21時劇場「けものお水」 21話
ワシミミズクちゃんとカルーアを呑んだ昨日は楽しかった。そして今日は彼女の仕事が休みらしく、
日が昇っても仲良く二人で寝ていた。その時だった。
「おーい、ワシミミズクー遊びに来たぞ」
若い男が入ってきた。
「おいなんで男がいるんだよ!」
俺を見るなり怒鳴りだす。糞が、邪魔しやがって。
その男のを見るなり、彼女は怯えるように布団で身を隠した。その男の怒号が続く
「あぁ?オマエ浮気していたのかよ!知らない間に
男を連れ込みやがって。」
「ごめんなさいなのです…」
「あんなに色々買ってやったのに浮気かよ。お前に
何円使ったと思ってんだよ!。これじゃあオレ、仲間に笑われちまうだろ。なにやってんだよ」
「でも隆司さん私にあんまり会ってくれないのです」
「俺だって忙しいんだよ。何?そんなことで浮気の
言い訳ができると思っている訳?馬鹿じゃないの?」
「許してほしいのです隆司さん…」
「こんな女だって思わなかったよ。やっぱりケモノは獣だな。動物と同じかよ。鳥頭って奴か?」
「ひどいのです。私はフレンズなのです。人間の仲間なのです。それに動物を悪く言うのは嫌なのです」
「ああ、悪かったよ。言い直す、お前は獣以下だ」
「私が悪かったのです…」
ワシミミズクちゃんが涙目になる。俺は冷静にタバコに火を付け、煙を隆司とやらに吹き付ける。
「さっきから黙って聞いてたがお前が最低のクズだ」
「お前誰だよ。これは俺とワシミミズクの問題だ」
「うるせえよ」
思いっきり壁を蹴る。その音に彼女は震える
「なあ隆司、お前さっきからワシミミズクちゃんばっかり攻めるよな。文句あるなら直接俺に言えよ」
隆司の胸ぐらを掴んで壁に叩きつける。
「俺かかって来いよ。どうした来いよコラ。」
こういう時は勢いが命だ。慣れている。
「何とか言えよ隆司!悪いのは全部俺だ。」
隆司は完全に怯えて声が出せない。所詮その程度か。
「さっきからオメェ、ワシミミズクちゃんしか責めてねえじゃねーか。それに人格まで否定して、それが彼氏のやることかよ。あ?聞いてんのか?オイ。
やり返せよ、言い返して来いよ、あ?」
「としあきさん、落ち着くのですよ…」
「落ち着いていられるか、コイツ、隆司はワシミミズクちゃんをバカにしたんだぞ。俺を罵るのは当然だがワシミミズクちゃんをバカにするには許さない」
隆司が目をそらす。ウザいので、背後の壁を何度も殴って威嚇する。アパートを揺らす勢いで殴った。
「まだ黙ったままか、糞が。お前にワシミミズクちゃんを愛する資格はねえよ。今すぐ消えろカスが」
隆司は彼女を一瞬睨んだ
「てめえふざけんなよ。」
思わず殴りそうになった所で隆司は逃げた。情けない奴だった。アパートに静寂が戻る。
「大声出してゴメンね。」
「いいのです、ありがとうなのです…」 続く