「.......それでは始めるか、ところでそちらの提督は?」
「来ないさ」
「はぁ.....」
来ない方がいい.....と、言いたいところだが少し不安だ、しかしそんな事を思っている間に始まった
「久しぶりね武蔵、調子は?」
「....問題ない」
「長門、少し暗いわよ?」
「大丈夫だ、陸奥が心配する程じゃない」
「おい龍田、お前顔色悪いぞ?」
「あらあら〜手加減してくれるの〜?」
「するわけねぇだろ」
「川内ちゃん、大丈夫?」
「....五月蝿い」
「.......変わったね大井っち」
「そうね」
「加賀さん.....は変わりないわね」
「当たり前です」
そうして始まった、最初は優勢だったがやはり決め手は提督だった、指示が無いまま戦闘を続けるのは無理があった、そこで私は初めて後悔した
負ける、こちらは加賀以外は大破していた、その時だ、向こう側から白い何かが向かってくるのが分かる、深海棲艦だ
「なっ!こんな時に!?」
「どうします提督?」
「撤退だ!」
「向こう側は?」
「知らん!勝手に沈んでもらえ!」
「でも!」
「これは命令だ!全員撤退!」
向こう側が撤退していく、我々を見捨てるか、やはり提督と言うというものは信用出来ないな、敵の艦載機が来る、ああ、ここで沈むのだな、そう思った矢先目の前で艦載機が爆発した
────────────
演習開始の数十分前
「.........嫌な予感がする....」
なんだこの胸騒ぎは、すると急に電話が鳴る
「.....なんだ?」
『た、大変です!今〇〇鎮守府の演習場に深海棲艦と思わしき機影が向かっています!至急向かわれたし!』
そこは......アイツらがいる所か.....すっと立ち上がり扉を開けた、すると目の前にジジイが立っていた
「....なんだ?」
「行くつもりだろう?」
「無論」
「........こっちじゃ」
案内されて向かったのは地下シェルター、こんなものがあったのか、真っ暗だった所に電源が通る、目を疑った
「これは......」
「....あの施設から持ってきたものだ」
「テメェ.....」
「...行くのだろう?だったらこれが必要な筈だ」
そう言って立ち去るジジイ
「.............」
記憶が蘇る、泣き叫ぶ声、響き渡る悲鳴、そして銃口を向けてくる........
「.........行くか」
もう一度、数百年の時を超えて接続する、変わらないか?いや、変わってないのか
全てのユニットの接続が終わり警告音が鳴り響く、同時にカタパルトが姿を現す
「.......行ってくるよ皆....panzer!使命をはたすよ!」
勢いよく海へと出る、ああ懐かしい、同時に申し訳ない気持ちになるこの海...また戻ってきた.....
────────
目を疑った、あれは資料で見たことがある.....まさか
「避けて!」
その声で避ける、砲撃が左横を掠めた、なんという予知能力、それに指揮.....
「全員今から指定する区域に避難!そして待機!」
指示が入り我々はその区域まで退避する、加賀を覗いて
────────
「何とかなってる....」
ユニットは数百年眠っていたのに新品同様だった
「提.....督....?」
「加賀?まだ残ってたの?」
「その話し方......その姿.....本当に貴方?」
「失礼ね、私よ」
「............」
無理もない、このユニットは無理矢理性転換させられるからだ、ま、これも実験のうちだったんだろうけど
「それより逃げないの?」
「私はまだ大破していません」
「だったら向こうの提督を呼び止めておいて、コイツらの相手は私がする」
「了解よ....気をつけて」
「あら、心配してくれてるの?」
「ええ、提督ですから」
「嘘でも嬉しいわ」
加賀が離れる、さあここからが私のステージよ
「オマエ!コンドハコロス!」
「あら....あの時の」
心が痛む、私があの時共に沈んでいたならこの子達も産まれなかったのに......私が終わらせる
「来なさい!」
「イワレナクテモナァ!」
────────────
「〇〇鎮守府の提督かしら?」
「な、なんだ?」
呼び止める、びっくりしてるわね、当然、私達を見捨てたのに無事だもの
「ここにいてもらえる?」
「な、何故だ!?ここはすぐ戦場に.....」
「変わらない」
「は?」
「変わらないわ、だってあの人がいるんだもの」
「なに....を....」
ふふ、見とれてるわ、だってとても綺麗だもの、あの人
「あの加賀さん?」
「何かしら赤城さん」
「なんでこの状況で冷静なんです?皆少しパニックになってるのに.....」
「どうしてかしらね?」
ああ、これが私達の.......皆見とれてる、私もあんな風に.....そう思い見ているとあっという間に戦闘は終わってしまっていた
────────
「オマエ....ナニモノ....」
「.....考える必要は無いわ、おやすみなさい...そしてごめんなさい....」
ゆっくりと眠っていく、もう目覚めることの無い眠りへと誘ってゆく.......まるであの時みたいに....
「提督」
声をかけられて少し驚いた
「な、何?」
「向こう側の提督はどうしますか?」
「.....とりあえず会いに行きましょうか」
ゆっくりと向かう、少し怯えた表情が見える
「な、何か要件でも?」
「貴方、自分の鎮守府の艦ではないにしろ味方を置いて逃げようとしたわね?」
「き、貴様に何がわかる!?こっちは死にそうに」
「言い訳はしないで」
「ひっ」
「あのジジイに今回の事は報告します、せいぜい残りの日々を怯えながら過ごしなさい」
その一言で崩れ落ちる、ふふ、こういう無能が見せる表情は面白いわね
「提督そろそろ」
「ええ加賀....それと今は提督って呼ばないで」
「は、はい」
「じゃ、帰ろっか」
踵を返し去っていく、そう言えばあの子達は無事かしら?
「加賀、あの子達は?」
「帰投しましたよ、全員食堂にいますが」
「なんで食堂?」
「話したい事があるそうで」
「了解、加賀は先に戻ってて」
「はい」
さて、加賀が見えなくなったわね......
格納庫へと戻りカタパルトへ足を乗せてユニットの接続を解除する、少し痛む......あれ?体が元に戻らない.....性転換すると言っても生殖器は元のまま、最初は意味がわからなかったけど時間が経てば気にしなくなってた、それより戻らないってどういうこと?
「それについては私がお話します」
「貴女は?」
「私奈多と申します」
「ふーん.......それで、体が元に戻らない原因は?」
「...もう持たないのです」
「は?持たない?」
「体です、細胞がもう....」
「なによ」
「細胞が限界なのです、もう元には戻らないかと」
「嘘....」
「.........」
「ま、いいわ」
「え?」
「別に力も衰えてないし、この姿の方が有利な事だってあるのよ?」
「よ、宜しいのですか!?」
「うん」
軽いかな?でももう何が起きても驚かないよー
「それだけ?じゃ、もういいよ」
「...分かりました」
あら、もう気配も消えたわ、早いのね
「さて、向かおうかしら」
その足で食堂へと向かう、扉を開けて彼女達が凄い驚いてたけど気にしない
「で?話って?」
「.....その.....すまなかった」
「は?」
「え?」
「嘘でしょ?」
「はい?」
加賀以外皆驚いてた
「なんで謝る必要があるのだ?コイツは提督だぞ?」
「そうだよ!こんなやつに!」
「あらあら〜、気でも狂ったのかしら〜?」
「まさか......気を許したとでも?」
「.....なんとでも言え、気に入らないなら席を外しても構わん」
「ふん!」
「ちっ」
「ふふっ」
「.....見損ないました」
そう言って食堂から出ていく、薄情ねー
「....それで?謝って次は何?」
「そのっ......本当にすまない....」
「ふぅ....」
とりあえずこういう時は
「顔、上げて」
「わ、分かったこうk」
上げたタイミングをみてキスをする、びっくりしてる顔が可愛い
「っは、な、何をする!?」
「いい、今までの事は何をやっても無くならないの、これからが重要なの、わかった?」
「あ、ああ...ところで....性別が変わってないか?」
「あ」
あ
「これは...その.....」
なんて説明すればいいんだろう
「?」
「え、えーとね」
説明が大変だ
さて、意味がわからない?察せ!
4話目です、もう気付いてるんじゃないかなー?絶対気付いてるよ皆、ま、それは置いといて、武蔵との和解?が出来た提督、そして深まる謎?ま、それは次回!
あ、感想は、ご自由に、どうぞ!