※この作品はR-18です。

モンスターハンター転生~全てがリアルになった世界で~   作:メンダコ民族

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5話

村長の息子の朝は早い。

大型モンスター遭遇から帰還後、今後作るアイテムの構造を考えていたら、いつの間にか眠りに落ちていた。

 

眠りから覚め、大慌てで自室の窓を開ければ、まだ早朝であることが窺えた。

持ち出したピッケルを戻すため、可能な限り急ぎ、足音を消しながら倉庫に向かう。

 

「不味い…!」

 

一応言い訳は考えてあるが、バレないに越したことは無い。

四方を警戒し、隠れながら進み倉庫に着いた。

 

「ふぅーー…。」

 

バレることは無かった。

安堵の息を吐きながら倉庫に入り、ピッケルを立て掛ける。

ちなみに、毒投げナイフ用のナイフもこの倉庫に揃っている。使う前にクトゥナに点検を頼もう。ありがとうクトゥナ!お前は最高の友達だ!

 

もはやここに居る意味はない。

倉庫の扉を開ける。今なら手ぶらなので言い訳は容易。早朝の散歩とでも言えばいいだろう。

ゆっくりと自分の家に向かう。ただ道の途中、よく見知った人影が見えたので、足音を立て近寄ると、人影は頭をこちらに向けた。

 

「──オリーヴァ?」

 

「…ああ、そうだが…なん」

 

唖然とした顔でこちらを見て、自分の名前を呟く幼馴染。

何でここに?と、問いかけようとしたが、

 

「オリーヴァ!」

 

「ぐおっ!」

 

その問いはどこかへと消え、代わりに幼馴染の体当たりが帰って来た。

これでも前世とは比べ物になら無いほど鍛えている。

体当たりを受け止めると、腕の中でクトゥナが泣き出す。

 

「ぅぅう……!オリーヴァ!私は…!うわぁぁぁ!」

 

「…悪い…。」

 

何が悪いのか分からないが、心当たりはあるためにとりあえず謝っておく。

 

(いきなりどうした……?)

 

自分の行ってきた悪事といば……

 

(あれ?基本的に無くね?)

 

思いついたのはピッケルなんかを拝借したことだ。しかし泣かれるとは…と思い抱き締める。

クトゥナを落ち着かせるため、背中を擦ったりした。

我ながらちょっとどうかと思うが、服に鼻水が付いて少し汚いと、身も蓋もない事を思いながら自分のやらかした事を考える。

 

「うぐっ…オリーヴァ…今夜も行くのだろう?」

 

少し落ち着いたクトゥナが自分に問いかける。

ここで思い当たった。泣いている原因は鉄鉱石を掘りに行ったことだと。

自分の悪事に泣かれている訳ではないのだと、安堵する。

 

「…不安だった、お前が居なくなるのではないかと…」

 

「ああ…すまん。」

 

「…どうしても…お前が行かねばならんのか…?」

 

「ああ。どうしても、だ。」

 

「………わかった。」

 

不承不承といった感じだが、クトゥナは頷いた。

 

「…なぁ、クトゥナ。」

 

「なんだ。」

 

「そろそろ…離してくれないか?」

 

「嫌だ。」

 

「……」

 

 

 

 

 

あの後無事クトゥナから解放された俺は、現在狩人の小屋へと足を運んでいた。

 

あの後毒テングダケの話題なぞ出せる空気にはならなかったので、現在自分で聞きに行こうと思っている。年頃なのだろう、急に顔を赤くして逃げたので、聞ける空気すら作り出せなかった。

 

村長の息子としての学習は終えた俺だが、決して暇という訳ではない。

一部村長の仕事を肩代わりしているのだ。有能な人材を遊ばせておく余裕は無い。12の子供すら例外ではない。

仕事としては、畑作業の進捗具合の確認、資材の今後を見通した備蓄確認、村民同士の軋轢の確認、その他諸々である。

前世はともかく、今世ではかなり対人関係を頑張っている。村の人間の名前や評価なんかは全て言える。

 

小屋まで着いた俺はノックをする。ごく普通の、簡素なノック。そして扉を開ける。

 

「……父さん?」

 

「む?オリーヴァか?どうした?」

 

父である村長がいた。

ちなみに義理の息子である事は10の頃カミングアウトされている。

それでも公の場以外は父と呼べ、と言われているので情の深い人である。

 

「いや、ちょっと狩人の人に用があって。」

 

「何の用なんだ?定期報告ならお前経由でもう聞いたが…」

 

「いや、外の野草とかキノコの特徴を聞きたいんだ。今まで色々教えてもらったけど、そこら辺は聞いてないから。」

 

考えていた言い訳ではあるが、10割嘘でもない。

今まで農業の仕事、服などに使う布作り、建造技術、その他色々教えられたが、村の外に関する情報なんかは一切聞かない。まぁ不自然だから聞いていないのもあるが。

少し考えるそぶりを見せた後、話し出した。

 

「うぅん……お前ならいいだろう。教えてやろう。15から教えようと思っていたんだか…」

 

「15からの理由を聞いても?」

 

「ある程度落ち着いていないと、外に出る子供がおるのでな、お前は12だが…まぁいいだろう。」

 

すいませんもう手遅れです。

何かを隠している事をおくびにも出さず理由を告げる。

 

「あ、ホント?キノコって偶に食うから気になってたんだ。」

 

「そうか…まず普段食べているキノコだが──」

 

 

 

 

 

簡単な説明を一時間程受けて、情報は手にいれた。

毒テングダケ、マヒダケはあった。他にはクタビレタケ、アオキノコなんかも。

薬草やげどく草、ネンチャク草の外見も聞いた。

だがただひとつ、ネムリ草の情報が無かった。

 

(どうするか…)

 

夕食を食べ終え、深夜に向けて2時間ほど仮眠を取る、その一歩手前。ちなみに仮眠は特技の一つであり、ある程度なら仮眠時間をコントロールできる。

 

ベッドの上で悩む。

 

(考えろ?何故ネムリ草が無い?見つかっていないだけか?)

 

ネムリ草はモンスターハンターシリーズ、その長い歴代シリーズの最初からあった。

モンハンシリーズを通して、ネムリ草の近くには何があった?

ネムリ草の近くには…

 

(──水場。)

 

水没林、沼地、渓流、氷海。

例外はあるが基本的には、全て湿気が多い場所という共通点がある。

ただ、独自の生態系を持っていると思われるモンスターハンターワールド、あれには近くに水場が無くても生えていたが…。例外中の例外だと思うことにしよう。新大陸、という場所が舞台だったので未知が多すぎる。

 

ネムリ草の知識が無かったのも当然といえる。

村長の前の前の前の…何代も前にはあったかもしれないが、こんな状況では村の外には行けず、モンハンのような冒険など出来るはずもない。

よって知識が消えた。使われなくなったから。

 

ただ今後の計画には確実に必要になるため、確保するしかない。

村の水源は井戸を使っている。よって水場、小さい池でもいいのだが、近くにあるかどうかは不明。ちなみに井戸は枯れたことがない。モンハン世界特有の一晩で薬草が育ったり、一瞬で植物が成長するゲーム的表現は現実には無いが、前世より植物は頑丈なので、これも関係しているのだろうと思う。

 

願わくば近くに水場があることを願う。

 




どんどん話が膨れ上がって収拾がつかなくなってきました。(小声)
濃密なバトルシーンはいつになるのやら…(白目)

アイテムの設定は一部捏造させて頂きます。
一応原作の設定は全て使うつもりですが…例えば火薬草の設定、ハンター大全ではサボテンとしてあったはずが、モンハンワールドでは赤い花みたいな植物になってるんですよね…。
こんなのについては二種類あるとして書いていったり、使い分けます。もしくは新大陸特有の植物形態だということにします。
それと一部原作設定と矛盾があったりすれば、感想なんかで伝えてくれると助かります。
長々とした後書きで申し訳ありません。今後もどうかよろしくお願いいたします。
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