魔王退治のご褒美にエリス様を娶った僕がアクア様に身も心も奪われる話 作:ブラックマンバ
結婚指輪を綺麗にするために、僕は下着とズボンを穿き直すと階段を素早く下りて洗面所へと向かう。
「あ、ちょっとぉ! どこ行くのよ! ねぇったらぁ! 私とイチャイチャピロートークで宴会芸大絶賛とかしないのぉ?」
誰がそんなことするかっ! 洗面所にたどり着くと流水でよく洗う。少なくともアクアの匂いが取れるまで。
「なによぉ、洗うならそんなばっちぃ水道じゃなくて私の水芸で聖水を出してあげるわよぉ」
服を着直して――まるで先程、僕とやっていたことなどまるで悪い冗談だったかのような雰囲気で――女神アクアが後ろからのぞき込んできた。
お前が汚したから綺麗にしているだけだ、と僕が毒づくと
「私、汚くなんかないですから! 清浄なる水の女神ですから! だから私の一番清らかな場所に入ってたそれはこの世でもっとも清らかな物として祝福されてるの! アンタは感謝すべきなのよ!」
その言葉に、心の底から呆れた。
チリリンとドアチャイムが鳴る。僕はハッとなって指輪をタオルでさっと拭くと左手の薬指につける。
冷水で洗ったせいで、少し冷たい。
玄関ドアが開き、僕の一番大事な人が帰ってきた。気配だけで分かる。
「ただいま帰りました。今日は養殖サンマのいいのが手に入りましたから夕飯を楽しみにしてくださいね」
その暖かい声に、僕はまるで救われたような気分になる。
明るくて、気立ても良く、近所でも評判の若奥様。クリス。
この1年で銀髪を伸ばして肩を少し越えたあたりで切りそろえ、ワンピースにエプロンをしているその姿は、とても荒事をしていた冒険者には見えないだろう。そしてその本当の姿は僕だけの女神様、エリスだ。
ふと、洗面所の鏡を見るとなんとも情けない顔をしていたので水で何度か顔を叩く。
「やっほーエリス! 元気してた?」
「わぁっ! アクア先輩! なんでウチにいるんです!?」
「……なにが”わぁっ!”よ……まるで女神をお化けでも見たみたいな声出してさぁ……!」
あの邪女神が僕より先にエリスに近寄って声をかけやがった、なんてこった。
アクアはさきほど僕を
「お帰りエリス。なんというかその……凄い個性的な女神様だね」
「あ、あはは……旦那様はもうご挨拶したんですか?」
エリスは困ったように右頬を軽く掻く、いつものクセだ。うーん、この困り度数は80を越えているかな……
”なんでこの女神を家に入れちゃったんですか?”って抗議のジェスチャーに見えるのは……僕の罪悪感のせいだろうか。
「アンタったら、こ~んなカッコイイ旦那さん捕まえちゃってこのこのぉ! やるじゃない」
「あ、えっと……その……捕まえたというか……捕まえられちゃったというか……もう先輩っ、勘弁してくださいよっ!」
アクアはエリスと無理矢理肩を組んで、何かヒソヒソと耳打ちしている。そのたびにエリスは真っ赤になったり首を振ったりしていて……あの邪女神何を囁いているんだ!?
「あ、そうだ、私お腹空いちゃってさ~、夕飯ご馳走してくれるでしょ?」
僕の朝食を食っといてなんだその態度は!
結局、アクアは図々しくも僕の家で夕食をとることになった(お酒飲みたーいと騒ぐアクアのために、僕が使いっ走りする羽目になったが、その話は割愛する)。
先輩女神とは聞いていたが、エリスへの態度からしてその力関係が窺えた……ホントに苦労してたんだねエリス……
さて、今年の畑で取れた養殖サンマ(この世界の滅茶苦茶の生体系にはなかなか慣れないが、養殖サンマはかなりイける方である)を突きつつ、買ってきたワインを僕はちびりちびりと飲み、アクアの話を聞いていた。
数百年ほど前にはこの土地に立派なお屋敷が建っていてそこでアクアは暮らしていたらしい。
「それは本当なのかいエリス?」
「ええ、あの頃は確かに、アクア先輩とお仲間さん達が一緒に住んでいましたよ」
「そうかぁ、エリスが言うのなら信じられるな」
「何よそれ、ホントにアンタ可愛くないわね」
不機嫌そうに顔を顰めるアクアの顔を見て、心の中で舌を出す。
「……それにしてもなっつかしいわあ……あの頃が一番充実してたかもしれないわねえ……あのね! 聞いて聞いて! あの時いた魔王は私がいないと……」
そうしてアクアの自慢話が始まった、カズマだとかクズマとかいう男と仲間達と一緒の冒険の旅。ことあるたびに男は死んで、アクアに生き返らせて貰い、エリスと対面してから現世に戻ってきていたらしい。
その話をアクアから聞くたびに、エリスは懐かしむような、泣きたそうな、切なそうな表情を浮かべて、僕の心がチリチリとするのを感じた。
これは嫉妬だ。
もうとっくに死んだ男に嫉妬するなんて情けないと思いつつも、僕達は夜が更けるまでアクアの自慢話を聞き続けた。
「もうね! 魔王なんて私の必殺ゴッドブロー! 相手は死ぬ! で瞬殺しちゃったんだからぁ! なによその顔、ホントよホント、だってあの時はエリスも見てたじゃない、ねえ! ”アクア先輩の言ってることはホントです”ぐらい言ってよぉ! も~!」
夜、すっかり泥酔してしまったアクアを客間のソファに寝かせると、僕達は寝室のダブルベッドで眠った。寝室の片隅には酢になったワインが1ケース。色々と
……昼間はここでアクアを抱いて……いや、あれは結婚指輪を取り返そうとしただけだ浮気なんかじゃない。だけど僕はヘソの下がむずむずするような気持ちを抱いてしまい、なかなか寝付けなかった。
「ん……んふ……ふぅ……」
寝息と共にエリスが寝返る、シュシュで横に髪の毛を纏めていて非常に可愛い、というか可愛い部分しかない、可愛さでゲシュタルト崩壊してしまいそうな可愛さだ。
「……」
窓から差し込む月明かりに銀髪が輝き、艶々した頬を白く照らしだす。その頬を何度かなぞり、毎日のように味わうピンク色の唇に触れ、果実の瑞々しい弾力を確かめる。
ぷにぷに……はむっ。
「あん……ちゅ……いけない人ですね……寝てる奥さんにイタズラしちゃうなんて……」
「あ、え、エリス……その……」
エリスはぱっちりと片目を開けて薄紫色の輝かせる。ふぅっと熱い吐息が手にかかってゾクゾクしてきた。
「ぼ、僕……エリスを……今すぐにでも抱きたいんだ……」
その一言でエリスは驚きで両目を見開く。
「だ、だめですっ……し、下に……せ、先輩が寝てますからっ! ああっ!」
「僕は……今、エリスが欲しいんだっ!」
エリスの細い腰を抱き寄せ、掻き抱く。耳元で囁くような必死の叫び。
アクアとの欲望の痕を、エリスとの交わりで上書きしたい。
そんな切実で身勝手な思いが湧き上がってしまった。
熱くなった屹立をエリスの下腹部に押しつける、エリスは顔を赤くして口をへの字に曲げながら僕を見つめて……根負けしてしまったようだ。
「し、仕方ありませんね……その、口でするなら……私、その……あの時は、声、いっぱい出ちゃいますから……♡」
布団をめくりあげる。ベッドサイドの灯りを、「ライト」の一言で灯すと、エリスは恥ずかしそうに、僕の両足の間に身体を割り込ませた。
今日のエリスのパジャマは、白いフリルたっぷりの薄青色半袖半ズボンで、そこから綺麗な手足が伸びている。
ちなみに寝る時はノーブラなので、先程も抱きついてその胸の膨らみを堪能したところだ。
「それじゃ、失礼しますね……もう、ワガママな旦那様なんだから♡」
腰を浮かせて、エリスにズボンと下着を脱がせさせると、勃起した屹立が弧を描き、エリスの顔を舐めながらペチンと下腹を叩いた。
「はう、わ……ん、ねえ、旦那様、下にアクア先輩がいてこうなったっていうのなら……キミのことを少し考え直さないといけないかもね♡」
エリスの口調がクリスに変わる。少しノってきた証拠だ。エリスのままエッチなことをするのは恥ずかしいのか、積極的になるときはクリスになって僕を責めてくる、こんな風に。
「んちゅ……ちゅっ♡ ふぅー……ふぅーっ♡ 下でお客様が寝てるのに……いけないオチンチンだね♡ だから私がキミのせーえきをぜーんぶ……♡ んちゅっちゅぽっちゅるぅっ……盗んであげないと♡」
ぞくぞくと背筋に快楽が走る、エリスの顔でクリスが僕のものを舐めしゃぶってくる。そんなギャップにたまらなく興奮してしまう。とろとろと先走り液が溢れ、エリスは目を細めてそれをすすり上げていく。
「んちゅぅーっ♡ ちゅっ♡ じゅるぅっじゅるるぅっ♡ ね、ほら、私の目を見て……うん、んちゅっちゅぅうっ♡ うん、いいよすっごい気持ちよさそうな顔してる……うふふ、可愛い♡ ちゅっ♡ じゅるぅっ♡ ちゅっちゅっちゅぅううっ♡」
「はぁはぁ……エリスってそんなに精液欲しいんだ、いつもよりもすっごい激しいよ」
「ぷあっ……! ち、違いますっ……だ、旦那様がどうしてもって言うから、仕方なく……ん、頭撫でてもダメです……んちゅ……ちゅ♡」
途端にエリスになって誤魔化すように先端にキスしてくる、目がとろんとして何度も匂いを嗅ぐ。オスの匂いに嗅ぎ慣れてしまって、もっと求めてしまう顔だ。
エリスのフェラチオ歴はクリスの頃まで遡る。
僕がクリスが付き合うようになって、そりゃまあ色々あって押し倒したりしちゃったんだけど。
『あああっ! こ、こういうのは! け、結婚してからじゃないとダメなんだよっ!』
なんて言うものだから、実は最初にやってもらったのは手コキ、そうしてそのうちになんとかオーラルセックスにまで持ち込めたんだけど……あの頃はよく我慢できたものだ。
たまに魔王退治の報酬でエリスを娶らなかったらそのままとんずらされてしまってたんじゃないかと思うことがある。
「ねえ、こっち見て♡ んふぅー♡ ふぅー♡ キミはこういうの大好きだよね♡ れろ……れろぉ……♡ うふふ、女神様にこんなのを舐めさせる人間なんてキミぐらいしかいないよきっとぉ♡ れろぉ……んちゅちゅ♡ ちゅぷっ……ちゅうぅっ♡」
こんなに舐めるのが好きな女神もいないと思うよ、という冗談はさすがに口に出せない。エリスの髪の毛を手で梳いて、耳元をくすぐる。
「んっ」
ピクンと跳ねる身体、灯りに照らされて赤く火照っている頬、薄紫色の瞳は女神の情欲の色に濡れている。エリスはちゅぱっと屹立から口を離すと根元を軽く擦りながら拗ねるように言う。
「ふぅー……ふぅーっ♡ 耳が弱いの知ってるでしょ? そ、そういうのダメ♡ わ、私本気になっちゃうから……♡」
「僕としては本気になって欲しいところだけど……うわっ! ちょ、エリス早すぎだって! 手! 手!」
「ううう、先輩にあの時の声を聞かれたら向こう100年はネタにされちゃいそうだから……イヤだし……それに……」
「それに?」
「あの時の声は……キミに……旦那様だけにしか知られたくないから……」
そのいじらしい言葉に、僕の屹立にさらに血流が流れ込むような気がした。
「あっ……キミって……ホントにホントにエッチだよね♡ しょうがないなぁ……私がキミのせーえき全部……んちゅっ♡ 全部ぅ♡ 吸い取ってあげるぅ……ちゅっ♡ ちゅっ♡」
ゾクゾクしてきた。エリスは愛おしいものにするかのように先端から根元までキスの雨を降らすと、亀頭を全部くわえ込んで裏スジを舐めていく。
「んじゅぱっ……じゅぱっ……ちゅるっ♡ じゅぷっ♡ じゅるるっ♡ ちゅぷっ♡ んちゅっちゅぅうっ♡ はぁっはぁっ……んちゅっちゅっ♡ れろれろぉ……くちゅっぷちゅっ♡ んっ♡ んっ♡ んちゅっ♡ ちゅっれろぉっ♡」
「あっああっ! エ、エリスっ……僕のものは……みんなっキミのものだからっ! ああっ……あぁーっ!」
でもエリス。キミに捧げるべき精液は1回だけ……ほんの1回だけあのアクアって邪女神に注いでしまったんだ……ごめん、本当にごめん。
僕は懺悔するように目を瞑って、シーツを握りしめた。
「んふうっ♡」
エリスがくわえ込みながら溜め息を漏らす。僕のシーツを掴むという仕草を見て限界が近いと悟ったらしい。
唇を軽く窄ませると竿の中ほどまでくわえ込み、搾り取るようにゆっくりと上下させていく。その手は根元を軽く擦って射精を促した。
「んふっ♡ んふっ♡ ちゅぱっちゅぱっ♡ んちゅるぅ♡……んっんっ♡……んふぅううぅうっ♡」
その目は僕の射精への期待に満ちていて……欲情した女神の視線……一瞬、エリスの顔がアクアに見えた、ありえぬ幻影。あの美しい女神が僕のものをくわえ込んで蕩けるような笑顔をしている顔。思わずどぷりと溢れる。
びゅるぅっ♡ びゅくっびゅっ♡ びゅっ……びゅぅうーっ♡
「っ♡ んぷっ♡ んくっ……んぶっ♡……んふぅ……ふうっ♡ ふぅっ♡ あむ……んぐ……ちゅっ……ちゅっ……ちゅるぅうっ♡」
エリスは食いついて離さぬまま、欲望を受け止めてくれた。ちゅるりと最後の一滴まで吸い上げて、そのまま嚥下していく。
「んく……ん……こくん……ちゅぱぁ♡ んふふ、キミのせーえき……ご馳走様でした……♡」
そう言って濡れた唇を舌で拭うのをひどくエロチックだった。
そして口の中と僕の股間に軽く【清潔魔法(傷口の周りを綺麗にする、泥水を取る等の初級魔法)】をかける。
エリスはティッシュを何枚か取ると清潔魔法では取り切れなかった汚れを綺麗に拭き始めた。
「旦那様は、これで満足できました……よね?」
もうすでに普段のエリスに戻っていた、僕の股間を拭っているのを除けばだが。
「……うん、ありがと、無理言ってごめんな」
「あ……あの、先輩が帰ったら……いっぱいその……が、頑張りますから、ね?」
口腔奉仕をし終わっても、まだ身体を火照らせて頬を赤くしているのを見てしまうと、また昂ぶってしまいそうになる。だけどもぐっと我慢して後処理をエリスに任せた。
そうして、僕はアクアが明日にでも帰ったら、エリスにたっぷりとその猛りをぶつけると心に誓って、目を閉じた。
「んー……おっかしいわねぇ……まだいると思ったんだけど……でてこーい……でてこーい……」
廊下で何か物音がして、目が覚める。時計を見る、深夜2時過ぎだ。
こんな時間にあいつは何をやってるんだと、エリスを起こさぬように僕はそっとベッドから抜け出した。