「――へぇ、お前カラーの長だったのか。道理で結構やるわけだ」
「そ、それほどでもないですよぅ? 私より強い人はいますし……毎日お仕事は大変だし……」
翔竜山を昇り続ける魔人レオンハルトと、その腕に抱えられながら道案内役を務めるペール・カラー。
ただ無言で登り続けるというのも味気ないからか、レオンハルトが盛んにペールに話しかけており、ペールの方も無難に言葉を返している。
魔人とカラー。つい先程会ったばかりの二人の会話は思ったよりも弾んでいた。
そして話題はペールの長としての仕事の話に移る。彼女が長だということをつい今しがた知ったばかりのレオンハルトは溜息を漏らすペールに同意するように頷きを返し、
「あー確かに。大勢の人をまとめるのは大変だわな。書類なんかの細かい作業もだが、何より色んなやつと関わることになる」
「そ、そうなんですよ! 私、知らない人と話すのが苦手でいつも失敗しちゃうんです……!」
その言葉に大いに理解出来る部分があったのだろう、ペールにしては珍しく、興奮したように声を上げて、ぶんぶんと首を縦に振って同意を示す。
だがそれを見てレオンハルトは頭に浮かんだ疑問を何気なく口にした。
「? でもお前、今こうやって結構話せてるじゃねぇか」
俺、一応魔人なんだが、とレオンハルトが言外に魔人と普通に話せるなら問題ないのではないかと疑問を呈す。
しかしそれを受けたペールは少しもごもごとしながら視線を逸し、
「そ、それは、そ、その……れ、れ、レオンハルト、さんが、は、話しやすいから……だと、私は思います……」
「……そうか」
腕の中でもじもじとしながらそう言うペールに、レオンハルトは短い言葉だけで返答した。
そしてペールの態度を見て思うのは、
……妙に反応がいいな……。
と、そういう思いだ。
何せ自分は魔人なのだ。それも魔人四天王、魔軍参謀を務める大物。自らそれを言うのは何とも恥ずかしいが、それは事実で、配下の魔物や使徒。同僚の魔人からもそう見られているという自覚はある。
そして周囲はそんな自分に対して畏怖を持つものだ。聞けば自分は普通にしていても結構な威圧感があるらしく、気軽に話しかけるのは憚られる存在であるらしい。
……俺の立場からすると良いことなんだがな。
魔軍をまとめる立場のレオンハルトからしてみれば、それは周囲に舐められていないということであり、威厳を保っているということ。
そしてそんな現実がある中でペールの、話しやすい、という評。それは微妙に頷けないものが、レオンハルトにはあった。
……でも、妙に好意的なんだよな……。
魔物ですら話しかけるのを戸惑うなら、人間種は余計にそう感じるはずだ。
それとも年頃の女性というのはそういうものなんだろうか。
ふと気になってレオンハルトは聞いてみた。
「ペール」
「は、はい? 何でしょうか?」
急に名前を呼ばれて戸惑ったのだろう、ペールが疑問符を頭に浮かべる。
そしてレオンハルトは自らの疑問を何気なく口にした。
「お前、俺のことどう思ってんだ?」
「――――」
その言葉にペールは動作を停止した。
声も出ず、表情も固まってしまったペールは、内心でまず驚愕を得た。
そして次に連続で来たのは、既知からの興奮。
レオンハルトから来たその問い。その意味を、ペールは知識の中から掘り起こし、心の中で絶叫した。
……きゃ、きゃーーーっ!? こ、これ! この展開知ってます! 私、知ってますよ!
男性から投げかけられる自己評価の問いは、概ね一つの意味を有している。それは、
……わ、私のことが気になってるってことですよね!?
つまりそれは、レオンハルトが、自分への思いを打ち明けてきたにも等しい行為なのだ。
何しろこういった展開はペールがよく読む小説の中で、時に男性側から女性側から、異性へのアプローチとして使われている。
……ど、どどどどうすれば!? な、なんて答えるのがいいんでしょうか……!?
どう返答するかをペールは考え、動揺しつつも胸が躍っていた。
それを自覚すると顔がどんどんと熱くなっていき、心臓が強く脈打つ。
ある意味それが答えではあるが、ペールは戸惑いながらも、さすがに出会って一日の男性とそういう関係になるのはどうだろうと思いもする。
だが、と。ペールは自らの種族を思い、それを考慮する。
男性と接する機会があまりないのがカラーという種族である。
それはカラー全体が、人間を見下すような傾向に多い、ということや、そもそも今回の戦争のように人間の男性に狙われやすいということも関係する。普通の関係を、持つことが難しいのがカラーという一族なのだ。
故にカラーは子孫を残す際にも、外から人間の男を捕まえてきて、性行為だけを行う性奴隷として使い、一定の子供を身籠ると解放する、という方法を取っているのだが。
しかし中には、森の外に出て人間の男と普通に恋愛をして、関係を持ちクリスタルの色を青にして帰ってくるカラーも存在する。
そういったカラーは、いわゆる不良であり、集落の中では少し浮いた存在として苦言を呈されることも多いのだが、
……わ、私にはわかります……! そういった掟は建前! そして、嫉妬ですよね……!
ペールはそういったカラー達の嫌味や皮肉を、嫉妬心によるものだと確信していた。
何しろ自分もそうであったのだ。なのでそういった外で男性と関係をカラーを羨ましがる気持ちは大いに理解出来る。
そう、要は羨ましいの一言に尽きるのだ。幾ら人間を見下しがちとはいえ、カラーは女性だけの一族であり、男性との恋愛に憧れを持ってしまうのは致し方ないことなのだ。
だが、カラーの中にははその一生を同性だけで過ごし、男性経験がないままカラーとして一生を終え、変化の時を迎えるものも多く、男性経験があってもそれは性奴隷に抱かれて相手をしただけであったり、人間に無理やり襲われたというものが殆どで、外で恋愛をして男性経験を積んできた者など、仮にカラー100人いれば数人ほどしかいない。
そのため、そういったカラーへの羨望と嫉妬を込めて、不良と呼ばれ、そういったことをするのは推奨されていない。
つまるところ、「抜け駆けすんじゃねぇぞ?」と、そういうことだ。
実際ペールも外から帰ってくる青いクリスタルの、そしてどこか余裕が出来て大人びたような同胞を見る度に、リア充爆発しろ! と言わんばかりにライトレーザーをぶち込み、長としての権限を存分に使って村八分にしてやろう――と、そういう妄想をしながら鬱屈とした思いを抱え、部屋に戻って恋愛小説を読みながら自分を慰める日々を送り、こう思ったものだ――「自分にはこういった経験、一生出来ないんだろうなぁ……」、と。
だが、そうではなかった。
……ま、まさかの逆告白ですよ……!
根暗で引きこもりがちな自分がだ。しかも相手は自分好みの超イケメン。話してみた感じ性格も悪くないし、おまけに滅茶苦茶強い。人間ではなく魔人ではあるが、そこは大して気にならない。
ここにきてペールは、不良になる子達の気持ちが大いに理解出来た。物凄く恥ずかしいのは確かだが、こうやって真面目に告白されてはそうなるのもやぶさかではない。
……し、しかたありませんよねー? い、いえ、私だっていきなりは困りますけどー、彼がどうしてもって言うからー……えへへ……!
過去に外から帰ってきたカラー達のように嬉し恥ずかし、といった感じで赤くなった頬に手を当てて目を伏せるペール。そして決意した。
「…………?」
「…………きゃ、きゃー……」
返答が返ってこないことを訝しげに思っているのか首を傾げるレオンハルトをちらりと見上げるも、思わず恥ずかしくなり小声で叫びながら顔を両手で隠す。不安に思っているところも良いかもしれない。
よし、とペールは意を決して深呼吸する。思うのは集落の皆に対する言い訳で、
……しょ、しょうがないですよぅ。だ、だって、こここ子供も作らないといけませんし……! し、子孫繁栄は長として大いに貢献しなければならないのですっ!
だから、これはしょうがないことなのだと。ペールはレオンハルトを受け入れる言葉を返そうと口を開いた。
上空から風を感じたのは、そんな時だった。
「え、えへへー……」
「………………」
……聞き方、間違えたか?
レオンハルトは未だトリップしたようにだらしない笑みを浮かべるペールに、自らの間違いを疑った。
固まって動かなくなったと、思ったら今度は顔を酷く赤くして震えて顔を抑えたと思ったら、次はこれだ。
高山病なども疑うべきだろうかとも思うも、体調が悪いわけではないらしい。
……まぁ、そのうち元に戻るだろう。
レオンハルトは一旦、それを放棄する。魔人の自分のことをどう思うか、なんて魔人に聞かれても答えにくいのも事実だ。きっと今はその答えを吟味しているのだろう――と思うことにする。とてもそうは見えないのは知らん。
ペールのことは少し置いておいて、レオンハルトは周囲を見渡しながら思う。
……大分、来たなぁ……。
周囲には霧のような低い位置の雲が漂っており、道も少しずつ険しくなってきていた。足場はしっかりとしているもの、周辺は崖が多数存在し、足を滑らせればさすがのレオンハルトでもただではすまないかもしれないし、加えて魔物の強さも上がってきている。と、いってもそれに関しては特に問題ない程度だ。レオンハルトは言わずもがな、ペールでも手に負えるレベルである。
……しかし、本当に高いな。
見上げた先、頂上は遥か上であり、雲に覆われて見えないまま。世界最高峰は伊達じゃないな、と不敵な笑みを漏らす。
それでも半分はいっただろうか、とレオンハルトが思案した時だ。
「…………?」
レオンハルトは上空に風を感じ、少し遅れて気配を感じた。首をひねり空を見上げる。
すると、
「――――!」
レオンハルトは上空に影を見つけた。
翼をもった大きな影。それはこの翔竜山に多数生息する強大な種族。
それを確認し、レオンハルトは迷いなく、後方の壁際にペールを放り投げた。
「――悪い、ペール!」
「……あ、あの私――って、きゃんっ!?」
声を掛けてすぐであったため、対応出来なかったのだろう。ペールが地面を転がって壁にぶつかった気配がした。それでも受け身は取れているだろうし、これを食らうよりはマシだろう。我慢してもらうしかない。
レオンハルトがペールを放り投げた直後、上空からの風が直接的な暴威となって襲いかかってきた。
「――!」
レオンハルトは咄嗟にオル=フェイルを引き抜き、それを左右に断つことで衝撃から逃れる。
そして高速でこちらの足場に、影が着地した。
その影は人のものではない。カラーのような亜人種でもなく、魔物ともまた違う。
かつて世界を席巻した翼ある一族。それは、
「ドラゴン……!」
『――――!!』
レオンハルトがその名を口にした瞬間、緑色の鱗を持つドラゴンが咆哮を上げた。
その全長は5メートルを越える巨体。ドラゴン種としては一般的な大きさのものだ。
だが、レオンハルトはドラゴンが目の前に現れたことに対し、不敵な笑みを浮かべた。
「ようやくお出ましって訳か……!」
ここからはドラゴン種の住まう土地。そういうことだろう。
この緑竜――GRドラゴンはその先鋒といったところか。それを思い、レオンハルトは肩を鳴らして剣を構えると、
……ここからが本番だな……!
今後現れるドラゴン種に対する期待。――そして宣戦布告の意味を込め、その魔剣による斬撃を緑竜に見舞った。
――その頃。
「――何やら騒がしいな」
翔竜山下層で、足を進めていたカラーの元長。
魔人に拐われてしまった現長、ペール・カラーを助けにきたケッセルリンクは、上空を見上げて呟いた。
遠く、空から耳に届くのは轟音と咆哮。それの正体を正確に、ケッセルリンクは推察する。
……ドラゴンが暴れているのか?
翔竜山に多くのドラゴン種が住んでいるというのはカラーにとっては有名な話である。なのでこれがドラゴンのものであるというのは直ぐにわかった。
しかし、問題はドラゴンの相手の方だ。
彼らは人間を越える強大さを持ち、並の者では相手にならない。
そして状況的にドラゴンと戦っているのは――おそらく、自分が追っている相手で間違いないだろう。
「…………魔人」
その存在を思い、ケッセルリンクは胸に不安が渦巻くのを感じていた。
魔王の下僕である強大な魔人。その強さはドラゴン種の比ではないと聞く。何の目的かは知らないが、今頃その魔人がドラゴンを蹂躙しているところだろう。
そんな魔人を相手取り、ケッセルリンクはペールを救出しなければならないのだ。しかし、
「……それが私に出来るのか……?」
そんな弱音を吐露してしまう。ケッセルリンクにしては珍しいことだった。
だが、それほど勝算が薄いのは事実だった。ドラゴンが魔人を倒してくれれば楽かもしれないが、それは期待出来ない。一般的なドラゴン種では魔人に敵わないだろう。噂に聞く八大精霊竜、四大聖竜といった存在なら魔人に匹敵するかもしれないが、見たこともない噂に縋ることはできないし、自分が行く前に魔人がやられてしまえば、魔人と一緒にいると思われるペールにも危険が及ぶだろう。
それを思うとケッセルリンクは足に力が入ってしまう。
「……急がねば」
そうなる前に魔人に追いつかねばならないし、やはり魔人は自分の力で打倒しなくてはならないだろう。
それにドラゴンについても不安要素がある。
それはカラーに伝わるとある噂だ。
ドラゴン種が多く生息する翔竜山。その頂上に到達したものは未だおらず、どのようになっているかは全くの不明。
しかし、その頂上には、嘘か真か――最強のドラゴンが今なおそこに君臨するのだという。
故にドラゴンを刺激してはならない。何せその最強のドラゴンは、
――かつて魔王すらもその力で排することに成功した、この世界の最強生物なのだから。
――そこは、この世界で最も高い場所であった。
最も天に近いその大地の名は、翔竜山。
世界で最も高く、前人未踏の大地がこの場所だ。そこから見上げる先には一面の雲が広がっており、そのさきには世界の端が垣間見える。
日差しを遮る物は何もなく、陽光が辺りを照らし、どこまでも澄み渡った空。
それをただ眺めるのは――
「………………」
一匹の猫、であった。しかしただの猫ではない。
それは人間大の大きさと赤いタキシードに身を包んだおおよそ猫とは思えない、ともすれば魔物と勘違いしてしまいかねない生き物であった。
普段は世界中を放浪しており、迷宮などの様々な場所に現れては、ひょうきんな口調で冒険者に難問を出題する不可思議かつ陽気な存在。
しかし今の彼には、そういった面影は全く見えなかった。
「………………」
彼はじっと虚空を見続けて微動だにしない。
だが、周囲は違った。突如、空からとある巨大な影が現れる。
天を裂き飛翔するのは、白い輝きをもつ巨大なドラゴンだった。
通常のドラゴン種の十倍以上の巨躯を持つそのドラゴンは頂上に降り立つことはなく、器用にもそのままの状態で宙に留まり、大地に立つ猫に声を掛ける。
『――珍しい気配を感じて来てみれば……本当に珍しい顔に出くわしたな』
「………………」
巨大なドラゴンがその巨躯に見合った声で、しかしゆっくりと語りかける。
対する猫は無言のまま、表情をぴくりとも動かさず全くの反応を返さない。
しかし巨竜はそれを別段不快に思うことはない。元より返事など期待していないのだ。故にそのまま一方的に言葉を続ける。
『……口を開く価値もないか? それもそうかもしれんがな』
「………………」
『何せ俺達ドラゴン種は……世界に追いやられた負け組だものな。今更、惨めな敗者には興味も沸かないだろうよ』
その声色からは、言葉の悲壮さから想像する悲しみの色は少ない。むしろ明るささえ滲ませてそれを口にする。それほどの時を得てしまったのか、はたまた別の感情の動きからか。それはわからない。
しかしそこで巨竜は言葉を区切った。次に一方的に報告するのは、
『……ま、それはいい。それより俺達の住処にまた脅威が現れたが……どうする? どうにも滅茶苦茶強いみたいで、今も同胞が随分とやられているみたいだが』
「………………」
『興味なしか。もう数も随分と少ないというのに、薄情なやつだな、まったく……』
しかし巨竜の方も、はは、と乾いた笑いを声に出す。どこか自嘲するように
『……だが、未だこんな場所にいる俺も似たようなものだな』
「………………」
そのような自虐にも責めるような言葉は吐かない。巨竜はそれを一抹の寂しさを覚えつつもそれを口にしない。
僅かに体躯を下に向けると、
『――でも、俺は行くぞ』
そう宣言する。顔を天に向けて巨竜は、
『自身の強さの自信や誇りが砕かれ、多くの同胞を失っても――こんな時に戦おうと思うくらいには同胞への親しみが残ってるものでな』
口にするのは彼への皮肉と、そしてやはり自嘲の響き。
そこで巨竜はその顔を再び彼に向け、
『――俺を哀れだと思うか?』
「………………」
問いかけた。
反応はない。しかし続ける。
『哀れかもしれないし、何の意味もないかもしれない』
言葉を続ける。
『だが、俺達ドラゴンというのはそういうものだろう。戦いで負けて死んでも、それが勇敢であったのならそれを誉れとする』
口にするのはドラゴン種としての生き方。およそ千年以上昔から変わらないドラゴン種の誇り。
『……こうやって隠れ潜んで生きている今がそうとは言い難いけどな。はは、今ならアベルのヤツとも仲良くなれそうだ』
「………………それはない」
お、と巨竜が声を上げた。僅かではあるが、返答を口にした旧友に顔を向ける。
『ふっ、悪いな。さすがにアイツの話題は禁句か?』
「………………」
しかし再び口を固く閉ざし、反応をなくしてしまう彼に、巨竜はやれやれと言わんばかりに息を吐き、
『だがまぁ、お前には悪いけどな。……最後に声が聞けてよかった。初めてアベルのヤツに感謝したい気分だ』
そう言って翼を動かし、身体の向きを変える。
その巨躯を眼下に向けて動かすと、
『それじゃ、俺は行くぞ』
声を真剣なものに変えて巨竜は言葉を紡ぐ。
『戦う以上は負ける気はない。自分で言うのもなんだが、俺にもドラゴンとして……四大聖竜としての意地があるからな……。だが、例え勝っても会うのはこれが最後だ』
故に、巨竜は最後の言葉を彼に放つ。かつての友であり、最も偉大な同胞であった自分達の王に対する言葉を、
『――じゃあな。適当するのも大概にしろよ』
「………………」
返答が来ないことを最後に確認し、巨竜はその身を眼下に躍らせた。
雲を掻き分け、ぐんぐんと加速していく白の巨体は、直ぐにその身を見えなくした。
そして翔竜山の頂上には、彼だけが残される。
「………………」
彼の名前は――KD。
かつてのドラゴン種の偉大なる王であり、世捨て人としてその力を奮わなくなったもの。
残された彼は何を思っているのか――その口は未だ黙したままであり、何かを語ることはなかった。
スラル「モブキャラの分際でなにラブコメしてるのかしら……?」
ペール「きゃ、きゃー!? ま、魔王が何でこんなところに!?」
スラル「ふっ、愚かね……私が来たんじゃなくて貴方がここに召喚されたのよ!」
ペール「れ、レオンハルトさーん! ケッセルリンク様ー! 助けてください!」
スラル「レオンハルトはここにはいないわ! さぁ、その度し難い妄想を悔い改めなさい!」
ガルティア「…………(妄想ならスラルの方が酷い気がするが……魔血魂は嫌だし、黙っとくか)」