かルとホらーのヒろイんに囲まレた爛レた日常 作:SHV(元MHV)
──最近面白いことにこのオカルトハーレム書くようになってから幻覚が増えた。具体的にはよくわからないタイミングで変な光の反射っぽいのが見えたり、視界の端に誰かいると思ったら誰もいなかったり。主にシリアスパートだと光の反射、エロだと人影というのも面白い。
これはあれか!? 俺にもとうとうモテフラグ発生の傾向が来ているということだな。よおし、頑張ってもっとエロいの書くぞ(違)!
一行が着いた場所は某県に存在するある町だった。山に囲まれているとはいえ石材加工などでバブル期にはかなりの好景気だったことから、思った以上に人口も多い。
帰りには日光で数泊する予定の一行は、お土産の話や夜の話などで盛り上がりつつ町へとたどり着いた。
「なんか、普通の場所ですね。それほどいなか~って感じもしないですし。あ、でも向かうのはここから少し行った村なんでしたっけ?」
「……その通りだ。だが宿はこちらで取ってあるぞ」
「蔵木さん、どうやら
建物を含めたあちこちを眺める貞子と、周囲の物陰へ視線をやり艶然と微笑む伽椰子。
常にエロいことを考えているのは事実だが、そのエロいことを全力で楽しむ為にも彼女は協力を惜しまない。直感的な霊的感覚に疎い蔵木は、彼女の能力を重宝していた。
「3……いえ、5ね。貞子、たぶんアナタが縛ったとか言ってた蛇と同じヤツよ」
伽椰子が路地裏を見つめると、どこからともなく黒猫が現れ「マー」と鳴く。彼女の視線を受けた黒猫は、ぶれるようにその姿を増やすとそのまま闇へと消えていった。
「先に行ってトシオ
さらっとヒドいことを言う伽椰子であったが、俊雄は蔵木との戦いの後何者かによって魂を連れ去られ、残留思念のようなモノが黒猫に宿る形で残っていた。初めは悲しんだ伽椰子であったが、ひとまず息子が無事とわかると、黒猫に“トシオ”と命名してこき使っていたりする。
ちなみに以前の俊雄と同様、黒猫のトシオはその姿を無数に増やすことができる。また本体が伽椰子に依存しており、それゆえ伽椰子は危害を加えられても問題がないと断言したのであった。
「……そうか、助かる。じゃあ、ひとまず依頼主のいる屋敷に向かうぞ」
蔵木に声をかけられ、移動する一行。富江はしばらく周囲を観察していたが、やがて艶然と微笑み白っぽいワンピースを着た人間の女に化けた八尺様を促して車に乗り込んだ。
──物陰からは、縦に割れた瞳孔がひたすらに車中の蔵木を睨んでいた。
◇▫️◇▫️◇▫️◇▫️◇
屋敷に辿り着いた一行は、やたらと広い板張りの間へと通された。
「……歓迎されてないみたいですねぇ」
「当たり前でしょ。あたしたちだって今は控えているとはいえ、彼らからすれば“敵”もいいところなんだから」
どこか悲しそうに呟く貞子と、泰然と言い切る富江。伽椰子は場所もわきまえず蔵木に迫った為お仕置きと称して貞子によって拘束されている。八尺様はマイペースにあちこちを歩き回っていた。
「お待たせいたしました」
やや汗をかきつつ、この屋敷の主だと言う男──
「……蔵木さん、どうか無礼をお許しください。私は今、貴殿方が怖くて仕方がない。当主としての
目の前で土下座する占部。蔵木は嘆息すると、ひっそり殺気を放っていた伽椰子の胸をおもむろに握る。
「ひぎっ……!? い、いたい……♡」
途端に屋敷の主へ向かう気配が霧散し、代わりに淫靡な雰囲気がその場に広がる。
後ろ手に縛られた伽椰子を「めっ!」と叱りながら再度雁字搦めに縛り直す貞子。楽しそうに思えたのか、歩き飽きた八尺様がそれに参加し、蔵木の背後で触手プレイが始まってしまう。
「……失礼した。少々相手をしていなかったことで拗ねてましてな。おい、八尺。手加減しろよ」
「ぽ」
「
引き続き美津子が取り憑いたままの柑菜が美津子の声でそう口にする。その視線は股間に複数本の触手を突っ込まれた伽椰子に釘付けである。
「おお……! 噂には聞いておりましたが流石の手練れ。これは眼福って
顔に疑問を浮かべて訪ねることで、伽椰子の痴体に鼻の下を伸ばしたことを誤魔化そうとする占部。ちなみに悲鳴は脇腹を思いきり葵官女につねられた為である。思ったより俗っぽい人間らしい。それはともかく、そんな彼に富江が冷たく言い放つ。
「冗談抜きで
断言されるように告げられ、開いた口が塞がらなくなる占部。その様子にこのままでは話が進まないと判断したのか、葵官女を名乗った女が占部に代わって話し始める。
「……重ね重ね叔父の失礼をお詫びいたします。すでに存じているとは思いますが、貴殿方に依頼したいのは我らの一族が管理封印している“
巫女の言葉に、最初の重い空気が戻ってくる。だがしかし、蔵木の後ろでは伽椰子が声を堪えつつ悶えているのだ。雰囲気に誘われているとはいえ、占部の顔面は完全にスケベ親父状態であった。
蔵木はそんな屋敷の主の顔面崩壊を視界から外し、葵官女の巫女服に収まった隠しきれない巨乳へ視線を集中させつつ話の続きを促した。
僅かに胸へ視線をやりその表情に疑問を浮かべた葵官女だったが、すぐにその話は続けられた。
そもそも今回の事件の発端は、たった3人の少年によって引き起こされたものであった。
札付きの不良であった少年ら三人組が、事あるごとに「怖いものなどない」と吹聴していたのが頭に来た彼らの父親のひとりが「ならばあそこへ行って姦姦蛇螺に本当の恐怖を教えてもらうといい」と告げて彼らを封印された土地へと促したのだ。
そう言われればこれまで散々怖いものなどないと言っていた手前、3人は父親へ怒りをぶつけつつその場所へと向かった。このとき、父親の言葉を妻である少年らの一人の母親がまともに聞いていれば、もっと事態は早く収束できていたのかもしれない。
その晩。集まった3人はいつものように街へ繰り出すのではなく、大人達から散々に「絶対入るな」と言われている山へと向かった。それなりに腕力も体力にも自信のあった3人は、金属バットやバールのようなものを装備して山へと侵入し、鎖で閉じられた上部には有刺鉄線まで設置された金網をこじ開け、禁足地へと足を踏み入れてた。
初めはなんの問題もなかった。道はそれなりに舗装され、獣の気配もない。これまで深夜の学校へ肝試しと言わんばかりに侵入を繰り返し、あるいはそこで暴れるなどの行為を働いていた彼らは、有り体に言って調子に乗っていた。「こんなものか」と嘯き、意味もなく道に設置された地蔵を蹴り倒すなどして進んでいった。
やがて彼らは開けた場所へと辿り着く。そこは特定の六本の木に注連縄が張られ、その六本の木を六本の縄で括り、六角形の空間がつくられていた。それら注連縄には紙垂もかけられ、その中央に賽銭箱みたいなものがポツンと置いてあった。
──彼らはそこで最大の過ちを犯した。記念にと、賽銭箱を破壊し始めたのである。
これまで彼らが気づく機会はあった。生き物の気配がない山道。彼らに着いてくる足音。締め付けるような気配。
しかしそれらを全て彼らは無視した。してしまった。彼らは愚かなことに、飲酒した状態でこの山へ入っていたのだ。その為少々の閉塞感など気にならなかったし、気配がないのも好都合にしか考えなかった。おまけに大音量で音楽を鳴らしていた為、彼らの後を追う恐ろしい気配にさえも気づかなかったのだ。
バールのようなものと、禁足地を囲う金網を切る為に使ったワイヤーカッターなどで、あっさり破壊されていく賽銭箱。
そのとき彼らは、なにか恐ろしい者の悲鳴じみた叫び声を聞いた気がした。
そこで初めて酔いが覚めたのか、少年らのひとりが青い顔で周囲を見渡す。慌てて懐中電灯も向けるが、そこには何も映らない。だが、一度覚えた恐怖感が消えることはなく、必死で回りを見る少年が次第にその顔を歪めていく。
「……な、なあ! もういいだろう? 帰ろうぜ……っ!?」
振り向いた少年が見たのは、壊れた賽銭箱を前にして呆然と立ち尽くす仲間の二人。彼らの視線は、一方は賽銭箱の中に、一方はどこか虚空を見つめて固定されていた。
「おいなんだよお前ら! 悪ふざけは止めろよ!」
怒気さえ滲ませながら、先程まで周囲を伺っていた少年は虚空を見つめる少年の肩を握り振り向かせる。
その瞬間、振り向いた少年の顔が歪み、失禁しながら悲鳴をあげる。
「ああッッ!! ああああああああああああッッッーーーー!!!!!」
叫ぶ少年が落ち着くのを待つわけでもなく、少年のひとりは走り出した。
走り出した少年の後ろからは、なにか固いものと柔らかいものが同時に潰れていく音が聞こえてきている。
「ひぃっ……!! ひぃっ、ひっ……!」
少年は謝ろうと思った。これまでの悪事全てを。迷惑をかけてきた両親に謝罪しようと。
背後から聞こえる潰される音が二つ目になった時点で、少年は失禁を飛び越え脱糞しながら走り続けた。
悪臭が自身の下半身から立ち込めるが、そんなものを気にする余裕など少年にはない。
やがて走る少年の前に、鎖を断ち切って開け放たれた金網が見えてきた。
少年は漠然と「ここを出れば助かる……!」そう思い既に力尽きかけた両足を懸命に動かす。
──そんな彼の目の前に、突如として少年の体ほどある太い丸太が現れる。少年は胸を強かに打ち付け、呼吸が止まりその場で仰向けに倒れてしまう。
「……ぇほっ! がはっ!」
むせる少年。立ち上がろうとする彼だが、しかし彼の動きは止まる。自身の頭上にさす
そこに現れた姿に、少年は再び失禁する。両手を動かしなんとか逃げようとするが、いつのまにか少年の周りには太い蛇の胴体が壁のようにそびえ立っている。
見上げる少年は自身がぶつかったのが丸太ではなく、これの体だったのかと既に手遅れな状況で気付いた。
──それは女だった。まるで溶接したかのように無理矢理ついた六本の両腕、上半身は裸で、その胸は大きい。彼女の体は大蛇の頭があるべき場所にあり、まるで生まれつきそこから生えていたと言わんばかりに揺れていた。
◇▫️◇▫️◇▫️◇▫️◇
翌日、全身をバラバラに引き裂かれ内蔵を路上にぶちまけた少年らの死体が折り重なるようにして発見された。
“姦姦蛇螺”が解き放たれ、呪いを撒き始めたと占部が知ったのは翌日昼過ぎのことだった。
彼は急いで自身が契約する八尺様封じの霊能者へと連絡を取ったが、呼び出された
その後蔵木が到着するまで現地で待機するつもりだった光明だったが、不意を突かれて姦姦蛇螺が行使する大蛇によって大怪我を負い、本人の希望もあり蔵木がいる場所に一番近い病院へとヘリで搬送された。
今現在は事件から六日が経過。村は封鎖された影響で呪詛が広がり、犠牲者こそ出ていないもののそれも時間の問題だと思われている。
──以上の話を聞いた蔵木は、元怪異の女達を率いて今晩にでも村へと向かうことを告げた。
ということで姦姦蛇螺編その②でした。エロはまだかって? 溜めてんのよ(笑)
ちなみに本編でもチラッと触れましたが貞子や伽椰子は自身らが散々人を殺してきたことを自覚しております。伽椰子は自分が半ば操られていたことに気づいてはいるものの、やったことに関して後悔などの感情は特別ありません。
貞子は蔵木が正気に戻してくれたという部分があり、彼の為であれば最悪再び呪いを振り撒くことさえ覚悟しております。とはいえ基本的には柑菜という人間の友人ができたこともありそういったことをするつもりはないですが。
それでは次回姦姦蛇螺その③。エロが入るように頑張りますのでお楽しみに(´・ω・`)☆