらと淫靡な輝きを放っている。

青い肌がその桃色の秘部をより一層、いやらしく引き立てている。

 

「やぁ・・・・・・す、吸っちゃ、だ、だめぇ・・・・・・」

 

外気に曝されただけで、ひどく感じる陰核を、唾液をたっぷり湛えた舌が這い回る。

小刻みに震えながら、まんべんなく婬豆をこね回され、潮は嬌声を上げる。

 

「うぁああああ!! や、っあぁあああ、い、イッた、イッたからぁ」

 

吸われるたびに、下腹の奥が疼いて、快感が頭を貫いていく。

恥ずかしい愛蜜がこんこんと奥から沸き出して、シーツを汚していく。

一回りも年下の男にこれだけいいようにされてしまう自分が恥ずかしくて、それがいっそう興奮を誘ってしまう。

息も絶え絶えになったのを見計らって、一気に挿入され、また絶頂を迎えてしまう。

最近は責め方がねちっこくなり、もう為す術もなくイかされてしまう。

 

「あぁ、あ! あぁ❤ ひぃいいい❤ ああっぁぁああ!!」

 

足を広げられ、肩に担ぐようにしてペニスを突き込まれる。

深く深く侵入してきて、子宮を刺激され再び絶頂を味合わせられる。

四十八手でいう、深山である。

結合部が丸見えになり、男の欲望を否応無く刺激する体位だ。

 

「ほら、潮さん。今どうなってるの?」

「ひぃいいい❤ し、子宮、子宮をこんこんってひゃれてぇ・・・・・・か、感じるぅ❤」

「だーめ、もっとエッチに言ってよ」

「ひょ、ひょんなぁ・・・」

「ほら、ほら」

 

こんこんっと子宮の奥を突かれて、淫語を強制される。

 

「ち、ちんぽぉ!! んぅぅう、ちんぽに、お、犯されて・・・・・・き、気持ちいいでひゅう❤ あ、あぁああああ、ちんぽぉ、ずこずこひゃれえ、お、おまんこ感じますぅううう❤」

 

恥ずかしさに興奮して髪を振り乱して、潮が男の腕の中で大きく喘ぎ、男は汗を滴らせながら、激しく腰を振りたくって子宮に欲望を叩き付けていく。

やがて互いの名前を呼びながら、男はその精液を子宮に注ぎ込み同時に絶頂を迎えた。

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

潮は、自分の膝を枕にして眠る男の髪を撫でながら、静かに微睡んでいた。

流石にあれからさらに五回も励んでしまった、なかなかにハードであったためか、男は疲れてそのまま寝てしまったのだ。

最近は角をいじってくれなくなったのが、少々物足りないが、まあ仕方ない。

切り落として気絶した時に、泣きながら包帯を巻いたりしてくれたのは彼だ。

あれ以来、角に触るのを躊躇うようになってしまった。

医者を目指して毎日、夜遅くまで勉強しているのも知っている。

私の事は自分が治してあげるんだと。

私なんかに好意を持ってくれて、強姦もそれが行き過ぎてしまった故なのは理解している。

それは、まあ、ちょっとまだ怖かったりもするが、もう許している。

だけど、それでも、こんな関係はいつまでも続けてはいけないと思うのだ。

このままではきっとお互い、どこかで駄目になってしまう。

きっと自分達は不幸にしかなれないと。

嫌いではない。

むしろ好きだと思う。

それでも少なくとも、今はこうしていてはいけないのだと。

傷の舐め合いはもう終わりにしないと。

だから・・・・・・そう、だから・・・・・・

 

「あなたの子供は、もらっていくね」

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

彼女がいなくなって、あれからもう十年近く。

研修医になって、忙しさに謀殺される日々を送りながら、想うのは彼女のことばかりだ。

子供の時から彼女が好きだった。

誰にも渡したくなくて、どうしても自分のものにしたくて。

そうして、あの時、無理やり彼女を犯したのだ。

最低だったと思う。

人間じゃなかったのには驚いたけど、好都合だと思った。

彼女を見るのは自分だけにできる、自分だけのものにできると、虫のいいことを考えていた。

どうしようもない男だと自分でも思う。

そんな自分を許してくれていた彼女に甘えていたと、今ならはっきり分かる。

許してくれなくてもいい、ただ・・・もう一度だけ逢いたい。

 

さて、そろそろ戻らないとな。

 

「とーちゃん!!」

「え!?」

 

そう呼ばれて何かがぶつかってきた。

振り向くと子供が裾を掴んでいて、こちらを見上げている。

 

「あのなあのな!! サンタさんにおねがいしたの!! とーちゃんにあいたいって!! そしたらな、こうやってとーちゃんにあえた!!! サンタってすげーな!!」

 

矢継ぎ早にまくし立ててくる。

 

「とーちゃんって、俺が?」

 

何の冗談だろう。

 

「かーちゃんの持ってた写真に映ってた!!」

 

他人の空似だろうと、苦笑しながらその子供の頭を撫でて、さて何と説得しようと考えて、手の平に硬い感触を感じた。

 

「これ・・・」

「えへー、まだうまく化けきれねーからちょっと角のこっちゃうんだけど、まあとーちゃんはしってるからいいか!!」

 

その子供の歳を聞く。

・・・・・・計算は、合う。

それじゃあ、この子は。

この子は、もしかして俺の。

俺と潮さんの・・・

 

「ねえ、お母さんはどこにいるの?」

「かーちゃんなー、今あっちのスーパーで買い物してる」

 

その子を抱えて、俺は走り出した。

他の事は何も考えられなかった。

 

「あ、かーちゃんだ!!」

「潮さん!!」

 

振り向いた彼女は、俺を見て驚いた顔をして、それで・・・・・・優しく微笑んでくれた。

 

   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇   ◇◆◇

 

「それでな、じい様ったら、これがもう強くてのう。おら縛り上げられてしまってな。いやあ、動けねえおらをじい様ったら・・・・・・いやだようもう、こんな婆さんに何言わせるかねこの子は」

 

きょうのばーちゃのはなしはよくわかんない

 

「次の時なんて、切れねえようにって、もっと丈夫な縄を持ってきてなあ。情熱的だったのう、じい様は」

 

とにかくじーちゃはすごいひとだったらしい

うしおもしょーらいそんなすごいひととあえるかな

 

「そうじゃなあ、運命の人とは、足首の赤い縄で繋がれておるって言うしのう。きっと逢えるさね」

 

あかいいとじゃないの?

 

「今は赤い糸なのかい? ばーちゃの頃はそうだったんだけどねえ」

 

うしおとうんめーでつながっただんささまかあ

 

「そうじゃよ。例え離れ離れになっても、きっとまた巡り逢えるもんさね」

 

ばーちゃとじーちゃみたいに?

 

「そうよ。きっとあの日のわしらの出逢いも、奇跡だったのだからのう」

 

なあ、丑松。おら達のややこの名前考えてくれたか?

さてなあ。俺の字を一つ取って松の字は付けようかと思っておるが。

おらはもう考えたぞ、丑松のうしから取って潮じゃ。

潮か。

おのこなら丑松の考えた名前じゃ。めのこならおらの考えた潮にしよう。

どちらかしか使えんはもったいない気もするのう。

その時は、孫にでも付けようさ。

きっと強い子になるのう。

いやあ、おめえさまに似た優しい子になるさ。

 

なあ、潮や。

 




難産でした。
食人描写、詳しくいらねえやカットカット。
隊長さん達の戦闘描写、この話には不要、カットカット。
リクエストされたのはゲドガキの化け物でおねしょただったんですが、俺おねしょた属性無いよってことで申し訳ないけどこんなんなりました。
当初のプロットでは、母親が龍脈に押し込めて逃したりという予定でした。
隊長さんが前準備も無しにやるそれほとんど自殺と同義って言わせて、ちょっとお紺さんの後日談の方にそのネタ回そうかとも思ったんですが、展開的に無理かなっと思って保護されたという形になりました。
本当は男の元から去ったのも、通りかかった隊長さん見てトラウマ刺激されてって感じを予定してましたが、ゲドガキの伝承から話展開させて運命が云々にした方がいいかと思いプロット修正。
かなり直前まで着地点、悩んでました。

ゲドガキの化け物は姿の描写がないのをいいことに、青肌悪魔っ娘みたいな外見にしちゃいましたひゃっほーい。

次はタンタンコロリン。
後はエルフと蛇娘を書いたら、いったん妖怪娘さんは終了して、のんびり後日談書きつつネタをストックする所存です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。