ゼルダの伝説『時のオカリナ』ナビィに転生したと思ったら、肉便器だった件 作:はくびしん
はぁい。りっすん。るっく。
大体そんな言語しか話せない私ナビィは、実は転生者だ。
気づいたのはつい最近。
デクの木様が「ノーパンしゃぶしゃぶしたい」と呟いた事で一気に記憶が甦った。
全部が全部はっきりとは思い出せないが、私の前世は男の子でゲームと呼ばれる遊戯をこよなく愛する人だった。他にも漫画とかアニメとか、サブカルチャー的な物に興味を強くもっていたらしい。彼女は出来る気配すらなかったようで、絵やテレビゲームの中の女性を嫁と呼称していたりと、かなり寂しい人だったみたいで我ながらどうなのと思ってしまう。
あ、因みにアホな事を呟いたデクの木様も当然転生者だ。記憶の全ては思い出せないらしいが、世界を股にかけた大泥棒の三世で天空の城を探索したり巨大芋虫と戦ったり、七つ揃えると願いを叶える玉を集めて宇宙人と覇権を争ったらりしてたらしい。・・・恐らく私の同胞だろうと思う。
覚醒してからの私とデクの木様は情報を交換し、現状を正しく把握しあった。
それと言うのも、私とデクの木様の中でこの世界に関して類する考えがあったのだ。
それが、ゼルダの伝説時のオカリナというゲームである。
ゼルダの伝説時のオカリナは任天堂がゼルダシリーズとして販売しているゲームタイトルの一つだ。
ゲームハードは任天堂64。黒ハードは滑るという確言を無視して任天堂がスーパーファミコンの後釜を担う物として満を持して世に出したゲーム機だった。
全体的な売上げで見れば成功したとは言いがたいゲーム機だったが、いくつか伝説的なゲームソフトが生まれた事を考えれば十分だろうとは思う。
個人的にシリーズ最高と思うゼルダの伝説時のオカリナ、任天堂スマッシュブラザーズ、スーパーマリオ64、マリオカート、マリオパーティ2、カスタムロボ2、牧場物語2、ゴエモン2、風来のシレン2etc.etc.━━━━。
なんかこうして挙げてくと、マリオと2が多いな。
仕方ない気はするけど、なんだろ、微妙な気分。
話しは戻してゼルダの伝説の話だ。
二人で話し合った結果、今回の世界の舞台となっているのは時のオカリナだと思われた。と言うのも現在いる登場人物のそれが一致してしまっているのである。
デクの樹様しかり、ナビィしかり、コキリ族の皆しかり。どれもゲームのキャラと姿形、名前が完全一致している。まぁ、ポリゴンじゃなくてちゃんとした人だから、完全一致というと少し違うかも知れないけれどね。
時のオカリナの世界の可能性が出てきた事では私達は次にこの世界がどういうものなのか考えた。
この世界が完全にゲームと同じなのか、それともゲームに似た別世界なのか、という事だ。
森で悩むこと幾星霜。
三人よればなんとやらと言うが、基本知識がゲームしかない私達に答えをだせる訳もなく、無駄を暫く過ごしてしまう。何年やったかは不明だ。
結局動けないデクの樹様の代わりに、私が世界を見て何がどうなっているのか確認する事になった。
デクの樹様が「可愛い女の子拾ってきて、メイド」と馬鹿な事ぼやいていたが、それは無視した。そこら辺の花と盛ってれば良いと思うの。
そうして世界を渡り歩き、私はこの世界が時のオカリナと酷似している事を知った。ゲーム開始時の年代とズレがあったのか多少違う所もあったが、時がくればゲーム開始時の世界と同じようになる可能性も見た。
そうとなれば、次の私の行動は早かった。
私は各地にある大妖精の神殿を巡り、大妖精達から魔力を授かった。回転切りは覚えられなかったが、得た魔力で人の姿をとれるようになったり、回復妖精の力が使えるようになった。
他にもゲームでなければ取り行こうと思えない所のハートの欠片を取りにいったり、ルピーを集めたり、地形を覚えていったり、敵となりそうな物の情報を集めたり、考えられる限りに色々とした。
何故そんな事をしたかと言えば、その理由は他ならぬ私がナビィだからだ。
ゲーム通りになるなら私は主人公の相棒になる妖精だ。危険な旅に同行し、時には話し相手になったり、時にはヒントを教えたり、敵の位置を知らせたり、敵の情報を教えたり、そういう事をする存在だ。
けれど、この世界はゲームとはやはり少し違う。
もしかしたら主人公は思っているより弱い子かも知れない。思っているよりも馬鹿な子かも知れない。
そんな時、少しでも助けになれるように知識だけじゃなくて、私自身が物理的に助けられるようにしたかったのだ。
一人の子供に背負わせるには、世界の命運は重すぎるから。
それからどれくらいたったか分からない。
何年も、いや、何十年もたっていると思う。
ハートの欠片を手にいれた事で初期主人公より体力は上になり、大妖精の力で得た変身能力を自在に操り、人の姿で援護射撃の技術が身に付いた頃、私は帰ることにした。
漸く森に帰ってきた私が見たものは、コキリ族の一員になった主人公だった。
ゲームの時より小さい気がする。
恐らくゲーム開始時より前なのだろう。
取り合えずデクの樹様の元へ行き事情を聞くことにした。
デクの樹様は私を見つけると、「メイドはどうした」とさも当然のように聞いてきた。勿論無視した。
デクの樹様から聞いた話は概ね原作に沿う物で、取り合えず胸を撫で下ろした。各地で色々やっていたので、バタフライ効果が出て主人公がコキリ族の所へこなかったらどうしようかと思っていたのだ。
それからデクの樹様と話しあい、原作より早いが主人公であるリンクに私は相棒としてつく事になった。
デクの樹様曰く、原作を知ってる私がいれば余計な問題も起きないだろうとの事。
そもそもリンクに相棒をつけなかったのは、リンクの出自とかコキリ族の秘密とか、隠す事が多過ぎて下手に情報を与える存在をつけたくなかったからだという。
話が纏まった私達はデクの樹様の元を離れリンクの元へと向かった。相棒がいなくて拗ねているであろう、可愛い少年の元へと。
まずはどうやって出会おうか。
普通は詰まらないな。
寝込みを驚かそうか。
そんな事を考えれながら、私は飛んだ。
これから自分がどうなっていくか。
欠片も考える事なく。
◇◇◇
デクの樹様とナビィさん
デク「しっかし、お前、人になるとかマジかよ。おれも人にしてくれよぉ、メイドさんとイチャイチャしたい」
ナビィ「出来てたまるか。大妖精並みに力があるデクの樹様に干渉出来ると思うなよ━━━って、大妖精並みの力があるなら変身出来るんじゃないの?」
デク「まじか、やってみる」
ナビィ「そっこうかよ」
デク「駄目だな」
ナビィ「そっこうかよ」
デク「おれ守り神的な存在だから、仮に人になったとしたら、その瞬間守りの無くなった色々滅びるわ」
ナビィ「こわ」
デク「多分、コキリ族死滅するわ」
ナビィ「こわ」
デク「かわりに子供は産めるみたい。てか、よくよく考えたらコキリ族産んだのおれだわ」
ナビィ「ママだったのか」
デク「あなた」
ナビィ「おまえ」
壁|・ω・`)
サリア「━━━!?」