俺は予定通り坂柳の記憶操作を終えると、Dクラスの教室に向かった。昼休みはあと15分程度だ。
教室に着いたが思ったよりも生徒の数は少なかった。
(そうか…。次の時間は体育か。みんな更衣室に着替えにいってるんだな。)
「……ちょっといいかしら?」
俺が女子更衣室に着替えを見に行こうと考えていると、後ろから声をかけられた。
振り返るとそこには、"堀北鈴音"がいた。彼女もまだ着替えてはいないようだ。
「ん?どうしたんだ鈴音」
「…………あれをしたいのよ」
鈴音は、彼女らしくないボソリという声で呟いた。
「…”あれ“とは?何のことだ?」
「っっ!?……っ…トイレよっ!!」
(あぁ…。そういうことか。)
鈴音は排泄するためには俺の許可が必要になっている。
「ウンコか?」
「ちっ、違うわよっ!」
鈴音が凄い剣幕でこちらを睨んでくる。
彼女は夜自室に居るときに、メッセージでトイレの許可を申請してくるパターンが多い。なるべく俺に直接見られないようにしたいのだろう。
「便秘か? 我慢は身体に良くないぞ。お前5日前から一回もしてないよな?」
「余計なお世話よっっ!!」
俺の心配を余所に殺気を放つ鈴音が声を荒げる。
「じゃあ、行くか。着いてこい」
「えっ!?」
『何企んでるの?』と言わんばかりの表情をする鈴音を無視して俺は歩き始めると、彼女は渋々と後ろについてきた。
目的地に着いた俺は、特に躊躇することなく中に入る。
「ちょっ、ちょっと!?」
「なんだ?」
慌てている様子の鈴音に俺は平然と返事をする。
「そ、そのっ……。そっちは男子トイレなんだけど…」
「そうだな。お前は今からここに小便するからな」
俺は小便器を指差して答える。
「なっ!?……あなた……どこまで人をっ!」
鈴音は再び俺を睨み付けてくるが、少しすると諦めたように排泄をする準備を始めた。彼女はパンツを下ろし右足、左足と順番に足から抜き、抜き取った下着をポケットに入れる。
ちなみに他の男子生徒も何人かいるが、俺が視界に入っているため現状を気にした様子はない。ただ、鈴音の方は気になるらしく、男子生徒が入ってくる度にそちらをチラチラと見ている。
「じゃあ、しても良いぞ」
覚悟を決めたのか鈴音は小便器の前に足を開いて立ち、スカートに掛からないように両手で捲り上げている。こんな状況でも零さないように配慮しているのか腰を前に突き出すような格好をしている。
「んっ……」
ジョロロロロローーーー。
数秒後に鈴音の股間から小便が出てくる。
やや黄色掛かったそれは放物線を描き便器に収まっていく。
あの“堀北鈴音”が男子生徒に混ざって立ち小便をするという有り得ない状況に、俺は催眠の凄さを改めて実感した。
やがて勢いが無くなり、彼女は拭こうとポケットテッシュを取り出そうとしているが、片手でスカートを持っているため、上手く取り出せないようだ。
「拭いてやるから “動くな” よ」
「ぁっ……」
俺はティッシュではなく、先ほど彼女がポケットにしまったパンツを取り出すと、俺が坂柳のでやったように彼女の股間を拭いてやる。そこは、朝に俺が出した精液が完全には渇ききっていないのか少し湿っており、悪臭を漂わせている。
「あー、今日は風呂に入っても良いぞ」
顔を赤らめながらも、鈴音は俺の言葉に少しの安堵感を覚えたようだ。
「このパンツも酷いことになっているな。ただ捨てるってのも勿体無いしなぁ。……鈴音、“命令”だ。体育を受ける前にこれを学校の掲示板に展示しといてくれ」
「なっ…!?」
俺は汚れたパンツの処分を決めると、体育の授業を受けるために運動場へと向かった。