かルとホらーのヒろイんに囲まレた爛レた日常 作:SHV(元MHV)
《 https://xn--u9jv84l7ea468b.com 姦姦蛇螺 》
【姦姦蛇螺について】
かつて人を喰う大蛇が村を襲って暴れ、ある巫女が退治しようと立ち上がった。しかし激しい戦いの末に巫女は下半身を喰われ、敵わぬと見た家族や村人によって両腕も切り落とされ、村の身代わりに大蛇への生贄とされてしまった。だが大蛇は去ったにも関わらず最初に巫女を生贄にした家族と村人が呪い殺され、他の村人も次々と呪い殺され、結局は四人を残して村は全滅したのだという。
生き延びた四人は手当たり次第に呪法をかき集め、姦姦蛇螺を封じ込める儀式を編み出したのだと思われる。
封印に関与する者だけがこれらの事情と、対処できる拝み屋への連絡先を受け継いでいく。
https://dic.pixiv.net/a/姦姦蛇螺より抜粋……
蔵木は貞子を引き連れ、ある知り合いの霊能者が入院する病院にやって来ていた。
「蔵木さん。どうも、わざわざお呼び立てして申し訳ない」
「……光明、ヒドい有り様だな」
ベッドサイドのパイプ椅子に座る蔵木が見る先には、両手足に加えて首までギブスに固定した髭面の中年男──光明がいた。僧籍を持つ彼は霊能者としてもそれなりに有能な人物で、以前に蔵木と仕事を共にしたことがあった。
その際蔵木の圧倒的な力を認め、以後彼から誘って時々酒を飲みに行く仲でもあった。
一応僧侶としての立場を持つ彼だが、酒を飲むのが大好きな破戒僧でもあった。
「いやあ、これ以上ないほどに失敗しましたわ。私もこの家業長いことやっとりますけど、今回はまるで無理でしたなぁ。にしても……はっはっは! 蔵木さんと知り合ってなければ今ごろ死んでましたわ!」
重傷であるとは思えないほど豪快に笑う光明。とはいえ流石に痛むのか、すぐにその顔をしかめる。
「……そりゃあ、こんなのに付け狙われてりゃな」
蔵木の後ろには、貞子の髪によって雁字搦めに拘束された大蛇がいた。
人間でも丸飲みできそうなほどに巨大な大蛇だが、貞子による締め付けが強いのか既にその口からは泡を吹いている。
「……半分実体化してるのか。こりゃ、凶悪だわ」
蔵木は痙攣する大蛇の頭を握って持ち上げ、その体を観察する。
「はい、正直“目”を使う余裕がないくらいにすごい力でした……」
緊張感を漂わせ、未だ大蛇を拘束し続ける貞子。どうやら大蛇はまだ力尽きたわけではないらしい。
「……オラぁッッ!!」
突如、蔵木が大蛇の頭を床へと叩きつける。驚く光明と貞子。蔵木によって叩きつけられた大蛇はその頭を砕かれ、徐々に姿を消していく。
床は激しくめり込み、下の建材がむき出しになっている。蔵木の怪力は、八尺様と交わったのをきっかけとして明らかに増していた。
「……こいつ、お前と同じような“目”持ってやがったぞ。とりあえず危ないからぶっ殺しておいた」
「わ、わたし蛇じゃなくてよかったですぅ」
「……お前は別だよ」
涙目になる貞子を招いて頭を撫でる蔵木。ナデナデによってへにゃる貞子を見て、彼女が元怪異であることを知る光明は何とも言えない顔になる。
「いやはや、私も兼ねてから“貞子”の噂は聞いておりましたが……ここまで目の前でいちゃつかれると尊敬を通り越して羨まけしからん気持ちでいっぱいですわ!」
「い、いちゃつくだなんて……♡」
光明と貞子のコメントに頭を掻く蔵木。
「……俺の女だからな。変な目で見るんじゃねえぞ?」
「くぅっ……! 今ほど般若湯が欲しかったときはないぞ……!」
悔し涙に枕を濡らしながらふざける光明。38歳童貞であった。
とはいえそれでも笑う光明。ひとしきり笑った後、彼は神妙な顔で蔵木に警告する。
「気を付けてください、蔵木さん。
「……わかった、一応参考意見として聞いておくよ。あ、そうだ。これ土産な」
蔵木は両手の使えないであろう光明のベッドサイドの机に彼が好む日本酒をごとりと置いていく。
「ちょ……!? そ、それは殺生ですぞ!?」
「精々励みにして治せよ」
「蔵木さんちょっとぉ!?」
叫ぶ光明を後にして蔵木は部屋を出る。一応蔵木の血を染み込ませたマトリョーシカを四体ベッドの下に仕込んであり、守りはひとまず十分だろうと蔵木は考えた。
「それで、どうするんです? みんなで乗り込んでいって、エイヤっ! て具合にやっつけちゃうんですか?」
可愛らしくなにかを殴る仕草をする貞子に、内心で“こんなキャラだったかコイツ”と思う蔵木。だがまあいいかと、貞子の腰に手を回す蔵木。
「……そうだな。じゃ、全員でついでに温泉旅行でも行くか」
関係者が聞いたら卒倒しそうな台詞を呟き、狂暴な笑みを浮かべて病院から去る蔵木。
まずは光明の受けた依頼を引き継ぐ為に、一度新宿の溝呂木の下へと向かうのであった。
◇▫️◇▫️◇▫️◇▫️◇
「え、引き受けるんですか?」
事務所で待機していた溝呂木は、帰ってきた蔵木が光明からの依頼引き継ぎを受諾したことを聞いて意外そうな表情を浮かべる。
「……そんなに意外か?」
「いやだって、危険だって言ってたじゃないですか」
「……まあ、楽なもんじゃないだろうな。でもまあ、今の面子なら何とかなる算段は立てられるしな。俺の力も昔よりは増してる。……ただまあお前だから言うけどな、正直最近は持て余してるんだよ」
蔵木の顔に影が差し、貞子がそんな彼を心配そうに見上げる。
「持て余してる、ですか?」
蔵木は顔をしかめて拳を握りしめると、しばし力を込めた後に人差し指と中指を立ててテーブルに置いたスミノフの空き瓶へと向ける。
するり、と蔵木が指で瓶をなぞる。瓶は音もなく真っ二つになってテーブルに転がった。
「……軽くやっただけでこれだ。たぶん、本気で暴れたら洒落にならないことになると思う。だからこれからは、今まで避けてきたような依頼も積極的に受けていこうと思ってな」
「そ、そうですか。うわー、ほんとに真っ二つだ。鎌鼬かなんかですか?」
驚きつつも、割れた空き瓶を見て感心したようにするだけの溝呂木。そんな彼の変わらない自分への態度に、蔵木は僅かに笑みを浮かべた。
「……ま、似たようなもんだ。そのうち瞬間移動とか出来るようになれば便利なんだがな」
「はは、そしたら遠出する時送ってくださいよ! 交通費払いますから」
冗談事のように返した溝呂木だが、彼は数年後今自分が吐いた言葉を後悔することになる。
「あ! やっぱりいた! 蔵木さん!!」
勢いよく事務所の扉を開けて入ってきたのは、高校二年生になった柑菜であった。
彼女は今日蔵木が来ることは知らされていない。乙女の勘と、友人になった元怪異の女達による影響である。ちなみに富江にロックオンされていたりする。
「えへへ~、久しぶりの蔵木さんだ~」
「……おいおい」
「あ、ズルいですよ柑菜ちゃん!」
ソファの両側から抱きつかれ臭いを嗅ぐかのごとく顔面を擦り付けられ困る蔵木。先程まであった凶悪な雰囲気が、雲散霧消していた。
「……ふむ、なんならお前も一緒に行くか?」
柑菜と貞子のダブル美乳の感触を楽しみつつ、ふと思い付いたことを口走る蔵木。柑菜は声をかけられた猫のようにびくりと驚いて蔵木を見上げる。
「え、どこにですか?」
「仕事と、ついでの温泉だ」
「行く! 絶対行く!」
勢いよく立ち上がる柑菜。溝呂木は思っても見なかった蔵木の言葉に腰を浮かせる。
「おいおい待ってくれよ。大体柑菜、お前学校はどうするんだ」
「休むよ?」
当然のことを聞かないでほしいとばかりに
「……しょうがないから僕も行くぞ。車は僕のボックスワゴンを使え」
「……説得はしないんだな」
「……聞くと思うか?」
「……いや、なんかすまん」
短いやり取りに、溝呂木のヒエラルキーが見えた気がした蔵木は無言で親友の肩を叩くのであった。
◇▫️◇▫️◇▫️◇▫️◇
ボックスワゴンの運転席後ろ。蔵木はそこに座りながら、社内を占める女の甘い香りをこっそり楽しみながら、ここにいる面々が元怪異であることを忘れる光景に微笑みを深くしていた。
「ダウトよ」
「え~~!? なんでわかるの!?」
「……顔に出てるのよ」
「
「ぽ」
裏返したトランプを八尺様の丸めた触手に乗せて楽しむ彼女達。ちなみに柑菜のコメントがないのは美津子に体を貸している為であり、二重音声のような形で彼女の声も響いている。なお、伽椰子のように肉体が霊体の影響をあまり受けないため、美津子は大きくなった胸を喜んでいたりする。
ちなみに成績はぶっちぎりで富江がトップ。次に八尺様、伽椰子、美津子と続き、逆方向にぶっちぎりで貞子がドベである。
ちなみに蔵木は油断している彼女らが(一部は意図的に)見せる無防備な姿に視線を奪われてしまい惨敗してしまったので、今は観戦に止めている。
「むぅぅぅ~~~~……! そうだ! 蔵木さん、今回の依頼って一体何が相手なんですか!?」
ストレスをぶつける相手が欲しいのか、可愛い握りこぶしを作って蔵木を見つめる貞子。
「……ああ、そういえば説明してなかったな。富江、
「はあぁぁぁぁ…………あんた最近色々持て余してるのは知ってたけど。とうとう神様にまで喧嘩売るようになったか」
額に手を当て天を仰ぐ富江。その様子に、よほど不味い相手なのかと貞子が訝しむ。なお伽椰子はダウトにも飽きたので蔵木の座る座席の後ろから手を伸ばして首にしなだれかかっている。しかし蔵木の乳首を弄くろうとするその指は逆に蔵木によって捕まり、細かなマッサージを伴った刺激に彼女は悶えていた。
「……一応溝呂木に頼んで調べてもらったんだがな。どうやら、純粋な“神”ってわけじゃなさそうなんだわ」
「……ふぅん」
蔵木から印刷した資料を渡され、それを読み込む富江。その表情には興味深そうな色が浮かぶ。
「ま、あちこち移動するたびに変なの相手にはしてきたけどさ。……しょうがない、今回はあたしも協力してやるわよ」
言いつつ、富江はボックスワゴン後部に置いた荷物の中にある装備へと目をやる。
「……まず俺が相手をする。貞子、悪いがちょっと最近ストレス溜まっててな。久しぶりに全力で戦いたいんだわ」
「ちょっと、開幕
「……ああ、それは今回使うつもりないから安心してくれ。むしろ使いそうになったら
「うわ、最悪。またあたし任せ? あ~もう、温泉では豪遊するからね!? わかった!?」
がーっと吠える富江。貞子はそんな彼女を落ち着かせようと背中を擦り、八つ当たり気味に股間を握られ悶絶する。
「ひぅぅぅぅッッ~~……」
「……とても重大な霊障を解決に向かう一行とは思えないなあ」
溝呂木は後ろでやいのやいのと騒ぐ一行に、安心していいやら不安になっていいやら複雑な心境で苦笑するのであった。
ちなみに序盤はカルトのオマージュだったり。
ネオ様「こうくん死ななかったねえ」