「いやはや、なかなか強烈なお人でしたねー。香風ちゃん、大丈夫でしたか?」
「うん、シャンはへーきだよ。でも、ちょっと疲れちゃったかも……」
去っていく曹洪の背を見送りながら、徐晃は大きく息を吐いた。よもや、同性からあのような熱意を向けられるとは考えてもいなかったのだろう。
「すまなかったな。普段はああではないのだが、その子がよほど気に入ったのだろう。許してやってくれないか」
「うん、いいよ。シャンはお兄ちゃんの後ろに隠れてたから、変なこともされてないし」
「香風をかわいい、って思う気持ちはわかるけど、あれにはさすがに驚いたな。俺なんて、男ってだけで相手にしてもらえないのに」
「ふふっ。なんだ、相手にしてもらえれば、ちょっかいでも出すつもりだったのか? 栄華もそうだが、そういう意味では桂花も危ないかもしれんな。噂をすれば、ほら……あれが荀彧だ」
大将の陣屋らしき建物の前に、数人の姿が見えていた。曹操と夏侯惇のことは、覚えていたからすぐにわかった。その隣に、見知らぬ人物がいる。それが、夏侯淵のいう荀彧なのだろう、と一刀は結論づけた。
以前陳留で謁見した折には、まだ仕官していなかったのかもしれない。
曹操の参謀を挙げるとするならば、荀彧は外すことのできない存在である。その内の郭嘉と程昱は、時の運によって自身の側についているが、やはり歴史の流れに沿っていくのが基本的なパターンなのだろうか。一刀はそのようなことを考えていたが、夏侯淵の言ったことも多少気にかかっていた。
「孟徳殿」
「あら、来たのね。ここで立ち話というのもなんだから、中に入りましょうか」
荀彧と、一瞬だけ目が合った。ちっ、という舌打ちが聞こえる。向けられた視線は、曹洪からのものより鋭かったように思える。荀彧も単純に男が嫌いなのだろうが、それ以上の含みがあるのではないか、と一刀は感じていた。
「それにしても、あの城を半日ほどで落とすなんて、曹軍の手際はすごいな。俺たちのほうにかなりの数が布陣していたといっても、楽な城攻めではなかっただろうに」
陣屋に入り、一刀と曹操は床几に腰を下ろしていた。相も変わらず、荀彧からは刺すような視線が飛んできている。
少々の居心地の悪さに頬をかきつつ、一刀は話し始めていた。
「わたし自身は、それほど働いたわけではないのよ。春蘭……、夏侯惇らが素晴らしい戦果を上げてくれたからこそ、ああして上手く事が運んだのだといえるわ」
「か、華琳さま……ッ。そのように褒めてくださるとは、ううっ……」
「事実なのだから、褒めるのは当然のことでしょう? 配下にいい働きをさせてあげることも、将としての務めよ。立場がどうであれ、それは変わらないことだと思っているわ」
曹操が一刀に語りかける様子は、教え子を諭しているようにも見えなくはない。
堂々としている曹操の姿からは、どこか余裕すら感じさせるものがあった。厳粛なようであったが、固すぎるということもない。組まれた足は美しく、男を見惚れさせてしまうような気品を漂わせていた。
なるほど、これが曹操か、と程昱は心中で頷いていた。一刀に惹き寄せられていなければ、間違いなく郭嘉と程昱は曹操の才に
飛び抜けた俊英が、最上級の白磁の如き美麗さを兼ね備えているのである。たとえそちらの気がなくとも、曹操を主君と仰いでみたくなるのは当然のことであった。
「見習えそうな部分は、見習わせてもらうさ。いまは俺にも、守らなければならない人たちがたくさんいるんだ」
それはなにも、程昱たちに限った話ではなかった。一刀はいまや、一箇の軍を束ねる立場にあるのだ。放浪する義勇軍のようなものであるとはいえ、そこには確かな主従関係があった。
旗揚げ当初から付き従ってきた者。天の御遣いの名声を聞いて集まってきた者。そして、武働きの場を求めてやって来た者。それぞれが、個々の思いを抱いて軍に参加しているのである。それらを取りまとめ、飢えさせないために立ち回ることも、大将たる一刀の責任といえよう。
「ふん。あんたが華琳さまの真似をするなんて、百年、いえ……千年は早いんじゃないかしら」
「桂花、慎みなさい。わたしはいま、北郷と話をしているの」
「……申し訳ありません、華琳さま。わたしとしたことが、つい口が滑ってしまったようです」
荀彧は、どうにも一言多そうな性格をしていた。こうなるのではないかとなんとなく予想していただけに、一刀は特になにか反論しようとはしなかった。夏侯淵の言葉通り、厄介な相手であることに間違いはなさそうだった。
平然としている一刀を見て、余計にいけ好かない奴だと荀彧は思ったのかもしれない。曹操が制止していなければ、他にも罵倒が口から飛び出ていたことであろう。
程昱が、平たい目で荀彧の顔をじっと観察している。他勢力の参謀の性質は、把握しておいて損はないのである。
「悪かったわね、北郷。桂花には、あとで罰を与える必要があるのかしら?」
この程度のことで、なにも配下を罰しなくてもいいだろう。それとも、この曹操にはそういった加虐的な一面があるのだろうか。そんなことを考えていた一刀だったが、荀彧は罰すると言われたにも関わらず、なぜだか瞳を輝かせてすらいた。
思い違いでなければ、なにかを期待しているような表情だった。口から漏れ出た吐息が、僅かに艶めかしい。
なにかに似ているな、という気がした。程昱が、耳元でささやいてくる。
「……まるで、ご主君さまにいじめられる前の稟ちゃんみたいですねえ。あの期待に震えている感じなんて、そっくりではありませんか?」
「ああ、いわれてみれば……、って何気に酷いぞ!」
「どうかしたの? あなたの従者は、やけに楽しそうだけど。くすっ……」
意味有りげに笑う曹操の姿は、やけに絵になっている。唇につけられた人さし指が、女としての魅力を醸し出しているようだった。思わず、本能が刺激されてしまう。
危険な女だ。一刀の脳内では、警鐘が鳴り響いていた。同時に、以前よりも興味が湧いてしまっていた。情けないが、男というのはそういう生き物でもあるのだ。
徐晃の視線が、なんとなくじっとりとしている。内心を悟られたのかもしれない。恥ずかしくなって、咳払いをした。
「ともかく、そこまでしてもらわなくてもいいって。なんだろうな、このところ……こういう扱いに慣れてきてしまったのかもしれない」
最近では普通に会話をする仲になった賈駆にも、当初ひどく嫌われていたことを思い出した。いまでは賈駆なりに、董卓を思ってのことだったのだと理解している。それに、素直でないところも含めて、好ましいと感じ始めている自分がいる。そのことを話せば、またしても機嫌を損ねてしまうのだろうが。
「そうかしら……? ふふっ、罰は与えなくていいそうよ。北郷が寛大な男で残念だったわね、桂花」
曹操に加虐的な面があるというのは、間違いではなさそうだった。荀彧をからかいながら楽しげに笑う横顔に、一刀は一瞬ぞくりとさせられてしまった。
やはりというか、曹操とのことを邪魔されて、荀彧は怒っているようだった。相性が悪い人間と、こうも連続して出会うことはそうあるまい。どの道なにを言おうが怒りを助長させるだけであるから、一刀は曹操のほうを向いて話題を変えることにした。
「孟徳殿は、この先どうするつもりなんだ?」
「この先、ねえ。ひとつ、例え話をしてもいいかしら」
曹操の纏う雰囲気が、また変わった。
視線は鋭く、全てを見通しているかのようでもあった。
「一度流れ落ちてしまった水は、決してもとへと帰ることはない。北郷、あなたにもそれは理解できるわね」
「ああ。……続けてくれ」
「いまこの国の根幹となるべき器には穴が空き、いたるところに欠落が見られるのよ。もはや、修繕するだけでは手遅れでしょう。誰かが、新しい器を用意する時が来ているのだと思うわ」
ようするに、曹操は漢による支配体制が限界を迎えているのだ、と言っていた。朝廷内の腐敗は、既に誰もが知るところとなっていた。そこに来て、黄巾軍が大規模な叛乱を起こしたのである。その身に野心を秘めている者からすれば、これはまたとない好機にも見えているはずだった。
「あなたの言いたいことは、よくわかった。だけど、干からびかけた器に、再び水を注ごうとしている人だっている。そのやり方も、俺は間違っているとは思わない」
「それは、董卓のことをいっているのかしら」
「そうだ。現存している体制を崩してしまえば、間違いなく乱世になってしまうだろう。そうなれば、各地で戦が起こることになる。領土を巡った争いになるんだ、いまの叛乱よりも、ずっと激しい戦いになるのは目に見えている」
曹操は、黙って一刀の考えを聞いていた。瞑目している。話しを聞き終えると、ゆっくりとその瞼が持ち上げられていった。
覇王。そう表現するに、ふさわしい迫力を備えている。荀彧は、心酔しきった様子で曹操のことを見つめていた。
「甘いわね。そんな甘い覚悟では、この国は変えられない。でも、どうしてもというのならやってみなさいな。それ自体、邪魔をするつもりはないわ」
いまはね、と曹操は言葉に付け足すことを忘れなかった。自分こそが、この国の次代を導くのだと強く決心している。そのためならば、どんな障壁であろうと打ち破る腹積もりなのだろう。
恐ろしい人物だと思いはしたが、やはり大きい。いまは、曹操に飲まれないようにするだけで精一杯だった。
「少し、休憩にしましょうか。董卓はまだ着かないようだし、こんな話しばかりしているのは息が詰まるのよ。陣の中では自由にしてもらって構わないから、また後ほどね。行くわよ、三人とも」
「はい、華琳さま」
息が詰まると曹操はいったが、最後に気を使われたようで悔しさが残った。しばらく床几に腰掛けたままだった一刀の身体を、徐晃が後ろから抱いた。自身の出番を奪われてしまったようで、なにやら程昱は不貞腐れている。
「お兄ちゃん、おつかれさま」
「ありがとう、香風」
子供っぽいような、甘い香りがする。徐晃の細い髪が顔の側面に触れ、少しくすぐったかった。このまま抱かれて眠ってしまえれば、心地よい夢を見られるのだろうな、と一刀は思った。
小さな舌が、右耳を軽く舐めているようだった。動物が、毛づくろいをしているような感覚なのだろうか。甘美な痺れ。癒そうとしてくれている徐晃には申し訳なかったが、その動きは官能を生み出してしまっている。自然と、下腹部には熱が籠もっていった。
「なるほどなるほどー、ならば風も参加しちゃいましょうか。んん……、れろっ」
一刀の左耳を、今度は程昱が舐め始めた。その舌使いは徐晃よりも積極的であり、滑った先端が耳の内部を何度も刺激していった。自らの陣屋で情事に臨んでいるのとはわけが違う。ここは、あの曹操の陣屋なのだ。そう考えるほどに、身体の芯は熱く火照っていった。
「楽にしていてくださいね。わたしと香風ちゃんで、んんっ……、気持ちよくしてさしあげますから」
「お兄ちゃん、お耳ぺろぺろされてこーふんしてる? おちんちん、かちかちだね」
徐晃の手が、ズボンの屹立している部分に触れた。小さな手のひらで、ころころと転がされてしまう。布越しの微妙な刺激が、焦らされているような感覚を発生させていた。
始めは不思議そうな表現をしていた徐晃だったが、そういうことだとわかれば話は早かった。一刀に開花させられて以来、せがんで外で交わることが多かった。元々、そういう素質を備えてはいたのだろう。その乱れっぷりは、一刀も驚くほどであった。
「シャンできもちよくなって、お兄ちゃん……。もっと、がんばるから、ぺろっ……えう……」
「やりますねー、香風ちゃん。ご主君さま、風も負けてはいませんよお?」
頭の両側から、ねちょっ、ねちょっ、という粘り気のある音が聞こえる。二枚の舌は不規則に動き、好き勝手に耳を蹂躙していった。
ぞくぞくするような快楽を、脳に直接注ぎ込まれているかのような感覚。男根は、もう痛いくらいに勃起してしまっている。
「すごいよ、二人とも……。なにも、考えられなくなりそうだ……ッ」
「はい、是非ともそうなっちゃってください。いまは、風たちの舌だけに集中していいんです。おちんちんさんを大きくして、いやらしいことだけ考えていれば……あむっ、ちゅるっ……」
「おちんちん、どんどんおっきくなる……。すごいね、お兄ちゃん」
頭の中が、快楽に染まっていく。程昱と徐晃の奏でる音だけが、淫らに耳朶を打っている。
気持ちいい。二人に身を任せてしまえば、全てが融けてしまうようだった。
「あっ、んむっ、ちゅるっ……、ぴちゃっ……」
「れろっ、ぺろっ、じゅう、ちゅう……う」
直接なにかをされなくとも、そのうち射精してしまうのではないか。恋人たちに耳を犯され、ただ熱い息を放っているだけの自分。
客観的に見てしまえばおかしくもなるだろうが、いまはひらすらに浸っていた。程昱が、唇で耳の輪郭を食んでいる。少し、舌を休めたいようだった。
「ここなんて、どうなんでしょうかー? 気持ちいいですか、ご主君さま?」
上着の隙間に手を入れ、程昱は一刀の胸元を弄っていた。その指先が、こりっとした突起を探り当てる。声が漏れる。いままでにないくらい、感じてしまっていた。
「んふふー、よろしいんですねえ。乳首で感じてしまうなんて、かわいいご主君さまなのですよお」
「お兄ちゃん、おっぱいきもちいいの? シャンも、やってみるね」
耳を舌で愛撫されながら、乳首を責められているという異質な状態。それが他人の陣屋で行われているとあっては、強烈な倒錯感に襲われるのも当然のことであった。
「う、ああっ……うあっ」
「気持ちよさそうな声、でちゃってますよお? れろっ、乳首も、おちんちんに負けないくらいかたくなって……」
「これ、楽しいかも……。いつもはかっこいいけど、今日のお兄ちゃんはかわいいね」
苦しそうな出っ張りを見かねて、徐晃はズボンから男根を解放していった。ぶるん、と全体が大きくしゃくり上げる。それを見て満足そうに微笑むと、徐晃は一刀と唇を重ねた。
「ふうっ、はむっ……。えへへ、お兄ちゃんとちゅーってするの、シャン……大好き。もっと、しよ」
熱を持った舌が、口内を自由に暴れまわっている。絡ませようとしても、するりと逃げていってしまう。いまの徐晃は、そういう楽しみ方をしているようだった。
不意に、左の胸に強い刺激が走った。程昱が、爪を使って乳首を抓りあげたためだった。
徐晃の情熱的な口づけに、嫉妬してくれているのだろうか。耳元の水音が、また大きくなった。
「ああ……、すごく気持ちいいよ、二人とも」
「おちんちんさんの先っぽ、触れていないのにすごいことになっちゃってますねー。あっ、出てしまいそうなときはいってくださいね。陣屋にご主君さまのこってりとした精液が飛び散っていたら、荀彧ちゃんが卒倒してしまいかねませんので」
もしそうなれば、言い逃れは不可能であった。曹操の陣屋には、男が出入りすることなどまずなかった。兵からの報告であれば、夏侯淵や荀彧が聞いてくるからである。
興奮が、より高まっていった。普通であれば考えもしないことを、考えてしまう。床几に、壁に、自分の出したものが付着していれば曹操はどのような表情をするのだろう、と考えてしまった。
あの整った顔を、どんな風に歪ませてくれるのだろうか。少し想像してしまっただけでも、怖いくらいの快楽が背筋を突き抜けた。
「お兄ちゃん、お兄ちゃ……ん」
淫靡さをあらわにした徐晃が、一刀の乳首をこね回しながらじゅるじゅると唇を吸っている。送り込まれてくる唾液は甘く、意識を朦朧とさせられてしまうようだった。いくら飲んでも、まったく飽きる気配がないのである。
「香風ちゃんばっかり、ずるいのですよお。いけないご主君さまは、いたずらをされても文句はいえませんよね?」
上着をめくり、程昱は腹のあたりを舐め回しているようだった。そこに、時々ぴりっとした刺激が起きる。どうやら、歯型をつけられているようだった。
愛の形、と思えば痛みさえ快感に変わった。それに、噛んだ後には必ず優しく舌で痕を舐めてくれるのだ。
「風……。俺……もうっ、うあっ……」
「しっかり見ていてあげますから、射精しちゃっていいんですよ……ご主君さま。さっきからぴくんぴくん震えて、とっても切なそうなのですよお」
徐晃による乳首責めが、先ほどよりも激しくなっていった。射精が近くなっていることを考えて、程昱は男根の付近を狙って愛撫している。
快楽に、染め上げられていっている。
出したい。出してしまいたい。その言葉だけが、脳内では延々とループしていた。
「うっ、あ……、ううっ……!?」
その瞬間は、急に訪れた。尿道口がぱっくりと開き、いまにも精液を発射しようとしていた。そうなってしまってからでは、手遅れである。
俊敏に反応した程昱が、素早く全体を口腔で覆った。爆発する。いつも以上に濁った精液が、瞬間的に小さな口内を満たしていった。
「ん……、んぶっ……。ごきゅ……、んんっ……ごくっ」
「お兄ちゃん、もっと……。ちゅ、はあっ、んむっ……」
派手な音を立てながら、程昱は多量の精液を飲み下していった。竿には舌が巻きつけられ、貪欲に子種を絞っているようでもあった。
止まらない。止めることができない。吸われるがままに、精液を吐き出してしまっていた。これまでずっと触れられていなかっただけに、亀頭もなにもかもが敏感になってしまっていた。
「ん……、あふ……んんっ、はふうっ」
「……お口のなか見せて、風」
ようやく、出し切った感じがあった。言うまでもなく、程昱の口内は白濁に塗れているはずである。その光景を、無性に確かめてみたくなったのだ。
「あむっ、くちゅ……、んっ、ふむう、んべえ……」
有り余った精液を口内で咀嚼し、程昱が口をゆっくりと開けていく。ねっとりと、唇に糸が引いていた。精液の白と口内の赤が入り混じり、なにやら幻想的ですらある。
精液で粘つく口内を、徐晃も興味深そうに観察していた。歯茎にも舌にも、さらには喉の粘膜にさえも精液がべったりと付着してしてしまっている。
「零さずに飲めて、えらかったね。口、閉じたらだめだよ。……味はどうだった?」
「ふぁい……。とっても、おいひはった、れす……。んくっ」
どうやら、喉奥に残った精液のせいで話しにくいらしい。正直にいって、かなりそそられる状態だった。
程昱の愛らしい口元が、自分の放った青臭い汁で汚れてしまっている。ここにカメラがあれば、記念撮影をしたいくらいである。
我慢できなくなったのだろうか。徐晃が、精液を求めるようにして程昱と唇を重ねている。美少女同士の接吻。それもまた、一刀の興奮を駆り立てていく。
「あむ、ん……、香風、ちゃん」
「シャンにも、お兄ちゃんのとろとろ……、ちょうだい。ちゅぷ、ちゅう……っ、風のお口、お兄ちゃんの味がするー」
勢いを復活させた男根は、雄々しくそそり立っていた。もやもやとした気分も、二人のおかげで消えている。
程昱と徐晃、どちらから先に礼をしてあげようか。一刀が陣屋の入り口に人気を感じたのは、そんな時だった。
「ふっ、なかなか出てこないから様子を見に来てみれば、まったく……そういうことか」
三人がなにをしていたのか察したらしく、夏侯淵はおかしそうに笑っていた。
これが曹洪や荀彧であれば、陣地をひっくり返すほどの騒ぎになっていたことだろう。その点だけ鑑みれば、まだ幸運なほうだったといえる。
「ほら、さっさと着衣を直さんか。華琳さまには、黙っておいてやる。それにしても、……くくっ」
夏侯淵は、面白そうなものを見た、という風に腹を抱えて破顔している。まさか曹操の陣で、このような行為をする不届き者がでるとは考えもしなかったのだろう。
「くふふっ。やってしまいましたねー、ご主君さま」
あとには、一刀の乾いた笑い声だけが建物内に残されていた。