※この作品はR-18です。

うちの妖怪娘   作:生涯中二病

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用語集

垢嘗め:江戸時代に描かれた妖怪。垢ねぶりとも。実は姿に関しては記述がない。当時の絵師が描いた、子供くらいの人型にざんばら髪で長い舌というデザインが現在も定着してる。有名なところでは、百種怪談妖物双六(むかしばなしばけものすごろく)の芳員画が有名。劇中では土地の影響を強く受ける、人間と交わると寿命を獲得するという設定が付いている。無論、この作品でのオリジナル設定である。

 

デュラハン:アイルランドの首無しの妖精。男説女説両方がある。近々死人が出る家にやってくると、戸を開けた家人にタライに満たした血を浴びせかけるという、はた迷惑な存在。劇中では飛頭蛮とルーツを同じくするとしている。

 

コシュタ・バワー:デュラハンの乗る首無し馬。超速いが、川を渡ることが出来ない。劇中ではプロレス技で沈められ、長期療養に突入した。

 

夜行さん:大晦日や節分など特定の日の夜に現れる鬼。首の無い馬に乗っている事もある。出会った人間を投げ飛ばしたり、馬で蹴り飛ばしたりする。

 

二口女:大きく分けて二つの逸話があり、山姥や蜘蛛が化けたタイプと、罪の意識から懺悔の言葉を吐露するためにもう一つの口が生じたとするタイプがある。髪が触手のように動くのは描いた絵師が、悪ノリでそのように描いたのが広まったためらしい。

 

烏天狗:ルーツは非常に古い妖怪。流星に関連付けられたり、ガルーダ=迦楼羅からの派生など様々な説がある。日本で天狗といえばこの烏天狗のことであったが、時代が下って行くと鼻の高い天狗が主流になっていった。女の天狗は羽以外は人間と見分けが付かないという説があり、劇中ではこれを採用している。

 

鬼:中国で幽霊の事。日本では隠からの派生で鬼の字を当てたとする説がある。様々な要素が交じり合っていった結果、とても一言で言い表せる存在ではなくなっている。その意味も時代や場所によって変遷を重ねており、非常にとらえどころのない妖怪。

 

隠形鬼:平安時代の豪族「藤原千方」が従えたという四鬼の一鬼。その名の通り気配を消し相手に襲いかかる。

 

三足烏:火烏とも。文字通り三本足の烏。道教、陰陽思想において三は陽の数であり、三本足は太陽を表すという。烏というのは世界各地で、太陽と関連付けられており、格の高い霊鳥として扱われる事が多いが、中国の伝承にて太陽を背負って運ぶ烏とされる。十羽おり、順番に太陽の運行を司っていたが、一度に十羽も出てきたために、地上が灼熱に包まれ、弓の名手である羿によって一羽を残して射落とされてしまった。

 

八咫烏:日本の霊鳥。八咫はこの場合、巨大の意で、文字通り大烏。神武東征において神武天皇を導いたとされる。太陽の化身ともされ、天照大神、高皇産霊尊、熊野大神の使いとも言われる。三本足の烏とされるが、これは中国の三足烏の影響によるものと見られ、三本足だとする文献は平安時代中期の「倭名類聚抄」が最古のようだ。

 

送り狼:送り犬とも。山道で道行く人にぴったりとついて回り、転んだら襲いかかってくるという。また地域によっては、転ばない限りは災から守ってくれる、自ら転ばせようとぶつかってくるとも様々な話が伝わっている。ニホンオオカミがその習性から、妖怪として伝えられたものとする説がある。

 

吸血鬼:ご存知レ・ファニュのカーミラ、ブラム・ストーカーのドラキュラで一躍大人気の題材になった。なおこの頃の吸血鬼は太陽で弱体化はしても滅ぶようなことはなかった。後発の作品でどんどん属性を盛られていく。主要な漫画雑誌を見ると大抵どこかで吸血鬼が登場する作品があったりする。

 

ブルコラカス:ブリコラカスとも。いわゆる狼男、人狼。死後は吸血鬼になると伝えられている。劇中では北欧圏の吸血鬼と記載したが、本来の伝承ではギリシャ・ローマ発祥で語源はスラブ語に遡る。これは劇中では別の勢力に押されて、現代では北欧圏にあらかた移ったという設定のため。あの地方は吸血鬼・人狼伝承が多いんで、勢力争いくらいあるよねと思ったのが発端。何かに活かせるかと思ったが、死に設定に終わった。

 

ノインテーター:ドイツはザクセン地方伝承の吸血鬼というかアンデット。九の殺人者の意。死んでからノインテーターになるのに九日かかるのが名の由来という。疫病を撒き散らす存在で、口にレモンを詰めると倒せるというよく分からないやつである。

 

ストリゴイ:ルーマニア地方の代表的な吸血鬼。叫ぶという意味のストリガ語源という。複数形はストリゴイイ。女性系はストリゴアイカ、複数形はストリゴアイチェ。赤髪碧眼で心臓が二つあるという。自殺、魔女、犯罪者、偽証者が死後なるという。また犬や猫がその上を通った死体もストリゴイになるという。鎌やワインを苦手とする。

 

妖狐:狐の妖怪のこと。天狐、空狐、野狐など格付けが存在するが、文献によっては入れ替わってたりしたりして。人間と結婚したりする話も多い。

 

猫又:猫の妖怪。初期の伝承では山奥に住み、人を襲っていたとされる。どうも大型の山猫か何かが妖怪として語られたと思われる。江戸時代以降は飼い猫が歳を経て变化する妖怪と変化していく。歳を経て尻尾が二つになり、妖怪化するとされたため、尾の長い猫は敬遠され、尾の短い猫が喜ばれたため、日本では尾の短い猫が増えたという。

 

妙多羅天女:子供の守護者で縁結びの神。北国奇談巡杖記では猫と関連しているため、猫の字をあてて、猫多羅としている。新潟県には、弥三郎という男の母親を食って成りすましていた化け猫が後に改心して、妙多羅天女として祀られたとされる話がある。また山形県にも母が鬼となり、狼を率いて人を襲っていたが、それを知った息子が憐れみ母を妙多羅天女として祀ったという話がある。

 

雪女:全国各地に類話が見られるが、悲恋が多かったりする。妖怪だったり幽霊だったり正体は割りと様々に語られる。お風呂で溶けちゃったという話もあるが、普通に暮らしてる事例もあるので能力も様々なのだろう。結構子沢山だったりする話も多い。

 

バーバ・ヤガー:ロシアに伝わる魔女。バーバで女性という意味らしく、ヤガーが名称のようだ。ルーツは大地母神だったという説もある。日本における山姥に近く、民話での役どころも似通った話が多い。人間と結婚してたり複数出てくることもある。

 

モコシ:スラブ神話の女神。恵みの雨を降らせたり、家畜の多産をもたらす豊穣神。キリスト教が布教されると聖人パラスケーヴァ・ピャートニツァと同一視されるようになり、パラスケーヴァは結婚や出産・家事等の女性生活や、大地の恵みと繁栄を司るという属性が付加された。

 

ルサールカ:ルサルカとも。ロシアに伝わる水の精霊。水死した女の幽霊ともされる。北部では醜い姿で嫉妬深い邪悪な存在として、南部では真逆に美しい娘の姿で愛嬌のある性格とされる。淫魔としての性質もあり、男を誘惑して水の底に引きずり込むともされる。

 

レーシー:ロシアに伝わる森の精霊。森に入った人間の方向感覚を狂わせ迷わせるという。とても素早いので、気配を感じて振り向いても、すぐに隠れて姿を見ることはできないとされる。靴や服を左右逆、後ろ前に着ればレーシーは混乱して彼らの魔法は解けるという。

 

スネグーラチカ:ロシア版のサンタクロースともいうべき霜の精ジェド・マロースの孫娘。雪で作られ命を吹き込まれた、白く輝く美しい少女。

 

臼負い婆:新潟県の海から何かを背負って現れた老婆。何かは後代の妖怪辞典で臼とされた。何年かに一度、現れるが特に害をなすことはないという。劇中ではバーバ・ヤガーとしている。

 

ゲドガキのバケモン:長崎県福江島のゲドガキという場所に現れたという化け物。

ぐずる子供に親がゲドガキのバケモンに喰わせるぞと脅したら、それを聞き付けて現れた。成長するまで待てという売り言葉に買い言葉で、成長するまで律儀に待っていたりする。喰ったらちゃんと親に報告に現れたり、妙な律儀さがあるようだ。

姿に関しては記述がないので、作中では趣味に走った。たぶん外国から来た悪魔の末裔とかそういう方向の妖怪かな、書いた本人もあんまり決めてない。

 

タンタンコロリン:タンコロリンとも言うが、これは別の妖怪との混同のようだ。

柿の老木が柿を取らずにいると現れ、街中を練り歩いて柿の実をポトポト落としていくという。柿の木の精霊とも言われる。僧形の男として現れ、尻穴を舐めろだの俺の糞を喰えと強要する話が伝わっている、紛れも無いド変態妖怪。

 

エルフ:北欧神話のアールヴに端を発する。日本語で言う妖精や妖怪くらいに範囲が広い言葉だったが、トールキンさんの作品で単一種族名として定着していく。

元の伝承だと人間を助けることもあるが、かなり悪辣な面が多い。劇中のエルフはイギリス民間伝承や文学作品がモチーフ。

 

白澤:白沢とも。中国の瑞獣で万物について知るという。中国の伝説の皇帝である黄帝と出会い一万千五百二十種に及ぶ天下の妖異鬼神とそれらに対する対処法を教えたという。この事を記した書を白澤図と呼ぶ。牛、または獅子に似た獣の体を持ち、三眼。鳥山石燕の妖怪画では体の左右にもさらに三眼と計九個の眼を持った存在として描かれた。厄や病魔を退けるとされ、その姿を記した物もお守りとして用いられた。

 

キョンシー:僵尸。中国では魂魄という考えがあり、魂は精神を支えるもの、魄は肉体を支えるものと考えられた。このうち魂がなくなり魄だけになった死体がキョンシーになるという。魂は陽、魄は陰であり、キョンシーは陰気である魄だけを持つ、動く死体。凶暴な人喰いであり、長い年月を経ると、神通力を備え空まで飛ぶようになるという。日本では霊幻道士のヒットで一時期大ブームになった。

 

毛女郎:顔も見えないほど毛むくじゃらの女郎姿の妖怪。鳥山石燕や黄表紙などに描かれている。女郎の風刺を描いたものとされる。劇中では妖怪用の除毛薬を作っており、動物系妖怪の女性に人気の商品となっている。

 

毛羽毛現:毛女郎と同じく毛むくじゃら妖怪。鳥山石燕の創作と見られている。仙人や疫病神の一種ともされる。劇中では毛羽毛現は妖怪用の育毛剤を作っており、○○坊主や○○入道系の妖怪ご愛用となっている。

 

小玉鼠:山で出会うと膨らんで破裂して内蔵を撒き散らすという傍迷惑な鼠の妖怪。

山の神の使いともされ、猟師は出会ったらすぐに山を降りたという。降りなければ災厄が振りかかるとされる。作中では破裂した後に再生しているが、これはオリジナル設定。

 

家鳴:鳴家とも。家や家具が揺れたり、ラップ音が鳴らす妖怪。ポルターガイストと同一視する説がある。人や動物の悪霊が似たような怪異を起こしたとされる話もあるが、妖怪画では小さな鬼が家を揺する絵が描かれており、これにより家鳴=鬼のイメージが付いている。

 

グレムリン:英国戦闘機パイロットの噂から生まれたという、近代の妖怪。その名は士官食堂にあったグリム童話とビールの銘柄フレムリンの合成だと言われている。機械に悪戯をして、誤作動を起こさせる。またガソリンを飲んでしまい、燃料切れを起こしたりもする。機械の原因不明の異常動作をグレムリン効果と呼ぶ。

 

ポルターガイスト:ドイツ語で騒がしい霊の意味。誰も何もしていないのに、物が動いたり、ラップ音が響いたり、発光現象や発火現象が起こる現象。錯誤や偽証によるものとされたり、土地や家屋の何らかの要素が、異常な振動を発したために起こるなどの説がある。近代では家鳴りもポルターガイスト現象の一種とすることもある。一説では思春期の子供が無意識な超能力によって引き起こされるともされる。劇中世界では家鳴りは家に憑き、ポルターガイストは人に憑く妖怪として区別している。

 

アスモデウス:古代イスラエルのソロモン王が使役したとされる七十二の魔王の一人。七十二の軍団を率いる悪魔。七つの大罪の色欲を司るという。一時期はソロモン王に取って代わって王になったともされる。礼節を持って対応すれば贈り物をくれたり、幾何学や天文学の知識を教えてくれるという。サラという娘に取り付いて、彼女の夫になるものを次々に殺したともされるが、サラ本人には手を出さなかったなど、どこか憎めないエピソードもある。

 

夜刀神:ヤトノカミ。常陸国風土記に記される蛇神。古墳時代辺りに出没して、二度程、工事の邪魔に現れたが、あっさり返り討ちにあったり、脅されて逃げ出したりとあまり強そうなエピソードがない。のだが、実はその姿を見ると一族ごと滅ぶというやばい神様だったりする。工事の邪魔に来た時にはそんな事はなかったようなので、かなり気を使って穏便に邪魔をしようとしてたと思われる。実は優しいやつなのだろう。今は隊長さんの式神をやっている。

 

八咫烏:神武東征の際、神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたという大烏。太陽の化身とされ、導きの神。一般的には三本足の大烏のデザイン。日本屈指の霊鳥である。隊長さんの式神。

 

経凛々:弘法大師の名で知られる空海と、京都西寺の祈祷僧として知らる守敏という僧が法力比べを行った。敗れた守敏が不要となって捨てた経文。それが付喪神と化したものが経凛々であると鳥山石燕が創作した妖怪。劇中では書類整理等をして働いている。

 

鞍野郎:馬具の付喪神として鳥山石燕が創作した妖怪。元は源氏の家臣・鎌田政清が使っていた馬具であったという。

 

白溶裔:白容裔とも。江戸時代の妖怪絵師鳥山石燕の創作妖怪。古い布巾が化けたもので、ボロ布で出来た龍のような姿で描かれている。後世では体を覆うぬめりや、酷い悪臭で相手を気絶させるという設定も加わった。劇中では役場で掃除を行って働いている。

 

朱の盆:会津は諏訪の宮に出現したという妖怪。鬼や大入道等、文献によって姿にいくらか違いがあるが、その名の通り朱い盆の様な顔は共通のようだ。のっぺら坊と同じ様な逸話のある、再度の怪でもある。これに行き会った旅人は寝込んだ末についに死んでしまったという話もあり、また舌長姥なる妖怪と共に旅人を襲った話もある危険な妖怪。劇中では人を襲うことなく、役場で働いている。

 

陰陽師:現在は陰陽術を使うもの全てを指す言葉として使われることが多いが、元は役職の名前。陰陽五行説を元とする、日本の呪術、祭祀、天文学などを行っていた陰陽寮の役職の一つ。当時の立派な役人であり、貴族階級。

民間では法師陰陽師といった、非合法陰陽師等もいたと伝わっている。

ちなみに陰陽寮は、明治始めに解体されるまで存続していました。

 

いざなぎ流:土佐の民間信仰。陰陽道との類似が見られるため、時に陰陽道の派生ともされるが、神仏習合も激しく様々な要素が混じって独自発展した民間信仰である。陰陽道の式神に当たる式王子や、不動王生霊返しという呪詛返しなどがある。術者は太夫や博士と呼ばれる。呪詛を行えばいつか自分に返ってきて自分や家族に災厄が振りかかるとされる「返りの風」と呼ばれる概念があり、呪詛は忌むべきものと考えられている。

 

土砂加持:真言密教の儀式。清らかな砂を光明真言により加持を施し、土砂に法力を付与するもの。墓場に撒けば亡者は極楽往生し、病人は病が治り、持っていれば魔除けになるという。劇中では吸血鬼の寝床に具合良し。

 

六壬式:六壬神課、六壬とも。古代中国でおおよそ二千年前に出来た占い。陰陽道にとっては必須科目の占い方法。実は非常にたくさん種類が派生しており、日本のものも中国とは別に、独自発展していたらしいのだが、失伝してしまっている。ちなみに安倍晴明の書いたとされる占事略决という書物は六壬式の初歩の教科書である。

 

光明真言:フルネームは不空大灌頂光真言(ふくうだいかんぢょうこうしんごん)。オン アボキャ ベイロシャノウ マカボダラ マニ ハンドマ ジンバラ ハラバリタヤ ウンと唱える。罪や前世の業の報いなどを祓い清めるとされる。

 

ガンド:北欧に端を発する魔術。相手に人差し指を向けることで呪いをかける。ガンド撃ちともいう。他には幽体離脱や、動物への変身などができるという。元々は杖を用いたともされる。ガンドとは杖の意。

 

怪畑:ケバタケ。踏み込むと災厄が訪れるとされる畑。畑で死んた人間の祟りと言われる。他にも耕すと死ぬという死田など、田に関する怪異は意外と多い。漢字は正確にはどう書くのか調べきれなかったので、こちらの当て推量。




妖怪とか魔術とか簡単な解説。
随時追加予定。
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